「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・咎負い人-19

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 残された男の骸
 通話がつながっていた携帯電話の画面が点灯している

「………」

 ざ、と
 そこに、一人の男が通り掛かった
 棺桶を背負った、司祭服姿の男……メルセデス・オラーリャ
 胸元には、倒れている骸がつけている物と、同じデザインの銀のロザリオが揺れている

 メルセデスは、辺りを見回した
 骸となっている男が、使い魔を飛ばせる距離を計算する
 その範囲内で、気配を探って……

「……あの場所か」

 それらしき気配を、見つけた
 探し物の気配を
 あの、逃げた淫魔の気配を、見つけた

 こんな下っ端が、こちらに連絡してくるのだ
 あの淫魔を見つけたからだと思ったが……当たりか

 だが
 何があったのか知らないが、骸と化したこの男……連絡すべき相手を、間違えた

「まだ、早い」

 小さく呟いたメルセデス
 直後……骸が、携帯電話が
 ぴしり、凍りついた
 一瞬で凍りついたそれらは……直後、砕けて粉々になる
 跡形も残らない
 ぶつん、とメルセデスが持っていた携帯の通話が、切れた

「まだ、もう少し遊んでからだ…………もっと追い詰める材料が、欲しい」

 くくっ、と、邪悪そのものの笑顔で笑うメルセデス
 …だが、不意に、その笑みは、消えて

「……「組織」なんぞに、「教会」の相手をさせる暇はねぇ。それはもっと……連中の核が堕落しきってからだ」

 冷たい、冷たい声
 ほんのわずか、憎悪すら、こもっているような

 軽く頭を振った後、メルセデスは再び邪悪な笑みを浮かべていた
 気配を探り……面白い気配に、気づく

「……昨日の餓鬼か。せっかくだ、遊ぶか…………もし殺せたら、その死体、あいつに見せてみるか?……あぁ、もう飲まれてるから、死んだら消えるかもしれないのか、だったら、瀕死の状態にでもして……」

 邪悪な事を口走りながら、雪降る町の中、メルセデスは消えていく

 後には、何も残らない
 全ては凍り付き、粉々に砕かれて
 それが存在していた証拠すら、もう、どこにも、ない




to be … ?








タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー