呪具

 呪具はかなり特殊な効果をしているんだ。
「うむ、金をかければかけた分だけ強くなる。ただし精霊や魔術によって強化できず、購入にはGMの許可が必要だ」
 うーん、簡単に説明するとね。呪具っていうのはある「効果」を武器に付加させたものなんだ。
 これを【呪具効果】と呼ぶんだけど、それは精神力なんかを注ぎ込まなくても自動的に使われていて、非常に便利なんだよ。
「羽澄ちゃんの双剣や、九鬼の短刀なんかがその対象だ。くわしくはBBN本舗を見て欲しい」

呪具の購入条件

「PCが呪具を購入するには、以下の条件をクリアした上で、GMに宣言する必要がある」
  • 購入したい呪具のデータを作成してあること。
……後述する「呪具の作成」を参照し、呪具のデータを作成しておいて下さい。
  • 購入したい呪具を買えるだけの所持金を支払えること。
……職業やコネクション、所持する技能などの要素によって、GM判断で値段が変化するかもしれません。
  • 銃器以外の「武器」または「防具」であること。
……基本的に、道具や乗り物などを呪具にすることはできません。GMの許可が出ればその限りではありません。
  • GMの許可を得ること。
……GMは呪具の値段の計算などが合っているかどうか確認して、適正なものであれば許可を出してください。

呪具の作成

「呪具のデータを作成するに当たって、プレイヤーは以下の要素を決定する必要がある」
  • 【呪具効果】…呪具が持つ効果。様々な効果があり、その威力と【効果レベル】に比例した【効果値段】が設けられている。
  • 【最大効果数】…呪具が持ちうる効果の上限。これが多いほど骨董品としての値段が高くなるが【呪具効果】を多く得ることができる。
「上記以外に呪具の銘や外見などを設定するのもいいだろう」

初期武器時の制限呪具

 職業によって、最初から呪具が持てる時があるけど、その場合、以下に示す条件のうちどれかを設定してもらうことになるからね。

  • 自身が重症にならないと使えない。
  • 体力値が半分以下にならないと使えない。 
  • 戦闘が5シーン以上長引かないと使えない。

 これは、初期の武器の強さを制限する試みなんだ。ただ、雰囲気作りにはいいかもしれないよ。それと、初期以外の呪具にもどれかの制限を自由につけることができるから、わざわざデメリットを作りたい人は、ぜひ試してみてね!(笑)

効果レベルと効果値段

「【効果レベル】とは【呪具効果】の強さのことだ。経験点を支払って技能を覚えるように、所持金を支払うことで効果を強化できる。これには2種類のタイプがある」
  • 一括……高い値段を一括で支払うことによって呪具効果を得るタイプ。【効果レベル】は1で固定されている。
  • 分割……段階的に【効果レベル】に比例して値段が上昇する。
「そして【呪具効果】によって【効果値段】が異なる。詳しくは「呪具効果一覧」を参照だ」

最大効果数

「2つ目の要素が【最大効果数】だ」
 その呪具が持つ呪的な潜在能力を表現し、これが多ければ多いほど【呪具効果】を得られるようになります。
「ちなみに【最大効果数】は武器の値段に影響を与えるが【効果値段】自体には影響を与えない」

【最大効果数】と呪具値段などの関係は次のとおりだよ。

最大呪具効果数   値段増加
なし
+10×武器の元の値段
+20×   〃   
+30×   〃   
+50×   〃   
+100×   〃   

業物・銀製呪具

「業物や銀製の武器にも呪具効果を与えることができる」
その場合、値段の計算において「武器の元の値段」を「業物・銀製改造後の値段」で計算してください。

呪具の値段

「呪具を購入する際、値段は以下のように決定される」
  • 呪具の値段=(【効果値段】×【効果レベル】)+(武器の元の値段×【最大効果数】による値段倍加)
「複数の効果を持つ呪具を購入する場合は、その数だけ【効果値段】×【効果レベル】を追加すること」

呪具の購入後強化

「呪具に後から追加で効果を付けたい場合は、2倍の【効果値段】を払うことで可能だ」
 ただし前述の【最大効果数】を超えての追加はできません。
  • 追加に必要な費用=【効果値段】×【効果レベル】×2

【効果レベル】を強化させる時も2倍の【効果値段】を払ってもらうことになる」
  • 強化に必要な費用=(強化後の【効果レベル】-現在の【効果レベル】)×【効果値段】×2

「自己意思の効果を例にとるなら、新しく呪具効果を1レベルでとるなら40万円。2レベルに強化させるのも40万円だ」

呪具の使用制限

「呪具はその力ゆえに様々な制限がある」

術的強化制限

呪具は≪精霊使役≫や≪付加変化≫によって武器強化が出来ません。
これはもともと呪具に備わった力と精霊や魔術の力が反発しあうためです。

呪具効果の不重複

「【呪具効果】は、1つの呪具に同じものを重複して取らせることができない。つまり、一つの呪具に「吸収生命」を2つ取らせても、回復量が2倍になるということはない」
また、呪具の持ち主を強化するような【呪具効果】も重複して使用することができません。

例:「存在意思3レベル」の呪具と「存在意思2レベル」の呪具を同時に使用しても、増えるダイスは「5d6」にはならず、「3d6」か「2d6」のいずれかのみ。

呪具効果一覧

 呪具には様々な【呪具効果】があります。

幽体干渉

……この呪具の持ち主は、≪濃度調整≫で薄くなってしまった霊体や、通常の手段では干渉できない存在に対して触れることが出来るようになる。
 さらに、この呪具を装備している間、≪受け≫不能の特別技能、≪影術≫と≪鬼斬り≫が≪受け≫可能になる。
【効果値段】は100万円。一括。

自己意思

……呪具に意志を持たせる。
 この呪具は自分で動いたりすることは出来ないが、会話をすることができ、≪知識判定≫を【効果レベル】d6で使うことが可能。
 (基本値は無し。呪具によって知識が偏っているからである)
【効果値段】は(20×【効果レベル】)万円。分割。

牽引加撃

……呪具が攻撃対象に向かって、自らを牽引することが出来る効果。
 この呪具で攻撃する際、【効果レベル】分、命中の基本値をプラスすることが出来る。
【効果値段】は(25×【効果レベル】)万円。分割。

存在意思

……呪具が持ち主の体を乗っ取って肉体的限界を引き出す。
 この呪具を装備している間、【効果レベル】d6分、肉体的戦闘技能(攻撃や≪受け≫等)の判定にダイスを追加することが出来る。
 (追加行動のコンセントレーションと同様の処理を行う)
 ただし、ダイスを追加する毎に、(【効果レベル】+30)を目標値にして『感』+≪防御技能≫SLd6で判定を行い、それを上回らなければ呪具に乗っ取られてしまい、周囲のものを破壊し尽くすバーサーカーと化す。
 (この判定は、効果によってダイスを増やした判定の直後に行う)
 具体的にはGMの管理するNPCになってしまう。解除するには、呪具を引き離すしかない。
【効果値段】は(30×【効果レベル】)万円。分割。

吸収生命

……攻撃した相手の生命力を吸い取る。
 この呪具でダメージを与えた分だけ、持ち主の『身体被害度』を回復させる。
【効果値段】は100万円。一括。

吸収精神

……攻撃した相手の生命力を、持ち主の精神力へ変換する効果。
 この呪具で与えたダメージを、持ち主の『精神値』へ変化、回復させる。
【効果値段】は300万円。一括。

肉体融合

……呪具が主と一体化してしまう効果。
 この呪具は、1タイム消費することで体内から引きずり出し、普通の武器として使用する事が出来る。
 身体検査をされても決して見つからないのが利点。レントゲンを撮られても、肉体組織と一体化しているので分からない。
 ただし、肉体融合の呪具が体内に一つでもあると、武器を使用する際の判定に-4d6の修正がなされる。
(魔法などの攻撃手段には影響なし)
【効果値段】は10万円。一括。

属性付与

……武器を鞘から抜き放ったり、戦闘状態になったと持ち主が認識すると、自動的に呪具に<属性>が宿るという効果。
 呪具データ作成の際、<各種魔属性><呪属性><霊属性>から【効果レベル】分だけ、<属性>を選択する。
 この呪具は持ち主の意思で、選んだ<属性>と<無属性>のうち一つを発現させる事が出来る。
 当然、<属性>を発現している状態で新たな<属性>を発現させる事は出来ない。
【効果値段】は(60×【効果レベル】)万円。分割。

異常軽量

……呪具が自らの重量を変化させ、持ち主が持てるまで軽くしてくれる。
 持ち主の意思で必要『筋』を0まで減らすことができる。
 たとえポールアックスであろうと、この効果が付加してあれば少女が振り回すことも容易だ。
【効果値段】は50万円。一括。

異種殺廃

……この呪具によって、持ち主と異なる種族のNPCへダメージを与えた場合、その傷は自然回復以外で癒すことが出来ないという効果。
【効果値段】は50万円。一括。

異常伸縮

……呪具による攻撃の射程範囲が以上に伸びる、というか武器が伸びる効果。【効果レベル】mまで、武器の射程を伸ばして攻撃できる。
【効果値段】は(40×【効果レベル】)万円。分割。

加速装置

……この呪具を所持しているだけで、持ち主はイニシアチブ判定の基本値に【効果レベル】分を足すことが出来る。
【効果値段】は(50×【効果レベル】)万円。分割。

限界生命維持

……呪具の持ち主の『身体被害度』を一時的に全回復させてくれる効果。
 その間、「大怪我」「重傷」による『体力値』の減少が止まり、ペナルティも撤廃される。
 ただし、あくまで一時的であり【効果レベル】シーン後に一気に解除されてしまう。
 解除されたときに、それまで減るはずだった「状態異常」やダメージによる『身体被害度』『体力値』の減少が一気に与えられてしまう。
【効果値段】は(60×【効果レベル】)万円。分割。

武具技能保持

……呪具自体が技能を持っており、呪具の持ち主にその力を貸し与えてくれる効果。
 呪具データ作成時、技能を1つ指定する。ただし、吸血鬼技能身体技能変身系技能鬼族技能特別技能は選択できない。
 呪具の持ち主は、その技能を【効果レベル】SL分使用できるようになる。
 ただし、呪具の持ち主の基本能力値(『筋』や『知』等)を使用することは出来ず、ダイスの値のみで判定を行う。
 また、呪具の持ち主がその技能を持っている場合は【効果レベル】が達成値にプラスされる。
【効果値段】は(100×【効果レベル】)万円。分割。

修行効果促進

……呪具が持ち主の才能の開花を手伝ってくれる効果。
 呪具データ作成時、技能系統(格闘系技能魔術技能等)を1つ指定する。
 この呪具をシナリオ中に常に持っていた場合、持ち主は、指定された種類の技能をレベルアップさせる際に、必要な経験点を1P減少して成長させることができる。
 注意:呪具効果重複不可の原則から、異なる系統を指定したこの呪具を複数持っていた場合、レベルアップ時に効果を得られるのは1系統のみとなる。(格闘系技能と防御技能の修行効果促進を持っていた場合、シナリオ終了時にいずれか1つの効果を選び、成長させることができる)
【効果値段】は50万円。一括。

例:呪具の買い方

「例を挙げてみよう」

 未亜は【幽体干渉】を持った【最大効果数:3】程度の短剣/ダガーを探しています。
 偶然にも、裏通りの骨董品店で横流しされていた品を見つけました。早速値段を見てみます。
 【幽体干渉】ですから、基本が150万円。武器の元々の値段が2000円なので、計算式に当てはめると
 20×2000円=4万円。つまり、150+50+4=204万円。
 最終的には、未亜は204万円で呪具を手に入れました。

「こんな感じだ。もし、呪具に関して質問があったら、バシバシ質問を送るように」
 お便り待ってるよー(笑)

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最終更新:2009年04月01日 21:57