「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 死ねばよかったのに・嘲笑う魔女01

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匿名ユーザー

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 それは
 ルートが、裂邪の心臓に刃を振り下ろした……その、直後だった


「うむ、見事な一方的かつ自分勝手な理由による大虐殺。その後、それを咎めた相手を殺戮。何という逆切れ」


 聞こえてきた、幼い少女の声
 …目撃者か?
 声の方向に、ルートは視線を向ける

 ……そこには
 自分が殺したはずの一般人の屍が、転がっていた
 自分が殺し、そして、先ほど操って利用した子供の屍が

 声は…その方向からしたはずだった
 どこに、隠れている?

「…だぁれ?どこに隠れてんのぉ?」
「隠れてなどいないぞ」

 ルートの言葉に………むくり
 一体の屍が……起き上がった

 それは、黒い和装の少女だった
 長い髪をリボンで結んでいた、小学校低学年程度の少女
 確か、ブランコで遊んでいた子供だったか?

 確かに、死んでいたはずの少女
 それが起き上がり、じっと、ルートを見つめてくる

「何、テメェ……生きてたのぉ?」
「いや、完膚なきまでに死んでいた。素敵な苦痛をありがとう、ルート・ライフアイゼン」

 …己のフルネームを知られている
 その事実に、ルートは少女への警戒を強めた
 よくよく見ると、少女が身に着けていたはずのリボンが、いつの間にか消えていて………代わりに、猫耳が頭から生えていた
 ぴょこぴょこと、場の緊迫感などガン無視して、その猫耳はのんきに動いている

「あぁ、何、警戒するな。俺は魔女だからな。あの程度では死なない。死んでもさらっと生き返る。それだけの事だ」
「…警戒するなって言われて、警戒解く馬鹿がいると思うぅ?」
「いないだろうな。素敵にお人好しでない限り」

 ルートの言葉に、少女はあっさりと同意した
 魔女を名乗る少女
 ふむ、と周囲の屍を見回す

「…それにしても、見事な虐殺。それも、どこまでも自分勝手な理由。我が主的に、鬼畜外道リスト入り決定だ。おめでとう、ルート・ライフアイゼン」
「……何よぉ、そんな事言う為に、起き上がった訳ぇ?」
「いんや。死んでる状態が飽きたから起き上がった」

 ………馬鹿にしている
 のらりくらりと、淡白な声で話されると……いらいらする
 そんなルートの苛立ちを、知ってか知らずか
 少女はふむふむ、と何やら考え込んでいる

「ふむ……あれだな。殺された被害者の中に、契約者あり。もしくは、これをきっかけに契約………家族を、大切な者を殺した存在に対して復讐を決行。ありがちすぎるか?」
「…はぁ?テメェ、何言ってんのぉ?」
「あぁ、気にするな。こちらの脚本の話だ」

 ひらひらと、手を振ってくる少女
 ……その、視線が
 エーヴィヒに……向いた

「この物語は、こうかな。主人公は、復讐のため、しばし相手の情報収集に専念。少女の弱みが、常連れている猫であると判断。猫を拉致し、殺害。痛々しく彩った死骸を、目のつきやすい場所に放置………」


 すぱぁん、と
 血飛沫が、飛び散る

 ごろり、転がる少女の首
 ルートの攻撃は、容赦なく少女の首を切り落とした


「……OK,いきなり首を切り飛ばすなんて酷いとは思わんかね?」

 が
 何事もなかったかのように、少女はけろりと復活していた
 切り落としたはずの、転がり落ちたはずの頭は、いつの間にか消えている
 当たり前のように、少女の首はつながっていた

「テメェ……エーヴィヒに、何、しようとしてんのよぉ」
「俺は何もせんよ。俺はただ、脚本を準備するだけの事。その下準備をするだけ………俺は、お前達に何もしないさ」

 ただ、と
 少女が、きゅう、と笑った
 ………酷く、意地の悪い笑み

「お前は、これだけの事をしてみせたんだ。当然、復讐される覚悟はできているのだろう?そうなれば、お前の大切な存在も巻き込まれるかもしれない。それくらいは予測できるだろ?………お前だって、「復讐者」なのだから」
「テメェ……っ、アタシの事、どれだけ知ってる訳ぇ?」
「なぁに、せいぜい、お前の創造主が公開した程度の情報しか知らん。気にするな」
「……はぁ?」

 創造主?
 こいつは……何を、言っている?

「まぁ、細かいことは気にするな。頭痛がするだけだ………俺が問うているのは、これだけの虐殺をしたからには、復讐される覚悟はできているだろう、と言うこと。ならば、お前のその大切な可愛らしいぬこが巻き込まれる可能性とて、想定しているんだろう?」
「それは……っ」
「その程度の覚悟もなしに、これだけ殺したか?」

 ………笑う、笑う
 少女は、どこまでも意地悪く笑った

「………わかるかぁ?お前は、自分勝手に他者の命を奪った。自分勝手に、誰かの大切なものを奪った……当然、てめぇも大切なものを奪われる可能性がある。実際そうなったとしても、てめぇに文句を言う資格なんざねぇんだよ」
「……っの……!」

 怒りに任せて、少女を攻撃する
 すぱぁん、と少女の右腕が切り飛ばされた

 だが
 少女は笑っている
 笑い続けている

「馬鹿だねぇ?お前だって、大切なものを奪われて、苦しかった癖に………それと同じ、いや、それ以上の苦しみを、お前は他人に与えているんだ。大切なものを奪われて復讐しようとしている奴が、自ら自分を同じような復讐のターゲットへと変えたんだ!!」
「……っ!!」

 すぱぁん、と
 今度は、左腕を切り飛ばす
 切り口から、大量に出血し続けている少女
 それでも、言葉は続く

「お前は、お前が復讐しようとしている連中と、同じか、それ以上に酷いことをやったのさ!だからには、お前も復讐されなければならない。お前が復讐しようとしているように!お前が使用としている復讐よりも、もっと素敵で残酷で残虐な復讐を受けなければならないのさ!!」

 すぱぁん
 両足を切り落としてやった
 達磨のような姿になり、ごろりと少女の体が転がる
 なのに
 まだ、少女は笑っている
 ケタケタ、ケタケタと
 そして、言葉も途切れない
 まっすぐにルートを見つめたまま、少女は言葉を続けるのだ

「くっはっはははははははははははは!!さぁて、どんな復讐物語がいいかなぁああああああ?その猫毎拉致監禁して、目の前で猫を痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて痛めつけて、ゆっくりと手足をちぎり取って両目をくりぬいて、心臓えぐり出すさまを見せつける?」

 首を、切り落とした
 それでも、言葉は続く
 もはや、言葉は続かぬはずなのに
 それでも、言葉は続けられる

「あぁ、それとも、猫は一思いに殺して、目の前につるそうか、それを見せつけたまま、お前を監禁して、凌辱して手足を一本ずつ切り落とす。お前の手足を切り落とす度、猫の屍の同じパーツを切り落とす!!見事に残虐な復讐だな。自分勝手な虐殺犯にはふさわしいと思わねぇかぁ?なぁ!!??」

 ぐさり
 目を、えぐり落とす
 それでも、けらけらけらけらけらけらけらけら、少女は笑い続けている

「どうしたよ?さっきからぁ?………その程度で、俺が言葉を止めるとでも思ってんのかぁ?なぁ、ルート・ライフアイゼン!!俺の言葉を止めたいんだったら、もっと素敵に殺してくれよぉ?言葉が止まるくらい、夢中になるくらいの殺し方をよぉ!!肉を一つまみずつ、ベンチでぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶち、ちぎりとって、内臓だけを残してぐっちゃんぐっちゃんに殺すとかよぉ!!」

 けらけら笑いながら告げる、その言葉は…まるで、悪意の塊
 悪意を極端なまでにデフォルメして詰め込んだかのような、そんな気色悪さと得体の知れなさがまじりあっている

「両手両足切り落として、尻から鉄杭刺して飾られようが、俺の言葉は止まらないんだぜぇ?魔女は、そうされても死なないからなぁ!!」

 ……切り刻んだ、少女の体
 再び再生し、当たり前のように起き上がる

「俺は、反魂と復讐の魔女、アンジェリカ!!復讐を祝福し、彩り、演出する魔女だ!なんだったらお前の復讐も手伝ってやろうかぁ?お前の望むままの復讐を演出する手伝いをしてやるぜぇ?………まぁ、それよりも、お前が「復讐される」物語の方が面白そうだから、そっちを優先するがなぁ!!」
「…さっきから……訳のわかんない事ばっかり、言ってんじゃないわよぉ!!!」

 …能力を解放する
 液状の蛇が、アンジェリカと名乗ったその少女に襲い掛かる

「……くっひひひひひひ!!今度はウィルス攻めかぁ?素敵なプレイだが、それでも俺は死なないぜぇえええ?人間としての俺は死ぬかもしれないが、魔女としての俺は死ねない!!お前が何しようが、俺が、お前が殺した連中の大切な存在に声かけて、お前に復讐させるのを止める事なんざ不可能なんだよっ!!」

 効かない
 致死性のウィルスに侵されているはずなのに、アンジェリカは笑い続けている

 ………不死の存在
 どこまでも反則くさい、不死不滅の存在
 それが、目の前にいる、このアンジェリカだと言うのか

「………きひひひひひひひひひひひひっ!!さぁって、どうしようかなぁ?どんな人物を主役に、復讐物語を描こうか!!なぁ、どんな奴がいいんだ?どんな奴がお望みだ?…………なぁ、観測者のみなさん!!!」

 いつの間にか
 アンジェリカは、ルートではなく……何か、別のものを見つめているようだった
 この場にはいない、だが、確実に、この場を「見ている」であろう、何者かに

「お望みの物語、演出してやるぜぇ?好きなんだろ?ちっちゃな女の子が苦しむさまを見るのがよぉ!だから、そういう物語を書くんだろぉ?作るんだろぉおおおおおお?我が主と同じ存在よ、創作者達よ!!俺も、あんた達と同じような事をしてやるよ。演出してやるよ!!さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ、リクエストを!!んっん~?猫が殺されるのは嫌ぁ?可愛いナマモノ殺すの反対ぃ?OK,俺もラブリーナマモノが無残に死ぬのは反対だ。それじゃあ、どうしよっか?どんな残虐復讐物語をお望みぃ?」

 ぎょろり
 再び、アンジェリカの瞳が、ルートを捕えた
 得体のしれない狂気が、ルートに突き刺さる

「さぁさ、覚悟しとけよぉ?ルート・ライフアイゼン!!!お前は、お前が心底憎んで復讐しようとしている連中と同じだ!!!お前は復讐する側でありながら、復讐される側!!!一人で二度美味しい、素敵な素材だぜぇ??あぁ、可哀想なルート・ライフアイゼン。自分が心底嫌いな連中と、自ら同じ立場に立ってしまった!!!あぁ、可哀想なエーヴィヒ。主のせいで、お前もまた、復讐に巻き込まれるかも……………っ」

 アンジェリカの言葉は、最後まで続かなかった
 ルートの放った毒の蛇の群れが、アンジェリカを完全に飲み込んだのだ

 ……蛇が離れた、その時
 アンジェリカの姿は消えていて

 ただ、けたけた、けたけたと
 狂った笑い声だけが、その場にこだましていたのだった











「うーん、よく死んだ。久々に連続で死んだ気がしないでもない」

 こきこきと、首を鳴らしながら歩く少女……アンジェリカ
 すでに、公園から大分離れた場所へと移動していた
 何故、そんな事が出来たのかと言えば………まぁ、彼女が「魔女だから」と言う理由で、納得するしかないのだろう
 アンジェリカ自身、あの場からどうやって離れたのか、よくわかってないのが現実なのだが

「さて、途中からテンションおかしくなって、自分で何言ってたのか一部覚えていないが…………あれで、自分がやった事反省するかねぇ?無理かねぇ?………………うーん、まぁ、あの子を産んだ創造主次第だし、俺はもう彼女とは関わらないだろうし、どうでもいいか」

 ひどく投げやりに、アンジェリカは呟いて
 ………直後、猫耳が消えてリボンとなり、アンジェリカは「明日葉」と言う少女へと戻って、そのまま、何事もなかったかのように家路についたのだった













fin




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