オーブ「皆さん、ありがとうございました」
セブン「この星に生きる人々の信頼と絆が、我々に一番大きな力を与えてくれる。それこそが、光の力なんだよ」
ギンガ「俺たちはみんな、この星空の下で繋がっている」
ビクトリー「困ったときは、いつでも呼んでくれよな」
そして、オーブの戦いを見守っていたナオミ、ジェッタ、シン、渋川。
エックス「君たち、最高のユナイトだった」
大地「SSPの皆さん、一緒に戦えて良かった」
ナオミ「地球を救ってくれて、ありがとう!」
オーブたち5人が力強く頷き、大地を蹴り、空の彼方へと飛び立つ。
ナオミ「さようなら──!」
ジェッタ「ありがとう──!」
おじさん「さようなら──!」
渋川「ありがとうございました──!」
瓦礫の中に倒れているムルナウのもとに、変身を解いたガイが現れる。
ムルナウ「不思議ね…… 私、こうなることをずっと望んでいたような気がする……」
ガイ「あんたは、純粋な人だ。本当の美しさが何なのか、わかっていれば……」
ムルナウ「……」
ガイ「美しさは、流れゆくもの。去年の花も、今年の花も美しい。だが、次の世代を信じ、命を託すことで、美しさは永遠に続くんだ」
ムルナウ「もう、そんな言葉、私には届かない…… ダイヤのような、私の心には……」
ムルナウの目から流れ落ちた一筋の涙が、宝石と化す。
そしてムルナウの全身もまた、宝石の塊と化す。
宝石の塊の屍となったムルナウに手向けるように、ガイがオーブニカを奏でつつ、去ってゆく。
おなじみの銭湯。店主がモップをかけていると、ジェッタとシンが彼の顔を覗き込む。
店主「うわ!? 何やってんだ、お前ら!? 気持ち悪いなぁ、もう」
ジェッタ「良かった、現実で」
店主「何をわけのわかんねぇこと言ってんだ? おいおい、掃除の邪魔だ! どけ!」
店主に邪険にされ、ジェッタとシンが、ガイの入っている湯船に飛び込む。
ジェッタ「よいしょっと!」
シン「ガイさんがオーブだったなんて、質量保存の法則からしてもあり得ないのに~!」
ガイ「何だよ、そんな法則知らねぇぞ!」
シン「ちょっと、ウルトラマンがどういう体なのか、調べてもいいですか?」
ガイ「おい、やめろ、やめろ! ちょっと! 銭湯で暴れるな!」
シン「ウルトラマンの体を見せてください~!」
ジェッタ「俺はわかってたよ。ガイさんがウルトラマンなんだって」
店主「ウルトラマンが何だって?」
ガイ「あ、いや! ウルトラいい湯加減なんだよ」
ジェッタ「そう、ウルトラいい湯加減!」
シン「アハハハハ!」
ガイ「こら、やめろ!」
はしゃいだあまり、隣で湯につかっていた先客に、湯がかかる。
ガオイ「あっ、すみません!」
背を向けていた客が振り返る── なんと、ジャグラー。
ガイ「お前……!?」
ジャグラー「先に上がってるぜ」
ジャグラーが湯から上がり、店主に一礼すると、悠々と浴室を出る。
銭湯の店頭。ナオミが浴衣姿で佇んでいると、渋川が通りかかる。
渋川「おっ、ナオミちゃん! いやぁ、色っぽいねぇ」
ナオミ「もう、みんな長風呂なの。湯冷めしちゃよ」
ジェッタとシンが出てくる。
ジェッタ「やっぱり銭湯はいいねぇ、シンさん」
渋川「よぅ!」
ジェッタ「あっ、渋川さん」
ナオミ「ねぇ、ガイさんは?」
渋川「何、あいつも来てんの?」
ジェッタ「そう言えば、さっきまで一緒だったのに……?」
オーブニカの音色が、彼方から流れてくる。
夕暮れの河原を、ガイが荷物を背負い、1人で歩いている。
渋川「おぉい、風来坊!」
ナオミたちSSP一同が駆けて来る。
ジェッタ「いつかまた、ふらっと帰って来るんだろ!?」
シン「また、逢いましょう!」
ナオミ「ガイさん…… ガイさんのバカぁぁ!!」
渋川「おいおい、バカってことはないんじゃないのか?」
ナオミ「ガイさん、私…… ずっと待ってるから! 元気でねぇ──!!」
ガイは、照れ笑いの顔を隠すように、テンガロンハットを目深にかぶる。
ガイ「あばよ……」
去ってゆくガイを、ナオミたちが手を振って見送る。
一同「あばよ──!!」
エンディングテーマとエンドロールに乗せ、テレビ版からのハイライト場面が流れる。
そして、夕陽に照らされた河原を歩くガイのもとに、空から飛んできた
ウルトラマンゼロが降り立つ。
ゼロ「よいしょっと、お待たせ!」
ガイ「はぁ…… 遅いですよ、ゼロさん! もう終わりました」
ゼロ「それが、そうでもないんだなぁ。新しい事件が発生だ」
ガイ「えっ!?」
ゼロ「
デザストロって怪獣が次元を越えて、この地球に向かってる。一緒に来てくれ。ウルトラマンオーブの力、お借りします!」
ガイ「……喜んで!」
ガイが力強く、変身アイテム・オーブリングを構える。
新たな姿、エメリウムスラッガーとなったウルトラマンオーブが、新たな戦いを目指して空へ飛び立つ──!
最終更新:2017年09月03日 18:55