• 製作:F.E.A.R.(2001)
    出版:エンターブレイン

    「状況は絶体絶命」。謎の生命体「MIST(ミスト)」の猛威によって人類の大半が死に絶えた世界で、竜型超巨大空中戦艦「バハムート」に集った生き残りの人間たちのドラマを描いたファンタジー系ミリタリーRPG。
    PCは普段は「バハムート」内で生活しているが、有事となれば甲冑型の人型兵器「ドラゴンアームズ」に乗り込み、MISTの襲撃から逃げ遅れた人間を助けつつ1200:1という絶望的な戦力比のもとMISTとの戦いを繰り広げることとなる。--AWAKIRA
  • 《良い点》
    ●キャラクターのパーソナリティはは大きく分けて「出身国」と「クラス」によって構成されているのだが、出身国は能力的なもの以外にも精神的な気風がルールで設定されており、「その国の出身者らしい」ロールプレイができるよう差別化できている(と思う)。

    ●PCの搭乗する「ドラゴンアームズ」は基本フレームを選択したのちに主武装から装甲板に至るまできわめて多くの部位をカスタマイズできる。同じフレームでも作成者のスタイルによってさまざまな機体が作成でき、この作業は実に楽しい。--AWAKIRA
  • ●戦闘における「イニシアチブポイント(IP)」と「リカバリーポイント(RP)」という概念が斬新。キャラクターの身のこなしの素早さを表すIPは何らかの行為判定でダイスを1個振るごとに1点減少し、各ラウンドの終了時にRPの点数だけ回復する。そして、行動順はそのラウンドの開始時のIPによって決定される。これによって、「次のラウンドに素早く行動するためにこのラウンドの行動を抑える」「自分の攻撃時により多くのダイスを振るために、敵の攻撃をあえて回避しない」等の選択の幅ができる。--AWAKIRA
  • 《悪い点》
    ●IPとRPの着想は素晴らしいのだが、実際は敏捷性に特化したキャラクターでも1回攻撃して1回回避するとIPを使い切る。まして重戦士タイプのキャラクターであれば攻撃したければ回避は不可能である。そもそも敵のIP・RPはべらぼうに高く、IPを温存して先制を取るなど望むべくも無い。--AWAKIRA
  • ●IP・RPが低くなりがちな重戦士タイプのキャラクターに対しての救済策として設定したと思われる「LessThan0(LT,レスザン)」のルールがIP・RP制を台無しにしている。具体的には「IPが1以上残っていれば、IPの現在値よりどれほど多くのIPを消費したとしても一律LTとなり、次のラウンドのIPは自動的にRPの半分となる」。つまり、最大IPが一回の攻撃分の消費IPに満たない重戦士タイプのキャラクターであれば回避を放棄して毎ラウンドLTになりながら攻撃することができる……というかそれしかできない。敏捷性に特化したキャラクターでも3ラウンド目あたりから同じ状況になる。このゲームにおいて一回の行動の消費IPがRPを下回るキャラクターなど存在しないからだ。--AWAKIRA
  • ●一方向に特化しないと最下級のMISTの一体でさえろくに倒せない。そしてルールブックのサンプルキャラクターはどいつもこいつも特化していない。複数方向に能力をもつクラスもいくつか存在するが、その性能たるや、もはや役に立たなすぎて笑うしかない。--AWAKIRA
  • ●肉体的な能力とは違う不思議な能力として「魔導」と「幻操」の2つがあるのだが、「幻操」が全てにおいて勝っている。具体的には、
    魔導:回避可能・物理的装甲有効・さらに対魔導装甲も重ねて有効
    幻操:回避不能・物理的装甲無効・対幻操装甲のみ有効

    魔導:ダメージは普通(通常装甲に加えて魔導用装甲にも阻まれるので結果としてダメージソースとしては最低クラス)
    幻操:ダメージは低い(その代わり前述の通り抵抗不能なので結果的にはダメージソースとしても有力)

    魔導:機体装甲は全クラス中最薄・スピードも遅い
    幻操:機体装甲は非常に薄いが、スピードはトップクラス--AWAKIRA
  •  なお、「攻撃は回避可能・物理的装甲有効だが、ダメージは魔導よりやや高く、装甲もそこそこで、スピードも非常に速い」射撃手クラスが存在することもここに追記しておく。--AWAKIRA
  • ●隠れている状態を示す「隠身状態」が激強い。ダメージに命中判定と回避判定の差分値を加えられるシステムにおいて、「隠身状態」からの攻撃には回避判定が「行えない」。「隠身状態」になることに1ラウンドを消費する以上のペナルティはほとんどない。--AWAKIRA
  • ●ロールプレイを行うことでポイントが蓄積され、それを消費することで特技を使用できるシステムだが、ポイントを受け取るためにはキャラクターごとに設定された「○○に対する△△」という感情に沿ったロールプレイをしなければならない。もらえるポイントは感情ひとつにつき1シーン1点までなので、4つの感情を持っているキャラクターであればその4つの感情を1シーン内に表現しなければならない。しかも毎シーンである。感情はキャラメイク時に獲得するものと隣り合ったPC間で獲得するものとがあるが、プレイ中は感情のロールプレイでいっぱいいっぱいなので、隣り合っていないPCとはシナリオ中一言も話さない……ということが普通に有り得る。--AWAKIRA
  • また、「自身:スピリットガイド」(=愛用の魔法の杖に自分自身の姿を重ねている、という感情)などの演じにくいうえに自己完結している感情などを自動取得で貰ってしまうと、毎シーン意味もなく魔法の杖が光り輝いたりする。--AWAKIRA
  • 訂正:
    ×MYST
    ○MIST--AWAKIRA
  • ……好き放題馬鹿にしてますけど、大好きですよ?--AWAKIRA
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最終更新:2012年06月08日 22:32