ジェット戦闘機が飛行している。
誰かがストップウォッチを動かすと同時に、
科学省のディメンショナルジェネレーターが起動し、
ジェット戦闘機の飛行しているエリアをディメンショナルエリアが覆う。
炎山「ウイルスの防衛網を突破して島へ上陸、敵のアジトへ突入する!」
ジェット機のハッチが開き、CFロックマン・CFブルース・CFサーチマンの3体が出てくる。
CFロックマンが一足先に出ようとするも、足を滑らせ海へ落ちていく。
炎山・ライカ「「熱斗!」」
ロックマン「熱斗くん、バーニア噴射!」
海へ落ちる直前でCFロックマンが背中からバーニアを展開し、
浮遊する。
ライカ「任務中だ!緊張が足りんぞ!」
熱斗「ゴメンゴメン・・・」
炎山「来るぞ!」
バーニアで飛行し、島へ向かう三体のCFナビの前に
ウイルス・パルスバットとウイルス・ユラの大群が現れた。
熱斗「ロックバスター!」
ライカ「スコープガン!」
炎山「バトルチップ!バンブーソード!」
CFロックマン達はウイルスを突破する。
ストップウォッチは1分を経過していた。
3体が上陸すると、ウイルス・ドリクロールの大群が地中から出てきて、
突っ込んで来るも3体は回避する。
熱斗「バトルチップ!エナジーボム!」
CFロックマンのエナジーボムがドリクロールを全滅させた。
今度はウイルス・ガルビーストの大群が向かってきた。
熱斗「バトルチップ!サムライソード!」
炎山「バトルチップ!バリアブルソード!」
ライカ「バトルチップ!バルカン!」
3体はこれも突破し、建造物の前に着いた。
ライカ「アジトだ」
炎山「突入するぞ!」
CFロックマン達はアジトに突入する。
ストップウォッチは3分を経過していた。
アジト内ではウイルス・キャノガードの大群が螺旋階段に配置され、
CFロックマン達を攻撃してくる。
CFサーチマンがスコープガンで反撃してる間に、
ウイルス・グーモスを蹴散らしCFロックマンとCFブルースが階段を上がる。
CFロックマンとCFブルースが最上階に着くと
バーニアで飛んできたCFサーチマンが合流し、
背後から近づいていたグーモスをスコープガンでデリートする。
扉を破壊し、CFロックマン達が部屋に入ると同時に
ストップウォッチが止められる。タイムは4分22秒だった。
熱斗・炎山・ライカ「「「ネットセイバーだ!!」」」
CFロックマン達が武器を向けると、
部屋で座っていた男は背を向けたまま両手をあげる。
熱斗「大人しく降参しなよ、名人さん」
名人「さんはいらないよ、熱斗くん」
部屋にいたのは名人だった。
祐一郎「テスト終了だ」
上の階には光祐一郎博士と真辺刑事、貴船総監もいる。
ディメンショナルエリアが解除され、熱斗達3人がクロスフュージョンを解き、
新型PETのインクPETを手に取る。
先ほどの戦闘シミュレーションの結果を祐一郎達は解説している。
祐一郎「PETのモデルチェンジにあたって、ネットセイバーの3人には飛行能力を標準装備、バトルチップの処理速度も格段に早くなっている」
名人「シミュレーションの結果も従来のPETに比べタイムを2分近く更新してます」
真辺「クロスフュージョン時の戦闘が有利になりますね」
貴船「すばらしい、インクPETのテストは大成功ですな、光博士」
祐一郎「ありがとうございます、IPCの全面協力のお陰ですよ」
炎山「お力になれて我が社としても光栄です」
熱斗「でもさぁ、デューオの危機が無くなってから一ヶ月、クロスフュージョンがするような事件は一件もないんだぜ?」
熱斗の左肩の上にロックマンの小型立体映像が出てくる。
ロックマン「熱斗くん、事件の無いことを喜ぶべきだよ」
熱斗「それもそうだな」
ライカ「確かに、ロックマンの言う様に、何も無ければだがな」
ライカの左肩の上にサーチマンの小型立体映像が出現する。
サーチマン「例の温暖化現象ですね」
熱斗「温暖化現象?」
炎山「最近各地の電脳世界で異常な温度上昇が認められている」
炎山の左肩の上にブルースの小型立体映像が出現する。
ブルース「汎用ナビの一部では熱による処理落ちが確認されてます」
真辺「光博士」
祐一郎「世界中の科学者が原因を究明中なんですが・・・」
貴船「なにか、事件の前兆でなければよいのだが」
無人の研究施設。
その電脳でダークロイド・バブルマンが氷漬けになっていた。
そこに赤色と紫色の閃光が走り、データの結晶を砕いていった。
バブルマンが氷から解放され、転げ落ちる。
バブルマン「あいててて・・・プク。ここはどこプク?ボクは一体・・・?」
バブルマンの近くでは赤ん坊ナビが泣いていた。
バブルマン「赤ちゃん・・・?」
赤ん坊ナビの後ろには光の裂け目ができていて、
その先の密林の様な場所で獣の様な奇妙な形状のウイルスが戦っている。
バブルマン「ボクは夢を見てるでプク・・・?」
そこから獣のシルエットが浮かび咆哮する。
バブルマンは赤ん坊ナビを連れて逃げ出した。
シャーロの軍用機が飛行している。
ナビ「前方に飛行物体!」
パイロット「なに!」
ナビ「ニアミス、い、いや衝突コースです!」
戦闘機が破壊され、パイロットが脱出する。
戦闘機と激突したのは透明な鳥型の巨大な怪物だった。
パイロット「今のは一体・・・」
鳥型の怪物の飛行の余波は地上の街にも及んでいた。
また、地下の工事現場が停電の後に倒壊していき、
ビルが幾つも倒壊していった。
その被害は科学省でも観測されていた。
祐一郎「電脳世界の温暖化の次は姿なき怪物か」
名人「怪物が出現するさい、付近では電力低下による停電が起きてます」
ライカ「随分広範囲で暴れまわってますね」
祐一郎「いや、怪物は同時の2箇所で観測されてる」
炎山「怪物が2匹いるということですか!?」
祐一郎「そう、しかもその距離は互いに接近している」
インターネットシティの公園に
ロールにアイスマンとアクアマン、それにナンバーマンが集まっていた。
アクアマン「ぴゅー、スイドウカン!」
アクアマンの出したスイドウカンが広場を水で濡らす。
アイスマン「今度はボクです! ブリザード!」
アイスマンのブリザードが水を凍らせ、
広場をスケートリングにする。
ロール達はスケートをしだした。
ナンバーマンもスケートをしているが、今にも転んでしまいそうだ。
ロール「アイスマン、アクアマンのお陰で快適快適♪」
ナンバーマン「誰か止めて~~」
バブルマンも赤ん坊ナビを連れてネットシティに来ていた。
バブルマン「あ~あ、いい加減に泣き止んでくれプク・・・」
赤ん坊ナビは泣き続けている。
バブルマン「泣きたいのはボクの方プク・・・」
「それにしても何て暑さプク・・・」
バブルマンが倒れてしまう。
周りに集まりだすナビ達、そこをガッツマンが通りかかる。
バブルマンの回想。
20年前のナビであるカーネルがバブルマンにサーベルを突きつけている。
バブルマン「・・・はっ!」
カーネル「20年先の未来から迷い込んだダークロイドか」
バブルマン「それがどうしたプクか。」
「シェードマン様は体内のダークロイド因子を引き抜き、自らを犠牲にしたプク。ボクも覚悟を決めたプク」「好きにしろプク!」
カーネル「未来に存在すべきお前を始末すれば、歴史に影響を与えるかもしれん」
「審判は未来に託す」
バブルマン「えっ?じゃあ・・・」
カーネル「コオリホウガン!」
バブルマン「プクプク――!!」
こうしてバブルマンは氷漬けになっていた。
バブルマン「う・・うわぁぁ!」
小屋の中のベットに寝かされていたバブルマンが目覚めた。
バブルマン「プク?ここは・・・ここはどこプクか?」
赤ん坊ナビはロールに抱かれていた。
ロール「いい子ね~・・いい子」
ガッツマン「ベロベロベロ、バァ~!」ロール「あっ」
ガッツマンが変な顔で赤ん坊ナビをあやそうとする。
赤ん坊ナビは一瞬泣き止んだが、より激しく泣き出した。
ロール「もうガッツマン!余計泣いちゃたでしょ!」
ガッツマン「すまんでガス・・・」
バブルマン「チャンスでプク・・・この隙に」
バブルマンはその場から去ろうとするも、
ナンバーマン「うわ~!止めてくれ~!」
滑ってきたナンバーマンがバブルマンと激突する。
バブルマン「気をつけるでプク!」
ナンバーマン「ごめんさない・・・」
バブルマン「大目に見てやるでプク、ボクは急いでるんでプク」
逃げようとしたバブルマンにアイスマンとアクアマンが抱きついてくる。
アクアマン「バブルマンッピュ!」
アイスマン「バブルマンが目を覚ましたです!」
アクアマン・アイスマン「「バブルマン♪バブルマン♪バブルマン♪」
バブルマン「プク・・・」
熱斗達三人は喫茶室で待機していた。
熱斗「でもさぁ、それじゃあオレとライカの援護に回れないって話じゃん」
炎山「そうじゃない、何度言ったら分かるんだ。」
「あのタイミングだと俺が前に出ないとタイムを縮められないだろ」
熱斗「ライカぁ、あんなこと言ってるぜ、お前も何か言いたいことがあるだろ」
ライカ「俺は今のままで十分だ」
熱斗「ええ!」
ライカ「PETの性能は上がったのだからあのくらいの数なら引き受けるのが当たり前だ」「今のフォーメションで十分だと思うぞ」
熱斗「分かったよ、やるよやる。今のフォーメションでいこう」
炎山・ライカ「「分かればよろしい」」
ロックマン「熱斗くん、メイルちゃんからだよ」
熱斗「あぁメイルちゃんゴメン、今事件に備えて待機中、それで今ミーティングの途中・・」
メイル「熱斗に用は無いの」
熱斗「はぁ?」
メイル「急いでロックマンにブルース、サーチマンをプラグインしてちょうだい」
熱斗「えっ」
ライカ「サーチマンもか?」
炎山「一体何の用だ」
メイル「いいから大至急!」
ロックマン達はバブルマン達と合流した。
ロックマン「20年前の電脳世界に消えた君とまさか再会できるなんて・・・」
バブルマン「・・・・」
ロックマン「それであの赤ん坊をどこで?」
バブルマン「・・・・」
ロックマン「ねぇ、バブルマン?」
バブルマン「勘違いするなプク!ボクはダークロイド!お前たちネットナビは敵プク!」
ブルース「なぁおい、ロックマン・・・」
サーチマン「自分たちの手に負えん・・・代わってくれ」
ブルースとサーチマンは赤ん坊ナビに顔を引っ張られていた。
ブルース「頼む・・・ロックマン・・・」
ロックマン「代われって言われてもボクも経験は・・・」
ブルース「頼む!ロックマン!」
ブルースがロックマンに赤ん坊ナビを渡すと、
赤ん坊ナビは泣き止み、笑いだした。
ロール「泣き止んだ」
ガッツマン「ロックマンの顔を見て泣き止んだでガス」
ブルース「どうやら気にいられたようだな、ロックマン」
ロックマン「ええ!」
炎山「妙だな、何の目的で赤ん坊タイプのナビなんか作ったんだ?」
熱斗「可愛いからだろ?」
ライカ「マスコットならともかく、ナビゲートに適してるとは思えん」
熱斗「そうだな、でもまあこの子のオペレーターが見つかるまで、ロックマン。お前が面倒見てやれよ」
ロックマン「ええ?ボクが?」
ロール「でも名前が無いと不便よね」
熱斗「そうだな、名前も付けてやるんだ」
ロックマン「熱斗くん~~」
ここで熱斗達のいる喫茶室の照明が消える。
熱斗「あれ、停電だ」
すぐに照明は復旧した。
ライカ「自家発電に切り替えたようだな」
炎山「気になるな、メインルームに行くぞ」
名人「デンサンタウンを中心に広い範囲に渡って停電が起こってます」
祐一郎「奴らだ、奴らが現れたんだ」
現実世界のデンサンタウンでは車が踏み潰され、歩道橋が砕かれていた。
祐一郎「名人、分析映像を出してくれ」
炎山「光博士」
熱斗「パパ!何が起こったの?」
名人「メインモニターに映します」
赤外線モニターには、巨大な狼型の怪物のシルエットが映っている。
炎山「こいつが・・・姿なき怪物か」
真辺「これが・・・」
祐一郎「莫大な電気エネルギーを使って半実体化してますが間違いなく電脳世界の存在」
貴船「電脳世界の?」
祐一郎「そう、電脳獣です」
熱斗「ようし、新型PETを実戦で試すぞ!炎山!ライカ!」
熱斗と炎山とライカは出撃しようとするが名人に止められた。
名人「待ちたまえ、みんな!博士、また一体電脳獣です!」
祐一郎「なに!」
衝撃波で海に波が立ち、橋が砕かれる。
モニターには、あの鳥型の怪物のシルエットが映っている。
ライカ「シャーロの軍用機が遭遇した奴だ」
狼型電脳獣・グレイガと鳥型電脳獣・ファルザーが完全に実体化し
激突、町を破壊しながらスタジアムに来た。
熱斗達三人もスタジアムに来た。
熱斗「すげぇ・・・」
炎山「二体の電脳獣は敵同士なのか?」
ライカ「これ以上の被害の拡大を防ぐぞ!」
熱斗「名人さん、ディメンショナルエリアを!」
名人「さんはいらない!ディメンショナルジェネレーター発射!」
ディメンショナルジェネレーターが起動し、
スタジアムの周囲をディメンショナルエリアが覆う。
熱斗「シンクロチップ、スロットイン!」
熱斗・炎山・ライカ「「「クロスフュージョン!」」」
熱斗達はクロスフュージョンした。
三体のCFナビは電脳獣を攻撃する。
熱斗「メガキャノン!」
炎山「Zセイバー!」
ライカ「バルカン!」
貴船「電脳世界の存在といっても奴らは一体どこから?」
真辺「今はまだ何も分かりません」
熱斗・炎山・ライカ「「「プログラムアドバンス!」」」
熱斗「スプレットガン!トリプルスロットイン!」
炎山「ソード!ワイドソード!ロングソード!」
ライカ「バルカン!トリプルスロットイン!」
熱斗「ハイパーバースト!
炎山「ドリームソード!」
ライカ「ムゲンバルカン!」
プログラムアドバンスの3連発が電脳獣に直撃したが・・・
熱斗「やったか!?」
電脳獣は無傷だった。
熱斗「ダメなのか・・・」
ライカ「俺達など眼中に無しか!」
熱斗「くそぉ!もう一度だ!」
炎山「待て熱斗!見ろ!」
2体の電脳獣はスパークを起こしながら透明化していく。
ライカ「一体何が起こってるんだ!?」
祐一郎「電気エネルギーを消耗して実体化を維持できなくなったんだ」
電脳獣は激突し、消滅した。
熱斗「消えた・・・」
2体の電脳獣はインターネットシティに現れた。
ナビ達が逃げ惑う。
バブルマン「チャンスプク・・・」
バブルマンがこっそりと逃げ出した。
名人「今度はインターネットシティに現れました!」
貴船「本来のフィールドで2回戦目に突入というわけか・・・」
祐一郎「名人!熱斗達に連絡を!」
熱斗「頼む、ロックマン!」「プラグイン!ロックマンエグゼ!」
炎山「ブルース!」
ライカ「サーチマン!」
熱斗・炎山・ライカ「「「トランスミッション!」」」
ガッツマン「ロールちゃん!ロールちゃん!」
ロール「大丈夫・・・大丈夫」
ロールは赤ん坊ナビを連れて逃げていたが、
ファルザーの羽ばたきに吹き飛ばされる。
ロール「きゃぁー!」
駆けつけたロックマンがロールを助けた。
同じく駆けつけたブルースとサーチマンは電脳獣に向かった。
ロックマン「さぁ、ロールちゃん。早く安全な場所に」
赤ん坊ナビがロックマンに擦り寄ってくる。
ロックマン「ダメだよ、今は・・・・離れて・・・」
赤ん坊ナビが光を発し、ロックマンが飲み込まれる。
ロックマン「うわぁぁ・・・・・!」
光の中でロックマンのシルエットが変化していく。
ロール「ロックマン・・・」
光が消えた時には、赤ん坊ナビは消えていて、
ロックマンはグレイガの様な姿に変貌していた。
サーチマン「ムゲンバルカン!」
ブルース「ドリームソード!」
グレイガにサーチマンのムゲンバルカンが、
ファルザーにブルースのドリームソードが放たれるも
やはり電脳獣は無傷だった。
ブルース「プログラムアドバンスも効果ゼロだ・・・」
その時、側面からの一撃がグレイガを転倒させた。
変貌したロックマンの攻撃だ。
熱斗「ロックマン・・・?」
起き上がったグレイガをロックマンの突撃が再び吹き飛ばす。
サーチマン「なんだ・・あのパワー」
ロックマンは、次はファルザーの様な姿に変貌して上空のファルザーに向かう。
ロックマンの突撃を2回受けたファルザーは地面に落下。
ブルース・サーチマン「「ああ・・・」」
土煙の中から赤ん坊ナビを抱き、元の姿に戻ったロックマンが出てきた。
ブルース「ロックマン!」
ブルースとサーチマンはロックマンに駆け寄ろうとするも。
ファルザーがロックマンの後ろにいる。
グレイガも迫って来るが、スパークを起こし消滅し、
続いてファルザーも消滅した。
ブルース・サーチマン「「ロックマン!!」
倒れたロックマンにブルースとサーチマンが駆け寄る。
赤ん坊ナビは尚笑い続けている。
~次回予告~ 熱斗『ロックマンを獣化させるなんてあの赤ん坊は何者なんだ?』 ロックマン『電脳獣の驚異は去ったけど、今度はゾアノロイドって名乗る連中がボクらの電脳世界に現れた』 熱斗『どうやれオレたちはグレイガとファルザーの2大勢力の戦争に巻き込まれたようなだ、行くぞロックマン!ゾアノロイドなんかに勝手にさせてたまるか!』 ロックマン『待って熱斗くん!赤ちゃんが泣いてボクのこと離してくれないんだ』 熱斗・ロックマン『次回、ロックマンエグゼビースト「ゾアノロイド」』 ロックマン『サイバージャングルに』 熱斗・ロックマン『トランスミッション!』 ?『ガォォォン・・・』 |
(続く)
最終更新:2016年04月04日 14:28