イースのエンディング(PC-8801MkIISR以降版)
※作品中のテキストはひらがな+カタカナ表記ですが、漢字に変換しました。
ダームの塔・25階。
アドルは、遂にダルク=ファクトに勝利した。
男のマントから本の最終章が見つかった。
(イースの本【ファクトの章】を読む)
ファクトの章
鮮やかな朝焼けの映える朝、突然あいつの追撃が止まった。
何故だか分からないが、これは喜ぶべきことだ。
イースから災いが消えたのだから。
再びあいつが現れた時のために
イースを結集した力をここに封じ込めておく。
6冊の本を手にした者に力が与えられ、
その者こそ平和を導く指導者となるのだ。
朝日が昇ろうとしていた。
空は、次第に明るみを増し、塔の輪郭が浮かび上がってくる。
解き放たれた様に、鳥が鳴き始め、魔物の姿は潮が引くかの如く消えてゆく。
アドルの心は、旅を終えた充実感に満ちていた。
全てが安らぎに満ちていた。
その中で彼は、長きに続いたイースの歴史を眺めている。
本に書かれてあった事が次々と現れては、消えてゆき、やがて女神の姿が浮かんできた。
その顔はおぼろげだったが、アドルは、不思議とその2人をよく知っている様な気がした。
アドルが静まり返った地上を見下ろすと、そこにはジェバの家がひっそりと立っていた。
フィーナの記憶は、もう戻ったろうか。
地上へ帰ったら、真っ先に彼女に、これまでの出来事を話してやろうと思った。
どこからともなく、眩い光が溢れ出し、アドルを包んでゆく。
まるで、その光は、彼を祝福しているかの様であった。
そして、アドルの新しい旅が始まる・・・
最終更新:2015年06月13日 23:13