ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険のオープニング

10万年前・南極

カーラとヒャッコイ博士がパオパオに乗ってどこかに向かっていた。
すると博士は何かを見つける。

博士「これは?」
少女「博士!」

2人がたどり着いたのは遺跡の中だった。

博士「素晴らしい……」
カーラ「これがブリザーガの骨格……」

骨格の額に何か刺さっていた。
カーラは骨格を 登って剣を抜こうとする。

博士「もっと慎重に!」

振り向くと何かを目にする。

博士「あのシルエットは…… カーラ、急げ!」
カーラ「もうちょっと…… 抜けた!」

パオパオは間一髪カーラをキャッチ。

博士「行くぞ!」

地上からオクトゴンが現れる。

カーラ「オクトゴン!」
博士「音霊を使う。先に行け!」

博士の銃が炸裂。
しかしオクトゴンは博士を転倒させてしまう。

カーラ「博士、テックタク! うわあーっ!」

カーラが飛んだ拍子にリングが落ちてしまう。

カーラ「しまった!」

パオパオがカーラの足を掴む。

カーラ「ダメ!」

リングは海に落ちてしまう。

カーラ「リングが‼︎」


10万年後・東京

アナウンサー「効率の暑さは収まる気配がありません! 今日も35度以上になるところが多く、この暑さはしばらく続く見込みです。都心部では、45度を記録した場所もあり、全国的に猛暑が進んでいます。東京は2週間連続……」

ドラえもん「かき氷食べ放題になる道具?」
のび太「このままだと暑くて焼け死んじゃうよ。宿題だって全然捗らないし……」
ドラえもん「またそんなことばっかり言って!」

するとドラえもんのテレビ電話が鳴り響く。

ドラえもん「ドラミからだ……」

電話に出るとドラミは占い師の格好をしていた。

ドラミ「お兄ちゃん、大丈夫? よかった……まだ元気みたいね」
ドラえもん「全然元気じゃないよ。こっちは暑くて……」
ドラミ「暑い? おかしいわね。ロボット占いによると、お兄ちゃんは今週人生最悪の運勢で氷難の相が出てるって……」
のび太「氷難?」
ドラミ「当たるって評判なんだから…… 『氷の難』って書いて『氷難』よ。冷たいこ・お・り! 氷で災難に遭うって…… とにかく氷には気をつけて、絶対に近づいちゃダメよ。それからペンギンには要注意! ラッキーアイテムは星」
ドラえもん「全くもう…… ドラミはすぐ流行に流れるんだから……」
ドラミ「ええっ? 流氷に流される?」

ドラえもんが通話を切る。

のび太「ハァーッ。食べないと死ぬ、かき氷……」
ドラえもん「かき氷…… 流氷…… そうだ! いくらでも食べ放題の場所がある!」

ドラえもんは押し入れを探し始める。

ドラえもん「えーっと、確かこの辺に…… あいたっ! これだ。気になったんでとっておいたんだ」

ドラえもんが見つけたのは新聞の切り抜きだった。
そこには「巨大氷山北上」と書いてあった。

のび太「巨大氷山……」
ドラえもん「お腹いっぱいかき氷を食べよう……」
のび太「なるほど! あっ。でもドラミちゃんの占いは? 氷難の相、氷に注意って……」
ドラえもん「気にしない、気にしない……」

どこでもドアを開けるそこは氷山の上だった。

のび太「これが氷山?」
ドラえもん「あっちだ!」

ドラえもんとのび太はタケコプターで霧の中を前に進む。

のび太「何もないけど…… 一月以上前の記事だし、もう溶けちゃったんじゃない? ん? うわあっ!」

のび太が氷の壁にぶつかりそうになるが、間一髪回避。

ドラえもん「こっち、こっち!」

のび太はドラえもんの元に向かう。

のび太「ねぇ、あの氷の壁って……」
ドラえもん「見てごらん……」

2人が目にしたのは巨大な氷山だった。

のび太「わあーっ! 巨大氷山だ!」
ドラえもん「ここならかき氷食べ放題!」
のび太「これじゃいくら食べても減らないね……」

早速氷を掘るドラえもん。

のび太「ねぇ、うちからテーブルと椅子を持ってくるからどこでもドア出して!」
ドラえもん「それならいい道具がある。氷細工小手!」
のび太「何?」

2人の下の氷が沈む。

のび太「いってぇ。これがテーブルと椅子?」
ドラえもん「間違えた。えーっと、プラスにセットして……」

今度は氷が高くなる。

ドラえもん「そしたら今度は後手先を細めにして、こうして、こうして……」

ドラえもんの作業によってソファーが完成する。

のび太「すごい! ソファーになった」
ドラえもん「うーん、こんなもんかな。次は、ふかふかスプレー! これを吹きかけると氷がふんわり柔らかく固まって溶けなくなるんだ……」
のび太「わーっ!」

2人は早速氷のソファーに座る。

のび太「ねぇ、テーブルも作れる?」
ドラえもん「もちろん! どんな形だって自由自在」

こうしてドラえもんとのび太は氷の屋根も作り、かき氷をたらふく食べる。

のび太「ふーっ、涼しくていいねぇ…… だいたい近頃の夏は暑すぎるんだよ。地球上全部こんな風に氷だったらいいのに……」
ドラえもん「またまた…… でも確かに地球は昔、君の望むように氷に覆われてたことがあるんだけどね……」
のび太「あっ、知ってる。マンモスとかいた時代でしょ?」
ドラえもん「それよりもっとずーっとずーっと昔、地球全体が厚い厚い氷に包まれてたことがあるんだ」
のび太「本当?」
ドラえもん「その頃なら海も山も全て氷に覆われて世界中どこへ言ってもこんな景色だったはず……」
のび太「へぇーっ……」
ドラえもん「それは、スノーボールアースって呼ばれる現象で、数千万年続いたって言われてる。まぁ、人間が地球に誕生するずっと前の話だけどね…… さぁ、十分涼んだ。帰って宿題をやりたまえ」
のび太「ええっ? せっかくいい場所見つけたのに、もっとここで遊ぼうよ! そうだ! ここに氷の遊園地を作ろう!」
ドラえもん「えっ?」
のび太「作ってみたいと思わない? 氷の観覧車にジェットコースター!」
ドラえもん「宿題は?」
のび太「大丈夫。夏休みはまだあるんだし!」
ドラえもん「うーん……」
のび太「ねぇ、ねぇ?」
ドラえもん「じゃあ、ちょっとだけだよ」
のび太「やった! さすがドラえもん!」

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最終更新:2020年03月25日 22:31