「ふぅ~い、やっと終わったぜ…」
引越しの片づけをようやく終え、リビングに大の字になって寝転ぶこの青年、
大卒プロ4年生『永田貞義』。華麗な守備と走塁で魅せる伊達男(本人談)……の筈だったが、
打撃原理主義の前監督からは干されっぱなしの挙げ句、先日トレードでこの地へ来たばかりだ。
引越しの片づけをようやく終え、リビングに大の字になって寝転ぶこの青年、
大卒プロ4年生『永田貞義』。華麗な守備と走塁で魅せる伊達男(本人談)……の筈だったが、
打撃原理主義の前監督からは干されっぱなしの挙げ句、先日トレードでこの地へ来たばかりだ。
幸いこの地へ来てすぐ不動産屋でそこそこ小奇麗なマンションを見つけ住む家はなんとかなったが、
干された挙げ句のトレードとあっては、心のわだかまりは如何ともしがたい。だが、これは転機であり、好機でもあった。
(こうなりゃやる事はひとつだな。新天地で活躍して、放り出した奴らに一泡ふかせてやるしかないな)
自分の活躍は憎き前監督と球団に対する最高の復讐となる…。そう考えなければ流石の永田もやってられなかった。
(ようし…気持ちの整理がついたらモチベもtktkしてきたぜ! いっちょやらかすか!)
干された挙げ句のトレードとあっては、心のわだかまりは如何ともしがたい。だが、これは転機であり、好機でもあった。
(こうなりゃやる事はひとつだな。新天地で活躍して、放り出した奴らに一泡ふかせてやるしかないな)
自分の活躍は憎き前監督と球団に対する最高の復讐となる…。そう考えなければ流石の永田もやってられなかった。
(ようし…気持ちの整理がついたらモチベもtktkしてきたぜ! いっちょやらかすか!)
子供の頃から「その情熱を他の事に向けてくれたら…」とか先生や親に言われてきた永田だが、
その分思い立ったら即活動を始めるほど行動力は旺盛だ。それでいて、メンタル面もかなり強い。まずへこたれない。
その分思い立ったら即活動を始めるほど行動力は旺盛だ。それでいて、メンタル面もかなり強い。まずへこたれない。
幸い1軍は遠征中だったため、ややこしい手続きを行う時間は充分にあった。
我が球団の一員として頑張ってくれ、と言われ、言われずとも俺がこのチームを優勝させてやりますよ、と返し、
ユニフォームその他もろもろを受け取り、ついでに近隣地図を拝借して、永田は球団事務所を出た。
我が球団の一員として頑張ってくれ、と言われ、言われずとも俺がこのチームを優勝させてやりますよ、と返し、
ユニフォームその他もろもろを受け取り、ついでに近隣地図を拝借して、永田は球団事務所を出た。
地図に気軽に使える店をマーキングし、家に荷物を置いて、再び外へ。
「こいつによると…、近くに自主トレに使えそうな河川敷がある筈……と、
おお、整備に金かけてそうないい場所じゃん。ここなら自主トレにはもってこい……んん?」
犬の散歩をする者や金なしデートを楽しむカップルに混じってあきらかに異質に見える者が一人…永田の目にとまった。
視線の先…そこには元気に走り回る少女の姿が!
(かなり速いな…)
ダイエット目的の走り込みとは明らかに違う、本物の『脚』を持つ女の子…。
「こいつによると…、近くに自主トレに使えそうな河川敷がある筈……と、
おお、整備に金かけてそうないい場所じゃん。ここなら自主トレにはもってこい……んん?」
犬の散歩をする者や金なしデートを楽しむカップルに混じってあきらかに異質に見える者が一人…永田の目にとまった。
視線の先…そこには元気に走り回る少女の姿が!
(かなり速いな…)
ダイエット目的の走り込みとは明らかに違う、本物の『脚』を持つ女の子…。
「……兄ちゃん、見かけない顔だね。この場所は初めてかい」
声を掛けられ、振り返ると典型的なジョギング姿に身を包んだ爺様が白い歯を光らせながら笑っていた。
「おまえさん、あの子に興味あるのかい?」
「爺さん、あの子知ってるのか?」
「あぁあぁ、知ってるとも。地元の実業団に所属する陸上選手さ。この河川敷コースじゃ一番速い子だよ」
「……それだけ聞ければ充分だ」
「名前は、確か圭ちゃん……って、おい兄さん! ちょっ…」
声を掛けられ、振り返ると典型的なジョギング姿に身を包んだ爺様が白い歯を光らせながら笑っていた。
「おまえさん、あの子に興味あるのかい?」
「爺さん、あの子知ってるのか?」
「あぁあぁ、知ってるとも。地元の実業団に所属する陸上選手さ。この河川敷コースじゃ一番速い子だよ」
「……それだけ聞ければ充分だ」
「名前は、確か圭ちゃん……って、おい兄さん! ちょっ…」
永田は勢いつけて彼女の前に回り込み、立ち塞がり、開口一番こう言った。
「嬢ちゃん、俺と勝負しない?」
「…へ? ……え……ええっ!?」
「嬢ちゃん、俺と勝負しない?」
「…へ? ……え……ええっ!?」
「ま、負けた……!」
「ふう、勝負を挑まれた時はどうしようかと思ったけど何とかなったです…」
突如始まった400メートル一本勝負は、永田の敗北という結果に終わった…。
「く、屈辱だ…! こんな屈辱は生まれて初めてだ……って、そういうキャラじゃねーから俺!」
「は、はあ……」
「ふう、勝負を挑まれた時はどうしようかと思ったけど何とかなったです…」
突如始まった400メートル一本勝負は、永田の敗北という結果に終わった…。
「く、屈辱だ…! こんな屈辱は生まれて初めてだ……って、そういうキャラじゃねーから俺!」
「は、はあ……」
「本当にいいのですか、奢ってもらって」
「問題ない。このDIO、敗者の然るべき道はわきまえている。問題はない」
「????」
「ついでに言うと、この辺りは良く知らないので美味い飯屋があるなら知っておきたい、というのもある」
「ああ、そういうことでしたら、力になりますです。地図、ありますか?」
拝借したばかりの地図に、あそこどこそこ次々と、マーキングが加えられていく…。
「問題ない。このDIO、敗者の然るべき道はわきまえている。問題はない」
「????」
「ついでに言うと、この辺りは良く知らないので美味い飯屋があるなら知っておきたい、というのもある」
「ああ、そういうことでしたら、力になりますです。地図、ありますか?」
拝借したばかりの地図に、あそこどこそこ次々と、マーキングが加えられていく…。
ひと段落ついたところで、後回しになった自己紹介。
「俺は、永田貞義…。永田といっても、黒く塗りつぶす人とは無関係だ」
「ながた さだよしさん……。じゃあ今度から「ヨシくん」って呼んでいいですかっ!?」
「え……そりゃ嫌だ! 絶対嫌だ! どこぞのゴリラを嫁に貰ったプロ野球選手みたいで凄く嫌だ!」
「…………」
「…………」
「ぐふふ…よじぐ~ん(はぁと)」
「ギャー! 犯される! 姦される! 寝技かけられるー!」
ジョークが好きな永田と、意外とノリがいい圭。二人はすぐに仲良くなった。
「俺は、永田貞義…。永田といっても、黒く塗りつぶす人とは無関係だ」
「ながた さだよしさん……。じゃあ今度から「ヨシくん」って呼んでいいですかっ!?」
「え……そりゃ嫌だ! 絶対嫌だ! どこぞのゴリラを嫁に貰ったプロ野球選手みたいで凄く嫌だ!」
「…………」
「…………」
「ぐふふ…よじぐ~ん(はぁと)」
「ギャー! 犯される! 姦される! 寝技かけられるー!」
ジョークが好きな永田と、意外とノリがいい圭。二人はすぐに仲良くなった。
……ある日の試合後、永田は飲みの誘いを断り、夜の河川敷にいた。
新天地デビュー戦で見事盗塁を決め監督に好印象をもたせたものの、送球が高くなかったら刺されていた、
という局面を思い返す。鍛えなければ……という想いが、永田の脚をここまでやって来させた。
自分の脚はプロでも通用すると信じていたが、数日前は野球外の選手に負ける体たらく……、
(どんな形にしろ、女に負けたのは一生の不覚であり、恥辱…か)
「だが見てろよ。主人公補正で瞬く間に強くなってみせるぜ!」
果たして永田にヒーローの資質があるかは疑問だが、何事も思い込みは大事という見方もあるわけで…。
新天地デビュー戦で見事盗塁を決め監督に好印象をもたせたものの、送球が高くなかったら刺されていた、
という局面を思い返す。鍛えなければ……という想いが、永田の脚をここまでやって来させた。
自分の脚はプロでも通用すると信じていたが、数日前は野球外の選手に負ける体たらく……、
(どんな形にしろ、女に負けたのは一生の不覚であり、恥辱…か)
「だが見てろよ。主人公補正で瞬く間に強くなってみせるぜ!」
果たして永田にヒーローの資質があるかは疑問だが、何事も思い込みは大事という見方もあるわけで…。
ズザアアアアアアアアアアアッ!! 「セーフ!セーフ!」
「おーーーーっと永田、一人で二盗→三盗→本盗達成だー!」
「おーーーーっと永田、一人で二盗→三盗→本盗達成だー!」
「ワハハハハッ! ずっと俺の盗塁!!! 凄いぞー格好いいぞー!!」
俺のポテンシャルはこんなもんじゃない! とばかりに必死に走りこみ続けて2ヶ月弱…、
永田の走力は劇的に強化された。きっと誰かがハイパーショットを鉄定規で叩きまくったのだろう。
俺のポテンシャルはこんなもんじゃない! とばかりに必死に走りこみ続けて2ヶ月弱…、
永田の走力は劇的に強化された。きっと誰かがハイパーショットを鉄定規で叩きまくったのだろう。
『トゥウウイェェェイ! 初のお立ち台ゲット!』
『見てましたです。格好良かったですよ』
『というわけで今宵の永田さんは気分がtktkなのでご飯に連れて行ってあげやう』
『いいんですか……? それじゃご馳走になりますっ』
『見てましたです。格好良かったですよ』
『というわけで今宵の永田さんは気分がtktkなのでご飯に連れて行ってあげやう』
『いいんですか……? それじゃご馳走になりますっ』
「…………永田さん…………」
「ん?」
「ここは…どういう所なのですか?」
「何処って、見ての通り。高級フランス料理店~。ああ心配するな。ここは正装なしでもOKだから」
「そんなこと言われても……って、どうして永田さんだけ正装してるですかっ!?」
「レンタル」
「……うぅ、恥ずかしいです…。こんな着の身着のままで、場違いな店に連れて来られて……」
「まあ気にせずに食べとけ。さすがに美味いぞ」
「うぅ……もぐもぐ……恥ずかしすぎてお料理の味が分からないです…」
「……(計画通り!)」
「ん?」
「ここは…どういう所なのですか?」
「何処って、見ての通り。高級フランス料理店~。ああ心配するな。ここは正装なしでもOKだから」
「そんなこと言われても……って、どうして永田さんだけ正装してるですかっ!?」
「レンタル」
「……うぅ、恥ずかしいです…。こんな着の身着のままで、場違いな店に連れて来られて……」
「まあ気にせずに食べとけ。さすがに美味いぞ」
「うぅ……もぐもぐ……恥ずかしすぎてお料理の味が分からないです…」
「……(計画通り!)」
……とまあこんな調子で、稀に高度な羞恥プレイが展開されるも、二人はそれなりに親睦を深めていった。
そんなある日の夕方。「飯」「把握」という感じで永田に呼ばれた圭は、
慣れない化粧をして外へ飛び出そうとしたところで、高校の頃からの陸上仲間に呼び止められた。
「ちょっとちょっとなに、そのおかしな化粧は? デートにはちょ~っと似合わないんじゃないかな?」
「え……デ、デ、デート!? そんな、わたしはデートのつもりじゃ……ない…です…」
「……ん~、何か色々ありそうね。圭、ちょっと来なさい。時間は取らせないから」
そんなある日の夕方。「飯」「把握」という感じで永田に呼ばれた圭は、
慣れない化粧をして外へ飛び出そうとしたところで、高校の頃からの陸上仲間に呼び止められた。
「ちょっとちょっとなに、そのおかしな化粧は? デートにはちょ~っと似合わないんじゃないかな?」
「え……デ、デ、デート!? そんな、わたしはデートのつもりじゃ……ない…です…」
「……ん~、何か色々ありそうね。圭、ちょっと来なさい。時間は取らせないから」
「まったく(ぺたぺた)…こんな白粉塗ったような化粧して…(ちょいちょい)…人前に出たら笑われちゃうよ」
「そ…そんなこと言っても……わたし、化粧とか、おめかしとか、殆どした事なくて…」
「そりゃあね~。あんたは学生の頃から陸上一筋だったもんね~。男の免疫もないし、経験もないしね~」
「むぅ……か、からかわないでくださいですっ!」
「からかってなんかないわよ~。むしろ応援してあげるくらいよ。そうでなきゃ化粧の塗り直しなんてしないって。
……はい、出来上がり。うん、我ながらいい感じ」
「そ…そんなこと言っても……わたし、化粧とか、おめかしとか、殆どした事なくて…」
「そりゃあね~。あんたは学生の頃から陸上一筋だったもんね~。男の免疫もないし、経験もないしね~」
「むぅ……か、からかわないでくださいですっ!」
「からかってなんかないわよ~。むしろ応援してあげるくらいよ。そうでなきゃ化粧の塗り直しなんてしないって。
……はい、出来上がり。うん、我ながらいい感じ」
「お、今日は化粧が決まってるじゃん。いつもより可愛く見えるぜ」
「えっ…………そ、それは、その…あ、ありが…とう…です…」
「……(おいおい真っ赤になって固まっちまったぞ)」
「えっ…………そ、それは、その…あ、ありが…とう…です…」
「……(おいおい真っ赤になって固まっちまったぞ)」
「……で、圭。その男って、ど~んな人な・の・か・な?」
「え……ぁっ…」
デート後、ニヤニヤしながら戻ってきた圭を、同僚が捕まえて部屋に強制連行する。
口八丁手八丁で、寝掘り葉堀り、ねっちりとろとろと自白させられ、圭は永田の事をぶっちゃけさせられた。
「え……ぁっ…」
デート後、ニヤニヤしながら戻ってきた圭を、同僚が捕まえて部屋に強制連行する。
口八丁手八丁で、寝掘り葉堀り、ねっちりとろとろと自白させられ、圭は永田の事をぶっちゃけさせられた。
「ふ~ん、プロ野球選手ねぇ…やるじゃん。ていうか、でかした? いい男捕まえたわね」
「そ、そんなー……永田さんをそんなモノみたいに……」
「あんたもまんざらでもないみたいだしね~。で、その男とはどこまでいったの? エッチしたの?」
「え……えっ!? ええっ!? え、え、えっち…って……」
(あ、いっけない。圭は男免疫ゼロだっけ。ちょ~っと直球過ぎたかな…?)
「そ、そんなー……永田さんをそんなモノみたいに……」
「あんたもまんざらでもないみたいだしね~。で、その男とはどこまでいったの? エッチしたの?」
「え……えっ!? ええっ!? え、え、えっち…って……」
(あ、いっけない。圭は男免疫ゼロだっけ。ちょ~っと直球過ぎたかな…?)
「そ、そんな…わたしと永田さんはそんなえっちな関係じゃ……ない…です。多分…」
「な~に言ってんの。20歳過ぎて男に清純さを求めてどうすんの。
男だってエッチがしたいの。相手が好きな人なら、たまらなくなるほどね」
「そ、そうなのです…か」
「うん。気持ちは抑えられないし、理性も吹っ飛んでしまうものなのだ」
「…………」
「そりゃ~世の中には、雌!即!姦!みたいな、ドラマだと1クール使う恋愛を一話で終わらせるような
馴れ合い濡れ合いを求める男だっているわよ~。でもね、その永田って人は違うみたいね」
「……恋愛対象として見られていない…という可能性はないですか?」
「ああそりゃない。絶対ない。そんな男フィクションの世界にしかいない。
ま、こういう場合は、ほんのちょっとの勇気があれば心も体も一つになれてハッピーって感じかな?
「な~に言ってんの。20歳過ぎて男に清純さを求めてどうすんの。
男だってエッチがしたいの。相手が好きな人なら、たまらなくなるほどね」
「そ、そうなのです…か」
「うん。気持ちは抑えられないし、理性も吹っ飛んでしまうものなのだ」
「…………」
「そりゃ~世の中には、雌!即!姦!みたいな、ドラマだと1クール使う恋愛を一話で終わらせるような
馴れ合い濡れ合いを求める男だっているわよ~。でもね、その永田って人は違うみたいね」
「……恋愛対象として見られていない…という可能性はないですか?」
「ああそりゃない。絶対ない。そんな男フィクションの世界にしかいない。
ま、こういう場合は、ほんのちょっとの勇気があれば心も体も一つになれてハッピーって感じかな?
頑張んなさい。グッドラック!」
友人に焚き付けられて『ほんのちょっとの勇気』を出すべく、圭は永田と会うことを望んだ。
しかし携帯電話を握り締め続けるだけで、結局誘いを出したのは永田の方だったわけで…。
しかし携帯電話を握り締め続けるだけで、結局誘いを出したのは永田の方だったわけで…。
「ごちそうさまですっ! 今日もおいしかったですね」
「そうだな。あそこの定食はいい。実にいい。あの卵の蕩けかたといい肉の香ばしさといい…」
本来なら夜に食べるには重過ぎるのだが、二人ともダイエットとは無縁の環境にいるので問題はない。
「それじゃ、今日はここまで。歯磨けよ風呂入れよ宿題しろよ」
「あ……待ってっ! 待ってください! 永田さんっ!」
「…………ん?」
「え、え、え、えーと、そ、その…………」
「……んん??」
「そうだな。あそこの定食はいい。実にいい。あの卵の蕩けかたといい肉の香ばしさといい…」
本来なら夜に食べるには重過ぎるのだが、二人ともダイエットとは無縁の環境にいるので問題はない。
「それじゃ、今日はここまで。歯磨けよ風呂入れよ宿題しろよ」
「あ……待ってっ! 待ってください! 永田さんっ!」
「…………ん?」
「え、え、え、えーと、そ、その…………」
「……んん??」
(え~と…え~と…わ、わたし今日は帰りたくないです、だから泊めてください…みたいなことを言えば…、
うー…………あー…………だ、駄目です…恥ずかしくて言えないです…)
その時、陸上仲間が助言してくれた一言を、圭は思い出す。
(圭、あなたがもしウルトラ凄え恥ずかしくて言葉が出ない時、この魔法の言葉を唱えなさい)
「な、永田さんっ!!!」
「なな、なんでしょう?」
「や ら な い か?」
「……………………は?」
永田が現実を理解するまで数秒硬直した後、誘われるままに永田は圭を自宅へと連れていった。
あれ、逆じゃね? 日本語おかしくね?
うー…………あー…………だ、駄目です…恥ずかしくて言えないです…)
その時、陸上仲間が助言してくれた一言を、圭は思い出す。
(圭、あなたがもしウルトラ凄え恥ずかしくて言葉が出ない時、この魔法の言葉を唱えなさい)
「な、永田さんっ!!!」
「なな、なんでしょう?」
「や ら な い か?」
「……………………は?」
永田が現実を理解するまで数秒硬直した後、誘われるままに永田は圭を自宅へと連れていった。
あれ、逆じゃね? 日本語おかしくね?
「す、素敵な、へ、部屋…です…」
「~♪♪」
永田は後ろから圭をそっと抱きしめる。
「あっ……!」
「いいのかい、ホイホイ付いて来ちまって。俺は昼は羊だが夜は狼になる男なんだぜ」
「……い…いい、です。恥ずかしいです…けど、わたし、永田さんのこと、す、好きです…から」
「嬉しいこといってくれるじゃないの。それじゃとことん喜ばせてやるからな」
(…なんつってなんつって。本当は俺も心臓dkdkだってーの)
「~♪♪」
永田は後ろから圭をそっと抱きしめる。
「あっ……!」
「いいのかい、ホイホイ付いて来ちまって。俺は昼は羊だが夜は狼になる男なんだぜ」
「……い…いい、です。恥ずかしいです…けど、わたし、永田さんのこと、す、好きです…から」
「嬉しいこといってくれるじゃないの。それじゃとことん喜ばせてやるからな」
(…なんつってなんつって。本当は俺も心臓dkdkだってーの)
互いにシャワーを浴び身を清めた後、永田はタオル一枚姿と圭を抱きかかえ、そっとベッドに横たわらせた。
(うわ、陸上選手とは思えないほど軽いな…)
しかし直接触れてみると、皮膚の裏に確かな筋肉の重みが感じ取れる…。
「……剥ぐぞ」
圭は答えない。顔を真っ赤にしたまま、固く目を閉じ、震える体をベッドに抑え付ける様に身構えている。
(……まあ、何と言うか、子供というか、ある意味微笑ましいというか、な)
22歳にもなってこのテの知識がほぼゼロというのは、世間の常識に照らし合わせれば圭の方が異常なのだろう。
しかし永田はそんな圭の見た目と、素直な反応と、愛らしい表情に癒しと安らぎを感じた。
だが、ここで躓いてもいられない。沈黙はイエスと取り、永田は圭を包んだバスタオルを剥いだ。
(へえ…、小ぶりだけど形はいいし、案外出る所は出てるじゃん。着痩せするんだな)
永田は無言で圭の火照った体に触れる…。そのまま身を屈め、圭の唇にそっと口付けをした。
「んっ……!」
圭の震えが一層強くなる。しかし永田はあえて退かず、二度、三度と唇を重ね、頃合いを見て舌を差し込む。
びくっ、という反応をした圭だったが、待つこと数秒、ぎこちないながらも舌を絡めて答える…。
「んっ……ちゅ…ぅん、っ…ふぁ…んん…ちゅう…~ん~ん…ぷはぁっ!」
大きく息を吐き、呼吸を整えるも、圭は未だ目を閉じたままだ。
「なんで目、開けないんだ?」
「……は、恥ずかしいです…恥ずかしいんです。永田さんの顔が見れないくらい、ですっ…!」
「ふ~ん。なら、そのままでいな。やりたい放題しちゃうから」
永田は圭の胸に手を伸ばす。こねるように胸を愛撫し、指先で乳首を摘んだりしながら反応を確かめる。
「乳首、立ってるぞ」
「そ、そんな…っん…ふぅあ…ぁっ……」
「感度いいんだな。声も可愛いし…」
「えっ……可愛い…、わたし、可愛いですか…?」
「ああ。最高に可愛い。でも、そろそろ目を開けてくれると嬉しい」
「そ、それは駄目で…っん…ひゃぁっ!」
散々に胸をこねくり回していた手を、下半身へと移動させる。薄い恥毛の下にある秘部は既に湿っていた。
(こうなるって事は、ちゃんと感じてくれてるんだな…なんか嬉しいぜ)
(うわ、陸上選手とは思えないほど軽いな…)
しかし直接触れてみると、皮膚の裏に確かな筋肉の重みが感じ取れる…。
「……剥ぐぞ」
圭は答えない。顔を真っ赤にしたまま、固く目を閉じ、震える体をベッドに抑え付ける様に身構えている。
(……まあ、何と言うか、子供というか、ある意味微笑ましいというか、な)
22歳にもなってこのテの知識がほぼゼロというのは、世間の常識に照らし合わせれば圭の方が異常なのだろう。
しかし永田はそんな圭の見た目と、素直な反応と、愛らしい表情に癒しと安らぎを感じた。
だが、ここで躓いてもいられない。沈黙はイエスと取り、永田は圭を包んだバスタオルを剥いだ。
(へえ…、小ぶりだけど形はいいし、案外出る所は出てるじゃん。着痩せするんだな)
永田は無言で圭の火照った体に触れる…。そのまま身を屈め、圭の唇にそっと口付けをした。
「んっ……!」
圭の震えが一層強くなる。しかし永田はあえて退かず、二度、三度と唇を重ね、頃合いを見て舌を差し込む。
びくっ、という反応をした圭だったが、待つこと数秒、ぎこちないながらも舌を絡めて答える…。
「んっ……ちゅ…ぅん、っ…ふぁ…んん…ちゅう…~ん~ん…ぷはぁっ!」
大きく息を吐き、呼吸を整えるも、圭は未だ目を閉じたままだ。
「なんで目、開けないんだ?」
「……は、恥ずかしいです…恥ずかしいんです。永田さんの顔が見れないくらい、ですっ…!」
「ふ~ん。なら、そのままでいな。やりたい放題しちゃうから」
永田は圭の胸に手を伸ばす。こねるように胸を愛撫し、指先で乳首を摘んだりしながら反応を確かめる。
「乳首、立ってるぞ」
「そ、そんな…っん…ふぅあ…ぁっ……」
「感度いいんだな。声も可愛いし…」
「えっ……可愛い…、わたし、可愛いですか…?」
「ああ。最高に可愛い。でも、そろそろ目を開けてくれると嬉しい」
「そ、それは駄目で…っん…ひゃぁっ!」
散々に胸をこねくり回していた手を、下半身へと移動させる。薄い恥毛の下にある秘部は既に湿っていた。
(こうなるって事は、ちゃんと感じてくれてるんだな…なんか嬉しいぜ)
「あっ……な、永田さんっ…! そんな所に…指入れちゃ駄目…ですっ…!」
「昔の人はこう言ってたぞ。『穴があったら入りたい』ってな」
「それと…これとは別…ぅあんっ! …ひゃ……あ…ぁあ!」
(感度はいいけど、気持ちはいっぱいいっぱいって感じだな)
「昔の人はこう言ってたぞ。『穴があったら入りたい』ってな」
「それと…これとは別…ぅあんっ! …ひゃ……あ…ぁあ!」
(感度はいいけど、気持ちはいっぱいいっぱいって感じだな)
指で圭の膣肉を入念に捏ねくり回していくと、とろとろと愛液が止め処なく溢れてくる。
その淫靡な反応に、永田もいよいよ理性の歯止めがきかなくなる…。
(本当はもっと慣らしておきたいお…でも気持ちは抑えられないお…だから今すぐ挿れるお!)
いきなり肉棒の挿入はまずいだろう常識的に考えて。
「圭……挿れるぞ!」
「えっ、……うぐっ……痛っ……ぅあああっ!」
めりっ、という音がした。ぶちん、という音もした。激しい痛みと痙攣する肉の響きが、
永田と、圭に、破瓜の瞬間を実感させる。
(うっ……狭すぎて、挿れてる俺も痛ぇ…)
「うっ…うぅ…くっ…」
「…圭、深呼吸しろ。息が続いてないぞ」
言われた通り圭は痛みに耐えながら、長く、ゆっくりと呼吸する。
「ようやく、目を開けてくれたな」
「は、はぃ……っ…」
「…痛かったろ? 訊くまでもないか」
「はいっ…痛いです…でも、嬉しいです。嬉しい…です。わたし、永田さんと…繋がってるです…」
痛いからなのか嬉しいからなのか、圭は無理に笑顔をつくる。目からは大粒の涙が零れてきたので、
永田はそれをキスで拭ってやる。
「……永田さん、優しいです」
「泣くなよ。こっちが切なくなっちまう…」
その淫靡な反応に、永田もいよいよ理性の歯止めがきかなくなる…。
(本当はもっと慣らしておきたいお…でも気持ちは抑えられないお…だから今すぐ挿れるお!)
いきなり肉棒の挿入はまずいだろう常識的に考えて。
「圭……挿れるぞ!」
「えっ、……うぐっ……痛っ……ぅあああっ!」
めりっ、という音がした。ぶちん、という音もした。激しい痛みと痙攣する肉の響きが、
永田と、圭に、破瓜の瞬間を実感させる。
(うっ……狭すぎて、挿れてる俺も痛ぇ…)
「うっ…うぅ…くっ…」
「…圭、深呼吸しろ。息が続いてないぞ」
言われた通り圭は痛みに耐えながら、長く、ゆっくりと呼吸する。
「ようやく、目を開けてくれたな」
「は、はぃ……っ…」
「…痛かったろ? 訊くまでもないか」
「はいっ…痛いです…でも、嬉しいです。嬉しい…です。わたし、永田さんと…繋がってるです…」
痛いからなのか嬉しいからなのか、圭は無理に笑顔をつくる。目からは大粒の涙が零れてきたので、
永田はそれをキスで拭ってやる。
「……永田さん、優しいです」
「泣くなよ。こっちが切なくなっちまう…」
「それじゃ、動くぞ」
「は、はい…です…」
永田は未だ痙攣が収まらない圭の膣内に埋めたブライアントをゆっくりと出入してみる。
「っ…んぅ……っう!」
圭はまた目を閉じ、歯を食いしばりながらただ耐える。永田の力抜け、の言葉も、聞こえないほどに…。
「圭……、よっと…」
このままでは圭の負担が大きすぎると読んだか、永田は圭の体を持ち上げ、座位の態勢にもっていく。
「あっ……」
「……永田だ」
「えっ?」
「俺の名前を言ってみろ…じゃねえ、名前を呼んでろ。その方が気が紛れていい筈だ」
「は、はいっ……永田、さんっ……永田…さぁん…永田さ…っん…永田さんっ…!」
「は、はい…です…」
永田は未だ痙攣が収まらない圭の膣内に埋めたブライアントをゆっくりと出入してみる。
「っ…んぅ……っう!」
圭はまた目を閉じ、歯を食いしばりながらただ耐える。永田の力抜け、の言葉も、聞こえないほどに…。
「圭……、よっと…」
このままでは圭の負担が大きすぎると読んだか、永田は圭の体を持ち上げ、座位の態勢にもっていく。
「あっ……」
「……永田だ」
「えっ?」
「俺の名前を言ってみろ…じゃねえ、名前を呼んでろ。その方が気が紛れていい筈だ」
「は、はいっ……永田、さんっ……永田…さぁん…永田さ…っん…永田さんっ…!」
(……あ、少し良くなってきたかも)
侵入した異物を締め上げるように収縮していた圭の膣が、少しづつ労わるような動きへと変わる。
同時に、愛液の分泌が高まり、永田の前後運動を支援するように膣肉が絡みつく。
侵入した異物を締め上げるように収縮していた圭の膣が、少しづつ労わるような動きへと変わる。
同時に、愛液の分泌が高まり、永田の前後運動を支援するように膣肉が絡みつく。
(あー、想像してたより動きやすいし突きやすいな。圭の反応も上々だし、このままいくか)
「……っ、圭…俺も、良くなってきた……気持ちイイぞ」
「は、はぁ…い。永田さ、ん……もっと、いっぱい動いてください…です…永田、さぁ…んっ」
あれほど苦しそうに歯を食いしばっていた圭の口元から、甘い喘声が流れる…。
もう二人とも全身汗まみれ、下半身汁まみれだが、どんどん動きは強く、熱く、激しいものになっていく。
これだけ力任せに動いても、互いに苦痛はない。全身が快感に痺れているからだろうか…。
「っぁ…あっ……あっ…ん! 永田さぁ…ん、わ…たし……ひゃぁ…気持ち…いい…です…!」
「はぁ……はぁ……圭、…凄いぞ…圭…! もっと、おまえの声を聞かせてくれ…!」
「は、はぁ…いっ…永田、さ……んっ! ぅん…あん…ひゃ…ああっ……あっ…ぅぁ…ぅん!」
既にセックスというよりベッドレスリングとでも表現すべき濡れ場が展開されているが、
二人にとってはどうでもいい事なのだろう。
「……っ、圭…俺も、良くなってきた……気持ちイイぞ」
「は、はぁ…い。永田さ、ん……もっと、いっぱい動いてください…です…永田、さぁ…んっ」
あれほど苦しそうに歯を食いしばっていた圭の口元から、甘い喘声が流れる…。
もう二人とも全身汗まみれ、下半身汁まみれだが、どんどん動きは強く、熱く、激しいものになっていく。
これだけ力任せに動いても、互いに苦痛はない。全身が快感に痺れているからだろうか…。
「っぁ…あっ……あっ…ん! 永田さぁ…ん、わ…たし……ひゃぁ…気持ち…いい…です…!」
「はぁ……はぁ……圭、…凄いぞ…圭…! もっと、おまえの声を聞かせてくれ…!」
「は、はぁ…いっ…永田、さ……んっ! ぅん…あん…ひゃ…ああっ……あっ…ぅぁ…ぅん!」
既にセックスというよりベッドレスリングとでも表現すべき濡れ場が展開されているが、
二人にとってはどうでもいい事なのだろう。
しかしこれだけ激しく動いていれば、当然限界も近くなるのは必然…。
『……どくん!』
(あっ……やばい!)
永田は、心音が下半身で鳴ったような錯覚を感じる…。
散々に打ち続けた肉杭は震え、抜いても放置しても我慢しても出てしまいそうな程に限界がきていた。
「(無理に我慢する必要もない、か…)……圭、出すぞ……!」
「ひゃっ、あっ、ぁ…な、永田…さ…ん…はいっ…はいいいっ!」
腰を引こうとする永田の下半身を、圭は蟹バサミで固め、身動きを制しようとする。
「おいおいっ…! いいんだな!? 膣だな!? 欲しいんだな!?」
「はい…はいいいっ! 永田さぁ…んっ! あっ…っん…永…田さ…! わたし…わたしぃっ…!
いっ…やぁ……なにか、来るっ…! 来ちゃぅ……いや、っん…! 止め…ぅあん! もう、駄…目…っん!」
「……っ…!!」
「わたし…もう……ふわぁ…っ…ぁぁぁああああっ!!」
限界を迎えた永田の棒先から放出した精液をぶちまけられ、圭もまた初めての絶頂を迎えた。
二度…三度と射精を続ける永田の棒を万力のように締め上げながら、射精を促すように収縮を繰り返す。
膣と棒の間から、こぽこぽと精液が溢れ出し、汗と出汁でびしょ濡れになったシーツを更に汚した…。
「……俺、何か薬でも飲んでたか? 普通こんなに出ないだろ。どんだけ精巣タンク満タンだったんだよ…」
「……っぅ、はぁ……はぁ……永田さ…ぁん……永田、さ…ん……はぁ…ぅん……」
『……どくん!』
(あっ……やばい!)
永田は、心音が下半身で鳴ったような錯覚を感じる…。
散々に打ち続けた肉杭は震え、抜いても放置しても我慢しても出てしまいそうな程に限界がきていた。
「(無理に我慢する必要もない、か…)……圭、出すぞ……!」
「ひゃっ、あっ、ぁ…な、永田…さ…ん…はいっ…はいいいっ!」
腰を引こうとする永田の下半身を、圭は蟹バサミで固め、身動きを制しようとする。
「おいおいっ…! いいんだな!? 膣だな!? 欲しいんだな!?」
「はい…はいいいっ! 永田さぁ…んっ! あっ…っん…永…田さ…! わたし…わたしぃっ…!
いっ…やぁ……なにか、来るっ…! 来ちゃぅ……いや、っん…! 止め…ぅあん! もう、駄…目…っん!」
「……っ…!!」
「わたし…もう……ふわぁ…っ…ぁぁぁああああっ!!」
限界を迎えた永田の棒先から放出した精液をぶちまけられ、圭もまた初めての絶頂を迎えた。
二度…三度と射精を続ける永田の棒を万力のように締め上げながら、射精を促すように収縮を繰り返す。
膣と棒の間から、こぽこぽと精液が溢れ出し、汗と出汁でびしょ濡れになったシーツを更に汚した…。
「……俺、何か薬でも飲んでたか? 普通こんなに出ないだろ。どんだけ精巣タンク満タンだったんだよ…」
「……っぅ、はぁ……はぁ……永田さ…ぁん……永田、さ…ん……はぁ…ぅん……」
「うう…、まだ、あそこがジンジンするです…」
「女になったばかりだからな…。ま、無理はするな。ゆっくり休め。あと……ほい」
「あ、どうもです…」
注いでもらったコップの水を飲み干し、圭はようやく一息ついた。
(しちゃった…わたし……永田さんと、えっち…しちゃったですっ…!)
想像以上にハードだった初体験を思い出し、胸の高まりと、顔の紅潮を感じる圭。
そんな何考えてるかバレバレの彼女を、永田は後ろからそっと抱き寄せてやる。
「永田……さん、どう…でした」
「…ん、最高だった。気持ちよかった。骨抜きにされた。恍惚とした。天に…」
「もういいです。と、とにかく、喜んでもらえたですね…」
「圭もよく頑張ったな。痛かったろ?」
「…はい。でも、嬉しいです。一緒に気持ちよくなれて…最後まで二人っきりで…わたし、幸せです」
永田に頭を撫でられながら、圭は胸の上で頬を摺り寄せ甘えていた。
このまま二人して同じ朝を迎え……る前に、永田は念のため確認を入れる。
「女になったばかりだからな…。ま、無理はするな。ゆっくり休め。あと……ほい」
「あ、どうもです…」
注いでもらったコップの水を飲み干し、圭はようやく一息ついた。
(しちゃった…わたし……永田さんと、えっち…しちゃったですっ…!)
想像以上にハードだった初体験を思い出し、胸の高まりと、顔の紅潮を感じる圭。
そんな何考えてるかバレバレの彼女を、永田は後ろからそっと抱き寄せてやる。
「永田……さん、どう…でした」
「…ん、最高だった。気持ちよかった。骨抜きにされた。恍惚とした。天に…」
「もういいです。と、とにかく、喜んでもらえたですね…」
「圭もよく頑張ったな。痛かったろ?」
「…はい。でも、嬉しいです。一緒に気持ちよくなれて…最後まで二人っきりで…わたし、幸せです」
永田に頭を撫でられながら、圭は胸の上で頬を摺り寄せ甘えていた。
このまま二人して同じ朝を迎え……る前に、永田は念のため確認を入れる。
「ところで話は変わるけど、今日って中に出しても大丈夫な日なのか?」
「……えっと……」
「……ん?」
「ん~と……体温が高いとまずいんでしたか? あとコーラで洗うと大丈夫です…多分」
「……はい?」
(ひょっとしてそっちの知識もゼロDEATHカー!?)
圭の性格を考えると、知らないというより気にしたことがない、というほうが正しいだろう。
「これは一発必中もあるかもわからんね」
「永田さん……」
「分かってる。ダルビッシュでさえ責任取ったんだから、俺も直撃してたら腹を括るって」
「そうなったら、さん付けで呼ぶのもなんですし…ダーリンと呼びましょうか」
「それは……勘弁してほしい」
「じゃあ「大和くん」って呼びます」
「え……そりゃ嫌だ! 絶対嫌だ! あんなgdgdへタレストーカー呼ばわりされるのだけは絶対嫌だ!」
「……えっと……」
「……ん?」
「ん~と……体温が高いとまずいんでしたか? あとコーラで洗うと大丈夫です…多分」
「……はい?」
(ひょっとしてそっちの知識もゼロDEATHカー!?)
圭の性格を考えると、知らないというより気にしたことがない、というほうが正しいだろう。
「これは一発必中もあるかもわからんね」
「永田さん……」
「分かってる。ダルビッシュでさえ責任取ったんだから、俺も直撃してたら腹を括るって」
「そうなったら、さん付けで呼ぶのもなんですし…ダーリンと呼びましょうか」
「それは……勘弁してほしい」
「じゃあ「大和くん」って呼びます」
「え……そりゃ嫌だ! 絶対嫌だ! あんなgdgdへタレストーカー呼ばわりされるのだけは絶対嫌だ!」
……で、数ヵ月後、
「永田さん。わたし、妊娠してましたです」
「……あべし(昇天)」テーレッテー
「……あべし(昇天)」テーレッテー
「ホワァァァァァァァァ!!!」
「おー、永田の奴随分はりきってるな」
「…私の掴んだ裏情報によりますと、付き合ってた彼女を妊娠させてしまい、オフにはできちゃった婚をするとか」
「ほほう。認めたくないものだな……。若さゆえの過ちという……」
「ちっとも似てませんよ」
「……おまえ、クビ」
「ヒアァァァァァァァァ!!!」
「…私の掴んだ裏情報によりますと、付き合ってた彼女を妊娠させてしまい、オフにはできちゃった婚をするとか」
「ほほう。認めたくないものだな……。若さゆえの過ちという……」
「ちっとも似てませんよ」
「……おまえ、クビ」
「ヒアァァァァァァァァ!!!」
「セーフセーフ! 永田、何とこれで4打数4安打5盗塁です!」
「いやいや、ほんと凄いですね。今のも完全にピッチャーの癖盗んだ上で走ってましたよ」
「トレードに出したことを後悔させてやる! といわんばかりの活躍です」
「彼なりに引導を渡しているつもりなんでしょうねー」
「いやいや、ほんと凄いですね。今のも完全にピッチャーの癖盗んだ上で走ってましたよ」
「トレードに出したことを後悔させてやる! といわんばかりの活躍です」
「彼なりに引導を渡しているつもりなんでしょうねー」
「ウググ…グギギ……あんちくしょう、やりたい放題しやがって……!」
「監督、あなた以前『うはwwwwwww永田涙目wwwwwww m9(^Д^)プギャーーーッ』とか言ってましたよねぇ…」
「今度はあなたが指差されて笑われる番ですねぇ、はっはっは」
「その喧嘩かったぁぁぁぁぁっ!」
「監督、あなた以前『うはwwwwwww永田涙目wwwwwww m9(^Д^)プギャーーーッ』とか言ってましたよねぇ…」
「今度はあなたが指差されて笑われる番ですねぇ、はっはっは」
「その喧嘩かったぁぁぁぁぁっ!」
「何だか相手ベンチがうるさいな…」
「永田の活躍で(^ω^#)ビキビキしてるんでしょ」
「永田の活躍で(^ω^#)ビキビキしてるんでしょ」
妊娠発覚以来、永田はひたすら走り続けた。
圭の両親に会いに行って、手持ちの予算ギリギリで結婚式場の予約を取って、3人が住めるような一室に引っ越して、
勿論本職でも年棒アップを狙って獅子奮迅の活躍を見せて、ここ数ヶ月永田は走りっ放しだった。
少なくとも今は永田のアクティブさは全て良い方向に流れている。支えてくれる人がいるからだろう。
「でも、良かったのか……? 圭にだって夢も目標もあったろうに……孕ませた俺が言うのも無責任だけど」
「別にいいです。陸上の道を諦めるのは残念だけど、別の…子供の頃からの夢が叶いそうだから…」
「夢、ねぇ……偉くなるとか、金持ちになりたいとか、合法的な破壊や殺戮を満喫したいとか…じゃないよな」
「……お嫁さん、です(にぱ~)」
圭の両親に会いに行って、手持ちの予算ギリギリで結婚式場の予約を取って、3人が住めるような一室に引っ越して、
勿論本職でも年棒アップを狙って獅子奮迅の活躍を見せて、ここ数ヶ月永田は走りっ放しだった。
少なくとも今は永田のアクティブさは全て良い方向に流れている。支えてくれる人がいるからだろう。
「でも、良かったのか……? 圭にだって夢も目標もあったろうに……孕ませた俺が言うのも無責任だけど」
「別にいいです。陸上の道を諦めるのは残念だけど、別の…子供の頃からの夢が叶いそうだから…」
「夢、ねぇ……偉くなるとか、金持ちになりたいとか、合法的な破壊や殺戮を満喫したいとか…じゃないよな」
「……お嫁さん、です(にぱ~)」
(可愛いすぎなんだけどマジ! 誰圭人気ないって言った奴は!
誰だよ圭はいらない子って言った奴は出てこいよ! ボッコボコにしてやんよ俺が!
やべーなーまじ笑顔可愛いからまじで。本気で惚れちまったじゃねえか! 最愛の人ゲットだからこれ!)
誰だよ圭はいらない子って言った奴は出てこいよ! ボッコボコにしてやんよ俺が!
やべーなーまじ笑顔可愛いからまじで。本気で惚れちまったじゃねえか! 最愛の人ゲットだからこれ!)
「永田さーーーんっ! ファイトですーーーーーっ!」
内野席から声援を送る最愛の女性、帽子を取りそれに答える最愛の夫…。
ま、終わりよければ全て良し、かな? 隣の友人はニヤニヤしながらそう思ったそうな…。
内野席から声援を送る最愛の女性、帽子を取りそれに答える最愛の夫…。
ま、終わりよければ全て良し、かな? 隣の友人はニヤニヤしながらそう思ったそうな…。
よっしゃあああッッ!! THE ENDォオ!!!