アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代の子供達-60a

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「………だからさぁ、そいつの家に上がり込んでやったらさ、漫画なんて描いてやがったんだよ。そいつ。それも、すっげぇへたくそなの」
「はぁ」
「くっだらねぇだろ?くそみてぇな時間の使い方しやがってよ。残業嫌がるから何かと思ったらそれだよ。あんまりにも腹たったからビリッビリに破いてやった訳」
「……はぁ」
「傑作だったぜ、そん時のあいつの顔。あんな事に無駄な時間使ってたって、ようやく気づいたのかねぇ」

 違うと思う
 彼なら確か、今日、社長宛に退職届を出したとかって聞いている
 なるほど、原因はコレか
 と、言うか、聞いた感じだと土足で上がり込んでいるじゃないか
 よく警察呼ばれなかったな

(よくもまぁ、酔っ払ってるからってこんな事自慢げにぺらぺらと………あー、もう。俺もこの職場辞めるかな……)

 こんな事する人間が、社長から表彰されるような会社ならさっさとやめようか
 自分が持っている資格なら、東京あたりにでも出れば他に仕事見つかるだろうし

 泥酔している上司の散々たる姿に、彼はため息を付いた

「すいません、自分、そろそろ帰らないと最終バス逃すんですが」
「あ゛ー?タクシーで帰れりゃいいだろうが」

 うっわ。まだこの蛮族みたいな自慢話聞かせる気か
 いい加減、こんな奴の話聞いても体内に毒がたまるだけだから帰りたいのに
 他の連中め、こっちに押し付けてさっさと帰りやがって覚えていろ

「課長だって、早く帰らないと奥さんが五月蝿いでしょ。玄関、鍵かけられてても知りませんよ」
「ぐ………仕方ねぇな。あの女、ヘタに遅く帰ると水ぶっかけてくるしな……」

 泥酔して帰るからでは、と言いたかったがぐっ、と抑える
 と、言うか。奥さんを「あの女」呼ばわりか。浮気されているという噂は本当かもしれない

 会計を済ませて店を出る
 課長はふらっふらな訳だが、タクシー乗り場にぐっと押し込んだ

「寝ないでくださいよ?自分はバス逃す前に全力で走らないと駄目なんで)
「おー、走れ走れ。バス行っちまったらそのまま走って帰れ」

 ふざけんな。そんな事したらぶっ倒れるわ
 てめぇと一緒にするなお手本にしたくない体育会系め

 薄暗いタクシー乗り場からダッシュで離れていく
 背後で、何か聞こえた気がするが気にせず走る。次のバスが本当に今夜ラストなのだ。逃すとまずい
 何か言われたとしても、もう知らん


 彼は気づかない
 あの泥酔した姿が、最期に見た課長の姿になるなどと



 ガリッ、ボリッ、ガリッ、ボリッ

「かたいー」
「まぁ、柔らかい肉ではねぇだろうよ」
「でも、おなかやぁらかいー」
「たるんできてたみたいだからなぁ」

 もっしゃもっしゃもっしゃ
 口の周りを真っ赤に染めながらそれを食べる皓夜の様子に、、アダムはほっと息を吐き出した
 今日はなんとか、皓夜の食事を確保できてよかった

「なー、このおっさんの鞄とかはどうする?」
「財布の金は使うとして……身分証やらクレジットカードやらは、ヘタに使うわけにもいかないな。なんとか処分するか……」

 ヴィットリオが持っていた、皓夜の「食事」の鞄を受け取りながらそう答えるアダム
 今回は、今までのように「いなくなっても、すぐには気づかれない」対象を狙えなかった
 と、言うより、そろそろそういった対象を狙う事を気づかれて、「組織」やらに警戒されつつある
 少々、危ない橋を渡らなければならなくなってきた

(ミハエルが、まとまった「食事」を手に入れられるかもしれないとは言っていたが………)

 それがうまくいかないと、まずい
 今夜の中年男性を食べきっても、皓夜の腹は満たされないだろう
 何も食べられずにいた時間が、あまりにも長過ぎたのだから

 早くしなければ、早く何とかしなければ
 アダムは、足元に火がついたかのような思いだった



to be … ?


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー