電磁戦隊メガレンジャーの第32話

健太「とんでもない超パワーを手に入れて、俺達に挑戦してきたギレール!
あの時、奴が飲み込んだカプセルには一体どんなヒミツがあるんだ!?
巨大化して、凶暴になった奴にスーパーギャラクシーメガの最後の必殺技さえ通じない!
その上、もう1体の怪物まで現れて・・・俺達にはもう勝ち目はないのか!?」

終わりか!?絶体絶命ギャラクシーメガ



ギギレがスーパーギャラクシーメガに電撃を流し込み、投げ飛ばした。

スーパーギャラクシーメガのコックピットにスパークが走る。

レッド「駄目だ・・・・もう、手も足も思うように動かない・・・」
省吾「ギャラクシーメガ・・・」


倒れていた久保田が眼鏡を拾った。

職員「博士!怪我は?」
久保田「私のことはいい!それより、月面基地は!?」
職員「まだ通信不能です・・・」
久保田「くっ!何のためのスペースメガプロジェクトだ!」
「ああっ!」

マッドギレールはスーパーギャラクシーメガを鎖で縛って立ち上がらせ、
そこから目からの光線で撃った。

久保田「うわああ!」
「大丈夫か!しっかりするんだ!」
職員「博士、通信です!月面基地、月面基地からです!」
久保田「何!本当か!」


モニターに裕作と他の職員達が映った。

裕作「あー、あー、ただいまテスト中テスト中」
久保田「早川!実は!」

裕作「ああ博士、最終実験思ったより早く完了しました。で、結果なんですけど」
久保田「早川!こっちはそれどころじゃないんだ!」
裕作「え?」
久保田「このありさまが見えないのか!?」

久保田が身体をどかし、裕作に現状を見せる。


ブルー「サブ重力コントロールシステム破損!」
久保田「メガレンジャー!メガレンジャー!」
レッド「おっさん!」
久保田「よく聞け!これが我々に残された唯一の打開策だ!デルタメガを分離させて月へ行け!」
レッド「月・・・?」
ブラック「しかし!そんなことをしたら博士達が!」
久保田「我々のことはいい!月で早川が待っている!」
ピンク「裕作さんが?」
省吾「メガレンジャー、ここは俺が何とかする。早く!」
レッド「省吾!」
省吾「聞いただろ。今は月に行くしかないんだ」

レッド「分かった・・・・絶対に戻って来るからな!それまで・・・頼んだぞ」
省吾「ああ」

メガレッドと省吾は手を握りあい、拳を合わせた。

レッド「行くぞ」



メガレンジャーはデルタメガに移った。

レッド「デルタメガ、テイクオフ!」

スーパーギャラクシーメガがデルタメガとギャラクシーメガに分離し、
デルタメガが銃空へ上がっていく。

ギギレがデルタメガを追いかけていった。

久保田「省吾!残ったエネルギーで出来る限りのシールドを張るんだ!メガレンジャーが戻って来るまで、何とかギャラクシーメガを持たせるんだ!」


省吾「・・・了解」


宇宙に出たデルタメガにギギレが迫る。

イエロー「見て、後を追ってくるわ」
レッド「何?」

ギギレがデルタメガに噛み付いてきた。

レッド「この野郎、ブースターフルパワー!」

デルタメガのブースターでギギレが吹き飛ばされていった。


ブラック「急ごう」
イエロー「うん」

ブルー「月っていったって、どこに降りれば・・・」
裕作「心配するな。後はこっちで誘導する」

ピンク「裕作さんよ」
ブラック「一体月に何があるんだ?」


月のクレーターの中にあったゲートに、デルタメガが入っていった。

レッド「行こう」


変身を解いた健太達がゲートの中を進む。

健太「こんなのいつの間に作ったんだ」

そこに裕作がいた。

裕作「よっ」
健太「裕作さん」

裕作「INET月面基地へようこそ。それにしても、徹底的にやられてきましたって顔だな」
みく「裕作さん、ギャラクシーメガが・・・博士達が!」
裕作「分かってる、もう大丈夫だ。とにかくついてこい」


裕作と健太達は職員達のいる部屋に移った。

裕作「さあ、パイロットの到着だ」

裕作は職員の手から5枚のカードを取って、健太達に渡した。

職員「チーフ、そ、それは」
裕作「はい。詳しく説明してるヒマは無いが、とにかくこのセットアップツールを使え」


健太「って、何の?」
裕作「ボイジャーマシンのだ。地球のピンチを救うために俺が造った、スペースメガプロジェクトの第1弾だ。ライトオン!」
職員「はい」

5体の巨大マシンが露わになった。

瞬「これが・・・」
千里「ボイジャーマシン・・・」
健太「すっげえ」

裕作「感心するのは乗ってからにしてくれ。時間が無いんだ、すぐに出撃!」
職員達「チーフ!ボイジャーマシンを実戦で使う気ですか?」
「無理です!まだ操縦テストもしてないんですよ」
裕作「だからこれがテスト」

職員達「そ、そんな」
「ムチャクチャです
「ちょっと返して下さい」

健太達からカードを取り上げようとする職員を裕作が止めた。

職員「チーフ」
裕作「今はこうするしかないんだよ」
健太「裕作さん、俺は行くぜ」
みく「あたしも」
耕一郎「天才エンジニアの腕、信じてますよ」

裕作「お前等・・・ようし、初出撃だ。派手に行こうぜ!」


マッドギレールが槍でギャラクシーメガの腹部を貫いた。

久保田「うわああ!」

職員「博士!システムダウンします」
久保田「持たせろ」
職員「しかし!」
久保田「何とか持たせるんだ!」

省吾「うっ・・・・頑張ってくれ・・・ギャラクシーメガ・・・」


レッド「ようし」

メガレンジャーがボイジャーマシンに乗り込んだ。

レッド「ロボイジャー1、インストール!」

メガレッドがセットアップツールを差し込んだ。

裕作「作業用テックを外せ。面倒臭かったら、叩き壊してもいい」
職員「ええっ!?」

ロボイジャー1はテックを引きちぎった。

レッド「あれ?」

ロボイジャー1は準備体操をした。

レッド「ようし」


裕作「発進!」

ボイジャーマシンが発進していくが、ロボイジャー1は後ろに下がりだした。

レッド「どうなってんだよ、おい!」


裕作「はは、お前さんのは特別仕様だ」
レッド「何でだよ!」
裕作「ゲーマーだろ、しっかり操縦しろよ」
ロボイジャー1は張られたロープに身を沈める。
レッド「え!」

ロープの反発でロボイジャー1が射出された。

レッド「うおーーーー!」


レッド「ギャラクシーメガと、勝手が違うぜ!」
ブラック「皆急ぐぞ!」
レッド「急げったって、俺のだけタイプ違わねえか?」

ブラック「ロボイジャー1!遅れてるぞ!」
レッド「分かってるよ!あーもう、めんどくせえ!」

ロボイジャー1は他のボイジャーマシンを乗り継いでいき、ロケットボイジャー3の上に乗った。

ブルー「おい!お前何してんだよ!降りろ!」
レッド「いいんじゃんかよ!乗せてよ!」


職員「何て無茶を・・・こらーーー!」
裕作「いいんだよ。あいつなりに乗りこなしてるんだ」


ボイジャーマシンが月から出発していったが、
ギギレがロボイジャー1に組みついてきた。
レッド「うおっ!」

ロボイジャー1はギギレを殴り飛ばした。

ギギレとロボイジャー1が月面に降りた。


ブルー「あ!」
イエロー「メガレッド!」

レッド「こいつ、生きてやがったのか!野郎!」

ロボイジャー1は両肩のボイジャーミサイルでギギレを撃ち、
ギギレは光線を撃ち返してきた。

レッド「おおっ」

ギギレは鎌でロボイジャー1を斬り付けてくる。

レッド「どわっ!」

シャトルボイジャー2がギギレを攻撃した。

ブラック「ロボイジャー1を援護するんだ!」


イエロー「OK!」
ピンク「OK」

ソーサーボイジャー4とタンクボイジャー5がギギレを攻撃する。
ギギレが光線を撃ち返す中、ロケットボイジャー3が着地した。

ブルー「早く乗れメガレッド!」

レッド「サンキュー」

ロボイジャー1がロケットボイジャー3に乗った。


ブルー「テイクオフ!」

ロボイジャー1を乗せたロケットボイジャー3が加速する。

レッド「これでどうだ!ボイジャーダブルアタック!!」

ボイジャーミサイルを撃ちながらのロケットボイジャー3の突撃がギギレに炸裂し、
ギギレは大爆発した。


レッド「よっしゃ!」
ブラック「喜ぶのは早いぞ、すぐ地球に帰る」
裕作「おっとその前にもう一つ!右パネルのレバーを引け」


レッド「えっ?これか」

ボイジャーマシンが動き出した。

ピンク「何これ!」
裕作「俺がただ飛ぶだけのメカを造ると思うか?ボイジャーマシンは合体してメガボイジャーになる。へへん」

レッド「メガボイジャー!?」


突き刺さった槍からギャラクシーメガに電撃が流される。


職員「博士!エネルギーがレッドゾーンを切りました!シールドが切れます!」
久保田「駄目か・・・・」


省吾「ギャラクシー・・・メガ・・・・・」
省吾が気絶した。


裕作「合体のコードは銀河合体だ!」

レッド「OK!銀河合体!」

メガレッドのロボイジャー1が腰部に、
メガブラックのシャトルボイジャー2が頭部とシールドに、
メガブルーのロケットボイジャー3が腹部と脚部と武器に、
メガイエローのソーサーボイジャー4が胸部と腕部に、
メガピンクのタンクボイジャー5が足部にそれぞれ変形していき――――


メガレンジャー「「「「「「銀河合体!」」」」」

合体し、メガボイジャーとなった。

メガレンジャー「「「「「「完成!メガボイジャー!!」」」」」


マッドギレールの目からのビームがギャラクシーメガに当たり、
ギャラクシーメガが倒れた。

マッドギレールはサーベルを手に、ギャラクシーメガに迫る。

そんな中、メガボイジャーが降り立った。

職員「博士、あれは・・・」
久保田「メガボイジャー・・・メガボイジャーだ!」
職員「博士・・・」


ヒネラー「何だあのロボットは!?」
シボレナ「まさか、メガレンジャーの新しい戦力!」
ビビデビ「ビビ~新品デビ~」


レッド「随分俺達のギャラクシーメガを可愛がってくれたな!」
ブルー「お礼はさせてもらうぜ!」
イエロー・ピンク「「利子付きでね!」」
レッド「行くぜ!」

マッドギレールが光線を撃つ中、メガボイジャーは飛び上がり、
シールドで光線を弾き飛ばしながら、マッドギレールに向かう。

レッド「野郎!ボイジャーキック!」

メガボイジャーのキックがマッドギレールを吹き飛ばした。

倒れたマッドギレールをメガボイジャーが連続ジャンプで踏みつける。
そこから逃れたマッドギレールが鎖をメガボイジャーの首に巻き付けた。

レッド「ボイジャーパンチ!」

メガボイジャーは光線を物ともせず、マッドギレールを殴り飛ばした。


レッド「裕作さん!何か必殺技はないのかよ!?」
裕作「あるよ」
レッド「それを早く言ってくれって!」
裕作「あぁ、悪い悪い。つい見とれちゃってさ。メガレッド、コマンド入力。左・上・下・右だ。技の名前は、一撃必殺ボイジャースパルタン!」
レッド「OK!」


メガレッドがコマンドを入力すると、ロケットボイジャー3の上部がメガボイジャーの手元に来た。


メガレンジャー「「「「「ボイジャースパルタン!!」」」」」

ロケットボイジャーの先端が射出され、マッドギレールに炸裂。
マッドギレールは大爆発した。


レッド「よっしゃあ!」


イエロー「ギャラクシーメガ」
ブルー「よく持ちこたえてくれたな」
ブラック「お疲れさん」
レッド「省吾!大丈夫か!」


久保田が扉をこじ開けて、コックピットに入ってきて、省吾を起こした。

久保田「省吾!省吾!よくやった!助かったぞ!ギャラクシーメガの、頑張りのおかげだ!」
省吾「よかった・・・・ギャラクシーメガ・・・・絶対、絶対・・・俺が直してやるからな・・・」
久保田「うん!」

メガボイジャーがギャラクシーメガに手を差し伸べ、抱え起こした。


ジャビウス「ヒネラー!ギレールのあの死に様は一体どういうことだ!?」
ヒネラー「お怒りはごもっとも。ですが、全てはギレールが望んだことでございます」
ジャビウス「ギレールの!?」
ヒネラー「ジャビウス1世陛下がわざわざ派遣してくださったギレールですが、残念ながら、あの程度の力だったのです」
ジャビウス「何!?」
ヒネラー「ジャビウス1世陛下に申し上げます。地球侵略は我等だけで充分。今後は、お気遣いなきよう」
ジャビウス「ぬうう・・・」


デジタル研究同好会の部室に省吾が来た。

みく「デジ研にようこそ」
健太「はい、座って」

省吾「いいね」
耕一郎「地球でゆっくりできるなんて久しぶりだろ」
瞬「怪我したおかげだな」
省吾「でも早く帰ってギャラクシーメガを直してやりたいな」
健太「お前ほんと病気だな」

千里「月にいる誰かさんと大違いね」
瞬「おい、おい」

その場に裕作がやって来た。
裕作「誰かさんっていうのは俺のことか?」


みく「ウワサをすれば」
省吾「裕作さんまた抜け出してきたんですか?」

裕作「あー、いいのいいの。プロジェクトは完成したんだから」

裕作は抱えてきた荷物を広げた。

健太「何これ」
裕作「メガボイジャーの完成&初勝利のパーティー!」
「お前等はお子ちゃまだからジュース」
健太「偉そうに」
裕作「俺は大人のシャンパン」
瞬「強引だな」
健太「あー、俺もそっちがいい」


裕作「しっかり直してやれやれよ、ギャラクシーメガ。後はメガボイジャーが引き受けたからさ」
省吾「はい」

裕作「それじゃ、とにかく乾杯といこうか!」

裕作がシャンパンを持つが、耕一郎が止めた。

耕一郎「学校の中です。酒は止めてください」
裕作「お前、少しは人生楽しめって」
耕一郎「駄目です!」

裕作と耕一郎がシャンパンを取り合い、その拍子にシャンパンが噴き出した。


つづく

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最終更新:2022年07月14日 20:50