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  • ろりしょたばとるろわいある@ うぃき
  • そして誰も東に行かなかった

ろりしょたばとるろわいある@ うぃき

そして誰も東に行かなかった

最終更新:2008年01月14日 03:28

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だれでも歓迎! 編集

そして誰も東に行かなかった◆sUD0pkyYlo


――また、1人旅に戻ってしまった。
燃え続ける学校を背に、南に向けて歩を進める。
途中からは、細いながらも舗装された道。草原の中を、真っ直ぐ山へと向かう道。
もう、迷いはない。少年は拳を握り締める。

「見つけないことには……『アイツ』に合わせる顔がないからな」

『彼女』のために、『彼女』を見つけ守るために、李小狼は生きねばならない。
それは彼に命を「プレゼント」した灰原哀の遺志。
少年は歩みを進める。完全に癒えた身体、傷1つない両足で、足早に道を南下する。

やがて道路は山にブチ当たる。
山の裾、小さな森との境目付近に――あった。
遠目にはちょっと分かり辛い、隠れるように佇む、しかししっかりした作りのトンネル。
学校から南に続いていた舗装道路は、その黒い口に飲まれるようにして消えている。
彼の推測通りだ。ギュッ、と手の中の六角形の板を握り締め、彼は呟く。

「さくら……待ってろ……」

少年は、そして人の気配のない薄暗いトンネルの中に、迷いのない足取りで入っていった。

        *     *     *

――また、1人旅に戻ってしまった。
少年は草原を駆けながら、ぼんやりと思う。

これから自分がやろうとしていることに、意味はあるのだろうか。何度も自問する。
けれども、彼は元々、深く考えることが苦手だ。すぐに舌打ちをする。

「しゃーないわ。あいつらの話聞いてもすっきりせんのやから」

このまま闇雲に進んでも、標的の人物とは会えないかもしれない。
会えたとしても、彼の目的は果たせないかもしれない。
果たせたところで、得られるものなど何ひとつないのかもしれない。
こんな非生産的な行動を取るくらいなら、シャナたちとの合流を図った方がいいのかもしれない。
あるいは、『彼女たち』と行動を共にしていた方が良かったのかもしれない。

それでも、狗族の血を引く少年は、草原を駆ける。
犬上小太郎は『親友』の死に関わった者を求めて、学校から北上を続ける。

「ネギが追って行ったって言う、『黄色い服の人形』、そして『もう1人』……。絶対、逃がさへんからな……!」

        *     *     *

――また、最初の2人に戻ってしまった。
2人が出会ってから今まで、いろんなことがあった。
森の中で、「激しい戦い」をした。その相手であった灰原哀は、やがて大事な仲間になった。
学校に来た。激しい戦いを繰り広げた。共に戦う仲間も増えた。
火事になった。逃げ出した。そして――何人も、死んだ。

尖った耳を持つ少年は、山道を先を歩く少女の後姿を、何の気なしに眺める。
直後、不意に少女がこちらを振り向いて、視線が合う。意味もなく頬が赤くなる。

「みぃ? どうしたのです、リンク?」
「な、なんでもないよ」

目を逸らせば進路の左側、ちょっとした岩山のふもとには、燃え続ける学校。
振り返れば……学校の向こう側、目を凝らさねば分からないが、5つの土饅頭。リンクは口の中で小さく誓う。

「……梨花は、ボクが守るから」
「ん? 何か言ったのです?」

最初の2人に戻ってしまった。けれども、2人は出会った時のままの2人ではない。
深めた想いを胸に、学校の裏山を半ば越えるようにして西を目指す。
北と南にそれぞれ歩を進めた2人の少年の分も、彼ら2人がしっかりしないと――

        *     *     *

――時は少しだけ、遡る。
まだ火災の続く学校の東。地図の上ではE-4の西半分に相当する、ちょっとした平原の中。
4人の少年少女たちが、揃って土を弄っていた。

「……それは幻術やないか? 俺も専門外やから、そう詳しくないんやけど」
「まぼろし? でも、殴った感触もはっきりとしてたし……」
「でも、3人の見聞きしたモンがそこまで食い違うってのは、他にあらへんで。
 高度な幻術やったら、視覚だけやのうて、聴覚や触覚も騙せるらしいし」
「みぃ、するとあの変態ハゲ坊主が居た時のことは、全て怪しくなってくるのです」
「そうだね。ひょっとすると、最後に吹っ飛ばしたってのも……」
「……いや、それだけは本当であって欲しいのです。でないと困るのです」

ざく、ざく、と土を掘る音に混じって、会話が交わされる。互いの知識と推測を交換する。
保健室で戦った『一休』が「幻術の使い手」だった――なるほど、当事者でない小太郎だからこその発想。
その発想も、生き残った3人の話を聞きだすだけの、十分な時間があればこそ生まれたもの。
また、小太郎も単に聞き手に回っていただけではない。彼の方もその知識を大まかに語っていた。
小太郎が直接会った人々。紫穂が「見た」情報。そしてなのはから聞いた、山小屋にいる人々の話。
気持ちの整理をつけるために始まった埋葬作業だったが、それは同時に、知識の共有にも繋がっていた。

手裏剣。折れた包丁。落ちていた木の枝。
いずれも土を掘り墓を作るための道具としては、イマイチではある。
それでも、4人がかりなら交代交代で作業を進められる。傷の手当てなども同時に進められる。
途中から土を「掘る」のではなく「盛る」方をメインにすることで、憂鬱な作業も終わりが見えようとしていた。

裏庭から担いで運んできた、救えなかった少年・猪名寺乱太郎。
首と胴体の離れた姿の、返り討ちにあったらしいネギ・スプリングフィールド。
下半身しかこの世に残らなかった、勇敢な少年探偵・江戸川コナン。
同じく下半身だけを残して消え去った殺人鬼、ヘンゼル。
そして――李小狼の傷を癒すため、なのはの手でトドメを刺された、灰原哀。
ヘンゼルを他の4人と同等に扱うことに抵抗を感じない者はいなかったが、それでも、放置はできなかった。

やがて、5つの土饅頭が一応の形になってきた頃。
たとえ野生動物が居たとしても、簡単には掘り返されはしないだろう、と思えるようになった頃。
少年のうちの1人が、口を開いた。

「みんなには、悪いけど――ここから先、俺は1人で行こうと思う」
「え? でも……!」
「そうか。悪いが俺も、1人で行こうと思っとる」
「小太郎まで!?」

リンクは驚く。いや、いつまでもここでじっとしてても意味がないことくらい、彼にも分かる。
けれど、何故1人で動くというのだろう?
リンクの傍らにいた梨花も、2人の顔を交互に見上げる。

「まあ……2人とも、止めても聞きそうにはないのです。
 でも、せめて、それぞれ理由と目的くらいは聞かせて欲しいのです」

        *     *     *

李小狼が今生きているのは、木之本桜のためである。

本当は、彼の方こそ死ぬつもりだった。彼の命を代償に、灰原哀を救うつもりだった。
けれども――哀自身が、それを止めた。小狼が呟いた「さくら」という1つの人名だけを根拠に、それを止めた。
小狼には、もう返す言葉がなかった。

だから……もう「さくらを探す」ことは、彼1人の個人的な問題ではなくなっている。
幼い姿ながらも、立派に生き、未練を口にしつつ、それでも「妥協」を選んだ、灰原哀の願い。
李小狼には、もうじっとしていることなどできなかった。

何を差し置いても、木之本桜を探す。見つけ出す。そして、守る。

そのためには――小太郎がもたらしてくれた情報が、役に立った。
廃病院を巡る人々の動き。そして、小太郎経由でもたらされた、山小屋の人々の動き。
これらを合わせて考えれば、島の北西に広がる森林地帯は、まず考えから外していいだろう。
これで、大雑把に言って、島の1/4が除外できたことになる。

そしてまた、小太郎から聞いた数々の情報は、小狼に発想の転換をもたらした。
自分自身の目で、島を全部見て回る必要はない。誰かと情報交換できれば、かなりの範囲を除外できる。
もしかしたら、誰かが桜と出会っているかもしれない。桜と会った人と、会っているかもしれない。
人の集まる所に行けば、それだけで一気に捜索が進むかもしれないのだ。

「俺はとりあえず、山の向こうの市街地に行こうかと思ってる。
 人が集まってるだろうし、さくらにとって馴染みのある風景と言ったら、この学校か、あの街だと思うから。
 地図を見るとD-5とD-7の間で道が途切れてるけど、たぶん山の下をトンネルが通ってるんだと思う」

トンネルがあるなら、そこを通れば一気に時間を短縮できる。街に直行できる。1人なら色々と身軽だ。
街に行けば、きっと「誰か」がいる。さくらが馴染みのある光景を求めて来ている可能性も十分ある。
李小狼は、もうじっとしていられる気持ちではなかったのだ。

        *     *     *

犬上小太郎は、まだネギ・スプリングフィールドの死に納得できていなかった。

リンクと小狼の話で分かったのは、ネギが「黄色い服の人形」を追って飛び出していった所まで。
肝心のネギの死を見届けた者は、この場には1人もいない。
もちろん、状況と死んでいた場所から言って、その「人形」との戦闘で命を落としたのだろうが……
最期の最期、彼が何を願い、どのように戦い、どのようにして死んでいったのか。それを知りたいと思った。

「現場の足跡とかを見るとな……少なくとも『もう1人』、誰かがおったんや。
 お前らの言うとった『小柄な人形』のものやない、少なくとも俺らくらいの体格の足跡がな。
 『カナ』とかいう『人形』の仲間なのか、たまたま出くわした第三者なのかは、分からへんが……」

ともあれ、ネギが死んだ時の経緯を知っている人物が、どこかにいる。それも、もしかしたら2人も。
元々、考えるより先に身体が動くような性格の小太郎だ。そうと気付いて、のんびりしていられるわけがない。

「足跡は途中で消えてて、追えんかった。けど、北の方に向かった所までは分かる。
 シャナたちには悪いけど――俺は、ネギの死の真相が知りたいんや。何が何でも、知りたいんや」
「その『人形』か、あるいは『もう1人』に追いついて、見つけ出して、真相を聞いて……
 それから小太郎はどうするのですか? 復讐でも、するつもりなのですか?」

今にも飛び出して行きそうな小太郎に、それでも梨花は1つだけ確認する。
もしも万が一、小太郎が復讐を、憎悪の連鎖を望んでいるなら、梨花たちは止めなければならない。
けれども、そんな梨花の問いに、小太郎は力なく微笑んで首を振った。

「いや……そんな心配そうな目で見んでも、分かっとるで。俺もちゃんと聞いたからな。
 確か、『殺人が世界の仕組みだなんて、そんなわけねーんだよバーロ』、やったか?
 まあ俺も、ネギを殺したって聞いたら反射的にブン殴ってしまうかもしれんわ。それくらいは堪忍してや。
 けど――絶対に、殺さへん。それは、約束する」

犬上小太郎の目的は、復讐ではない。
相手が『人形』なら、『女の子』の格好をしていてもスライムの擬装と一緒だ。
女は殴らない、という小太郎の個人的な誓いの対象からは外れる。そうなれば拳も出てしまうかもしれない。
それでも、彼は約束した。「復讐に駆られて殺すようなことはしない」と。
それが、難敵ヘンゼルを前に、命を投げ出した江戸川コナンの最期の願いだから。
ネギと共に行動し、ネギと共にリリスの殺人競争に乗ったはずの、少年探偵の魂の叫びだったから。

「そんでな――勝手なお願いして悪いんやけど、良かったらお前らは、シャナたちを助けてやってくれへんか?
 先に行った高町なのはが、先に合流しとるかもしれへんけど、それでも……な」

小太郎の目的は、あくまで真相究明だ。1人でも戦える身ではあるが、無理してまで戦う気はない。
けれど、リリスと会うべくタワーに向かうシャナたちの方は、必ずや戦闘になる。
戦力は、多いに越したことはない。小太郎の代わりに、これまでの経緯や情報も伝えておきたい。
小太郎は、当面の行動方針のない梨花とリンクの2人に、その役目を託そうというのだ。

「あと、山小屋の連中とも合流できればさらにええ。
 あそこにはシャナの探しとるコキュートスもある。吸血鬼の真祖もおる。戦える人間も何人かいるようや。
 ここで起こったこと、これまでに起こったこと……誰かが伝えてやらなアカンやろ」

        *     *     *

「みぃ、そうすると……とりあえず、西の方に行くのが良さそうなのです」
「そうだね。山の麓、広い道が走ってるあたりで合流、かな」

梨花とリンクは、地図を見ながら思案する。
今から廃病院に直接向かっては、16時までには辿り着けない。シャナ一行とは入れ違いになる可能性が高い。
けれど、廃病院にいるシャナ一行は、南に向かって移動するはず。どこかで森を抜け、広い草原に出る。
彼女たちの移動スピード次第ではあるが、森と山脈の間の平原地帯で追いつける可能性は十分にある。

それに、山小屋組も学校を目指して移動するはず、だという。
彼らもまた、どこかで山を降り、山と森の間の平原、太く広い道路の辺りに出てくるはずだ。
東に向かってくる彼らと、どこかで遭遇できる可能性は十分にある。

上手く行けば、廃病院の人々と山小屋の人々、双方と合流して大きな集団を作ることが出来るかもしれない。
そうすれば、この馬鹿げた殺し合いのゲームをブチ壊すという目的に、大きく近づくことが出来る。
ジェダへの反感は抱きつつも、具体的な対抗策を持たない梨花とリンクにとって、これは大きな意味を持つのだ。

        *     *     *

かくして――4人は南と北と西、3方向に向かって分かれることになる。

李小狼は、学校の東側を迂回して南下。トンネルを抜けて市街地に行き、『木之本桜』を探す。
犬上小太郎は、平原を北上。して『黄色い服の人形』や『その場にいたもう1人』を探す。
そして、リンクと梨花は、学校と岩山の間を抜け、神社の前を抜けて西に向かう。

分かれる前に、それぞれの荷物を分け合い、確認しあった。
共通支給品はほぼ1人分余っている。灰原哀の分だ。
水と食料は有り難く使わせてもらうことにして、4人がそれぞれ消費した分を補充したら、ほぼ無くなった。
食料以外は、哀の遺品代わりに梨花がそのまま保持。
ネギの手にしていた魔法の指輪は、特に使える者も居なかったため、遺品代わりに小太郎が引き取った。

その他、武器らしい武器で言えば……
リンクには『勇者の拳』がある。小太郎には手裏剣がある。これらはそのまま、それぞれが持つことになった。
そして小狼には、手元に残っていた『きせかえカメラ』と、あと1つ。

「その金属片な……確か、『ぶそーれんきん』とか言うと、武器になるらしいで。持っときや」

ヘンゼルが残した核鉄は、『剣』のカードを一休に奪われた小狼が持つことになった。
小太郎が教えた起動ワードは、グレーテルと対戦したシャナからの伝聞情報。
損傷は激しいし自己再生はあまり進んでなかったが、それでも何も無いよりは遥かにマシだ。
唯一、武器らしい武器が残ってなかったのは梨花だったが、彼女にはリンクがついている。
なんとなれば、『勇者の拳』を彼女に渡してあげて、リンクは『あるるかん』を操ってもいい。

「じゃあな。もし会えたら、シャナやエヴァたちによろしくな」
「もし、みんなが先にさくらに会ったら、その時は頼むぞ。きっと後から合流するから」
「2人とも、別れても『仲間』だからね。誰ももう、1人きりじゃない――そのことを、忘れないで」
「もしも『信じられそうな人』と会えたら、ボクたちのことも伝えておいて欲しいのです。
 疑心暗鬼に陥らず、信じられるヒトの輪を広げること――
 きっとそれだけが、この状況を脱するための唯一の方法なのです」

4人は未だ火災の続く学校を横目に、それぞれの方向に向かって歩き出し、そして――。

        *     *     *

彼らには、知る由もない。

犬上小太郎の探す「黄色い人形」こと、ローゼンメイデン第2ドール金糸雀。
彼女は、彼らが「墓を作っている間」なら、確かに草原の北の方に居たのだ。
けれども、イエローと遭遇した彼女は、彼らが動き出すよりも早く、南に移動を開始。
地図の上では平原だが、小さな丘などもあり、必ずしも視界は開けていない。互いに見えない死角はある。
イエローと金糸雀は、そのまますれ違うようにして、同じE-4エリア内の東側の森に入ってしまったのだ。
小太郎が墓作りの時間を惜しみ、情報交換の時間も惜しんで北上していれば、きっと会えたに違いないのだが。

そして、李小狼の探す最愛の少女、木之本桜。
彼女は――南西の街になど、居なかった。
むしろ学校のすぐ近く。島の中央に広がる森の中で、激しい戦いに巻き込まれていたのだ。
けれども、森は深く、小狼は異常に気付くこともなく。森を左手に見ながら、そのまま南下してしまって――
彼女に近づくどころか遠ざかっていることに、彼は気付かない。彼女のピンチにも、気付かない。

あるいは、もうちょっとあの場所に留まっていても事態は変わっていたのだ。
中央の森を中心に起こった戦いは、太陽が大きく傾きだした頃になって、一気に激しさを増す。
その頃まで墓の近くに留まっていれば、彼らも流石に戦闘の音や光に気がついただろう。
気付いていれば、そしてその中に飛び込んでいけば、彼らの目的は容易に達成されていたかもしれない。
あの一連の戦闘も、全く違う結末を迎えていたかもしれない――!

だがこれは全て、終わってしまったから言えることである。
事態の只中にいる彼らには、想像することも出来ない。
特に目印もない、島中央の小さな森林地帯の中に、これほどまで多くの参加者が集まっているとは思いもしない。
だから、彼らはそこから遠ざかって――絶好の機会を掴み損ねて――。

        *     *     *

……学校の裏山を抜ける小道は、少しばかり険しいものだった。道が登っている間は、西側もあまり見えない。
しかし下り坂に入れば一気に視界が開ける。
見えてきたのは――赤い鳥居を備えた、ちょっとした神社。

「へえ……何かの神殿、なのかな? 見たことない作りだけど……」
「――――ッ!!」

日本の神道式の神社の知識のないリンクは、興味深げにその様子を眺める。
そんな呑気なリンクの隣で、梨花はハッと何かに気づくと、いきなり駆け出した。
唐突に、何の前置きもせず、全力で。

「え? ちょっ、梨花ちゃん!?」

慌てて追いかけるリンクにも構わず、彼女は駆ける。
山を駆け下り広い境内に飛び込み、神社の中央、一番大きな建物の前で急停止し、そして。


    「 ―――― 嘘 だ ッ ! ! 」


地形が違う。境内のレイアウトも違う。あの長い石段は、どこにも見られない。
だから、そんなはずは、絶対にない。ないはずなのだ。
けれども、その建物の形は、どう見ても――他ならぬ彼女が、見間違えるはずもないもので――

「り、梨花ちゃん!? 急に走ったり叫んだり、いったい……!?」
「なんで……なんで、こんな所に――!」

いつもの年相応の猫を被る余裕もなく、リンクの問いかけに応える余裕もなく。
凄まじい形相を浮かべた梨花が、見上げたのは。
丸ごとそっくり移築でもされたかのような、古手神社の建物、にしか見えぬ存在だった。


【D-6/D-5とD-7を繋ぐ長いトンネル内/1日目/夕方】

【李小狼@カードキャプターさくら】
[状態]:健康。
[装備]:なし
[道具]:共通支給品一式、きせかえカメラ@ドラえもん、バルキリースカート(核鉄状態)@武装錬金
[思考]:さくら……絶対に見つけるからな……!
第一行動方針:何を差し置いても桜を探し出し、守る。
第二行動方針:当面、南西の市街地を目指し、調べる。
第三行動方針:桜を保護できたら(あるいは、桜が死亡したら?)梨花たちと再合流を図る。
第四行動方針:信頼できる仲間を増やす(必ずしも行動を共にする必要はない)
基本行動方針:桜とともに島を脱出する。
[備考]:一休のことを、放火魔、かつ幻術能力を持った魔法使いの類だと確信しました。
   シャナ一行の行動予定(16時に廃病院に集合、18時タワー到着を目指して移動)を知りました。
   バルキリースカートは、アームのうち3本が破損した状態です(現在自己修復中)

[備考]:D-6の山の下、D-5とD-7の道路を繋ぐように、南北に貫くトンネルがある様子です。
     問題なく通過できるかどうかは、まだ分かりません。


【E-3/森と城の堀の間の平原/1日目/夕方】

【犬上小太郎@魔法先生ネギま!】
[状態]:気が僅か、疲労(中)
[装備]:手裏剣セット×11枚@忍たま乱太郎
[道具]支給品一式(水少量、パン一個消費)、工具セット、包帯、指輪型魔法発動体@新SWリプレイNEXT
    未確認支給品0~1
[思考]:さて、どこまで逃げた?
第一行動方針:ネギの死の真相を知るために、「黄色い服の人形」と「現場にいたもう1人」を探す。
第二行動方針:ネギの件が一段落した後、シャナ一行あるいは梨花一行との合流を図る
第三行動方針:双葉に頼まれた梨々、小狼に頼まれた桜を探す。見つけたら保護する。
第四行動方針:信頼できる仲間を増やす(必ずしも行動を共にする必要はない)
[備考]:紫穂に疑いを抱いていますが確信はしていません。


【C-4/神社境内(古手神社?)/1日目/夕方】

【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】
[状態]:左太腿に裂傷(止血済み)。歩行に少し影響。 右掌に裂傷(止血済み)
[服装]:中世ファンタジーな布の服など。傷口に包帯。
[装備]:勇者の拳@魔法陣グルグル
[道具]:共通支給品一式、あるるかん@からくりサーカス
[思考]:ちょっ、梨花ちゃん!? いったいどうしたの?!
第一行動方針:梨花を守る。
第二行動方針:シャナ一行、あるいは山小屋組との合流を図る。
第三行動方針:もし桜を見つけたら保護する。
基本行動方針:ゲームを壊す
参戦時期:エンディング後
[備考]:一休のことを幻術を使うモンスターの一種だと認識しました。
   シャナ一行の行動予定(16時に廃病院に集合、18時タワー到着を目指して移動)を知りました。
   インデックスが持っているコキュートスを、シャナが求めていることを知りました。

【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:全身に無数の打ち身と擦り傷(骨折などは無い)。激しい精神的動揺?
[服装]:体操服。体操着に赤ブルマ着用。
[装備]:なし
[道具]:共通支給品×2(食料は1人分)、エスパー錠とその鍵@絶対可憐チルドレン、
     ふじおか@みなみけ(なんか汚れた)、5MeO-DIPT(24mg)、(古手梨花の)平常時の服
[思考]: ―― 嘘 だ ッ ! !
第一行動方針:目の前の神社を調べる?
第二行動方針:シャナ一行、あるいは山小屋組との合流を図る。
第三行動方針:もし桜を見つけたら保護する。
基本行動方針:生き延びて元の世界に帰る。ゲームには乗らない。
参戦時期:祭囃し編後、賽殺し編前
[備考]:一休のことを、放火魔で変態で性犯罪者な幻術使いと認識しました。
   シャナ一行の行動予定(16時に廃病院に集合、18時タワー到着を目指して移動)を知りました。
   インデックスが持っているコキュートスを、シャナが求めていることを知りました。

[備考]:
E-4、学校東側の平原に、乱太郎、ネギ、コナン、灰原哀、ヘンゼル、以上5名の遺体が埋められました。
土饅頭が5つ並んでいるだけで、墓標などは特にありません。
彼らが学校側を出発した「午後」の時点では、未だ校舎は燃え続けています。延焼の度合いは不明です。

[備考]:
小太郎と学校組の間で、かなり深い情報交換が行われました。
各人の備考欄に重要な所は書いてありますが、それが全てではありません。
それ以上の所は、後の書き手さんにお任せします。

[備考]:
梨花が外から見た限りでは、神社の建物は古手神社に酷似しているようです。



≪166:全ての終わり、一つの始まり――そして誰かいなくなった(前編) 時系列順に読む 169:ここはG-1、海鳴温泉なの!≫
≪167:少し遅い(前編) 投下順に読む 169:ここはG-1、海鳴温泉なの!≫
≪158:運命のルーレット廻して(前編) 小太郎の登場SSを読む 175:第一回定時放送≫
186:集結の夜≫
≪158:運命のルーレット廻して(前編) 梨花の登場SSを読む 174:みんなそう呼ぶから(前編)≫
≪158:運命のルーレット廻して(前編) リンクの登場SSを読む 174:みんなそう呼ぶから(前編)≫
≪158:運命のルーレット廻して(前編) 小狼の登場SSを読む 175:第一回定時放送≫
185:まっくら隧道≫

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