INVASION OF VENOM ◆Z9iNYeY9a2
「つ…っ!!」
体の傷に当てたアルコール臭のする脱脂綿が染み、思わず息を呑む草加。
大した傷というわけではないが、処置を怠ればこれからの戦いに支障をきたすものだ。あまり放置しておきたいものではない。
戦った場所が病院であったのも幸いだったかもしれない。
大した傷というわけではないが、処置を怠ればこれからの戦いに支障をきたすものだ。あまり放置しておきたいものではない。
戦った場所が病院であったのも幸いだったかもしれない。
ガーゼを当ててテーピングをし、包帯で軽く縛って処置を終わりとする。
本来であれば縫合をした方が安全なのかもしれないが、そんな技術は流石に持ってはいない。
本来であれば縫合をした方が安全なのかもしれないが、そんな技術は流石に持ってはいない。
時間を見ると、そろそろ放送が始まる時間だということが分かる。
「長田結花、殺し損ねてなければいいんだが」
致命傷は与えたとは思うが見たわけではない。
もし呼ばれなければ討ち漏らしたということになる。
もし呼ばれなければ討ち漏らしたということになる。
「せっかくなら、乾や木場、村上達も呼ばれてくれていれば助かるんだが」
皆オルフェノクである者達。自分の知らないところで勝手にくたばってくれていれば、今後の手間が省ける。
唯一北崎のことは可能であれば自分でケリをつけたいという願望もあったためその三人と比べれば生きていてくれたほうがありがたいという想いがあった。
海堂直也に関しては、個人としては特に興味も沸いていないがオルフェノクであるという一点から言えば扱いは変わらない。
唯一北崎のことは可能であれば自分でケリをつけたいという願望もあったためその三人と比べれば生きていてくれたほうがありがたいという想いがあった。
海堂直也に関しては、個人としては特に興味も沸いていないがオルフェノクであるという一点から言えば扱いは変わらない。
この時、草加は真理のことは頭の内から除外して考えていた。
無意識か、意識的にかは分からない。あるいは戦いで気絶した影響から一時的に記憶から抜け落ちていたのかもしれない。
あの光景は夢だったのかもしれない、と。
無意識か、意識的にかは分からない。あるいは戦いで気絶した影響から一時的に記憶から抜け落ちていたのかもしれない。
あの光景は夢だったのかもしれない、と。
しかし、放送が告げた名は草加に対しどこまでも非情な現実を突き付けるものだった。
◇
長田結花の名前が呼ばれた時、その死に一息ついて殺し損ねたていないことに安堵し。
北崎の名前が呼ばれた時は流星塾の、自分自身の仇として殺せなかったことに若干の悔しさを感じ。
北崎の名前が呼ばれた時は流星塾の、自分自身の仇として殺せなかったことに若干の悔しさを感じ。
そして、園田真理の名が呼ばれた時、草加の思考が停止した。
そこから先、放送で呼ばれた名は覚えていない。
禁止エリアは先に呼ばれたため聞き逃さなかったことは幸いだろう。
禁止エリアは先に呼ばれたため聞き逃さなかったことは幸いだろう。
(真理)
何としても守りたかった存在。彼女を守ることが生きる目的だった。
だが、彼女はオルフェノクへと変貌してしまった。滅ぼさなければならない化け物に。
その時自分が何をするべきなのかが分からなくなってしまった。
相手は守るべきもの、だがそれが倒さねばならないものに変わった時、真理を殺さねばならないのか。
その時自分が何をするべきなのかが分からなくなってしまった。
相手は守るべきもの、だがそれが倒さねばならないものに変わった時、真理を殺さねばならないのか。
これまで考えたことなどなかった。
それでも実際に相対した時、復讐心と使命感、そして何より真理という存在をあの化け物として穢したままにしておくことを許容できず。
心を割る思いで、真理に刃を向けた。
それでも実際に相対した時、復讐心と使命感、そして何より真理という存在をあの化け物として穢したままにしておくことを許容できず。
心を割る思いで、真理に刃を向けた。
結局それはなされなかったものの、別のオルフェノクを見つけたことで、それを倒すことで一時的な逃避に走っていた。
その結果がこれだ。
その結果がこれだ。
真理を守れず。
この手で倒すこともできず。
この手で倒すこともできず。
「あああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
やりきれない思いを吐き出すように絶叫し、カイザギアを地面へと叩きつける。
「俺は、何のために…、真理…、真理…!!」
後悔と怒り、オルフェノクに対する恨み。
一方で真理を失ったことに対する悲しみと、己の手で真理を殺さずに済んだ事実へのほんの僅かな安堵とそれを感じている己への強い嫌悪。
それらが入り混じる感情の中で草加は膝をついて崩れ落ちる。
一方で真理を失ったことに対する悲しみと、己の手で真理を殺さずに済んだ事実へのほんの僅かな安堵とそれを感じている己への強い嫌悪。
それらが入り混じる感情の中で草加は膝をついて崩れ落ちる。
壁を殴り、地面へと拳を叩きつける。
手の皮が破れ血が滲み出すも、その痛みが却って草加の心を落ち着けているようにも感じられていた。
手の皮が破れ血が滲み出すも、その痛みが却って草加の心を落ち着けているようにも感じられていた。
そんな時だった。
「草加雅人さん、ですか?」
草加の後ろの扉から、処置室の内側へと声をかける者がいた。
呼吸を飲み込み、心を落ち着かせて振り返る。
呼吸を飲み込み、心を落ち着かせて振り返る。
「…あんたは、ゲーチスか」
「ええ。ご無事…とはあまり言えないようですが。
こちらもあの時オルフェノクに襲われて以降、少し怪我を負ってしまいまして、つい今まで意識を失っていまして。いやはやお恥ずかしい限り」
「ええ。ご無事…とはあまり言えないようですが。
こちらもあの時オルフェノクに襲われて以降、少し怪我を負ってしまいまして、つい今まで意識を失っていまして。いやはやお恥ずかしい限り」
と、ゲーチスは体につけられた傷を草加へと見せる。
肩からの切り傷。出血は止まっているものの、あまり見られたようなものではなかった。
肩からの切り傷。出血は止まっているものの、あまり見られたようなものではなかった。
「気にするな。相手は化け物だからな。
…それより、こっちこそ見苦しいところを見せた」
…それより、こっちこそ見苦しいところを見せた」
人目についたという事実に一旦取り繕うことができる程度の冷静さを取り戻すことができた草加は、内心の激情を抑え込んで対応する。
「いえいえ、人の死が悲しいのは当然のこと、それに悲しむことに恥ずかしさなどありません。よろしければ私の傷も処置をしておきたいのですが。
それと、私が眠ってしまっていた間にあった出来事、あとよろしければ、あなたがそれほどまでに荒れておられた理由についてもお聞かせいただけませんか?
幸い放送には間に合ったのですが、それ以前のことがめっきりでして」
「…、分かった。こっちも放送の一部を聞き逃してしまった。それを一応教えてくれないか?」
それと、私が眠ってしまっていた間にあった出来事、あとよろしければ、あなたがそれほどまでに荒れておられた理由についてもお聞かせいただけませんか?
幸い放送には間に合ったのですが、それ以前のことがめっきりでして」
「…、分かった。こっちも放送の一部を聞き逃してしまった。それを一応教えてくれないか?」
そう言ってゲーチスを招き入れた草加は、薬剤の置かれた棚を漁りながら背を向けた。
そのゲーチスの表情に浮かぶ、不気味な笑みに気づかぬままに。
そのゲーチスの表情に浮かぶ、不気味な笑みに気づかぬままに。
◇
「…そうですか。それは大変でしたね…」
椅子に座り傷に包帯を巻きながら、草加の告げた話に同情するような声を上げるゲーチス。
愛する者の死、そしてそれにオルフェノクが関わっているということ、一人のオルフェノクを死に追いやったこと。
特に隠す理由も感じられなかった部分はありのまま全て話していた。
愛する者の死、そしてそれにオルフェノクが関わっているということ、一人のオルフェノクを死に追いやったこと。
特に隠す理由も感じられなかった部分はありのまま全て話していた。
真理のことについても、本来ならば言うべきではなかったのかもしれないが誰かに話すことで気を楽にしたいという思いがあったのだろう。
「…ああ、俺が弱いせいで、不甲斐ないせいで真理は……。もっとオルフェノクを殺すための力があったら、こんなことには…」
「………」
「………」
頭を抱えるように肘を机の上につく草加。
そんな草加に、ゲーチスは優しく言葉をかけながら手を肩におく。
そんな草加に、ゲーチスは優しく言葉をかけながら手を肩におく。
「もう遅いかもしれませんが、それでもまだ間に合うかもしれないですよ?」
「…どういう、意味だ?」
「アカギの言葉を思い出してみてください。生き残った者にはどのような願いをも叶える、と。
つまり、生き残ることさえできるならば真理さんを生き返らせることもできるのではありませんか?」
「それ、は…」
「…どういう、意味だ?」
「アカギの言葉を思い出してみてください。生き残った者にはどのような願いをも叶える、と。
つまり、生き残ることさえできるならば真理さんを生き返らせることもできるのではありませんか?」
「それ、は…」
それを聞いて草加の脳裏によぎるのは、かつて真理が死んだ時のこと。
澤田の手にかかった真理は、しかし乾巧の行動によってスマートブレインの力添えを受けることに成功、真理を生き返らせることができた。
澤田の手にかかった真理は、しかし乾巧の行動によってスマートブレインの力添えを受けることに成功、真理を生き返らせることができた。
「その一縷の望みにかけてみるというのも、いいかもしれないですよ?」
「そのために、他の奴らを皆殺しにしろと?」
「強制はしませんよ。選択するのはあなたです」
「…あんたは、殺す側の人間なのか?」
「実を言うと私自身身の振り方を考えていたところでして。そんな時にあなたに出会えました。
まだ決めかねているというところですが、もし協力していただけるならば、私も万全のサポートを致しますし、あなたにより強力な力をお貸しすることも可能ですよ」
「そのために、他の奴らを皆殺しにしろと?」
「強制はしませんよ。選択するのはあなたです」
「…あんたは、殺す側の人間なのか?」
「実を言うと私自身身の振り方を考えていたところでして。そんな時にあなたに出会えました。
まだ決めかねているというところですが、もし協力していただけるならば、私も万全のサポートを致しますし、あなたにより強力な力をお貸しすることも可能ですよ」
そういって手を差し伸べてくるゲーチス。
それを取らず、ゲーチスの表情を草加はじっと見つめていた。
それを取らず、ゲーチスの表情を草加はじっと見つめていた。
「分からないんだ、俺は、それでいいのか…」
「迷っておられる、というところでしょうか。
では一つ確認を取らせていただきたい。あなたはこの殺し合いに連れてこられて以降、園田真理に代わるほどの者に会えましたか?あるいは彼女に並ぶほどの仲間がいると?」
「……」
「迷っておられる、というところでしょうか。
では一つ確認を取らせていただきたい。あなたはこの殺し合いに連れてこられて以降、園田真理に代わるほどの者に会えましたか?あるいは彼女に並ぶほどの仲間がいると?」
「……」
鹿目まどか、仮面の男ゼロ、Lという探偵や美国織莉子達。
草加自身が乾巧の時のように心中の闇を見破られることがないようにあまり深く付き合ってきたわけではない者達ばかりだった。
草加自身が乾巧の時のように心中の闇を見破られることがないようにあまり深く付き合ってきたわけではない者達ばかりだった。
そんな者達が真理と釣り合うかと言われればNoだ。
元の世界の知り合いといえばもはや乾巧、木場勇治、村上峡児。
皆殺さねばならない相手でしかない。
皆殺さねばならない相手でしかない。
どちらにしても、生かしておく者達ではない。
「確かに…俺にとっては真理が全てだ。それに代わるやつなどいない」
「では、簡単ではありませんか」
「では、簡単ではありませんか」
と、ゲーチスは声を潜ませて草加の耳元に口を寄せて囁く。
「何、あなたは思い切りのある人間だ。彼女を生き返らせるために切り捨てることに罪悪感を持つような弱い人間ではないでしょう?」
「………」
「………」
その言葉を聞いて、草加の心の揺れが収まった。
不安定にも見えた表情に一つの覚悟が確認できたゲーチスは、ほくそ笑みながら一歩下がり。
不安定にも見えた表情に一つの覚悟が確認できたゲーチスは、ほくそ笑みながら一歩下がり。
「そう、だな。答えは――――」
そう言って草加は、ゲーチスを振りほどくように後ろに下がり。
警戒心も露わにその手のカイザフォンを構えた。
警戒心も露わにその手のカイザフォンを構えた。
「…どうなさったのですか?」
「気にはなっていたんだよ。さっき会った時は情報交換くらいしか話してこなかったくせに、今度は妙に俺のこと知りたがるくらいに色々聞いてくるのが」
「気にはなっていたんだよ。さっき会った時は情報交換くらいしか話してこなかったくせに、今度は妙に俺のこと知りたがるくらいに色々聞いてくるのが」
草加雅人。
彼は様々な嘘や策略をもって人を陥れようとすることがある。
乾巧や木場勇治に対して行ってきたそれらのように。
彼は様々な嘘や策略をもって人を陥れようとすることがある。
乾巧や木場勇治に対して行ってきたそれらのように。
だが、そこには一つ、草加雅人を成す要素として起因するものがあった。
草加雅人は、子供時代は体が弱く、真理に守られるほどに弱々しい存在だった。
しかしその思い出も苦々しいものとすることはなくあくまでも青春の一ページとして収めている。
決していい思い出ではなかったはずのそれを受け入れられたのは何故か。それは彼自身の成長、変化へと繋がり、克服されたものであるからだろう。
弱いことで苛められる草加雅人は、どうすれば人から嫌われなくなるのか、それを気にするようになり。
そのために人をよく見るようにもなっていった。
大学に通う頃には多くの部活を掛け持ちする好青年であろうとすることで、人当たりを良くしていき。
真理や啓太郎の前でも、感情的にならない限りは好印象を与えられるように務めてきた。
どうすれば嫌われるのか、どうすれば好まれるのか、それをよく見ることで過ごしてきたのだ。
しかしその思い出も苦々しいものとすることはなくあくまでも青春の一ページとして収めている。
決していい思い出ではなかったはずのそれを受け入れられたのは何故か。それは彼自身の成長、変化へと繋がり、克服されたものであるからだろう。
弱いことで苛められる草加雅人は、どうすれば人から嫌われなくなるのか、それを気にするようになり。
そのために人をよく見るようにもなっていった。
大学に通う頃には多くの部活を掛け持ちする好青年であろうとすることで、人当たりを良くしていき。
真理や啓太郎の前でも、感情的にならない限りは好印象を与えられるように務めてきた。
どうすれば嫌われるのか、どうすれば好まれるのか、それをよく見ることで過ごしてきたのだ。
そうしていくうちに人を観察する力を養われていった。
乾巧や木場勇治のような者達を陥れることも一時は容易だったほどには。
乾巧や木場勇治のような者達を陥れることも一時は容易だったほどには。
そして、ゲーチスの本性を確かめるために精神的に参っている振りをし、相手の本性をよく観察していた。
その中で草加は確信した。こいつは人を裏切り、利用することをなんとも思ってはいない者だと。自分の協力者とし、生かしておくにはあまりにも危険な人間だと。
その中で草加は確信した。こいつは人を裏切り、利用することをなんとも思ってはいない者だと。自分の協力者とし、生かしておくにはあまりにも危険な人間だと。
ゲーチスの失敗としては、草加が心を痛めている今は揺さぶりをかけられると思い、自身の本性に近いものを表出させてしまったことだろう。
「俺は、真理を生き返らせる。そのためなら何だってやる。
オルフェノクは皆、殺す。俺の邪魔をするやつも、気に入らないやつもな…!
だが、それは俺の戦いだ。お前のようなやつの思い通りに動く気は、ない…!」
オルフェノクは皆、殺す。俺の邪魔をするやつも、気に入らないやつもな…!
だが、それは俺の戦いだ。お前のようなやつの思い通りに動く気は、ない…!」
そう言ってカイザギアを構える草加。
少なくとも自分のことを良いように利用しようとしたこの男は、草加にとって決して好くことがないだろう者、敵となった。
少なくとも自分のことを良いように利用しようとしたこの男は、草加にとって決して好くことがないだろう者、敵となった。
「そうですか。私も敵を作りすぎましたので、あなたとはもう少し友好的にお付き合いしたかったのですが。残念ですよ」
と、ゲーチスは懐から取り出した赤と白のボールを掲げた。
その道具を草加は知っている。ポケモンなる生き物を呼び出すためのボールだ。
同時に草加もカイザフォンを構えた。
「変し――――ガッ!」
ベルトにカイザフォンを差し込もうとしたその時だった。
背後から何者かの殴打が草加の頭部を襲ったのは。
背後から何者かの殴打が草加の頭部を襲ったのは。
脳に加えられた衝撃が視界をぼやけさせ、バランス感覚を失わせていく。
(…真、理……俺は……)
その一撃による死を覚悟した草加は、ほくそ笑むゲーチスの姿を見ながら。
愛しい人を救うことも守ることもできぬままに死ぬことに強い後悔を感じながら、その意識を闇へと落とした。
愛しい人を救うことも守ることもできぬままに死ぬことに強い後悔を感じながら、その意識を闇へと落とした。
◇
草加とゲーチスが出会う前まで時間を戻る。
正確な時間にして、放送が行われる前といった辺り。
正確な時間にして、放送が行われる前といった辺り。
痛む傷を庇い、壁に手を付いて体を支えながら歩くゲーチス。
その先には、一つの扉があった。
その先には、一つの扉があった。
「はぁ…、はぁ…、ここですか…」
疲れと傷の痛みの相乗で歩くだけでも普段以上の体力を使う現状に息をつきながらその扉に触れる。
扉の上に記されている標識、数字の列のようなものが並んだそこは先ほど支給されていたデバイスに映っていた文字に記されていたものだ。
「しかしこんな部屋、前にここに来た時はあったでしょうか…?」
病院に立ち寄るのはこれが初めてではなく、その間に病院内の散策もしている。
だが、このような部屋があった覚えはない。
だが、このような部屋があった覚えはない。
「アクロマからの通信、というのも引っかかりますが…。どちらにしても入ってみないことには始まりませんね」
横にあるロックに、デバイスに記されたIDを入力する。
すると閉じられていた扉は電子音を鳴らした後、静かに開いた。
すると閉じられていた扉は電子音を鳴らした後、静かに開いた。
中は病院の一室と思わしき部屋。それには違いない。
ただ、部屋の隅に明らかに浮いた通信用の電子機器、そして一着のスーツが備えられているという一点以外は、だが。
ただ、部屋の隅に明らかに浮いた通信用の電子機器、そして一着のスーツが備えられているという一点以外は、だが。
「これは…、ポケモンの回復装置ですね。このスーツは……」
警戒しつつもそのスーツに触れるゲーチス。
その時だった。
その時だった。
『お久しぶりです、ゲーチス』
背後の通信機器から声が響く。
そこには青白く点滅する光から、一人の人影のホログラムを映し出していた。
そこには青白く点滅する光から、一人の人影のホログラムを映し出していた。
「アクロマ…、まさかあなたがアカギに協力しているとは思いませんでしたよ」
『おや、そこまでお察しになられましたか。ならば説明は省けます。
まあ、協力といっても私は私で自身の興味、欲求を満たすために手を貸しているだけにすぎないのですが』
『おや、そこまでお察しになられましたか。ならば説明は省けます。
まあ、協力といっても私は私で自身の興味、欲求を満たすために手を貸しているだけにすぎないのですが』
責めるような口調で話しかけるゲーチスの言葉も飄々と流すアクロマ。
アクロマがこういう男だというのはよくゲーチスも理解している。
だからこそ自分の代わりとしてプラズマ団を任せる者として考えていたのだが。
まさかこのようなところにいるとはゲーチス自身も思っていなかった。
アクロマがこういう男だというのはよくゲーチスも理解している。
だからこそ自分の代わりとしてプラズマ団を任せる者として考えていたのだが。
まさかこのようなところにいるとはゲーチス自身も思っていなかった。
「まあいいでしょう。私をここに呼び出したということはそれが本題ではないのでしょう?」
『そうですね、では話を進めます。
そこにあるのはポケモンセンターにある回復用の機器です。あなたの持っているサザンドラとゾロアークを回復させるのにお使いください。
そっちのスーツにつきましては、私からのプレゼントです。どうお使いになられるかはお任せします』
『そうですね、では話を進めます。
そこにあるのはポケモンセンターにある回復用の機器です。あなたの持っているサザンドラとゾロアークを回復させるのにお使いください。
そっちのスーツにつきましては、私からのプレゼントです。どうお使いになられるかはお任せします』
スーツの傍に備え付けられていた端末に目を通すゲーチス。
文字が記していたのは、そのスーツの性能、使い方の記された仕様書。
それは製作者をプラズマ団の科学者として雇うことを欲するほどの高性能なものだった。
文字が記していたのは、そのスーツの性能、使い方の記された仕様書。
それは製作者をプラズマ団の科学者として雇うことを欲するほどの高性能なものだった。
「なるほど。これはとてもありがたいものです。
……それで、君は私に何を望んでいるのですか?」
『特に何も。これまで通りにあなたの思うようにやってくれていれば結構ですよ』
「理由もなくこのように私を特別扱いすると?」
『私とあなたの仲ではありませんか』
「…アクロマ」
……それで、君は私に何を望んでいるのですか?」
『特に何も。これまで通りにあなたの思うようにやってくれていれば結構ですよ』
「理由もなくこのように私を特別扱いすると?」
『私とあなたの仲ではありませんか』
「…アクロマ」
質問をはぐらかし続けるアクロマに、ゲーチスはため息をついてジロリと睨みつけながら話しかける。
「人間とはすべからく生き汚いものだ。程度の差こそあれ、己の欲のために様々な手を尽くす。
故にあらゆる物事において対価を払い、その欲を抑制しているものです。
確かに無償の奉仕を行うことができる人間も存在はするのでしょうが、そんな人は聖人か破綻者です。
アクロマ、私の知る君は己の欲に忠実に生きる人間、そのどちらでもないと思っています」
『やれやれ、参りましたね。そこまで聞かれるのであればある程度は答える必要がありそうだ』
故にあらゆる物事において対価を払い、その欲を抑制しているものです。
確かに無償の奉仕を行うことができる人間も存在はするのでしょうが、そんな人は聖人か破綻者です。
アクロマ、私の知る君は己の欲に忠実に生きる人間、そのどちらでもないと思っています」
『やれやれ、参りましたね。そこまで聞かれるのであればある程度は答える必要がありそうだ』
肩をすくめながらお手上げ、というポーズを取り、アクロマは語る。
『言った通りですよ。あなたはあなたのしたいようにしていただければいい。
ですが一つ。この病院から南東の位置に向けて移動してもらいたい』
「南東、ですか」
『はい。ここにはもうしばらくの時間が経てば、ある程度の人数の生存者が移動してくる位置です。
我々としてはあまり触れられると困るものが存在している場所に、それを目指して移動してくると思われるのですよ』
「なるほど、情報の少ない私を体のいい口減らしの使い走りにし都合の悪い人たちを排除しようと、そのために戦力を与えようというのですか」
『なので、あまり言いたくはなかったのですがね』
ですが一つ。この病院から南東の位置に向けて移動してもらいたい』
「南東、ですか」
『はい。ここにはもうしばらくの時間が経てば、ある程度の人数の生存者が移動してくる位置です。
我々としてはあまり触れられると困るものが存在している場所に、それを目指して移動してくると思われるのですよ』
「なるほど、情報の少ない私を体のいい口減らしの使い走りにし都合の悪い人たちを排除しようと、そのために戦力を与えようというのですか」
『なので、あまり言いたくはなかったのですがね』
ポケモンを回復させて駒を揃え、万全な状態の装備でその参加者を迎え撃てということらしい。
ゲーチスとしては最終目的は変わらない以上それを行うことそのものに反対する気もない。
ゲーチスとしては最終目的は変わらない以上それを行うことそのものに反対する気もない。
だが。
「口調からするとあまり乗り気というわけでもないみたいですね。アカギから脅しでもかけられましたか?」
『まあそんなところです。インキュ……他の協力者にして儀式の進行を任されているものに注意を受けまして。
こちらとしてもある程度の手を打たねば管理不手際で処分されかねませんので』
『まあそんなところです。インキュ……他の協力者にして儀式の進行を任されているものに注意を受けまして。
こちらとしてもある程度の手を打たねば管理不手際で処分されかねませんので』
ゲーチスにしてみれば分からないことは不確定要素として自分を脅かしかねないものだ。
目的の分からないアクロマの行動もはっきりと理解、納得しておかねば指針にしていいものかの判断もつかない。
目的の分からないアクロマの行動もはっきりと理解、納得しておかねば指針にしていいものかの判断もつかない。
だからこそそれを聞けただけで充分だ、とゲーチスは話を終わらせる。
「いいでしょう。理由さえ分かれば構いません。
あとはこちらのやりたいように進めていきますよ」
『では、これにて通信を終わらせていただきます。次に会うことがあるとすれば、それはあなたが最後の一人として生き残った時でしょうか。
あ、それと最後に一つ。ポケモン達は大事にしてくださいね。貴重な資料達なのですから』
「やはりそれですか。変わりませんね、あなたは」
あとはこちらのやりたいように進めていきますよ」
『では、これにて通信を終わらせていただきます。次に会うことがあるとすれば、それはあなたが最後の一人として生き残った時でしょうか。
あ、それと最後に一つ。ポケモン達は大事にしてくださいね。貴重な資料達なのですから』
「やはりそれですか。変わりませんね、あなたは」
そんなやり取りを最後に、ホログラムは消失、通信機器の電源が落ちた。
ボールを回復装置にセットしつつスーツの説明書に目を通す。
「確かに性能は素晴らしいですが、しかし私が着るものでもありませんね。
他の誰かに協力をお願いできればいいのですが……」
他の誰かに協力をお願いできればいいのですが……」
ゲーチスは思案する。
今の自分に協力してくれるような都合のいい人間がいるだろうか。
自分の本性さえ隠せていれば、あとはこれを着せるだけで条件はクリアできる。
今の自分に協力してくれるような都合のいい人間がいるだろうか。
自分の本性さえ隠せていれば、あとはこれを着せるだけで条件はクリアできる。
「そういえば草加雅人という人間がいましたね。
彼がまだこの病院近くにいてくれればいいのですが」
彼がまだこの病院近くにいてくれればいいのですが」
彼はまだ出会って少しの情報交換を行った程度の仲。
しかし逆にいえば、数時間前の段階でまだ自分の悪評を受けてはいなかった。何かしらの話を合わせる程度は可能だろう。
しかし逆にいえば、数時間前の段階でまだ自分の悪評を受けてはいなかった。何かしらの話を合わせる程度は可能だろう。
とりあえず彼を探してみるとしよう。それで見つからなければ自分でこれを着るしかない。
「ゾロアーク、出なさい」
回復の終わったゾロアークを呼び出し、スーツをその体に背負わせた。
(そういえばスーツの機能にポケモンにいうことを聞かせるようにするものがありましたね。
それを使えば、このゾロアークももっと良い駒となってくれるのでしょうか)
それを使えば、このゾロアークももっと良い駒となってくれるのでしょうか)
サザンドラと違い、命令を受ける際にも常にこちらに対する敵意を発し続けるポケモン。
万が一寝首でもかかれたら堪ったものではない。この辺りで見切りが付けられればいいのだが。
万が一寝首でもかかれたら堪ったものではない。この辺りで見切りが付けられればいいのだが。
部屋から出ると、あったはずの入り口が見えなくなった。
成る程、とこれまでの探索で見つからなかった理由に納得し。
ズル、ズル、とスーツを引きずって歩くゾロアークを後ろに、ゲーチスはまず傷の手当てのために病院の上の階層へと上がっていった。
成る程、とこれまでの探索で見つからなかった理由に納得し。
ズル、ズル、とスーツを引きずって歩くゾロアークを後ろに、ゲーチスはまず傷の手当てのために病院の上の階層へと上がっていった。
放送が響き、そしてその後物音に気付いて草加雅人を発見するのはそれからしばらくのことだ。
◇
「さて、それでは今から言ったように行動しなさい」
ゲーチスはスーツとヘルメットを被ったその人物に指示を出す。
壁に拳をぶつけて罅を入れ、駆け抜けた足は病院にできた数メートルの亀裂を飛び越えた。
壁に拳をぶつけて罅を入れ、駆け抜けた足は病院にできた数メートルの亀裂を飛び越えた。
さらにゾロアークを呼び出させて指示を出させると、ゾロアークは人形のようにその言うことを聞いた。
さっきまでの敵意はどこへやらだ。
さっきまでの敵意はどこへやらだ。
「はははははは!!素晴らしい!!
あの小娘にしてやられた時はどうしたものかと思ったが、これならばまだ戦えそうだ!」
あの小娘にしてやられた時はどうしたものかと思ったが、これならばまだ戦えそうだ!」
スーツの装着者、草加雅人は意識を失っている。
イリュージョンで隠れたゾロアークの不意の一撃により気絶したままあのスーツを来て現状は昏睡状態、リモート操作により思いのままだ。
無論、あのベルトの力も使わせられる。
イリュージョンで隠れたゾロアークの不意の一撃により気絶したままあのスーツを来て現状は昏睡状態、リモート操作により思いのままだ。
無論、あのベルトの力も使わせられる。
「シロナは死にましたか。しかしあの美遊とかいう小娘を初めとして邪魔な者は多い。
今度こそ、私の野望を邪魔するものは皆残らず殺していくとしましょうか」
今度こそ、私の野望を邪魔するものは皆残らず殺していくとしましょうか」
高笑いするゲーチスの前に佇む草加雅人。
しかしその瞳は閉じられたまま、操り人形として動かされる。
真理への無念の思い、オルフェノクに対する憎しみ。それら全てを踏みにじられて。
しかしその瞳は閉じられたまま、操り人形として動かされる。
真理への無念の思い、オルフェノクに対する憎しみ。それら全てを踏みにじられて。
◇
ゲーチスがアクロマによって与えられたスーツ。
それは恐ろしい力を秘めていながら、それが作られた本来の世界においては正しき心を持ったものに使用され、ある街を守る正義の力となった。
それは恐ろしい力を秘めていながら、それが作られた本来の世界においては正しき心を持ったものに使用され、ある街を守る正義の力となった。
だが、それは使用者によっては死を恐れぬ強靭な軍隊を作り出し、死をも恐れぬ兵士を生み出すことができるほどのもの。
製作者。カロス地方を行動範囲とする組織、フレア団の科学者・クセロシキ。
装着者強化機能――着た者の身体能力を高める機能。
リモートコントロール機能――状況に応じてAIによる操作を可能とする機能。
スニーキング機能――様々な人間の姿に擬態できる光学迷彩。
ボールジャック機能――モンスターボールの制御システム操作により、他者のポケモンであろうと思いのままに操れる機能。
リモートコントロール機能――状況に応じてAIによる操作を可能とする機能。
スニーキング機能――様々な人間の姿に擬態できる光学迷彩。
ボールジャック機能――モンスターボールの制御システム操作により、他者のポケモンであろうと思いのままに操れる機能。
これらの機能を備えたこの強化戦闘服。名をイクスパンションスーツと言った。
【D-5/病院/一日目 夜】
【ゲーチス@ポケットモンスター(ゲーム)】
[状態]:疲労(中)、肩に切り傷(処置済み)、精神不安定、強い怒りと憎悪と歓喜
[装備]:普段着、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ、サザンドラ(健康)@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:基本支給品一式、病院で集めた道具(薬系少な目)
羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4@現実、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム)
デザートイーグル@現実、流体サクラダイト@コードギアス 反逆のルルーシュ(残り1個)、デザートイーグルの弾、やけどなおし2個@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:組織の再建の為、優勝を狙う
1:南東付近へと移動し他の参加者の口減らしを行っていく。
2:草加雅人を利用する。
3:ゾロアーク、草加雅人の力をもってできるだけ他者への誤解を振りまき動きやすい状況を作り出す
※本編終了後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※「まどか☆マギカ」の世界の情報を、美樹さやかの知っている範囲でさらに詳しく聞きだしました。
(ただし、魔法少女の魂がソウルジェムにされていることなど、さやかが話したくないと思ったことは聞かされていません)
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
[状態]:疲労(中)、肩に切り傷(処置済み)、精神不安定、強い怒りと憎悪と歓喜
[装備]:普段着、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ、サザンドラ(健康)@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:基本支給品一式、病院で集めた道具(薬系少な目)
羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4@現実、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム)
デザートイーグル@現実、流体サクラダイト@コードギアス 反逆のルルーシュ(残り1個)、デザートイーグルの弾、やけどなおし2個@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:組織の再建の為、優勝を狙う
1:南東付近へと移動し他の参加者の口減らしを行っていく。
2:草加雅人を利用する。
3:ゾロアーク、草加雅人の力をもってできるだけ他者への誤解を振りまき動きやすい状況を作り出す
※本編終了後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※「まどか☆マギカ」の世界の情報を、美樹さやかの知っている範囲でさらに詳しく聞きだしました。
(ただし、魔法少女の魂がソウルジェムにされていることなど、さやかが話したくないと思ったことは聞かされていません)
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
【草加雅人@仮面ライダー555】
[状態]:疲労(大)、負傷(中)、胸に切り傷(処置済み)、頭に打撲、真理の死及びオルフェノク転生の事実に対する精神不安定、昏睡状態
[装備]:イクスパンションスーツ@ポケットモンスター(ゲーム)、カイザギア@仮面ライダー555、オートバシン@仮面ライダー555、ゾロアーク(健康、片腕欠損、ボールジャックにより人形状態)@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:儀式からの脱出とオルフェノクの抹殺
1:???????
2:真理、俺は―――――
[備考]
※参戦時期は北崎が敵と知った直後~木場の社長就任前です
※自分の知り合いが違う人物である可能性を聞きました
※灰色の怪人(オルフェノクのような何か)となったNが真理を殺す、という幻を見せられました。
それにより真理はオルフェノクとなったと誤解しています。
※イクスパンションスーツの機能により昏睡状態です。そのままの状態では目を覚ますことは難しいですが、他者の呼びかけなど外部の刺激次第では意識を取り戻す可能性はあります。
※草加雅人はリモート操作によって操られています。オートバシンがそれに対しどう対応するかは不明です。
[状態]:疲労(大)、負傷(中)、胸に切り傷(処置済み)、頭に打撲、真理の死及びオルフェノク転生の事実に対する精神不安定、昏睡状態
[装備]:イクスパンションスーツ@ポケットモンスター(ゲーム)、カイザギア@仮面ライダー555、オートバシン@仮面ライダー555、ゾロアーク(健康、片腕欠損、ボールジャックにより人形状態)@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:儀式からの脱出とオルフェノクの抹殺
1:???????
2:真理、俺は―――――
[備考]
※参戦時期は北崎が敵と知った直後~木場の社長就任前です
※自分の知り合いが違う人物である可能性を聞きました
※灰色の怪人(オルフェノクのような何か)となったNが真理を殺す、という幻を見せられました。
それにより真理はオルフェノクとなったと誤解しています。
※イクスパンションスーツの機能により昏睡状態です。そのままの状態では目を覚ますことは難しいですが、他者の呼びかけなど外部の刺激次第では意識を取り戻す可能性はあります。
※草加雅人はリモート操作によって操られています。オートバシンがそれに対しどう対応するかは不明です。
【イクスパンションスーツ@ポケットモンスター(ゲーム)】
ポケットモンスターXYにて登場した強化戦闘服。
装着者強化機能、リモートコントロール機能、スニーキング機能、ボールジャック機能を備えた高性能スーツ。
肉体強化においては、生身でビルを飛び越えることが可能なほどの身体能力を得る事が可能。
ポケットモンスターXYにて登場した強化戦闘服。
装着者強化機能、リモートコントロール機能、スニーキング機能、ボールジャック機能を備えた高性能スーツ。
肉体強化においては、生身でビルを飛び越えることが可能なほどの身体能力を得る事が可能。
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| ゲーチス |