配給・制作会社のロゴが表示された後。とある山小屋で少年であるオスカリとその父親であるタピオが入ってきて、歴代の登山家の写真が飾られている部屋へと入ってくる。
その中でオスカリは懐中電灯でとある登山家の写真を探していた中、タピオが呼びかける。
タピオ「どうだ?知っている人はいるか?」
オスカリ「いるよ。父さんでしょ?」
オスカリはそういった後。1968年頃に撮られた子供の頃のタピオの写真に指を指す。
タピオ「今の前と同じ13歳の時だ。緊張してる?」
オスカリ「してる」
タピオ「あれこれ考えるな。ただ、体を動かせ」
オスカリ「僕の写真も飾ってもらえる?」
タピオ「いい獲物を捕ればな。もうお父さんは助けられん。ここからはお前一人だ。みんな待ってるぞ」
タピオがオスカリの元を離れる中。 オスカリがタピオカを呼びかける。
オスカリ「もうちょっとだけここにいてもいいかな?」
タピオ「構わんが、早く来いよ」
タピオが小屋に出た中でオスカリは13歳の頃のタピオの写真を見つめ続けた後、その写真が入っているフレームを取る。
変わってテロップと共に朝のフィンランドの山全体の景色が映る中、数台の車が山中の道路を走る。
ラジカセ音声『初心者のための狩猟入門講座。第4巻、鹿を射程圏内にをおびき寄せること。最初は少し難しいかもしれませんが練習すれば必ず習得できます』
車に乗っていたオスカリはラジカセで狩猟の講座マニュアルを聞いていた。
ラジカセ音声『口をすすって、発声するのがコツです』
オスカリは何度もラジカセの巻き戻しボタンを押して鹿の鳴き声の特徴を聞き続ける。
ラジカセ音声『あなたもやってみてくださいませ』
オスカリはイヤホン外した後、鹿の鳴き声のものまねをする。
オスカリ「今のは鹿だよ。次はヘラジカ…」
タピオ「オスカリ、これを見ろ」
タピオはオスカリに地図を渡す。
タピオ「赤い印がついてるぞ」
オスカリ「うん」
タピオ「父さんとお前だけの秘密だ。そこに行けば必ず獲物がいる」
オスカリ「大きな鹿もいるかな?」
タピオ「ああ、もちろんいるさ。角のでっかいお鹿かな」
オスカリ「なら、無き真似でおびき寄せるよ」
タピオ「今夜はよく眠れよ。そして夜明けを待て。大切なのはすでにカザシのいるとこ、やがて空が明るくなり…それが始まりの合図だ。意味を持って獲物を追いかけろ」
オスカリ「父さん。僕、頑張るよ」
タピオ「いいぞ…その息なら…」
タピオがそう言った後オスカリとタピオを含む猟師らの乗った車が目的地に向かう中で青空に映画のタイトルが映る。
最終更新:2021年08月19日 04:02