実況パワフルプロ野球シリーズ@2chエロパロ板まとめwiki

無題(part11 488-490)

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匿名ユーザー

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第一章「始まりは・・・」春の桜が満開から少し散ってしまった時、ここ恋恋高校のグランドには野球部の甲高い声が飛び交う。
そしてその中心にあるマウンドには女の子―――早川あおいがいた。
去年までは女性は公式試合に出れなかった。
それでもあおいは夏の予選に出た。
その結果―――高野連は恋恋高校の出場停止処分を受けた―――甲子園まであと一つという所で―――
もちろんあおいはショックを受けた。しかしみんなが励ましてくれ、ついには高野連が女性選手の出場を認めてくれたのだ。
そのことにあおいは感謝していた―――励ましてくれたみんな、加藤先生、はるか、メガネ・・・もとい矢部くん、そして―――
「タイム!」
一際大きい声がキャッチャーから出た。そしてキャッチャーは私のいるマウンドに小走りで走り、私に、
「どうしたのあおいちゃん、僕のサイン無視して」
と声をかけてくれた。
「あはは、今までのことを思い出していてね。ごめんね大西君」
大西君―――この恋恋高校野球部のキャプテン。そして僕のことを一番に心配してくれた人。
「大西君やみんなのおかげでこのマウンドにまた立てれただけで本当に嬉しかった―――ありがとう」
「いやそれはあおいちゃんの努力があってこそだよ。僕達はその手伝いをしただけだよ」
「お二人さーん、お熱いのは結構でやんすが、待っているおいら達の身にもなってほしいでやんす」
「誰がお熱いねん!誰が」センターからの野次(?)に即答で口を揃えた二人。即座に笑うみんな。
このやりとりはもうすっかり恋恋高校野球部の定番になっている。
「ま、とりあえずこの回もしっかり抑えておこうぜ」「うん!」
「もーやっと終わりでやんすか二人のお熱い時間は。・・・あれ無視でやんすか」
それもそのはず二人は真剣な表情に戻っていた。



あおいちゃんの出場が認められたのは12月、高野連は12月から来年3月まで練習試合を禁止している。
その為明日の練習試合こそがあおいちゃんの“復活”登板なのだ
相手はバス停前高校。
去年夏と秋の予選では見事に勝利した相手なのだがあおいちゃんに実戦感覚を取り戻すのには格好の相手だ。
しかもあおいちゃんはこの冬の間スタミナ強化をテーマに上げ、みごと先発完投を狙えるぐらいに成長した。
だからこの今日の練習の総仕上げである紅(レギュラー組)白(補欠組)戦の紅組の先発を任されてここまで無失点に抑えた。
現在八回の裏、白組の攻撃、4―0、2アウト二塁。
一回に大西がランニングホームランを放ち2点を先制八回にも期待の一年生猿山と大西の連続ランニングホームランが飛び出し、だめ押しとなるであろう2点が入った。
あとはあおいちゃんが抑えれば勝利―――しかし大西はあることが気になった
それはあおいちゃんの短気である。



あおいちゃんは連打を浴びると怒りだし、コントロールが悪くなる。
そうなればあおいちゃんの投げる球が甘い球以外なら大抵ボール、甘い球なら間違いなく痛打を浴びる。という悪循環に陥る。
あおいちゃんも素直にその欠点を認め、メンタル面のさらなる強化にも取り組んだが実戦は今日が初めてだった。
「この回をしっかり抑えたらOKだな」
そう思った大西はサインを出す。
あおいも頷く。
一球目、外角低めのストレート、見送りストライク
二球目、今度は内角低めのストレート、空振りストライク
カウント2―0
三球目、大西のサインは二球目と同じコースにあおいちゃんの決め球シンカーを要求した
ストライクからボールになる球
あおいちゃんも頷き、アンダースローから渾身の一球を放った。
しかし
「!」
「!」
力が入りすぎたのだろう、球はど真ん中に一直線
カキ―――ン
打たれた打球は、右中間を破るヒット
矢部が追いつき、内野に返した時にはすでに二塁ランナーがホームインし、打ったバッターは二塁へ、
4―1
大西はふとあおいちゃんを見た。
マウンドには力強くマウンドをならすあおいちゃんがいた。
とても怒っていないとは思えない。
とっさに大西はあおいちゃんに
「まだ三点リードしてるから落ち着いて!あおいちゃん」
と声をかけた、
それを聞いたあおいちゃんは冷静さを取り戻し、マウンド上で深く深呼吸し、
「また大西君に助けられたな・・・」と思った。
それを見た大西は、
「よかった・・・落ち着きを取り戻したみたい」
とほっとした。
次のバッターは二年生投手手塚。
この打席は絶対に打つという気合いが入っていた。
しかし大西は気付いていた手塚の気合いが入りすぎていることを。
(こーゆー打者は高めの釣り球を投げれば振ってくれる!)
そう読んだ大西は高めの釣り球を要求した。
あおいちゃんも頷く。
第一球。
カキーン
予想通り高めのボール球に手を出し、打球はセンターへ力のないフライ。
(よし・・・)
二人はホッとした。
しかし、
打球はセカンド円谷とセンター矢部の間に
ポトン
と落ちた
すぐに矢部がキャッチしてバックホームしたが、クロスプレーにならずに
「セーフ!」
主審の声。
その時あおいちゃんの何かが切れた。
一度は切れそうになった何かが切れた。
そう「短気」が発動してしまったのである。
こうなればどうしようもない。
大西の言葉も全く耳に貸さない。
そこからはあまりよく覚えていない。
あおいちゃんが気付いたとき―――矢部がダイビングキャッチをしてやっとチェンジになった時、5点を取られていた。
4―5
そして―――
「ゲームセット!」
主審が宣言した。

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