ドラえもん のび太の月面探査記のエンディング

全ての戦いを終えたドラえもんたちは月に帰ってくる。

ルカ「お願いがあるんだ……」
のび太「お願い?」
ルカ「かぐや星には異説があった。エスパルは伝説上の生き物で、本当はただの人間っていう説。超能力のない普通に年をとって死んで行く人間に僕たちはなりたい!　僕たちの異説を叶えてよ」
2人「えーっ?」
ジャイアン「超能力がなくなってもいいのかよ?」
スネ夫「せっかくずっと生きられるのに?」
しずか「一体どうして?」
ルカ「限られた力だから頑張るんだ。限りある命だから素晴らしいんだ。みんなに会えてそう思った……　ムービットたちがそうしたように、月の裏のこの場所で僕らも家族と世界を作りたい!」
のび太「ドラえもん……」
ドラえもん「うん。みんな、準備はいい?」
ルカ「うん」
ドラえもん「エスパルは伝説の生き物で……」
のび太「僕らと同じ人間……」

ドラえもんとのび太がマイクに声を吹き込むとその力によってエスパルは人間となる。

ルカ「ありがとう……」
のび太「よかった、ルカ……」
ドラえもん「のび太くん……」
のび太「ん?」
ドラえもん「ルカたちの平和な暮らしが守れるよう誰にも見つからないようにしたほうがいい……」
のび太「えっ?」
ジャイアン「どういうことだよ?」
ドラえもん「異説クラブは解散!　もうバッジを手放したほうがいいってことだよ」
一同「ええーっ?」
しずか「もう会えなくなるの?」
スネ夫「そんな‼︎」
のび太「……」

集まる一同。
ジャイアンはアルにお菓子を差し出す。

ジャイアン「歌の練習、続けろよ……」
アル「うん!」
ルナ「スネ夫さんのこと、忘れません……」
スネ夫「僕だって‼︎」
しずか「さよなら、ノビットちゃん……」
ノビット「うわあーん‼︎」
モゾ「わたくしがついているから大丈夫です」
ドラえもん「ふふふ……」
ルカ「のび太……」
のび太「ルカ……　楽しかったね……」

ルカがのび太に抱きつく。

ルカ「友達になってくれてありがとう……　月からずっと見てる……」
のび太「大げさだな……　バッジがなくたっていつでも会えるよ。僕たちには想像力があるんだから‼︎」
ルカ「うん!」

気球が月を去っていく。

スネ夫「ルナちゃん‼︎」
のび太「さようなら!」
ジャイアン「じゃあな!」
しずか「さようなら‼︎」
一同「さようなら‼︎」
のび太「いつか地球と月が……」
ルカ「当たり前に行き来できるその日まで……」
2人「さようなら」

野比家。

キャスター「数日前から途絶えていた月面探査機ナヨタケとの通信が奇跡的に復旧しました。地上からの遠隔操作により通信システムが……」
のび太のママ「のび太?　あら、もう出かけたのかしら?」

イチョウの木下ではのび太たちはバッジとマイクを埋めていた。
風が吹く。
するとチャイムが鳴る。

しずか「大変!　遅刻しちゃうわ!」
のび太「急ごう!」
ドラえもん「ああ、ちょっと待ってよ!」

（終）