≪夢の国≫の契約者の嬢ちゃんに連れてこられたそこは、どこか見慣れた風景ではあった。ただ、どう間違っても見覚えなどない機械がその空間内の大部分を埋めていたが。
「なんだこの機械?」
苦しんでいる嬢ちゃんを(心苦しいながら)羽交い絞めしたままで周囲を見回していると、
首のないミッ○ーにきっつい蹴りを食らった。
「っぐ!」
嬢ちゃんと共に床に転がるが途中で嬢ちゃんがすっぽ抜ける。
「ぐっ……く、」
顔を上げると黒いパレードが嬢ちゃんを守るように展開していた。くそ、下手したら今俺はあのパレードの中に取り込まれてたってことかよ。
周囲を見回した結論を出す。ここは割かしよく知っている場所で間違いない。ここは南区にある駅の地下だ。
「うわちゃ~、これは、」
もしここを乗っ取られたら電車利用する人間全員がそのまま餌食か?
「やっべ―」
そんな風にパレードを睨めつけつつ言っているとどこかから声が聞こえた。
――まったく、うるさい小娘だ。のんびり寝てもいられん。
見ると機械の一つが動きだしていて、中から白い煙とともに老人が現れた。
「うるさい、が」
一瞥し、
「いい器だな。貴様もここに入るか?」
そう言って老人は部屋の奥を指差した。そこには何人かの女性がいて、
「これは」
「私の傍で侍ることになる姫たちだ」
元の姫たちは地下カジノに行ってしまってな。まあ、あそこも近いうちに取り込むが。と老人は言う。
ああ、つまり俺にあの爺の女になれ、と。
「お断りだね」
爺はまったく、これだから馬鹿はとかなんとか言いながら嬢ちゃんの傍まで歩いて行き、俺を嘲って言う。
「助けならば来んよ。ここは駅の地下であって駅の地下ではない場所だからな」
「黒服さんに聞いたぜ。東京とか名乗っといて千葉にあるっつー話を利用した異空間けーせー……だっけか?」
「知っているならばもう諦めて我が≪夢の国≫の住人となるか姫となるか決め――」
そこで俺のポケットから音がし始めた。それは、
――――ジリリリリリリリリリリ!
という、携帯が鳴る音で、
「出てみろよ」
嬢ちゃんに携帯を放る。彼女は苦痛に顔を歪めながら右腕を抑えていた手で携帯を拾い、開いた。
その瞬間通話がつながる。
『もしもし、わたしリカちゃん、今、≪夢の国の地下トンネル≫にいるの』
次の瞬間、Tさん、黒服さん、リカちゃんがいきなり目の前に現れた。
「こんばんは」
≪夢の国≫と対峙したTさんは告げる。
「国落としに来たよ」
「なんだこの機械?」
苦しんでいる嬢ちゃんを(心苦しいながら)羽交い絞めしたままで周囲を見回していると、
首のないミッ○ーにきっつい蹴りを食らった。
「っぐ!」
嬢ちゃんと共に床に転がるが途中で嬢ちゃんがすっぽ抜ける。
「ぐっ……く、」
顔を上げると黒いパレードが嬢ちゃんを守るように展開していた。くそ、下手したら今俺はあのパレードの中に取り込まれてたってことかよ。
周囲を見回した結論を出す。ここは割かしよく知っている場所で間違いない。ここは南区にある駅の地下だ。
「うわちゃ~、これは、」
もしここを乗っ取られたら電車利用する人間全員がそのまま餌食か?
「やっべ―」
そんな風にパレードを睨めつけつつ言っているとどこかから声が聞こえた。
――まったく、うるさい小娘だ。のんびり寝てもいられん。
見ると機械の一つが動きだしていて、中から白い煙とともに老人が現れた。
「うるさい、が」
一瞥し、
「いい器だな。貴様もここに入るか?」
そう言って老人は部屋の奥を指差した。そこには何人かの女性がいて、
「これは」
「私の傍で侍ることになる姫たちだ」
元の姫たちは地下カジノに行ってしまってな。まあ、あそこも近いうちに取り込むが。と老人は言う。
ああ、つまり俺にあの爺の女になれ、と。
「お断りだね」
爺はまったく、これだから馬鹿はとかなんとか言いながら嬢ちゃんの傍まで歩いて行き、俺を嘲って言う。
「助けならば来んよ。ここは駅の地下であって駅の地下ではない場所だからな」
「黒服さんに聞いたぜ。東京とか名乗っといて千葉にあるっつー話を利用した異空間けーせー……だっけか?」
「知っているならばもう諦めて我が≪夢の国≫の住人となるか姫となるか決め――」
そこで俺のポケットから音がし始めた。それは、
――――ジリリリリリリリリリリ!
という、携帯が鳴る音で、
「出てみろよ」
嬢ちゃんに携帯を放る。彼女は苦痛に顔を歪めながら右腕を抑えていた手で携帯を拾い、開いた。
その瞬間通話がつながる。
『もしもし、わたしリカちゃん、今、≪夢の国の地下トンネル≫にいるの』
次の瞬間、Tさん、黒服さん、リカちゃんがいきなり目の前に現れた。
「こんばんは」
≪夢の国≫と対峙したTさんは告げる。
「国落としに来たよ」