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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代の子供達-57d

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匿名ユーザー

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 それは、己にとって最大レベルの屈辱だったのだ

 「バビロンの大淫婦」は、そのように考える
 己の誘惑に一切屈する事がなかった「教会」の異端審問官の男
 そのような相手であったとしてもたやすく堕としてきていた
 だと言うのに、あの異端審問官には「バビロンの大淫婦」としての誘惑が効かなかったのだ
 あの異端審問官の意志力が強かったのか、それとも、心に強く、強く想う相手がいたのか、はたまたその両方か
 とにかく、「バビロンの大淫婦」に誘惑される事がなかったあの男はよ、容赦なく燃え盛る鞭を振るい………それによって、彼女は顔に大きな傷を負った
 適当に操っていた人間共を捨て駒にし、片割れたる七つ首の獣すら捨てて必死にあの場から逃げて……

(……あぁ、なんて忌々しい)

 思い出しただけで、血が逆流したような感覚を覚える
 この手で八つ裂きにする事は………残念ながら、できない
 彼女は「バビロンの大淫婦」の堕落しきった女としての側面をもって生まれた存在だ
 戦闘力は騎乗にしていた七つ首の獣に完全に依存していた為、その獣が死んだ今、彼女に戦闘手段はない
 逃げ込んだ極東のこの国の、この町で、戦力となる者を誘惑し、手駒にしなければ
 ……それも、現状、難しいのだが

 「バビロンの大淫婦」が潜伏しているのは、小さなアパートだった
 こんな狭苦しい場所でこそこそと隠れ住まなければならない状況事態、彼女にとって屈辱的でしかない
 そして、彼女が隠れ住むその部屋に………鏡は、ない
 本来、鏡があるはずの洗面台にすら、鏡はなかった。ただ、割れた鏡の残骸が微かに残っている程度だ

(忌々しい、忌々しい……っ!この、傷さえなければ………!)

 顔の半分以上を覆う、大きな火傷痕
 こんなもののせいで、魅了の力をうまく行使できなくなってしまっていた
 これでは、まともに手駒を増やすことすらできない


 ……積んだ、と
 そう諦めてもおかしくない、その状況で。しかし「バビロンの大淫婦」は諦めない
 生きるために、この世の全てを堕落させる為に、堕落せぬ者は全て殺し尽くすために
 諦めることなく、次の手を考え続ける


(肉体を、変えなければ)

 こんな傷跡のある肉体ではなく、別の身体に
 若く、美しい女の体に乗り換える必要がある
 この町、学校町にたどり着いてから、「教会」に見つからぬようにしながら獲物を探し続けて

(……あの時、見た。あの少女に)

 …そう、あの少女
 複数人で楽しげに歩いていた少年少女逹の中で、己の肉体にするにふさわしい少女が一人、いた
 あの少女の肉体を奪えば、どんな相手でも籠絡する事ができるだろう
 どうやら、少女の周囲には契約者も多いようだ
 少女の肉体を奪ったならば、周囲の人間から籠絡していって………この学校町全てを、堕としてしまおう


 斧が顔を傷つけた者への忌々しさと、少女の肉体を奪ってからの計画立てを同時に行いながら
 「バビロンの大淫婦」は未だ、静かに、学校町に潜伏を続けていた







 まだ、少女は気づかない

「………っきし」
「おや、咲夜さん。風邪でもひかれましたか?」
「うーん?……大丈夫だと思うんだけど」

 自らが、恐ろしい相手に目をつけられた事実に

「最近、ぐっと冷え込んできてるからな。気をつけろよ」
「えぇ、気をつけるわ。インフルエンザにはまだ早いとは思うけど………ただの風邪でも、怖いしね」

 少しずつ

「風邪のひきはじめかもしれないっすから、今日は暖かくして早めに寝るっすよ?夜更かしはっめ、っすー」
「大丈夫。元々美容のために夜更かしはしないわ」
「さすが、徹底してるわよね、その辺」

 ……少しずつ

「そりゃ、美容は気をつけるわよ女ですもの……そうやって気をつけてる私の美に、一切気づかない連中もいるんだけd」
「憐も、風邪気をつけろよ?お前、昔から体調崩すと一気に悪くなりやすいし……」
「主にあんたの事よ、このナチュラルホモ筆頭ぅうう!!!」
「あだっ!?」
「はるっちーっ!?」

 己の運命が、転がり始めている事に
 …否

「……いつもの事だから、気にしなくていいと思う」
「憐の肩に手を回した時点で自業自得だから、放置しなさい、憐」

 とっくの昔に、己の運命は転げ落ち続けていた事に
 彼女はまだ、気づかない


to be … ?




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