「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-27

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「はい、中の作りはこうして……はい、人体模型と骨格標本は、前日に運ばれますので…」

 秋祭り用のお化け屋敷の設置会場で、テキパキと指示を出す、少々線の細い黒服一人
 元々、そんな少々ひょろりとした体格なせいもあるのかもしれないが…ここ数日、さらに若干痩せていた
 顔色もあまり芳しくなく、このところ、食事も休息もまともにとっていないであろう事が窺える
 それでも、彼はまだ休む訳にはいかなかった
 「夢の国」との対決、「組織」の暗部の闇
 とるべき対策は、全てとっておくべきなのだ
 お化け屋敷の設置場所から離れ、他の場所も見回る

「そちらの準備は、問題ありませんか?」
「あぁ、はい。問題ありませんよ」

 やや、ヤル気なさげな印象の黒服に声をかける
 ………?
 ここは、休憩所ではなかったような…?
 …まぁ、いいか
 休息場所も、必要だ

「あの、頭頂部が若干寂しい人は、まだ帰ってきてないの?」
「…はい。どころか、連絡も取れません」

 …本当、彼がいてくれれば、もう少し助かるのだが…
 以前はヒマラヤにいたらしい事をテレビで確認したが…どうやら、今度は北極での目撃談があるようで
 ……そして、そこで何かとんでもない事をやらかしたような予感がして、胃が痛い
 つい最近、誰か都市伝説契約者を狙ったのか…一般人すら巻き込むように、それを消しにかかり、しかも失敗した黒服もいるようで
 ………胃が痛いどころの話ではない

「…何か、今にも倒れそうに見えるけど。休んだら?」
「いえ、そう言う訳には」

 軽く頭を振って、ぼんやりしかけた意識をはっきりとさせる
 休む訳には、いかないのだ

 …正直、いい機会なのである
 「夢の国」の侵攻にあわせ、「組織」の暗部が、動く
 これは……チャンスなのだ

 「組織」の暗部に打撃を与える、決定的な、チャンス

 この黒服は、「組織」の暗部にあまりいい感情を持っていない
 一枚岩ではない「組織」
 その中でも……その機能に、打撃を与えれば
 もしかしたら…「組織」は、ほんの少しでも、人々の為になる「組織」になってくれるかもしれない
 そんな、かすかな希望
 彼は、その希望を捨てる事ができない

「それでは、そちらはお任せしますね」

 他の黒服にこの場は任せ、少し離れる
 …自分に出来る事は、もっとないか?
 もっと、準備すべき事はないか?

 どんなに、自分の体力、気力が限界になろうとも
 ……彼は、目的の為ならば、自分のことなど平気で犠牲にできるのだ





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