これは、ある都市伝説の為に紡がれた物語。
そこには笑いこそあれど偽りの笑み。感情の起伏が乏しかった。
そんな儚くも熱く、そして悲しき物語の主人公は元は人であった。
だが、ヒトであった主人公は人智を超えた力を手にし、そして―
ヒトを超えてより高次の存在へと姿を変えた。
正義を志す少年は神に近しき力を手にし、精神融合に容量超過が重なってついに溢れ出し、壊れた。
いつしかその少年は黒服の青年に姿を変えた。
そして殆どの力を封じられ、消失した今、自らの枷を外す為、新たに契約者を探す。
かつて、己がそうされたように―
これは、とある都市伝説のための物語。その都市伝説の名は―
「結界都市『東京』」。人外の存在と成り果てた彼は今日も街を彷徨い歩く。
ヒトであった頃からお世話になった、通称"学校町"を―。
そこには笑いこそあれど偽りの笑み。感情の起伏が乏しかった。
そんな儚くも熱く、そして悲しき物語の主人公は元は人であった。
だが、ヒトであった主人公は人智を超えた力を手にし、そして―
ヒトを超えてより高次の存在へと姿を変えた。
正義を志す少年は神に近しき力を手にし、精神融合に容量超過が重なってついに溢れ出し、壊れた。
いつしかその少年は黒服の青年に姿を変えた。
そして殆どの力を封じられ、消失した今、自らの枷を外す為、新たに契約者を探す。
かつて、己がそうされたように―
これは、とある都市伝説のための物語。その都市伝説の名は―
「結界都市『東京』」。人外の存在と成り果てた彼は今日も街を彷徨い歩く。
ヒトであった頃からお世話になった、通称"学校町"を―。
―Prologue 人智を越えし神代の人の形―
ここは通称"学校町"。今≪夢の国≫との熱戦が繰り広げられている。
そして私の名は「東 京都」。現在何をする訳でもなく煙草を咥えながら壁に寄り掛かり、黙って立っている。
何故そうしてるのかは自分でも分からない。格好良いと思ってるからなのだろうか。
全身を黒で身を包んでいるが『組織』の構成員ではない。かといって≪夢の国≫の黒服でもない。
…どうもこの体になってからは思い出す事が多くなって仕方が無い。今までは突き進むだけだった。だが「ヒト」という壁を越えた瞬間にそのスピードにブレーキがかかった。
余裕が出来たためだろうか。今までに起こった事が次々と脳裏に蘇る。
少し前までは人だったが、『組織』の「暗部」と、そして≪夢の国≫と決着をつける前に外の器が限界に達した。
そう、今や私はフリーの『都市伝説』。「あの時」まではフリーの『契約者』だったのだが。
そう思ってくすりと笑みを漏らす。その最中、情報が入ってきた。
「「暗部」の入口が判明したか…。さて、私もそろそろ…」
―「暗部」。『組織』の中でも極一部の者しか知らないといわれる存在。構成員は『組織』によって作られた黒服が主で、「元人間」の黒服は数えるほどしかいない。
そして、「元人間」の黒服はいずれも強力な都市伝説と同化している。
私は「暗部」の入口目指して歩き出した。
そして私の名は「東 京都」。現在何をする訳でもなく煙草を咥えながら壁に寄り掛かり、黙って立っている。
何故そうしてるのかは自分でも分からない。格好良いと思ってるからなのだろうか。
全身を黒で身を包んでいるが『組織』の構成員ではない。かといって≪夢の国≫の黒服でもない。
…どうもこの体になってからは思い出す事が多くなって仕方が無い。今までは突き進むだけだった。だが「ヒト」という壁を越えた瞬間にそのスピードにブレーキがかかった。
余裕が出来たためだろうか。今までに起こった事が次々と脳裏に蘇る。
少し前までは人だったが、『組織』の「暗部」と、そして≪夢の国≫と決着をつける前に外の器が限界に達した。
そう、今や私はフリーの『都市伝説』。「あの時」まではフリーの『契約者』だったのだが。
そう思ってくすりと笑みを漏らす。その最中、情報が入ってきた。
「「暗部」の入口が判明したか…。さて、私もそろそろ…」
―「暗部」。『組織』の中でも極一部の者しか知らないといわれる存在。構成員は『組織』によって作られた黒服が主で、「元人間」の黒服は数えるほどしかいない。
そして、「元人間」の黒服はいずれも強力な都市伝説と同化している。
私は「暗部」の入口目指して歩き出した。