佐伯 広海(さえき ひろみ)は、
国防陸軍第101旅団の旅団長。階級は少将。2096年現在59歳。
人物
参謀畑を歩んできた才女で、光の加減で銀色に見える総白髪と、
大越戦争で首脳部に逆らいながらも失脚させることができないほどの有能さから、『銀狐』とも呼ばれているが、その容姿は小学校の優しい女校長先生のようである。
弱い魔法資質持ちではあるが
魔法師ではない(
メイジアン)。魔法を組み込んだ戦略の立案、戦術レベルでの魔法戦力の運用にかけて
国防軍有数の知見を有している。ただし、魔法の運用に詳しいのは
現代魔法についてで、
古式魔法については素人も同然である。
シビリアンコントロールに従わない私的な常設兵力の存在など認めてはならない、という気持ちが強く、国防軍内における
十師族批判の最右翼として知られている。国の防衛が
十師族という私的な枠組みに強く依存していることに対して警鐘を鳴らし続けてきた。しかし、
魔法師に対する政治的反発や生理的嫌悪は持っていない。
また、
四葉家と直接のパイプを持つ数少ない高級軍人の1人である。
来歴
大越紛争の当時は、国防陸軍総司令部所属の情報参謀であり、軍上層部の意図に逆らって戦闘に直接介入した
風間玄信を情報・作戦両面で支援した。
2092年に
国防陸軍第101旅団が設立され、初代司令官に就任。尉官に留め置かれていた
風間を招聘し、少佐に昇進させると共に、
独立魔装大隊の隊長に任命した。
箱根テロ事件の捜査を利用して、
崑崙方院の残党との繋がりが疑われている
魔法師の許へ警察を向かわせてその反応から協力者を特定する作戦を自ら発案するという策略家として一面もある。部下の藤林がその指示に従い容疑者リストを情報屋にリークしている。このリークが結果として、
独立魔装大隊が
千葉寿和警部を邪法使いの住処へ誘導する形となった。
戦略級魔法師管理条約
概要は、存在が明らかになっている
戦略級魔法師を
国際魔法協会に登録し、所属国家が管理することを義務づける、という内容。佐伯が
ウィリアム・マクロードへ提案した。
条約案では、政府の魔法師管理に魔法協会の査察権を認めている。つまり戦略級魔法師を政府が管理できているかどうかを、魔法協会が査察することとなる。
その為、この条約が発効された場合、日本においては十師族の保有する戦力と技術に関する情報は魔法協会に掌握され、査察結果に基づく勧告という体裁で協会にとって不都合な魔法師は自由を奪われ、技術は凍結を強制される。
更に、十師族を完全に公的管理下に置く為の口実として運用され、
日本魔法協会が十師族の上に君臨することになるだろうと、
司波達也は推測している。
佐伯失脚後に、
ドイツ、
フランス?、
大亜連合が推進に動いたが、
USNAと
新ソ連、最初に協力を約束していた
イギリスが反対した為、締結されることなく廃案となっている。
登場巻数
11巻、
13巻、
17巻、
18巻、
19巻、
21巻、
29巻
コメント
人物 女性 軍人 非魔法師
最終更新:2024年11月23日 19:23