概要

ここでは、ロード・オブ・ザ・リングの世界観への理解を深めてもらうため、
ゲーム内に登場するあらゆる用語、名称、事象等を紹介していきます。(プレイヤー間のやりとりも含めて)

ロード・オブ・ザ・リング

このゲームの題名、テーマにもなっている「ロード・オブ・ザ・リング」。
これは、J.R.R.トールキンの著書、「指輪物語」を原作としたファンタジー映画3部作です。
後年、前日譚である「ホビットの冒険」を原作とした映画、「ホビット」3部作も公開されました。
劇場公開当時、「映像化は不可能」と言われていた「指輪物語」を、
当時最先端の技術と完璧な脚本、壮大な音楽によって忠実に再現され、世界中でブームを巻き起こしました。
この映画から有名になった俳優さんも多くいらっしゃいます。

各作品ともおよそ3時間、エクステンデッドエディションになると4時間ほどありますが、
それでもどんなにカットしても6時間を超えてしまい、監督が泣く泣くカットしたシーンがいくつもあるといいます。
有名な物だと、人間の王、アラゴルン2世サウロンの対決シーンです。
このシーンは山トロル(ラヴェイジャーっぽい)との戦いのシーンに差し替えられました。

今でもブロック玩具やフィギュア、ゲームやドラマ等多数の作品が作られ、世界中で愛され続けています。



「中つ国」と「指輪物語」

さて、本ゲームを含む「ロード・オブ・ザ・リング」の世界である「中つ国」。
みなさんはこの世界がどのような世界かご存知でしょうか?

実は、原作者であるJ.R.R.トールキンは「過去の地球」であったと設定しています。
かつてはエルフたちの故郷であり神々の国「アマン」が中つ国の西方にあり、(「力の指輪」のころ)
その後、サウロンの策略によりヌーメノールの没落が発生、世界は球形になり、アマンは世界の圏外へと移されました。

「指輪物語」を代表作とする中つ国を舞台とする作品は、「ビルボ・バギンズ」と「フロド・バギンズ」によって記された
「西境の赤表紙本」をJ.R.R.トールキンが発見、英語に翻訳した、という設定になっており、
各国語に翻訳される際もトールキンによって厳しい制約、ルールが設けられ、都度確認をされていました。(トールキンはそもそも言語学者)
「自身で作ったエルフ語等の言語を使いたかった」、という理由でこの壮大な世界が出来上がったとも言われています。
原作の「指輪物語」が読みにくいとされているのはこのためです。現代には馴染みにくい言葉が多く、いわゆる若者ウケが難しい作品である一方、
ルールに則った翻訳という観点から読んでみると大傑作であることがよくわかります。
まだ未読の方がいらっしゃれば、「ビルボとフロドが書き上げた物語」であることを意識して読んでみてください。
きっと時間を忘れて読み耽ってしまうはずです。



キャラクター(指揮官)

本ゲームには、CGによって忠実に再現された多数の映画「ロード・オブ・ザ・リング」に登場するキャラクターたちが
各役者さんの特徴を捉えた完成度の高いグラフィックで指揮官として登場します。
そのほかにも映画に登場しないキャラクターも登場します。
映画「ホビット」での登場人物は版権の関係からか外見が大きく異なりますが、基本的には没案のデザインが採用されています。
原作にしか登場しないキャラクターも、外見の特徴をそのまましっかり表現したようなグラフィックです。
ちなみにナズグルに関しては9人中7人がゲームオリジナル、というのも原作での言及は魔王ハムールのみのためです。
そのほかのゲームオリジナルキャラクターは別項で解説します。



小ネタ

ここからはかなりの小ネタ集です。

アラゴルンとラーツの戦闘シーン

アラゴルンもラーツもカッコ良いですよね。私もどちらも大好きなキャラクターです。
このラーツというキャラクターは映画版でのオリジナルキャラクターであることをご存知でしょうか?
1作目である「旅の仲間」の目玉シーンを作り上げると共に、
ボロミアを名もなきオークに討たせない、という個人的にはある意味配慮とも取れる
粋な計らいで生まれたキャラクターだと思っています。

さて、特に印象深い、
アラゴルンがラーツに刺した短剣を引き抜いてラーツがアラゴルンに投げ返し、さらにそれをアラゴルンが弾くというシーン。
みなさんは覚えているでしょうか?
このシーン、実は事故でした。
本来はアラゴルンの近くに投げ返すだけの予定だった短剣を、ラーツの役者さんが特殊メイクと疲れからか、
誤ってアラゴルン目掛けて投げつけてしまったんですね。
これをなんと、アラゴルンの役者さんは「瞬時に反応して弾く」という神技で名シーンが生まれました。
個人的には全作品通して一番好きな逸話です。

ボロミアと中の人

こちらも1作目からボロミア。
原作でも人柄もよく勇敢で、メリーとピピンがよく懐いたまさに
「勇者」にふさわしいキャラクターではなかったでしょうか?
彼の映画版での最期、自分がした過ちへの謝罪と、アラゴルンの王の姿を見れなかったことを
悔やみながら息を引き取ってしまうシーンは、私は何十回みても泣いてしまいます。
彼の付けていたゴンドールの籠手はアラゴルンがそのまま着用し、終盤まで共に戦っていること、
みなさんはお気づきになったでしょうか?
これを意識して鑑賞してみると、感動が数倍にもなると思うので是非見返してみてください。

さて、この中の人。
悪役としても有名ですし、もうひとつ、有名な役柄があります。
某ファンタジードラマを観た方も思ったかもしれません。
「死にすぎじゃない?」
はい。おっしゃる通りです。ご本人も認めています。
この「死に役」が嫌すぎるせいで、自分の演じる予定の役が死ぬことがわかったオファーは断るようになったとか。
ちなみに、「ロード・オブ・ザ・リング」での死亡シーンが自分の一番のお気に入りだと数々のインタビューで語っています。

ブレゴ

この名前、聞き覚えあるのに顔が浮かばない方、多いのではないでしょうか。
それもそのはず、彼は「お馬さん」です。
アラゴルン、レゴラスギムリがエドラスに立ち寄った際、
セオデンの息子であり、アイゼンの浅瀬の合戦で戦死した「セオドレド」の馬でした。
「ブレゴ」は気性がとても荒く、かれの名は古いローハン王にちなんだものでした。
ローハン人と馬の絆は深く、その中でも特に気難しい「ブレゴ」。
かれにアラゴルンは近づくと、エルフ語で話しかけて気を鎮めます。これにはエオウィンもびっくりでしたね。

その後、野に放たれますが、ワーグに襲われて崖から落ちたアラゴルンを助け、角笛城まで連れて行ってくれました。
これ以降はアラゴルンの乗馬として行動を共にするようになります。
アラゴルンとブレゴ、ゴンドールとローハンの絆を観客に暗喩するとても良い脚本だったと思います。

死者の道でさすがに逃げてしまいましたが、毛並みから判断するに黒門の戦いでのアラゴルンの乗馬もこのブレゴだったようです。
その黒門での人間の王としてのアラゴルンの演説後、ブレゴは嗎ながら黒門へと向き直ります。
このシーンも印象深く、好きな方も多いと思いますが実はこのシーン、ブレゴのアドリブです。
脚本にもなく、アラゴルンの役者さんが操作したわけでもありません。
アラゴルンの役者さんも、ブレゴの役者さん(役馬さん?)も、名優だったと思うと震えますね。

余談ですが、アラゴルンの中の人はブレゴを大変気に入り、
このお馬さんを自腹で購入してしまいました。
これだけ絆が深かったからこそ、黒門前での名シーンが生まれたのかもしれません。
最終更新:2023年04月26日 22:31