ドラミとのび平の活躍により、戦国時代の少年山賊団・髑髏組と土地の領主を巻き込む大騒動は無事に、終息した。
それ以来、ドラミちゃんの姿を
見ることはありませんでした。
領主夫婦はすっかり反省し、
今まで集めたお米はみんなに分け、
年貢もごく少ない量にすると
約束してくれました。
ドラミちゃんのことは、
いつまでも村の言い伝えとして残り、
大雨が降って困ると、
ドラミちゃんの姿に似せた
「てるてる坊主」と言う人形を
軒下につるす習慣ができました──
ドラミとアララが未来の世界に帰った後。
セワシが冒頭と同様、先祖たちのレベルのグラフを見ている。
セワシ「あれぇ~!? 全然変わってないじゃないか! おい! このグラフは何を基準に調べたものなんだ?」
アララ「あぁ、それ? セワシ調べろって言った、かけっこしたり、泳いだり、跳んだり」
セワシ「えぇっ!? それじゃ、単なる運動神経じゃないか!」
アララ「えっ? あ、あの…… いけなのか?」
セワシ「それならのび太おじいちゃん、メッチャメチャに鈍いよ! たぶん、のび平さんもね。グラフなんて、何の意味もないじゃないか!」
アララ「もう、知らん……」
セワシ「まったく、参るよなぁ…… ねぇ、ドラミちゃん?」
黒い煙が満ちてくる。
セワシ「な、何だぁ!?」
ドラミは戦国時代で体験したように、七輪で魚を焼いている。
セワシ「わぁっ、ドラミちゃん!?」
ドラミ「ねぇ、焼いたお魚って、とっても美味しいのよ!」
アララ「アララ……」
ドラミ「明日のピクニック、私がお弁当作ってあげるわ! とびっきり美味しいの作るから、楽しみにしててね!」
セワシ「うん……」
窓の外では、雨雲の上に太陽が輝いている。
最終更新:2021年03月30日 20:31