激走戦隊カーレンジャーの最終回


クルマジックパワーを奪われ、変身できなくなった俺たちは
エクゾスから5つの星座の封印を解くために、宇宙に向かった


恭介たちはバリバリアンで宇宙に向かっていた。

エグゾス「チーキュを花火にして、世の夢である悪の大宇宙ハイウェイ計画を完成させてやる。ん?」

バリバリアンが大気圏に突入。

エグゾス「バリバリアン……」
恭介「行くぞ——っ!!」
一同「うお——ッ!!」

バリバリアンがエグゾスに突っ込む。
 


いつまでも交通安全‼︎

 

ダップのペンダントの輝きが消える。

ダップ「恭介たちの消息が、消えたダップ」
市太郎「え?」

ガイナモ「心はカーレンジャーが…… 命がけでチーキュを守ったのか」
シグナルマン「あいつら……」
市太郎「カーレンジャー…… あっ!?」

宇宙からバリバリアンが地上に墜落して爆発する。
そこからカーレンジャーに変身した5人が現れる。

一同「お待たせ!!」
市太郎「カーレンジャー!!」
ダップ「クルマジックパワーが戻ったんダップ!」
VRVマスター「エグゾスが消滅して、5つの星座の封印が解けたんだ……」
一同「戦う交通安全! 激走戦隊カァ——レンジャー!!」
ダップ「激走戦隊カァーレンジャーの復活ダップ!」
ガイナモ「ということは……」
ゾンネット「レッドレーサー……」
レッド「俺たちはエグゾスに勝ったんだ!!」

喜ぶ一同。
すると空が光りだす。
死んだはずのエグゾスが現れ、姿を変える。

エグゾス「そう簡単にこの暴走皇帝エグゾスが、やられると思っていたのか! 愚か者ども!!」
レッド「暴走皇帝エグゾス…… なんて奴だ!」
エグゾス「全宇宙に散らばる邪悪なパワーを集結させ、余はエグゾス・スーパーストロングとして、甦った! たあっ!!」

エグゾスの猛攻がカーレンジャーたちを襲う。

一同「うわああっ!!」
ガイナモ「よーし。今度こそ俺の見せ場だ! グラッチ!!」
グラッチ「はいな」
ガイナモ「行くぜ。芋長の芋羊羹!」

ガイナモは芋長の芋羊羹を食べ、巨大化する。

ガイナモ「ガイナモ!!」
ゾンネット「あんたにそんな勇気があるなんて、知らなかったわ…… 素敵!」
ゼルモダ「素敵……」
ガイナモ「イエーイ! いくぜ!! あいた…… あいたたた……」

突然ガイナモが腹痛を訴え、元のサイズに戻ってしまう。

ガイナモ「痛い痛い……」
ゾンネット「どうしたのよ!?」
ガイナモ「腹が…… 腹が……」
グラッチ「しまった! この芋長の芋羊羹、期限切れになってたよ……」
ガイナモ「て、てめぇ…… ちゃんと新しいの仕入れとけよ…… いてて」
ゾンネット「あーもう! あんたってどうしてもいつもそうなわけ!?」

ゾンネットがガイナモにキック。

レッド「あーッ…… やっぱり俺たちの出番だ。行くぞ!!」
ブルーたち「おう!!」

レッドたちの乗るVRVロボがエグゾスに挑む。

レッド「今度こそ覚悟しやがれ! 勝負だ…… エグゾス!!」

VRVロボがVガンを構える。

エグゾス「そんな物は余に通じぬ。てやっ!!」

VRVロボは宙に舞い、Vガンを発砲。
エグゾスの触手がVガンを破壊。

一同「ああっ……」
エグゾス「フハハハ……」
レッド「みんな、ビクトリーツイスターだ!!」

ビクトレーラーからVキャノンとVバルカンが転送。

一同「ビクトリーツイスター!!」

VキャノンとVバルカンが発射。

エグゾスはそれを手で止めようとする。

ダップ「カーレンジャー……」
VRVマスター「激走対暴走の最後の戦いだ!」
市太郎「VRVロボ、頑張れ!!」
シグナルマン「ボーゾック! お前たちも応援しろ!! せーの!」
ボーゾック「ふれっ、ふれっ! VRVロボ!!」
ゾンネット「VRVロボが、勝ちますように」

ビクトリーツイスターの砲撃が続く。
しかし、そのエネルギーを1つにし、VRVロボに跳ね返すエグゾス。

一同「うわああっ!!」

VRVロボが倒れる。

エグゾス「はっはっは……」

エグゾスがVRVロボを持ち上げる。

エグゾス「食らえッ!!」

右腕の刃がVRVロボの胴を貫通する。

エグゾス「ふははは……」

胴から火花が散る。

ピンク「Vレスキューの機能が効かなくなった……」
イエロー「こっちもよ!」
グリーン「Vダンプもや……」
ブルー「Vポリスもでございます」
レッド「なんだって? うわっ!!」
ダップたち「ああ……」

VRVロボが持ち上げられる。

エグゾス「はっはっは…… 死ね! カーレンジャー!!」

エグゾスがVRVロボを放り出す。

一同「うわあっ!!」

レッド「みんな…… 何とか立ち上がるんだ!」

VRVロボは何とか起き上がる。

エグゾス「性懲りもなく…… 食らえ!!」

エグゾスの電撃がVRVロボを襲う。

一同「うわああっ!!」
ダップ「ああ……」
ボーゾック「ああ……」

コックピットに警報音が鳴り響く。

グリーン「ああ…… このままやとVRVロボが爆発してまう!」
イエロー「脱出しましょう……」
レッド「待つんだみんな! 最後の力を振り絞って…… エグゾスに立ち向かうんだ!」
ブルー「何言ってるんでございますか!? このままだとわたくしたちも死んでしまうでございますよ?」
ピンク「やだ! そんなの絶対やだ!!」
レッド「待ってくれ! みんな…… 最後まで、最後までリーダーの俺を信じてくれ。エグゾスを倒せるのは…… 宇宙の平和を守れるのは…… 俺たちだけなんだ!! どんな嵐の火でも…… 雲の向こうで…… いつも太陽は、青空に輝いているんだ!」
グリーン「そやな…… そやな! 俺たちはカーレンジャーや!! リーダーのお前を信じてやらなアカンわな!!」
イエロー「やる時はやらなきゃね!」
ブルー「うん! 最後の最後まで、あきらめてはいけないのでございますね!!」
ピンク「よーし…… こうなったら、行くわよみんな!!」
一同「よっしゃ!!」

5人は席に着き、ハンドルを握る。
VRVロボがゆっくり歩き出す。

エグゾス「悪あがきしても無駄だ—— でやあっ!!」

エグゾスが猛攻を繰り出す。
しかし、VRVロボは止まらず前に進む。

レッド「まだまだ……」
ブルー「行きますよ……」
グリーン「負けへんど……」
イエロー「うん!」
ピンク「うん!」
ダップ「みんな……」
市太郎「カーレンジャー!」
ガイナモ「カーレンジャー、頑張れ……」

VRVロボがエグゾスにしがみつく。

レッド「頼むぞ。VRVロボ…… ダップ、レンジャービークルだ!!」

ダップ「レンジャービークル!!」
エグゾス「ぐおおお……」
レッド「今だ。みんな、脱出だ!!」

VRVロボとエグゾスが大爆発。

一同「はあっ!!」

5人は脱出してレンジャービークルに乗り移る。

ガイナモ「やったか!?」

黒煙が晴れると、エグゾスはまだ生きていた。

エグゾス「ふははは!! 言ったはずだ! このエグゾスは簡単にはやられんと——」

レッド「あっ! なんて奴だ…… よし、激走合体!!」
一同「激走合体!!」

5台のレンジャービークルが合体。

一同「バトルモード、チェンジアップ!!」

RVロボが完成する。

一同「エンジン快調! RVロボ!!」
レッド「みんな、激走斬りだ!!」
ブルーたち「おう!」
レッド「RVソード!!」

RVロボがRVソードを構える。

一同「アクセル全開! RVソード激走斬り!!」
エグゾス「無駄だ。はっ!!」

雷撃がRVロボに交わされる。

一同「激走斬りハイパークラッシャー!!」

RVロボがエグゾスを貫通する。

ダップ「やった——っ!!」
ボーゾック「よっしゃ!!」
エグゾス「はっはっは……」

エグゾスの腹部の傷が再生。

エグゾス「何をやっても無駄だ—— 全宇宙の邪悪なパワーを結集させて甦った余には、クルマジックパワーなど効かぬ! 余は無敵なのだ—— あーははは! でやああっ!!」

エグゾスは邪悪なパワーを集め、その塊をRVロボにぶつける。

一同「うわあっ!!」

これにより、RVロボはボロボロにしてしまう。

ガイナモ「一体どうすりゃいいんだ!?」
グラッチ「どうすりゃいいんだ……」
ガイナモ「あっ、そうだ! 貸せ!!」

ガイナモはグラッチから芋長の芋羊羹を取り上げ、走り出す。

ゾンネット「ガイナモ! どうする気よ!?」

エグゾスがRVロボに近づく。

エグゾス「ははは…… さらばだ。カーレンジャー!!」
ピンク「どうすればいいの!?」
ブルー「もうおしまいでございます……」
イエロー「やるだけやったよね……」
グリーン「レッドレーサー!」
レッド「ううっ…… ぐあっ!!」

レッドがハンドルを叩きつける。

エグゾス「はああっ!!」
ガイナモ「よし、見てろよ…… それっ!!」

ガイナモが芋長の芋羊羹を3つエグゾスの口に投げる。

エグゾス「あっ! 腹が…… 腹が……」
レッド「あっ…… よしみんな! 今だ。脱出だ!!」
ブルーたち「うん!」
ゾンネット「ガイナモ!」
ガイナモ「へへへ…… 腐った芋長の芋羊羹を食べさせたんだよ」

ゾンネット「ガイナモ…… そなたを見直しました」

ゾンネットがガイナモにキスをする。

ガイナモ「ウホーッ、うれちい!」

エグゾスはスーパーストロングから通常の姿に戻り、等身大となる。
そこへレッドたちがやってくる。

レッド「エグゾス……」
エグゾス「おのれ…… 悪の大宇宙ハイウェイを完成させるまでは、なんとしても、生き続けてやる!」
ダップたち「ああ……」
レッド「今度こそ最後だ!!」

エグゾスが火の玉を繰り出す。

一同「うわあっ!!」
エグゾス「死ねぇ!!」
レッド「宇宙の平和は…… 俺たち!」
一同「カーレンジャーが守る!!」

オートパニッシャーが炸裂。

レッド「行くぞ!!」
ブルーたち「おう!!」
一同「カーレンジャー・クルマジックアタック!!」

火の玉となったカーレンジャーの体当たりが炸裂。

一同「はっ!」
エグゾス「おお——っ!!」

大爆発。

エグゾス「悪の大宇宙ハイウェイ計画があっ!!」

爆炎からエグゾスの魂が飛び出し、建設中のハイウェイとともに消滅する。

ダップたち「やったー! イエイ!!」
一同「ううっ、やったー!!」


こうして、宇宙の平和は守られた……


戦いを終えた一同は、パーティーを上げていた。
町にはRVロボ、VRVロボ、サイレンダーが立っていた。

恭介「はい! みんな、静かに。では、ここにいるみんなで守って地球…… いや、宇宙の平和よ、俺たちの新しい出発を祝って、乾杯と行こうぜ!!」
一同「おう!!」
恭介「では……」
一同「カンパーイ!!」

ゾンネットが恭介に料理を食べさせる。

ゾンネット「はい、恭介。あーんして」
恭介「あーん……」
ガイナモ「あっ! およしなさいゾンちゃん……」

菜摘「はいグラッチ」
グラッチ「ありがとう。おいしい……」

市太郎がシグナルマンにバナナを与える。

市太郎「はいこれ!」
シグナルマン「ありがとう」

ダップと父・VRVマスターがコーヒー牛乳で乾杯。

ダップ「カンパーイ! はいパパ。これがコーヒー牛乳に合うんダップよ」
VRVマスター「焼き鳥……」

ボーゾックのメンバーが直樹から料理を取ろうとする。

直樹「自分のがあるでしょう!」

実がゼルモダに箸の使い方を教える。

実「だから人差し指がこうやっちゅうに! お前もホンマわからん奴やのぉ…… 親指はここじゃ」
ゼルモダ「つかねぇよ!」


恭介がカメラを構える。

恭介「はいみんな、いい顔しろよ! 記念だからな……」

恭介はセルフタイマーをセットして直樹たちの元に戻る。

ダップ「恭介、早く早く!」

シャッターが押される。


その後、シグナルマンはポリス星に帰り、警部補昇級試験を目指して猛勉強しているらしい……


シグナルマンが勉強している中、妻・シグエがお茶を持ってくる。

シグエ「お茶入りましたよ……」
シグタロウ「やったー!!」

シグエ「あなた…… しっかり頑張ってね」
シグナルマン「ああ…… 絶対合格! 頑張るぞ」

シグナルマンがお茶をこぼす。

シグナルマン「うわっちち……」
シグタロウ「父ちゃん!!」



ガイナモは、ボーゾックを解散して地球に残り、焼肉店に就職した


ガイナモ「はいおまちどお様でした。上カルビ2人前、ライス…… カルビ2切れサービスしておきました。焦がさないように焼いてくださいませ」


ゼルモダとグラッチは学問に目覚め、義務教育をやり直すために小学校に入学した


ゼルモダ「熊さんは……家の近くの……ん? おいグラッチ。これ、なんて読むんだよ!?」
グラッチ「俺に聞くなよ」



その他のボーゾックたちは、芸能プロダクションを作り、本格的ミュージカルを目指していた……
ゾンネットは、ファンベル星で毎日見合いをしているそうだ……


ゾンネット「こんな馬面嫌い!」
ラジエッタ「お姉ちゃん……」
ゾンネット「豚鼻もいや!」
ラジエッタ「お姉ちゃん! もう……」

ゾンネットは城から抜け出す。

ゾンネット「私の好みは……」

ゾンネットのペンダントには恭介の顔写真が映っていた。



そして、ダップとVRVマスターは……


ビクトレーラーが宇宙を彷徨っていた。
VRVマスターはスーツを脱いでハバード星人としての姿になっていた。

VRVマスター「どうだ!? 広い宇宙を、当ても泣く旅する気分は……」
ダップ「ふあーっ……」
VRVマスター「宇宙には、この穏やかな平和が、よく似合う…… さあ」
ダップ「ありがとう……」

ダップはVRVマスターからコーヒー牛乳をもらって飲む。

ダップ「ねぇパパ。今度地球に戻ってくるのはいつ!? もう宇宙旅行は飽きちゃったダップ! ねぇパパ。早くまた恭介たちと遊びたいダップ! ねぇパパ、ねぇパパ!!」



そして、俺たちカーレンジャーは……


5人は再建したペガサスの前でのんびりしていた。

恭介「さあ、そろそろ仕事でも始めっか! よしみんな行くぞ!!」
直樹たち「おう!!」


番組テーマソングに乗せてのエピローグ。
恭介は車のテストドライブをしていたが、途中でエンストしてしまう。

直樹は設計図を描いていたが、くしゃみで失敗してしまう。

実は営業先の喫茶店で座ろうとするが、転んでしまう。

菜摘が車の修理をしていると、車から煙が噴き出す。
手を拭うとすすが塗られる。

洋子はパソコン入力の最中にケーキを取り出して食べる。

それから5人は夢の車の計画を考えていた。

恭介「よし! この車を夢の車に改造しようぜ!!」
直樹「デザインしてみたんですけど……」
洋子「やっぱ色はピンクだよね!?」
菜摘「そんなことよりさあ……」
実「それよりこれ、2人しか乗れねぇよ……」
一同「わはは!!」
実「5人乗りにしようぜ!!」
菜摘「そうだ!」


一同「戦う交通安全! 激走戦隊カァ——レンジャー!!」

5人はヘルメットを脱ぎ、素顔を露にする。

一同「じゃあね!!」
 


一年間、応援ありがとう!!

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最終更新:2020年09月23日 05:12