らき☆ロワ @ ウィキ

knights

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knights ◆UcWYlNNFZY


血のシャワー。
それが私――岩崎みなみ――の視界を蔽った。


殺し合い。


よく解らなかった。
説明されたけど実感がまるでわかなかった。
まるで夢物語の様の出来事。


現実とはとても信じきれない。



でも信じるしかなかった。



だって先輩の首が飛んだのを見てしまったから。


赤。


飛び散る赤。


鮮烈な赤。




あの赤は決して夢ではなく現実そのもののような気がして。
そして人が死んだという現実をつけつけられたような気がして。


私は……



怖かった。
何かよく解らなくて。


ただ、怖かった。




でも……


それでも。



頑張ろうと思った。




怖いけど……


怖いけど……



でも。


何処かに飛ばされる瞬間。


あの子の。


あの子の。


……ゆたかの姿が見えたから。


私の大切な友達。
大好きな友達。
何時でも傍にいたい友達。


大切な……本当に大切な親友。



きっと。


きっと私以上に怖がってるはず。
きっと私以上に怯えてるはず。
きっときっと……


だから、私が……




――――頑張らなきゃ。


――――護らなきゃ。



大切な。


大切なゆたかを。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇









月あかりの下、頬に大きな傷がある男がただ黙々と走っていた。
男の名はDボゥイ。
復讐に囚われた男の名前。
彼は深い森の中を唯走っている。

螺旋王の『実験』と称された殺し合いから一転して連れてこられた此度の殺し合い。
道化師や怪人が説明していたルールは先ほどまでDボゥイが行っていたものと殆ど変らない。
だが、彼にとってそんな事どうでもよかった。
名簿に書かれていた二人の名前。


先ほどの殺し合いで出会い心を交わした少女。
自分の為に勇気を振り絞った少女。
そしてその少女は自分のせいで連れ去られてしまった。
護らなければならなかったのに。
自分に力が無かったせいで。

ギリッと握った拳の力が強くなっていくのを感じる。

そしてゆたかを連れ去っていた男、相羽シンヤ。
倒さなければならない男。
自身の全てをかけて殺さなければならない男。
ゆたかを連れ去っていった男。
そして……自身――相羽タカヤ――の双子の弟。
決着をつけなければならない宿縁。
なんとしても……終わらせないといけない宿縁。
それが相羽タカヤの使命なのだから。

だから、この二人がこの殺し合いに居るのならば。

Dボゥイのこの場で行うべき事は、ここに居る理由はもう決まっていた。

ゆたかをここでも救い出す事。
シンヤとの決着を今度こそ終わらせる事。

唯、それだけ。
それしかなかった。
それしか考えれなかった。
後のことなど……どうでもよかった。



例え自身が滅びようとも。
迎える結末が終焉だけだとしても。

今度こそ。

全てに決着をつける。

その一心だった。


そして、ある古寺に辿り着く。
見るからに古ぼけ朽ちた寺。

もしかしたら、ここにゆたかが居るかもしれない。
もしかしたら、ここにシンヤが居るかもしれない。

そう、思ったら入るしかなかった。
Dボゥイが入っていく中は暗く外見と同じように朽ちていた。
仏像の顔は崩れ去り、障子はビリビリに破れて見るも無残な姿だった。
だが、その暗闇にDボゥイは気配を感じた。
そう、人の気配を。
だが、その気配に殺気は無く何処か穏やかなもので。

警戒しながら近づいていく。
向こうの人も気がついて様で近づいてくる。

やがて、姿を見せたのはライトグリーンの髪の少女。
ゆたかと同じ制服を纏いそして凛とした視線を向けている。
何処か冷たい印象の少女だった。

「すいません……」
「おい……」

互いに同時はなしかけてしまい戸惑ってしまう。
元来二人とも話が得意ではない。
何故かお互いドギマギして会話が続くかない。
だが、幾らかの時がたった後少女が言葉を続ける。

「……………………岩崎みなみです。殺し合いに乗ってません」
「……Dボゥイ。同じく乗っていない」

互いに名乗った後も言葉が続かない。
互いにこんなことしてる場合ではないのに会話が続かない。
そんな時、あの赤毛の少女がいてくれば……と二人内心そう思って苦笑いをする。

だが、やがて

「探してる人が居ます」
「探してる人が居る」

本題に入る。

「護らなきゃならないんです、私が」
「護らないとならないんだ、俺が」

見つけなければならない相手。
護らなければならない相手。




「とても、弱い子だから……きっと耐えられない」
「普通の女の子だから……無事かどうか分からない」


大事な相手。

大切な人。


その人の名を告げる。


「「小早川ゆたか、知ってます(る)か?」」



あの優しい少女、小早川ゆたかの名前を。


「「ゆたかは」」


二人はもう誓っている。
大切なゆたかを。


「「私(俺)が護ってみせる」」


護りぬいて見せること。


唯。


それだけを誓っていた。



Dボゥイ。
岩崎みなみ。


ゆたかを探している者達。
ゆたかを護ろうとしている騎士達。


その邂逅が。


今、静かに始まりを告げた。




【D-1 古寺/一日目 深夜】
【岩崎みなみ@らき☆すた(原作)】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品(1~3)
【思考・行動】
基本方針:殺し合いに乗らずゆたかを見つけ出し護る
0:ゆたかを知っている?
1:Dボゥイとコンタクトをとる
2:ゆたかを見つける


【Dボゥイ@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品(1~3)
【思考・行動】
基本方針:殺し合いに乗らず、ゆたかを保護、シンヤとの決着をつける。
0:ゆたかを知っている?
1:みなみとコンタクトをとる
2:ゆたかを保護する
3:シンヤとの決着を

【備考】
※アニロワ2nd 173話「REASON」の後より参加。


015:既知との遭遇 投下順 017:愛ゆえに
014:せめて歩ませよ我が外道の道を 時系列順 017:愛ゆえに
岩崎みなみ 042:純白サンクチュアリィ
Dボゥイ


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