【スペシャルマッチ side-G.K&S、やる気ない黒服の人のお話から続いて】
ゴルディアン・ノットの問いかけに……少し悩んだのは、栄
その様子に、クラーケンがビルを薙ぎ倒した際に落下し、良栄丸に救出されていた蛇城が気づいた
その様子に、クラーケンがビルを薙ぎ倒した際に落下し、良栄丸に救出されていた蛇城が気づいた
「できそうな者に心当たりが?」
「…あぁ、いや。俺の知らない奴だから断言は出来ない。ただ、「ずっと攻撃機会を狙っている」奴がいる事は、把握している」
「…あぁ、いや。俺の知らない奴だから断言は出来ない。ただ、「ずっと攻撃機会を狙っている」奴がいる事は、把握している」
この試合が始まってすぐ、ほんの一瞬だけ良栄丸に乗り込んできた存在
足場がほしい、とそう言ってきた相手の条件を飲んだ結果、今、「メガロドン」が複数出没していると言ってもいい
足場がほしい、とそう言ってきた相手の条件を飲んだ結果、今、「メガロドン」が複数出没していると言ってもいい
「……そういえば。かなりの速度で動き回っている影がちらほら見えましたね」
「確かに、視界の済をちラほラと黒いものガ横切ってハいたな……」
「忍者みたいな格好していたから、ようはそういう都市伝説なんだとは思うが。しっかりとどんな能力かは聞いていない。この感じだと、気配遮断やスピード強化とかそういうったもんだとは思うんだが」
「確かに、視界の済をちラほラと黒いものガ横切ってハいたな……」
「忍者みたいな格好していたから、ようはそういう都市伝説なんだとは思うが。しっかりとどんな能力かは聞いていない。この感じだと、気配遮断やスピード強化とかそういうったもんだとは思うんだが」
今のところ、接近しきれていないようではある
烏賊やタコの触手の合間を掻い潜れていないのだろう
烏賊やタコの触手の合間を掻い潜れていないのだろう
「烏賊やタコを抑えるんなら、「メガロドン」……と言いたいんだが、現状防がれてんだよなぁ。ビルに潜って不意打ち、もやっているはずなんだが。それでも駄目か」
「クラーケンの攻撃を引きつけてくれているだけありがたいと思うべきか。しかし、あの男。どれだけのクラーケンを呼び出せるのだ」
「クラーケンの攻撃を引きつけてくれているだけありがたいと思うべきか。しかし、あの男。どれだけのクラーケンを呼び出せるのだ」
ちらり、ザンの様子を見ながら黒がそう呟いた
烏賊型とタコ型のクラーケン。それに加えて、水中にも何やら、いる
生半可な契約者であれば、一体の召喚使役が精一杯だろうところだが、「マリー・セレスト号事件」に飲まれたザンはザンは、その都市伝説のうちの「クラーケン説」だけで、三体同時召喚使役等やってみせるのだから、規格外だ
烏賊型とタコ型のクラーケン。それに加えて、水中にも何やら、いる
生半可な契約者であれば、一体の召喚使役が精一杯だろうところだが、「マリー・セレスト号事件」に飲まれたザンはザンは、その都市伝説のうちの「クラーケン説」だけで、三体同時召喚使役等やってみせるのだから、規格外だ
「クラーケンにゃ、ドラゴンみてぇな姿やら、シーサーペントみてぇな姿やら説がたくさんあっからな……エビやらザリガニやらの甲殻類の姿で描かれた事もある。そこら辺まで召喚して操れたりしたら、流石にこっちの手が足りなくなるぜ」
「流石に、そこまでの数の同時使役はないだろう………ないよな?」
「途中から気弱になんなよ、マスター………大砲は、やっぱせいぜい使えて20門だな。爆発でだいぶやられた」
「流石に、そこまでの数の同時使役はないだろう………ないよな?」
「途中から気弱になんなよ、マスター………大砲は、やっぱせいぜい使えて20門だな。爆発でだいぶやられた」
さすが本来は海の男と言うべきか、黒髭はクラーケンに関する知識もある
……あったとしても、絶望に傾く情報が増えるだけに終わったが
一応、警戒すべき事が増えたと思えば良いのだろうか
……あったとしても、絶望に傾く情報が増えるだけに終わったが
一応、警戒すべき事が増えたと思えば良いのだろうか
「そちラの女性ハ?一撃、当てラレルか?」
「…口惜しい事ですが、難しいですね。何度も狙撃を試みましたが、クラーケンによって防がれました」
「…口惜しい事ですが、難しいですね。何度も狙撃を試みましたが、クラーケンによって防がれました」
昔と違い、サングラスとマスクは外すようになったものの、相変わらず口裂け女と誤解されそうな赤いコート姿の蛇城が答えた
にょろり、胸元からは「白い蛇」が顔を出し、ちろちろと舌を動かしている
この「白い蛇」の力で多少は水を操れるものの、残念ながらこの大漁の海水をどうにかできるか、と言うと別問題である
にょろり、胸元からは「白い蛇」が顔を出し、ちろちろと舌を動かしている
この「白い蛇」の力で多少は水を操れるものの、残念ながらこの大漁の海水をどうにかできるか、と言うと別問題である
そして、彼らがそうして話し合っている間に、再び戦況は動き出す
サキュバスの出現と共に
サキュバスの出現と共に
「神子さん、視界を塞がれますと、試合状況が見えないのですが。お母さんの名前が呼ばれた気がしますし」
「うん、何ていうかね。龍哉には見せちゃいけないものが映ってる気がしてね。ワタシ的にはあぁ言うのも見たほうがいいと思うんだけど、後で蛇城さん辺りがうるさそう」
「蛇城さん参加してるしなー。ザンじゃなくてサキュバス狙撃しなけりゃいいんだけど」
「そうねー。とりあえず直斗、サキュバスの姿写メとるのやめなさい」
「うん、何ていうかね。龍哉には見せちゃいけないものが映ってる気がしてね。ワタシ的にはあぁ言うのも見たほうがいいと思うんだけど、後で蛇城さん辺りがうるさそう」
「蛇城さん参加してるしなー。ザンじゃなくてサキュバス狙撃しなけりゃいいんだけど」
「そうねー。とりあえず直斗、サキュバスの姿写メとるのやめなさい」
神子の言葉に、直斗はっち、と小さく舌打ちした
まぁいい。恐らく、晃辺りがちゃんとムービーで撮ってくれていると信じよう
まぁいい。恐らく、晃辺りがちゃんとムービーで撮ってくれていると信じよう
「タコの支配権奪われたのか、あれは………っと?」
画面越しに、ニヤリと笑うザンの表情を見て
あぁ、まだ呼んでない奴呼ぶ気だな、と直斗は感づいた
あぁ、まだ呼んでない奴呼ぶ気だな、と直斗は感づいた
影がさした
自分の頭上に、何かが出現したのだ、とサキュバスは気づく
先程から、烏賊型クラーケンに迎撃されまくっているメガロドンが飛んできたわけではない。何か、別の……
自分の頭上に、何かが出現したのだ、とサキュバスは気づく
先程から、烏賊型クラーケンに迎撃されまくっているメガロドンが飛んできたわけではない。何か、別の……
「……!?」
ぐわっ!!と
サキュバスの頭上に出現したそれを見て、サキュバスがまず抱いた感情は
サキュバスの頭上に出現したそれを見て、サキュバスがまず抱いた感情は
「グロッ!?」
耐えきれずに、思わず口に出してしまった
そう、グロい
あえて言うなら、短めの触手がびっしりと生えているような、そんなものが……サキュバスに向かって、落ちてきている
慌てて避けようとするのだが、そのクラーケン並の大きさのものが落ちてくるとなると、回避は非常に困難であり
サキュバスに操られているタコ型クラーケンが慌てて撃退しようとしたのだが、触手を絡みつかせて引っ張ろうにも、同程度のパワーのものに落下の勢いが加わっている訳で……
そう、グロい
あえて言うなら、短めの触手がびっしりと生えているような、そんなものが……サキュバスに向かって、落ちてきている
慌てて避けようとするのだが、そのクラーケン並の大きさのものが落ちてくるとなると、回避は非常に困難であり
サキュバスに操られているタコ型クラーケンが慌てて撃退しようとしたのだが、触手を絡みつかせて引っ張ろうにも、同程度のパワーのものに落下の勢いが加わっている訳で……
サキュバスの頭上に召喚された、ヒトデ型クラーケンは、そのまま容赦なくサキュバスへと襲いかかった
あのヒトデ型まで呼ぶのは久しぶりだ
疲れているクラゲ型はしばらく休ませるとして、烏賊型だけだと少し防御に不安があるか
疲れているクラゲ型はしばらく休ませるとして、烏賊型だけだと少し防御に不安があるか
「……そうなると、他にも呼ぶべきだな」
そう呟くザンの後方から、ビルの残骸から飛び出してきた「メガロドン」が襲いかかる
その巨大な牙はザンへと………届かない
その巨大な牙はザンへと………届かない
メガロドンのその巨体が、叩き落される
ごぅんっ、と腕を振り上げた、それは。これまで召喚されてきたクラーケンと同程度の大きさの…………ザリガニ型クラーケンだった
ごぅんっ、と腕を振り上げた、それは。これまで召喚されてきたクラーケンと同程度の大きさの…………ザリガニ型クラーケンだった
to be … ?