【はないちもんめの人様のお話、スペシャルマッチ side-G.Kから続いて】
さて、治療室は忙しくなっていた
原因は、只今行われている、X-No,0ことザンとのスペシャルマッチだ
試合開始と同時にザンがステージの地上を海水で満たしてしまった為、それに対応しきれず溺れて気絶した者がどんどこと治療室に運ばれ続けているのだ
更に、ザンが戦闘舞台に立ち並んでいたオフィスビルを派手に破壊した結果、初手の海水を逃れて潜んでいた者が烏賊足もしくはタコ足になぎ倒されて気絶したり、落ちて溺れたりで更に気絶者が増えた
治療室には憐が撒き散らしてしまった治癒の力がこもった羽根が大量にあるとは言え、溺れた者に関してはきちんと処置をする必要がある
原因は、只今行われている、X-No,0ことザンとのスペシャルマッチだ
試合開始と同時にザンがステージの地上を海水で満たしてしまった為、それに対応しきれず溺れて気絶した者がどんどこと治療室に運ばれ続けているのだ
更に、ザンが戦闘舞台に立ち並んでいたオフィスビルを派手に破壊した結果、初手の海水を逃れて潜んでいた者が烏賊足もしくはタコ足になぎ倒されて気絶したり、落ちて溺れたりで更に気絶者が増えた
治療室には憐が撒き散らしてしまった治癒の力がこもった羽根が大量にあるとは言え、溺れた者に関してはきちんと処置をする必要がある
「……それを、こうしてパッパッと対応出来てんだから。やっぱり優秀なんだよな、あんた」
「はっはっは、もっと褒めても良いのだよ、我が助手よ」
「はっはっは、もっと褒めても良いのだよ、我が助手よ」
が、だ
そうしてたいへんと忙しいさなか、「先生」は特に慌てた様子もなく、てきぱきと対処していっていた
治療室のベッドに、どんどんと治療を終えた患者が寝かされていく
灰人ももちろん手伝っているが、それにしても早い
一人で数人分もの仕事をこなしていっている
そうしてたいへんと忙しいさなか、「先生」は特に慌てた様子もなく、てきぱきと対処していっていた
治療室のベッドに、どんどんと治療を終えた患者が寝かされていく
灰人ももちろん手伝っているが、それにしても早い
一人で数人分もの仕事をこなしていっている
「これ、私はそろそろ回復したし、邪魔になるかしら?」
次々と患者が運ばれてくる様子に、瑞希がそう「先生」に問うた
ある程度食べた為、動けるようにはなっている
ある程度食べた為、動けるようにはなっている
「あぁ、いや。念の為、検査をしたい。治療はすでにすんでいるが、何かしら身体に問題がおきていては困るしね」
「特に問題はないと思うけれど……」
「自分ではそう思っていても、知らず知らずのうちに何か起きている、ということはあるものさ」
「特に問題はないと思うけれど……」
「自分ではそう思っていても、知らず知らずのうちに何か起きている、ということはあるものさ」
手慣れた様子で治療していきながら、「先生」は瑞希にそう告げた
ぼろぼろと問題発言をしている「先生」であるが、一応医者としてはしっかりしているし、優秀であるらしい
ぼろぼろと問題発言をしている「先生」であるが、一応医者としてはしっかりしているし、優秀であるらしい
「に、しても。全くもってあの御仁は容赦がない事だ。一部「今回はこれは使わない」と言うような制限があるからこれですんでいるのであろうなぁ」
「そうね、ぜひとも戦いたかった………!」
「やめよう、ご婦人。あの御仁容赦ないのと烏賊足タコ足にご婦人のような女性が絡め取られたら青少年の何かが危ない」
「何言っているんですか、この医者」
「殴りたかったら殴って大丈夫だぞ」
「そうね、ぜひとも戦いたかった………!」
「やめよう、ご婦人。あの御仁容赦ないのと烏賊足タコ足にご婦人のような女性が絡め取られたら青少年の何かが危ない」
「何言っているんですか、この医者」
「殴りたかったら殴って大丈夫だぞ」
文のツッコミに、灰人がそう助言した
助言と言って良いのかどうか不明だが、殴っても問題ないらしい
灰人にとって「先生」は師匠のような存在であるはずであり、この扱いでいいのかと問われそうではあるが、少なくとも灰人はこの扱いを問題であると感じていないようであるし、「先生」も全く気にしていない
助言と言って良いのかどうか不明だが、殴っても問題ないらしい
灰人にとって「先生」は師匠のような存在であるはずであり、この扱いでいいのかと問われそうではあるが、少なくとも灰人はこの扱いを問題であると感じていないようであるし、「先生」も全く気にしていない
「……あれは、昔と変わっておらんね、本当に」
「?…貴方は、ザンの事を以前から知っているのですか?」
「まぁね。私は「薔薇十字団」所属だ。「組織」から逃げ回っていた頃のあの御仁とは何度も会っているよ」
「………貴方、年齢いくつなの」
「?…貴方は、ザンの事を以前から知っているのですか?」
「まぁね。私は「薔薇十字団」所属だ。「組織」から逃げ回っていた頃のあの御仁とは何度も会っているよ」
「………貴方、年齢いくつなの」
思わず、そう口に出す瑞希
この「先生」とやら、外見年齢は20代半ばから後半程度に見える
しかし、ザンが「組織」から逃げ回っていた頃、となると20年以上も前の話になる
都市伝説関係者となると、幼少期からそれらに関わっていた可能性があるとはいえ、「薔薇十字団」所属でザンと接触していた、となればそれなりの年齢になるはずなのだ
瑞希の言葉に、「先生」は楽しげに笑って
この「先生」とやら、外見年齢は20代半ばから後半程度に見える
しかし、ザンが「組織」から逃げ回っていた頃、となると20年以上も前の話になる
都市伝説関係者となると、幼少期からそれらに関わっていた可能性があるとはいえ、「薔薇十字団」所属でザンと接触していた、となればそれなりの年齢になるはずなのだ
瑞希の言葉に、「先生」は楽しげに笑って
「さてね。見た目よりは爺のつもりであるよ」
と、そう答えた
………ザンとのスペシャルマッチは、まだ、続いている
ざざざざっ、とボロボロの漁船が「クイーン・アンズ・リベンジ」へと近づいていく
ゴルディアン・ノットがそちらに視線を向けると、そこから黒と黒髭が飛び出し、「クイーン・アンズ・リベンジ」へと乗り込んできた
ゴルディアン・ノットがそちらに視線を向けると、そこから黒と黒髭が飛び出し、「クイーン・アンズ・リベンジ」へと乗り込んできた
「何者かは知らんがよくやった、褒めてつかわす!これで、また大砲による攻撃が可能だ」
黒は、ない胸をはりながらそうゴルディアン・ノットへと告げた
彼女は、相手が何者であろうとも常にこの態度を崩さない
そのせいで中学校の教師からは再三注意されているのだがお構いなしだ
故に、この場においても初対面(実は初対面ではない可能性があるのはさておく)であるごルディアン・ノットに対してもこのような態度だった
彼女は、相手が何者であろうとも常にこの態度を崩さない
そのせいで中学校の教師からは再三注意されているのだがお構いなしだ
故に、この場においても初対面(実は初対面ではない可能性があるのはさておく)であるごルディアン・ノットに対してもこのような態度だった
「この船の持ち主か……砲撃ガ、可能なんダな?」
「あぁ、そうだ。「大海賊 黒髭」と契約している外海と言う。無事な砲台があれば、可能だ」
「あぁ、そうだ。「大海賊 黒髭」と契約している外海と言う。無事な砲台があれば、可能だ」
ザンの起こした爆発によって、大砲も何門か破壊されてしまっている
流石に、40門もの大砲での一斉発射は流石に不可能だろう
……少なくとも、20門程度は無事なようであるが
流石に、40門もの大砲での一斉発射は流石に不可能だろう
……少なくとも、20門程度は無事なようであるが
「どうする、そっちの船に残るのか?」
と、下の方から、声
黒と黒髭をここまで運んだ栄が、良栄丸から声をかけたらしい
「クイーン・アンズ・リベンジ」の周辺には、まだザンが呼び出した狂える船員の姿はないようで、良栄丸に救出された契約者逹もほっと息をついているようである
黒と黒髭をここまで運んだ栄が、良栄丸から声をかけたらしい
「クイーン・アンズ・リベンジ」の周辺には、まだザンが呼び出した狂える船員の姿はないようで、良栄丸に救出された契約者逹もほっと息をついているようである
今、この段階になってようやく
少しは、参加者同士で話し合えそうではあるが
少しは、参加者同士で話し合えそうではあるが
「…………」
クラーケンを操り、飛びかかる「メガロドン」の攻撃をいなしながら
ザンが、何かを探し始めていた
ザンが、何かを探し始めていた
to be … ?