対訳
訳者より
- 作曲当時はヒットしたものの、様々な巡り合わせの悪さからか忘れ去られてしまったらしく、未だになかなか上演されないレア作品です。あまりにマイナー過ぎて全曲音源は1種類(あるいは2種?)のみしか存在せず、全編の上演映像にいたってはどこにも存在しない幻のオペラ・・・のはずだったのですが、なんと Operavision で無料で期間限定配信中(~2026/11/29まで)。しかもこの配信、リトアニア国立オペラ・バレエ劇場による最新の上演を収録したものというところも非常にポイントが高いです。 なお歌唱はリブレット通りイタリア語歌唱です。リトアニアが題材となっている作品なだけあって明らかに気合の入った演奏で、おそらくこのシーズンの目玉上演だったのではないでしょうか。これを逃したら一生観る機会が無さそうなので、楽しめるように急遽対訳を作成しました。
- 日本では上演記録はおろか国内盤のCDすら存在しない模様。(ちなみに上述した(おそらく唯一の)全曲音源でヒロインの ALDONA を歌っているのは林康子です。)したがって作品内の固有名詞や役名は定まったものは無いと判断し、それっぽい一般的な人名・呼称で適宜充ててあります。
- ストーリーについて補足すると、劇中でリトアニア人と敵対する「十字軍」はイスラム圏に対してのものではなく、いわゆる「北方十字軍」と呼ばれるものです。舞台の14世紀当時、リトアニアや周辺の北欧地域は多神教やロシア正教、ユダヤ教などが混在しており、それらをキリスト(カトリック)一色に教化すべくドイツ騎士団(チュートン騎士団)による侵攻が行われている真っ最中。リトアニア人である主人公は、妻や親族と別れ、故郷を壊滅させたドイツ騎士団を打倒すべく独りで騎士団に潜入し、信頼や名声を得て高位に上り詰めていくが・・・、という内容で、舞台の一つとなるマリエンブルクというのは当時のドイツ騎士団の本拠地です。女性はヒロイン1人で残りは男性ばかり、中世を舞台とした戦いと復讐がテーマの重厚な歴史劇ということで、ドン・カルロや運命の力といったヴェルディ作品が好きな人は特に楽しめると思います。思わぬ拾い物でした。せっかくなので、皆様もこの激レア作品をお楽しみ頂ければ幸いです。
管理人より
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- リトアニア人の1%は勇気で出来ています。
最終更新:2026年10月07日 10:54