概要
1961年度から現在まで放送され続けている大河ドラマと並ぶNHKの看板番組『連続テレビ小説』の初期作品。
当時はビデオ技術が未発達で高額だったため、製作した番組のテープは放送が終了次第削除され別な番組に上書きされており、連続テレビ小説もその例に漏れず、第1作の『娘と私』から1978年度の第22作目『わたしは海』までの映像がNHK局内にはほとんど残されていない。
第20作の『風見鶏』など出演者の録画したVHSにより全話の保存が実現した作品も中には存在する。
発見状況
第1作 娘と私(1961)
獅子文六の私小説を原作にした記念すべき1作目。全250回。この作品のみ1話20分だった。
166回、179回、最終回の3本が現存する。
166回、179回、最終回の3本が現存する。
第2作 あしたの風(1962)
壺井栄の短編小説が原作。全306回。
この作品から月曜から土曜までの8時15分開始、15分尺の現在のフォーマットが確立された。
ちなみに前年の1961年にもNHKでドラマ化されている。
最終回のみ現存。
この作品から月曜から土曜までの8時15分開始、15分尺の現在のフォーマットが確立された。
ちなみに前年の1961年にもNHKでドラマ化されている。
最終回のみ現存。
第3作 あかつき(1963)
白樺派を代表する文豪、武者小路実篤の小説が原作。作家役として武者小路実篤本人がカメオ出演した。全313回。
235回、239回が現存。
235回、239回が現存。
第4作 うず潮(1964)
東京オリンピックの中継により東京放送局の手が回らなかったことから初めて大阪放送局で製作された。初めて視聴率が記録され、無名の新人女優がヒロインに起用された作品でもある。全310回。
309回、最終回が現存。
309回、最終回が現存。
第5作 たまゆら(1965)
川端康成の書き下ろし作品。エキストラとしても出演していたらしい。全310回。
映像が一切残っておらず、撮影風景を記録したスチルしか番組の内容を伺いしれる資料が残っていない。
映像が一切残っておらず、撮影風景を記録したスチルしか番組の内容を伺いしれる資料が残っていない。
第6作 おはなはん(1966)
平均視聴率45.8%、最高視聴率56.4%を記録した初期の朝ドラ屈指のヒット作。
それでもオリジナルのテープは全310回中、第8回、第10回、第58回、第91回、第95回、第96回、第155回、第168回、第228回の9回分しか現存しないが、再放送用に1週間の内容15分×6回を1時間に再編集した『特集 おはなはん』という総集編番組が製作され、こちらは全48話現存している。
このバージョンを元に1993年にBSで再放送された他、VHSも発売されている。
それでもオリジナルのテープは全310回中、第8回、第10回、第58回、第91回、第95回、第96回、第155回、第168回、第228回の9回分しか現存しないが、再放送用に1週間の内容15分×6回を1時間に再編集した『特集 おはなはん』という総集編番組が製作され、こちらは全48話現存している。
このバージョンを元に1993年にBSで再放送された他、VHSも発売されている。
第7作 旅路(1967)
おはなはんからの勢いで平均視聴率は45.8%、最高視聴率は1983年度の『おしん』に次いで歴代第2位の56.9%を記録した。
しかし、オリジナルのテープは第28回、第42回、最終回の3話のみしか現存しない。
こちらも総集編の『特集 旅路』が放送されていたはずなのだが、現存しているのかは不明。
しかし、オリジナルのテープは第28回、第42回、最終回の3話のみしか現存しない。
こちらも総集編の『特集 旅路』が放送されていたはずなのだが、現存しているのかは不明。
第8作 あしたこそ(1968)
初のカラー作品にして現代劇。
最終回のみ現存する。
最終回のみ現存する。
第9作 信子とおばあちゃん(1969)
昭和天皇のお気に入りのドラマだったという逸話で有名。
しかし、『たまゆら』と同じくマスターテープが全く現存せず、撮影風景のスチルしか残っていない幻の作品となっている。
しかし、『たまゆら』と同じくマスターテープが全く現存せず、撮影風景のスチルしか残っていない幻の作品となっている。
第10作 虹(1970)
朝ドラ初の原案のないオリジナル作品。
こちらも現存する回が存在しないが、撮影風景を記録したニュース映像が残っている。
こちらも現存する回が存在しないが、撮影風景を記録したニュース映像が残っている。
第11作 繭子ひとり(1971)
『おしん』に次ぐ歴代2位の平均視聴率を記録(47.4%)。
にもかかわらずNHKにはマスターテープが残っておらず『幻の朝ドラ』と呼ばれている。
2015年に出演者のひとりである杉良太郎が所有していた第125回を記録したUマチックテープがNHKに提供されたが、録画されていたのは後半の8分間のみ。
2017年には、『男は度胸』が録画されたベータテープの消え残り部分から第24回の後半2分が保存されていることが確認されている。
にもかかわらずNHKにはマスターテープが残っておらず『幻の朝ドラ』と呼ばれている。
2015年に出演者のひとりである杉良太郎が所有していた第125回を記録したUマチックテープがNHKに提供されたが、録画されていたのは後半の8分間のみ。
2017年には、『男は度胸』が録画されたベータテープの消え残り部分から第24回の後半2分が保存されていることが確認されている。
第12作 藍より青く(1972)
やはりNHKには本編の保存がなく、出演者の大和田伸也から提供された第1回と、主題歌を歌ったフォークシンガーの本田路津子から提供された最終回の一部(末尾の数分間)が現存している。
その他、第23回紅白歌合戦で主題歌『耳をすましてごらん』を披露した本田路津子の歌唱の前に、審査員を務めていた主演の真木洋子とステージ上のほかの出演者が掛け合いをする映像が残っている。
その他、第23回紅白歌合戦で主題歌『耳をすましてごらん』を披露した本田路津子の歌唱の前に、審査員を務めていた主演の真木洋子とステージ上のほかの出演者が掛け合いをする映像が残っている。
第13作 北の家族(1973)
マスターテープは第1回と最終回のみ現存。番組発掘プロジェクトで視聴者提供のVHSで226回、295回、301回、話数不明の1回の4話が保存されている。
第14作 鳩子の海(1974)
原爆の絵運動の契機になったり、50年以上販売され続ける山口銘菓『鳩子の海』の名前の由来になったりと地味に現在まで影響を残している1作。
マスターテープとして残っているのは第1回と最終回のみだが、ヒロインの子役時代を演じた斉藤こず恵の父親や山本耕一などのVHSの提供により38話分が発掘された。
マスターテープとして残っているのは第1回と最終回のみだが、ヒロインの子役時代を演じた斉藤こず恵の父親や山本耕一などのVHSの提供により38話分が発掘された。
第15作 水色の時(1975前)
今作から4クール放送の全310回前後ではなくなり、2クール放送の全150回前後の作品が年に2作放送される現在までの基本となる体制となった。
マスターテープは第1回と最終回のみ現存だが、視聴者の提供により9回分が保存されている。
マスターテープは第1回と最終回のみ現存だが、視聴者の提供により9回分が保存されている。
第16作 おはようさん(1975後)
第1回、第18回、第54回と最終回が保存。
第17作 雲のじゅうたん(1976前)
NHK制作のドラマで初めて他局(テレビ東京)に販売されて再放送された作品で、そのおかげで放送版の完全なマスターテープが全て現存している。1999年にBS2で再放送。
総集編版も現存しており、このバージョンを元に2001年にVHSが発売された。
総集編版も現存しており、このバージョンを元に2001年にVHSが発売された。
第18作 火の国に(1976後)
しかし、以降の作品は他局で再放送されずやはりほぼ全話が散逸…。
NHKには第1回しか存在せず、視聴者提供で7回分が保存されている。
NHKには第1回しか存在せず、視聴者提供で7回分が保存されている。
第19作 いちばん星(1977前)
NHKには第1回と最終回のみ現存。
Wikipediaなどネット上には視聴者提供の家庭用VTRで全話が現存するという情報があるのだが、ソースがなく事実なのか不明。
次作の風見鶏の保存状況と混同している可能性も考えられる。
Wikipediaなどネット上には視聴者提供の家庭用VTRで全話が現存するという情報があるのだが、ソースがなく事実なのか不明。
次作の風見鶏の保存状況と混同している可能性も考えられる。
第20作 風見鶏(1977後)
NHKには第1回しか保存がなかったが、2005年に脚本を担当した杉山義法の妻から家庭用ビデオによる第2回から152回までの録画テープが提供された。
その後、2014年、16年に欠落していた153話と最終回の154話のVHSが一般視聴者と主演の新井春美氏から提供され全話が揃った。
しかし、10年経過した現在もNHKアーカイブスの放送ライブラリーで第1回が見られるだけで再放送やソフト化はされておらず、実質ロストメディアの状態が続いている。
その後、2014年、16年に欠落していた153話と最終回の154話のVHSが一般視聴者と主演の新井春美氏から提供され全話が揃った。
しかし、10年経過した現在もNHKアーカイブスの放送ライブラリーで第1回が見られるだけで再放送やソフト化はされておらず、実質ロストメディアの状態が続いている。
第21作 おていちゃん(1978前)
全156話の放送回のうち、16話分のみが現存。
そのうちの6回は2021年に視聴者から提供されたもの。
そのうちの6回は2021年に視聴者から提供されたもの。
第22作 わたしは海(1978後)
NHKで保存されていた第1回、最終回と視聴者提供の第131回と推測される映像のみ現存。
第23作以降
1979前年度の『マー姉ちゃん』以降は全ての放送回がNHK内で保存されている。
だが、『鮎のうた』(1979後)、『なっちゃんの写真館』(1980前)、『虹を織る』(1980後)、『まんさくの花』(1981前)、『ハイカラさん』(1982前)、『よーいドン』(1982後)、『心はいつもラムネ色』(1984後)、『都の風』(1986後)、『ノンちゃんの夢』(1988前)、『青春家族』(1989前)、『君の名は』(1991)、『女は度胸』(1992前)、『ええにょぼ』(1993前)、『かりん』(1993後)、『ぴあの』(1994前)、の15作品は90年代から2008年にかけてBSのアンコール放送で再放送されただけで未ソフト化。
だが、『鮎のうた』(1979後)、『なっちゃんの写真館』(1980前)、『虹を織る』(1980後)、『まんさくの花』(1981前)、『ハイカラさん』(1982前)、『よーいドン』(1982後)、『心はいつもラムネ色』(1984後)、『都の風』(1986後)、『ノンちゃんの夢』(1988前)、『青春家族』(1989前)、『君の名は』(1991)、『女は度胸』(1992前)、『ええにょぼ』(1993前)、『かりん』(1993後)、『ぴあの』(1994前)、の15作品は90年代から2008年にかけてBSのアンコール放送で再放送されただけで未ソフト化。
更に、『ロマンス』(1983前)、『いちばん太鼓』(1985後)、『はっさい先生』(1987後)、『和っこの金メダル』(1989後)、『凛凛と』(1990前)、『京、ふたり』(1990後)、『春よ、来い』(1994~95)、『走らんか!』(1995後)、『甘辛しゃん』(1997後)、『やんちゃくれ』(1998後)、『ほんまもん』(2001後)の11作品はソフト化どころか再放送すら行われておらず、事実上のロストメディアとなっている。
これらの作品は個人の録画したビデオ以外ではNHKアーカイブスの放送ライブラリーで第1回など、一部の回しか視聴することが出来ない。