概要
基本的に惑星ベルディンの惑星全体に人が住んでいるわけではない。最終戦争によって作られた
現象魔法戦略兵器によって生まれた「泉」が惑星全体に存在しており、泉の周囲には泉域と呼ばれる瘴気に満ちた領域が生まれている。人類は安全区域である街に身を寄せ合って生活している状況である。
通信手段などは失われなかったため、人類は大量に軌道上居留地を作り、貴族や主に成人した人類は空に移り住んだが、中流以下の地上に住む人間の公的な扱いのために少年・少女がパーティーを組んで、泉域に入って活動している。
用語
〔泉〕
最終戦争によって作られた
現象魔法戦略兵器によって生まれた泉域の中心となる存在、最初期に報告された形状が泉だったためそれ以来泉と呼ばれている。詳しくは知られていないが、その他の形態も存在していると言われる。泉の周辺は瘴気が濃くなるためヴラットであっても近づけず、研究が難航している。
〔泉域〕
泉を中心に広がる瘴気の満ちた領域のこと。
大人の場合は20分で昏睡状態に陥り、死亡する。成人してからのマスクなどによる防護は不可能。泉域に触れて昏睡した場合の適切な処置方法は分かっておらず、発症した場合は必ず死ぬとされている。魔導生命体や魔導機械による任務遂行なども研究されているが、泉域での
現象魔法の無人稼働時間も原理上限られているため難しいとされている。また、機械にも少なからず悪影響を与えるため、長時間の作戦遂行は不可能である。
しかし、未成年の場合は新陳代謝が早いため、48時間以内であれば泉域に居ても発症しない。
しかしながら、未成年とは言え泉域の瘴気の影響は蓄積し、体を傷つけ、最悪昏睡症状が発症する。
このため、街の外へと向かう者はガスマスクやフード付きローブなどの装備をすることが多い。
〔街〕
泉域とは隔絶した共同体のこと、泉との距離関係で偶然泉域になっていない場所が街として発達している。大半は諸侯連合体に属する勢力に属しているが、勢力に属さない自治街なども存在している。
〔勢力〕
文明崩壊後に成立した勢力A、B、C、D、E、Fを指す。
AやBは軍隊式のヴラット組織を構築しており、互いの勢力争いのためにヴラットが殺し合う場合もある。Aは武器を持たない文民ヴラットの他に「ヴラット狩り」用のヴラット分隊を特設しているが、Bはどのような役職のヴラットでも武器を持っている。
〔ヴラット〕
ヴラット(市民ヴァンジェ語:vôk, 候式ヴァンジェ語:vlat)は使命を持って、町の外へ向かう未成年のこと。クリント(kît, klint)とヴィーヴラット(vīp vôk, viivlat)に大別され、対瘴気能力での差がある。
何らかの理由でヴラット任務が実行できないと見做されれば、ヴラット登録から外されて不適合者の烙印を押されることになる。ヴラットはその役職によって複数のクラスに分類される。
【検死官】クラス
行方不明となった者を泉域へと探しに行く。
生存者を探しに行く場合もあるが、死者と直面することのほうが多く、その死を確認する激務である。
泉域で倒れた仲間の死亡確認を命じられることもあり、精神を病んで脱落する者も多い。
【灯り屋】クラス
泉域に残された故人の遺品や大切なものを捜索する。
【郵便屋】クラス
街と街の間を手紙や輸送のために駆け回る。
職業柄、体力を使うため瘴気による影響も強く、イレギュラーも多い。
【ヴラット狩り】クラス
武器を持ち、ヴラットを殺すことを専門とするヴラット。
泉域内での戦闘の専門家である。
〔不適合者〕
何らかの理由でヴラット任務が出来ない、出来なくなった者のこと。一般的には泉域研究などに回されているが、世間の目は厳しく、ヴラットからのイジメを受けることも多い。
近年では除外者の中にはヴィーヴラットに突然変異する者も居ることが研究によって分かってきている。
〔ヴィーヴラット〕(イレギュラー)
未成年のうちで特殊な体質を持つ者で、泉域での発症リミットが48時間以上である者を言う。泉域での肉体労働や長時間ヴラット作戦に重用されており、待遇も良い。
しかしながら、一般的にはヴラットには対瘴気装備が与えられるため、装備が破損するなどの緊急時に発覚することが多く、数もそう多くないので存在は貴重とされる。
対瘴気能力が高い代わりに性格などに難がある者が多く、パーティー行動に向いていない者が多い。
最終更新:2021年07月13日 22:51