【さくらのメールボックス】設定

さくらのメールボックスをメールサーバとして使用する設定です。
独自ドメインを使用しますが、ドメインの移管は行いません。
なお、操作方法は新コントロールパネルで記載します。

1. 独自ドメイン

独自ドメインを割り当てます。
(1) コントロールパネルでの設定
  • レンタルサーバコントロールパネル にアクセスし、ログインします。
  • 左側メニュー「ドメイン/SSL」->「ドメイン/SSL」を選択します。
  • 「ドメイン新規追加」ボタンをクリックします。
  • 「他社で取得したドメインを移管せずに使う」項目で「追加」ボタンをクリックします。
  • 「他社で取得した独自ドメインの追加」でドメイン名を指定して「追加」ボタンをクリックします。
  • ドメインリストに新しく追加したドメイン名が表示されますので、「設定」ボタンをクリックします。
  • 「SPFレコードの使用」の「利用する」にチェックを付けて、「保存する」ボタンをクリックします。
  • 左側メニュー「ドメイン/SSL」->「ネームサーバ設定」を選択します。
  • 「ドメインメニュー」より「ネームサーバメニューへ」を選択します。
  • 追加した独自ドメインの「表示」ボタンをクリックします。
  • IPアドレス(タイプA)およびSPF設定(タイプTXT)をメモします。
(2) DNSの設定
DNSでは以下のようにレコードを設定します。
サブドメイン名 タイプ 内容
@ MX 10 xxxxxx.sakura.ne.jp.
@ TXT "v=spf1 a:wwwxxxx.sakura.ne.jp ~all"
※実際の値を設定して下さい。

■独自ドメインの場合
サブドメイン名 タイプ 内容
mail.exmaple.jp A xxx.xxx.xxx.xxx
@ MX 10 mail.example.jp.
@ TXT "v=spf1 a:wwwxxxx.sakura.ne.jp ~all"
※実際の値を設定して下さい。

2. メールアカウントの作成

(1) メールアカウントの作成
メールアカウントを作成します。
  • 左側メニュー「メール」->「メール一覧」を選択します。
  • 「新規追加」ボタンをクリックします。
  • 「ユーザ名」(@より前の左部分)、「パスワード」(英数字・記号[-_]を組み合わせた8文字~32文字)を入力します。
  • 「メール容量制限」で、メールボックスの容量を指定します。
  • 「メールの受信」で受信用か転送専用かを選択します。
  • 「ウイルスチェック」を有効、無効かを指定します。
  • 「作成する」ボタンをクリックして、メールアカウントを作成します。
(2) WEBメールの利用
作成したメールアドレスのリストで、「ウェブメール」ボタンをクリックすると、ウェブメール画面となります。
もしくは、https://secure.sakura.ad.jp/rscontrol/?webmail=1 にアクセスします。
(3) メールクライアントソフトの設定例
メールクライアントソフトでは、以下のように設定します。
メールアドレス info@example.jp
POPサーバ xxxxxx.sakura.ne.jp (もしくは mail.example.jp)
SMTPサーバ xxxxxx.sakura.ne.jp(もしくは mail.example.jp)
ユーザID info@example.jp
パスワード (設定したパスワード)
SMTP認証 有り
■ポート番号
(a) 初期ドメイン(xxxxxx.sakura.ne.jp)の場合
SMTP 587
POP3 110
POP3S 995
IMAP4 143
IMAP4S 993
(b) 独自ドメイン(mail.example.jp)の場合
SMTP 587
POP3 110
IMAP4 143

3. SMTPサーバとして利用する場合

さくらのメールボックスのメールサーバをSMTPサーバとして利用する場合のpostfixの設定方法です。
(1) main.cf
# vi /etc/postfix/main.cf
以下の設定を追記します。
relayhost = [mail.example.jp]:587
 
mydomain = example.jp
myorigin = $mydomain
 
smtp_sasl_auth_enable = yes
smtp_sasl_password_maps = hash:/etc/postfix/relay_password
smtp_sasl_security_options = noanonymous
※「relayhost」、「mydomain」には実際の値を記載して下さい。
※SMTP送信ポートは「587」にします。
(2) relay_password
認証用のユーザアカウントとパスワードを記載するファイルを作成します。(先にアカウントを作成しておく必要があります。)
# vi /etc/postfix/relay_password
[mail.example.jp]:587      smtp@example.jp:(設定したパスワード)
※セキュリティ上、SMTP用のアカウントを作成した方が良いと思われます。

セキュリティのため、root以外が見られないようにします。
# chmod 600 /etc/postfix/relay_password

ファイルをhash化します。
# postmap /etc/postfix/relay_password
(3) master.cf
# vi /etc/postfix/master.cf
submissionポートを有効にします。
submission inet n       -       n       -       -       smtpd
#  -o syslog_name=postfix/submission
#  -o smtpd_tls_security_level=encrypt
  -o smtpd_sasl_auth_enable=yes
#  -o smtpd_tls_auth_only=yes
#  -o smtpd_reject_unlisted_recipient=no
#  -o smtpd_client_restrictions=$mua_client_restrictions
#  -o smtpd_helo_restrictions=$mua_helo_restrictions
#  -o smtpd_sender_restrictions=$mua_sender_restrictions
#  -o smtpd_recipient_restrictions=
  -o smtpd_relay_restrictions=permit_sasl_authenticated,reject
#  -o milter_macro_daemon_name=ORIGINATING

postfixを再起動します。
# systemctl restart postfix.service

(4) トラブルシューティング
Postfix 3系の場合にはエラーが発生して、送信できない場合があります。

(a) dsn=5.6.7 SMTPUTF8 is required
Postfix 3系で実装されたSMTPUTF8拡張を無効にします。
Postfixのmain.cfの最後に追記します。
# vi /etc/postfix/main.cf
smtputf8_enable = no

(b) dsn=4.7.0 no mechanism available
SMTP認証クライアントとしてCyrusをインストールします。
# dnf install cyrus-sasl cyrus-sasl-plain
Postfixの再起動を行います。
# systemctl restart postfix.service





最終更新:2024年11月15日 08:26