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2 - (2010/01/02 (土) 19:09:58) のソース

<p><font size="4"><strong>第2話 【危険な転校生  ―上野譲華―】</strong></font></p>
<hr /><p>某時刻  ――イタリアの裏通りにて<br /><br />
ギャング「なあ、嬢ちゃんイカす服をしてんなァ」<br /><br />
女の子「あたし、人を探してるの。それどころじゃないのよ」<br /><br />
ギャング「ギャングの話、聞けねぇってぇのかい?」<br /><br />
女の子「へぇ~あなた、<strong>ギャング</strong>なんだ~」<br /><br />
ギャング「どうよ?シビレるだろ?俺は<strong>マッスル・ダミア</strong>ってぇんだ。俺っちの女になりなよ」<br /><br />
女の子「あたし、強い人が好きなんだけど、あなたって強いのかしら?」<br /><br />
ギャング「おうよッ俺っちは毎日<strong>おたまじゃくしのスープ</strong>飲んでるからよォ~おたまじゃくしパワーっつーの?ほら見なよッこの筋肉ッ」<br /><br />
女の子「…そう。じゃあ、あなたこれが見える?」<br /><br />
ギャング「あァン、俺っちとお前とのシビレる家庭が見えるぜ?」<br /><br />
女の子「…見えていないのね」<br /><br />
ギャング「俺っちにはお前の綺麗な瞳だけしか見えない…どぶェアッ(ドグシャァ<br /><br />
ギャングは突然、壁に吹っ飛ばされた。<br />
当然ギャングには理解できていなかった。<br /><br />
ギャング「俺っち、なんで壁にぶっ飛んでんだ?」<br /><br />
女の子「やっぱり見えてないんじゃない…」<br /><br />
ギャング「なんだてめーは!さっきから見える見えねぇだの!この<strong>カニ頭!!</strong>俺っちに何しやがったーーッぶっ殺す!!」<br /><br />
女の子「………」(<strong>プッツーン</strong>)<br /><br />
ギャング「俺の筋肉をくらってみやがれッオラぁ―――」<br /><br />
女の子「<strong>クリスタル・エンパイア</strong>ッ!!」<br /><br /><strong>ドバァ────z____ン<br /></strong><br />
クリスタル.E.「<strong>オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァアア</strong>」<br /><br />
ギャング「うぽぁ――ッ」<br /><br />
ドッグオオオオオン<br /><br />
ギャング「なんだ・・・なん・・で・・・・」<br /><br />
女の子「あんたが名乗ったからあたしの名前も教えてやるよ・・・あたしは・・・・・」</p>
<hr /><p>女の子「<strong>上野譲華</strong>です。よろしくねっ」<br /><br />
先生「皆、<strong>転校生</strong>の上野譲華さんと仲良くしてくださいね」<br /><br />
先ほど転校生として紹介された上野譲華は<strong>日本</strong>のある<strong>高校</strong>にいた。<br /><br /><strong>ざわざわ…ざわざわ…</strong><br /><br />
先生「じゃあ席は来週決めたいと思うので今日は空いてる席に座ってね、上野さん」<br /><br />
譲華「はいっ」(ニコッ<br /><br />
―――――<br />
―――<br />
―</p>
<hr /><p>この地域では、学校が少なく、遠くからわざわざ来る生徒がいるほど少ない。<br />
だからといって田舎というわけでもなく、学校が駅に近く便利だったりするのだが、それゆえかこの学校にはたくさんの生徒が集中している。</p>
<p>そのため、この学校は公立高校にしては大きく、私立高校に負けないくらいの設備が充実していたりする。<br />
またそれらはある<strong>『献身的な財団』</strong>から毎年かなりの<strong>寄付</strong>があるからだという。<br /><br /><br /><strong>校長室</strong>では、2人の男が話をしていた。<br /><br />
男「あの女生徒についてですが・・・」<br /><br />
老人「上野譲華・・か?」<br /><br />
男「・・・・・はい」<br /><br />
老人「わざわざこちらに飛び込んでくるとはの・・・<strong>『気づかれない』</strong>とでも思ったじゃろうか・・・。<br />
   いずれにせよ君には<strong>監視役</strong>になってもらいたい。彼女の行動全てを逐一報告してくれるだけでいいんじゃ」<br /><br />
男「・・・・・わかりました。」</p>
<hr /><p>上野譲華は後ろの席を選ぶ。<br /><br />
それは後方であった方がクラス全体を見渡せるからだ。<br /><br />
軽い転校生の自己紹介と質問タイムの後にホームルームが始まった。<br />
ホームルーム時間では、新学年の説明や生徒各自が抱負スローガンについて相談したり、生徒会役員決めなど、<br />
皆がイキイキとしていて、自分の明るい未来について期待を抱いているように見えた。<br /><br />
そう、今は桜咲く4月である。<br /><br />
譲華は少しだけ一女子高校生として普通の生活をしてみたいと思った。<br />
しかし譲華にはすべきことがあった。<br />
すべきこととは<strong>『確かめること』</strong>であり、<strong>『見極めること』</strong>でもある。<br /><br />
譲華は自身のスタンド<strong>『クリスタル・エンパイア』</strong>を出す。<br />
スタンドは<strong>スタンド使いにしか見えない</strong>。<br />
確かめることとはクラスにいるスタンド使いを見つけだすことだ。<br /><br />
譲華は周囲の注意を観察した。鷹が獲物を探す時にも似た、鋭い眼光で。<br />
譲華は確信していたのだ。<br /><br />
間違いなく<strong>スタンド使い</strong>はいる。<br /><br />
譲華の父親の仕事は<strong>ギャング</strong>である。スタンド使いだったのだが、グループは違うものの同じギャングの仲間に殺されたらしい。<br />
父は譲華に対して凄く愛情を注いでいた。譲華もまた、母以上に大好きであった。<br />
だからこそ、父を殺した奴を恨んでいた。<br /><br /><strong>『スタンド使いは引かれあう』<br /></strong><br />
これは父がよく譲華に繰り返し口癖のように言っていた言葉である。 </p>
<hr /><p>(何だ・・・あれはッ・・・・・!?)<br /><br />
ぼくは思わず声を出してしまいそうなのを抑えるのに必死だった。<br /><br />
転校生の傍に浮いている『それ』は人のようで人ではなかった。<br />
そしてぼくは『それ』に似たものを見たことがあった。<br /><br />
そして周りが気づいていないようなのを見るとやはり<strong>普通の人には見えない</strong>らしい。<br /><br />
しかしぼくと同じような奴がいるなんてな・・・・<br /><br />
あの人のようなものも、<strong>能力</strong>を持っているのだろうか、などと考えていると<br />
転校生がこちらを見ていることに気づく。<br />
とっさに視線を逸らしたが遅かった。<br /><br />
目線が合ってしまったのだ。<br /><br />
(しまったッ 気づかれたかもしれない。)<br /><br />
しかしそれを確かめる術は無い。<br /><br />
(もう一度・・見てみようか・・・・?)<br /><br />
おそるおそるもう一度見てみると、彼女は俺に向かって微笑んだ。</p>
<hr />
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