追加行動

 ここで紹介するのは、特殊な効果を伴った行動や、行動そのものを強化するルールです。
「これらを追加行動と呼ぶの。それぞれどんなタイミングで宣言できるか明記するから、間違えないように使用して」
 ちなみにバトルシーン以外のシーンでも使用できます。
「追加行動の種類と効果は以下のとおり」

タイムを消費する追加行動

 これらの追加行動は、そのシーンのタイムを使うことでできるようになる行動です。
「つまり、宣言した時点でそのシーンはもう他の行動ができなくなるのね」
 ただし、タイムを消費しない「移動」はその限りではありません。

他人をかばう

(使用可能タイミング:常時)
…攻撃をさえぎり、他人をかばいます。
 インサイド内で展開する攻撃判定に割って入り、自分自身を攻撃の対象として扱わせ、≪受け≫技能で防御する事ができます。
(攻撃の対象となったものがインサイド内になくとも、攻撃を行うものが範囲内にいる場合、割って入れる)
 未行動のシーンであれば、行動順に関係なく範囲内の対象を庇う事ができますが、タイムを消費し、そのシーンは行動できません。
 ただし「範囲攻撃」はかばう事ができず、宣言した場合は、その攻撃に巻き込まれます。

伏せる

(使用可能タイミング:常時)
…自ら「転倒」することで攻撃をそらします。
 未行動のシーンであれば、タイムを消費したうえで『速』+2d6の避け判定を行うことができます。
 避け判定に成功しても失敗しても、判定後、そのキャラクターは「転倒」が与えられます。
 当然ですが「転倒」状態では宣言できません。

跳ぶ

(使用可能タイミング:ムービング・タイム)
…勢いをつけてジャンプし、障害物を飛び越えます。また、この追加行動は「移動」として扱います。
(助走込みの跳躍であり「歩く」「軽く走る」と併用できない)
『速』m範囲内にある場所を指定し、そのシーンは行動終了となります。
 次のシーンの開始時(イニシアチブ時)に移動を解決します。
 このシーンは「移動」ができませんが、インサイドに攻撃判定を行う際、「+1d6」のダメージ修正を得ることができます。
 また、跳躍の高さは「『速』÷3」mとし、3m以上の高さを跳ぶことで、普通の人間サイズのものを飛び越せます。
(≪巨大化≫や≪大狼変化≫に対しては、それを超える高さが必要)

防御に集中

(使用可能タイミング:イニシアチブ)
…相手の攻撃に備え、行動せずに守りに専念します。
 全ての防御判定に+2d6の修正を得ます。

割り込む

(使用可能タイミング:「待機」中)
…待機中に、他人の行動に割り込みます。
 バトルシーンにいるキャラクター1人が行動判定を行う直前まで、宣言が可能です。
 これを宣言することで、強制的に自分のムービング・タイムを再開します。
 割り込まれたキャラクターが宣言した行動は、変更することができず、割り込んだキャラクターの行動によって実行不可能になった場合、その行動は失敗します。

「ひきはがす」

 「拘束」状態にある場合、または「拘束」状態にあるPCに対して、1タイムを消費して以下の判定を行うことができる。

ひきはがす判定 『筋』or『速』+≪防御技能≫SLd6

 「拘束」状態を引き起こした行動の達成値を超えた場合のみ「拘束」状態を回復できる。

『消費能力値』を消費する追加行動

 タイムの代わりに『体力値』などを使用コストとして消費する追加行動です。
「行動に制約がかからないのが強みね」

モア

(使用可能タイミング:イニシアチブ)
…そのシーンの間「重傷」「大怪我」「苦痛」「骨折」「失明」「転倒」によるマイナスの修正を無効にする。
 『体力値』の減少は残る。
 使用コストは『精神値』5P。

コンセントレーション

(使用可能タイミング:常時)
…判定1つに「+1d6」の修正を与える。
 そのキャラクターの持つ「最大の技能レベル」回まで、重複して使用できます。
(例:≪空手≫3レベルを持っていれば3回まで)
 使用コストは『体力値』3P。ただし、重複してする場合は2Pずつ上昇。
(+1d6なら3P、+2d6なら3+5P、+3d6なら3+5+7P……)

クイック

(使用可能タイミング:イニシアチブ)
…すばやく戦闘準備を行う追加行動です。
 イニシアチブに、1タイム分の技能を使用できます。
 ただし、この技能は自分と味方以外を対象にとれず、判定を行うこともできません。
(例:≪精霊使役【武器付与】【防具付与】≫や≪身体強化≫≪リーダーシップ≫など、いわゆるバッファ系技能のみ使用可能)
 使用コストは『体力値』2P。

カット

(使用可能タイミング:ムービング・タイム)
…技能を分割して、複数の判定を行う。
 使用する直接技能のレベルまで分割できる。
(≪空手≫4レベルを「カット」できるのは4回まで)
 具体的には、技能の達成値を「カット」した回数だけ割り、解決します。
 分割された技能は、単体を複数回対象にすることも、複数を1回ずつ対象にすることもできます。
 分割した結果、小数点以下になった場合は切り捨てます。
(例:≪空手≫4レベルで2回カットする場合、まず普通にダイスを振り、命中判定の達成値が「30」。これを2で割って、達成値「15」を2つ解決できるので、1人の相手に2回攻撃を行うことができる)

 また、個別の判定を伴う付加技能(≪チェンジング≫≪陰撃≫など)や、判定に影響を与えない付加技能(≪跳び攻撃≫≪吹き飛ばし≫など)も、その達成値と効果の値が分割されます。
(例:2回カットの≪空手+吹き飛ばし≫で「20m」吹き飛ばせる場合、2分割されて「10m」の吹き飛ばしを2回解決する)

 これらの複数の攻撃判定は、すべて平行して行います。
 すべての攻撃の命中判定を行ったのち、すべての攻撃のダメージ判定を行います。
(例:≪吹き飛ばし≫を(付加)した2回カットの攻撃が1つの対象に命中した場合、1回目の攻撃で吹き飛んでしまい、2回目の攻撃が当たらない、ということはない)

 使用コストは、分割した回数分の『体力値』。(例の場合は2P)

ダブルアタック

(使用可能タイミング:ムービング・タイム)
…左右の手で同時に攻撃を行うことで、より大きいダメージを与えます。
 この追加行動は、格闘系、武器系、銃器系技能を使用する際のみ宣言することができます。
 ただし、使用できる直接技能は1種類のみです。
(右手で銃を撃ち、左手で剣を振るうことはできない)

 付加技能は右手と左手で異なる技能を(付加)することができ、使用コストは個別に支払います。
(右手で≪空手+回転≫左手で≪空手+高速攻撃≫などが可能。この場合、技能のコストは3+4P)

 また、左右の手に1つずつの武器を持っている必要があります。
 武器の「必要『筋』」は両手で合わせて『筋』以下にしなくてはならず、両手で持った武器は使用できません。
(必要『筋』7の「打刀」を左右の手に持つ場合『筋』は14必要)

 以下の修正を与えたうえで、攻撃判定を2回行うことができます。

命中修正 1回目の攻撃に-2d6。
       2回目の攻撃に-2d6、さらに基本値が半減。

 攻撃判定は「カット」等と同様に平行して判定を行います。
 使用コストは『体力値』2P。

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最終更新:2009年02月06日 23:55