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  • 戦いの時 解き放たれた心に宿した火よ

シン・チェンジロワイアル@ ウィキ

戦いの時 解き放たれた心に宿した火よ

最終更新:2023年09月02日 14:57

sin-changerowa

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だれでも歓迎! 編集
「どういうことだよ……。」


禪院真希が、そう呟くのも当然な話だ。
何しろ、自分が壊した家の者達が生きているからだ。
あくまで彼女が聞いただけの話だが、非術師に殺された呪術師は、死後呪いに転ずるという。
ここにいる直哉や甚市は、呪いになった者ではないのかと考えたが、分からないままだ。


そして、彼女がもう2人知っている名前があった。
封印されたはずの五条悟に、高専同期である乙骨によって殺された夏油傑。
ついでに、身体だけの参戦だが、渋谷で出会った伏黒甚爾の名前まであった。


五条悟ならば与えられた肉体にもよるが、助けにはなるだろう。
いや、あの性格に強さが備わっていないならば、助けにならないかもしれないが。
だが、それ以外の死者は、到底味方になれないような相手ばかりだ。


「ま、思い知らせてやりゃ良いだけか。再生怪人ってのは決まって弱いってな。」


また会えたとしても、今までとは違う関係を築けるような相手ではないのはよくわかっている。
生き返ったのか、それとも転生したのか知らないが、また殺せばいいだけの話だ。
尤も、そのうち1人は不運にも死んでしまったようだが。



■


「玉壺……だと?」


魘夢から死者の報告を聞き、佩狼はそう呟いた。
ただ、呟いただけで終わり。怒りを見せることなく、だからと言って歓喜を見せることもなく。
ただ、魘夢の声が聞こえた方向をじっと見据えていた。


「知り合いだったのか?」


その様子を案じてか、ナギが声をかける。
ナギからすれば、8人も死者が出たのは驚きだったが、特に知っている者が呼ばれることは無かった。
ただ、自分の村を滅ぼした国の女王が、名簿に載っていることは分かったくらいだが、それより佩狼のことが気になった。


「名前を知っているだけだ。十二鬼月の話はしたな?」


同じ十二鬼月ではあるが、佩狼は何度も構成員が殺されている下弦の鬼なのに対し、玉壺は100年以上誰も殺されていない上弦に属している。
食った人の人数も、単純な力も、てんで比べ物にならない。
そもそも当の佩狼でさえ、会っても覚えてもらうことは無いだろう。
生存者の名簿の中には、同じ上弦の鬼の黒死牟の名前もあったが、同じく面識のある相手ではなかったのでどうでもよかった。


「でも、仲間が殺されたら思うことがあるんじゃないか?ほら、なんかこう…悲しいとかさ。」


ヤマタイ国の侵略を受け、仲間や家族を失ったナギだからこそ思うことだ。
それからヤマタイ国を守る兵士の一人になったとしても、その時の悲しみを忘れた訳ではない。


「人間のようなことを言うな。大した付き合いも無い者のことを悲しめと言われても、無理な話だ。
そんな下らん心配をするぐらいなら、あの世からの迎えが来ないか気を配れ。」
「おむかえでごんす。」

不意に彼等の近くを、長い鼻と一本の毛が特徴的な生き物が通ったが、見なかったことにした。

「分かってるよ。おれは言われなくても生きて帰るつもりだ。行こうよ。」
「ああ……ちょっと待て。煉獄!!?」


佩狼の目を引いたのは、精神ではなく、肉体の方のリストだった。
それが載ってあったのは後の方なのもあり、気づくのに聊か時間を要した。


「煉獄杏寿郎!?」


その名前を聞いた時、喜びとも怒りとも悲しみとも言えない、複雑な感情が過った。
自分を討った人間の名前があった。だから何だという話でもない。
報復がしたい訳でもないし、かといって自分の大切なことを思い出させてくれたことへの感謝を告げたい訳でもない。
そもそも、この会場にいるのは彼ではなく、彼の肉体だ。
当人に会っても分かってもらえるはずなど無い。


知っている者の名前があっても、やるべきことは変わらず、変えられず。
言ってしまえば、今の彼は行き先を見失っている。
鬼の呪縛から解放され、鬼の討伐を決意したは良いが、それに至るまでの道筋がてんで分からない。
彼について行こうというのも刀の持ち主に恥じぬ行いをする心持だが、同時に何をすれば良いのか分からないというのもある。
ナギは佩狼を頼ろうとしていたが、実際の所頼っているのは、どちらなのだろうか。


「どうしたんだ。今度こそ友達が「ナギ!!」」


その言葉を最後に、会話は途切れた。
何しろ、どこからともなく氷の塊が飛んで来たのだ。
佩狼は刀を抜き、氷の塊を次々に砕いて行く。


「冷たっ!!」


佩狼の砕いた欠片が、ナギの腕に当たる。
その冷たさは、まごうことなき氷だった。
冬でもないのに氷を降らせるなど、常識的に考えてあり得ない。
妖術、とは言ってもヒミコが使ったようなインチキのまじないではなく、不条理を味方にした本物の術だと分かった。



「ああ、わりい。この身体で使えるって魔法の練習をしていたんだが、コントロールが上手く行かなくてな。」

現れた女性の口調には、どこかガサツさが混ざっている。
だが、見た目は良家のお嬢様と言った雰囲気だ。
どうにも違和感しか覚えないが、この世界では当たり前のことだ。


「そう言われて、はいそうですかと帰る愚か者がいると思ったか?」


佩狼は刀を女性、禪院真希に向けた。
殺し合いには乗らないつもりだが、血鬼術にもよく似た力を使ってくる相手を見過ごすほど、彼は甘くはない。
殺すつもりは無いにしろ、ある程度攻撃して無力化させるつもりだ。


「人のミスを延々と指摘してくるタイプか?モテたことねえだろ。」


それに対して真希は大剣をザックから取り出す。
おおよそセーニャの姿に似つかわしくないほど、両刃で幅広の剣だ。
禪院真希は、呪力に恵まれず、代わりに身体能力に秀でていた。
それを活かし、武器を用いた戦術を得意としている。


佩狼と真希が睨み合い、今にも戦いが始まろうとしていた。
だが、そこに1つの横やりが入る。
いや、正確に言えば『横矢』というべきなのかもしれないが。


「待ってくれ!!それ……猿田彦の剣じゃないか!!」
「え?そりゃアンタの知り合いか?」


ナギが放った矢は、どちらも狙うことは無かった。
彼らが立っている場所の、ちょうど真ん中に刺さっていた。
勿論、射ることを目的としたのではなく、戦いを止めるために撃ったものだ。


「そうだよ。おれの大切な人が持っていた武器なんだ。返してくれないか?」
「おい、ナギ……」


これから戦う者に対する態度とは思えない。
彼は話したいことがあれば、物怖じせずに入って行く性格だ。


「はあ?敵に武器を返してくれって言われて、返すバカがどこにいるんだよ?」
「代わりの武器ならあるからさ。」


そう言う問題じゃないだろ、と思う2人をよそに、ナギはザックから武器を取り出した。
出てきたのは、これまた立派な槍だ。
この場では誰も知らぬことだが、真希のもとの肉体も使ったことのある武器だ。
彼としては弓矢の方が得意の武器だったため、ザックの底に放っておかれたのだ。
いや、だから武器の貴賤だったり、どうして彼がその武器を使っていなかったかは問題なのではない。


「なあ、これと交換できないかい?」
「……あー、何かシラケたわ。この戦い、無しってことで良くねえ?」
「……奇遇だな。隣の小僧もそれを望んでいそうだ。」




■■


「魔法……血鬼術とは違うもののようだな。」


互いに殺し合いに乗っていないことが分かると、真希は何をしていたのかを話した。
自分の肉体である、セーニャに出来る『魔法』という力を試しに使っていたのだ。
呪力をほとんど持たず、肉体と呪具で呪いを祓って来た真希としては、無用の長物と言いたかったが、折角なので使ってみようと考えていた。


「ああ。私もさっぱり分からない力だ。」
「でも、当たりの身体なんじゃないか?色んな事が出来るんだろ?弓矢より凄いじゃないか!」
「なわけねえだろ。使ったら疲れるし、全然コントロール出来ないし、間違ってアンタらみたいなのに絡まれるし、ロクなもんじゃねえよ。」


魔法の中には、炎や竜巻を起こしたり、傷を癒したりすることが出来る。
先程真希が撃った魔法は、ヒャダルコという氷の雨を降らせる魔法だ。


「もう何回かやってみれば出来るんじゃないか?」
「何回か……ねえ。そんなに悠長に構えてて、殺し合いが待ってくれるのかね。」


そうは言いながらも、真希はもう1度氷の魔法を使ってみた。
先程のように暴投をするわけではないが、まだ当たった場所がまばらだ。

その瞬間、突然ナギの背筋が冷えた。
氷魔法による温度の低下が原因ではない。より恐ろしい者の存在を感じ取ったからだ。


「来る!!」


最初に声を上げたのはナギだった。
彼の身体のずば抜けた聴力がモノを言ったのか、それとも彼の第六感か。
凄まじい力を、真希や佩狼よりも先に感じ取った。


「ああ。構えろ。」
「分かっている。けれど……何だよこれ……。」


数多くの戦場を乗り越えて来た3人でさえ、恐怖に押しつぶされそうになっていた。
まだ敵の姿は見えていない。
だというのに、心臓を掴まれているような感触が3人にあった。
真希からすれば、帳が降りた時の感覚に似ていたが、圧迫感がけた違いだった。


そこから、破壊が現れた。


「その魔法、この肉体と同じ世界の者か?」


文字だけを読めば、気さくに話しかけているとも解釈できる、
だというのに、3人は死刑宣告を聞かされているような気分だった。
じっとりと嫌な汗が、身体から滴り始めた。


「そう身構える必要もあるまい。わしはただ、そこの金髪の使っていた力を知りたいだけだ。」


目の前の相手が、まずは異常に大きいというだけで、恐ろしさが伝わる。
優に2メートルは超えており、3人の中で一番背の高い土方の肉体でも、胸ほどの高さにしかならない。
そこから見せる青い顔、とは言っても病人のような顔ではなく、原色に近い青い肌は人間のものではなく、怪物のものだ。
そして青い顔と対になるような、絢爛な橙の衣が不気味さを一層際立たせる。
かの怪物の姿は、誰がどう見ても魔王という他なかった。


「分かったよ。でも人に物を頼むときは、代わりに何かを用意するモノだ。
私が教えたら、何か礼をくれんのか?」


言葉を紡がずにいると、恐怖に押しつぶされてしまいそうになった。
真希の言葉を聞くと、ピッコロはニヤリと笑った。


「見返りか。面白いことを聞く。
わしがお前たち3人をしばらく殺さずにおいてやる。これがわしからの誠心誠意の褒美だ。」


その言葉を聞くとすぐに、2つのつむじ風が走った。
逃げても殺される。魔王の言う通り魔法を教えても、約束は反故にされると思った3人は、すぐさま抵抗の姿勢を見せた。
目の前の敵は、外も内も、正真正銘の魔王だ。人を何人も殺し、その数百倍の数を恐怖のどん底に叩き落とした魔王だ。
だが、忘れるなれ。彼らを討つのは人間だということを。


佩狼は日輪刀を、真希はナギから貰った槍を構え、猛然とピッコロ目掛けて突進する。
この先3人が生き残れる方法と言えば、相手が余裕を見せている間に、徹底的に攻撃して攻め潰す。
勿論、それを許してくれる相手ではない。


「これは驚いた。たった3匹のアリが、わしに勝てると思っているのか。」
「うるせえ!!ナメクジ野郎!!」


すぐさま真希は、敵の首筋目掛けて槍を突き立てようとする。
セーニャという少女の身体は、魔法だけではなく槍や鞭と言った武器が使えるのも分かっていた。
なのでこの戦いは、真希とセーニャ、両方が使い慣れているやり方で戦うことにした。



「温いわ。その程度の腕前の戦士など、わしがいくらでも殺してきたわ。」


突進してくる2人を弾き飛ばそうと、ピッコロは右手を前に出してくる、
言葉で表せば、それはただの張り手。だが絶大な力を持つ魔王が行うことで、破壊の一撃に変わる。
その瞬間、佩狼たちに向かい風が吹いた。
魔法ですらない。ただ拳を突き出した風圧。それでも、人間ぐらいなら簡単に吹き飛ばすことが出来る。


「バァカ。引っかかりやがったな。」


だが、真希は槍のリーチを生かした攻撃をするつもりではなかった。
姿勢を低くし、風圧を受けない場所から、敵の懐に飛び込む。
先端はブラフ。リーチに頼りすぎない攻撃だ。
京都姉妹校交流会戦で、三輪霞に対して行ったやり方と同じである。


そのまま、獣のように低い姿勢を保ち、槍を回転させる。
セーニャが得意としていた『黄泉送り』という技だ。
真希だけではない。魔王の左側から、佩狼も斬りかかる。
彼は鬼だった頃から、直接攻撃するよりも、死角からの攻撃を得意としていた。
正面と左側、2方向からの捨て身の攻撃が、魔王を襲う。


だが、十字に交わった攻撃は、空を切った。
魔王は後方に退く。その動きは静かで、故に捉え所がない。


「まだまだ行くぜ!!」


だが、1度躱されたぐらいで彼女らの攻撃は止まらない。
むしろ、相手が反撃に移られれば終わりだと考え、徹底的に攻め続けた。

真希が薙ぐ。ピッコロが身を捩り躱す。
佩狼が足を斬り裂こうとする。その場所に魔王はいない。
ナギの矢が魔王の心臓目掛けて放たれる。だが、何もなかったかのように弾かれる。


勝負は3人が攻めに回っている。だが互角ではない。弄ばれている。


「つまらん。」


ふいにバチン、という音がして、前線の二人の攻撃が止められる。
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
目の前の敵が良く分からない能力の持ち主で、見えない力に止められたのかとも思った。
だが、ピッコロはそんなものは全く使ってはいない。
指だ。二本の指で2つの刃物を掴んで受け止めたのだ。


だが、もう1つ攻撃がある。
ナギが放った矢が、真っすぐピッコロの顔面へと飛んで行く。
だが、これまた予想外の方法で無力化された。


フッ、と魔王が息の塊を吐くと、飛んで行った矢はあらぬ方向に吹き飛ばされた。
弾かれることや躱されることはあっても、息で矢が吹き飛ばされることなど、どう予想出来ようか。


「うわっ!!」

吹き飛ばされた矢が、そのままナギの方に向かって来た。
どうにか躱すも、迂闊に攻撃することすら許されない恐怖を、植え付けられることになる。



「吹き飛べ。」



そのまま魔王は、前線の2人を武器ごと投げ飛ばした。
地面をゴロゴロと転がっていく。
手ではなく、指2本で投げたためか、真希も佩狼も地面の染みにことは無かった。
それでも、身体をしたたかに打ち付けた。


「もう終わりか?ならばこちらから行くぞ。」


それまで岩のように静かだったピッコロが一転して、嵐のように動き始めた。
まずは近くにいる佩狼に狙いを定める。
魔王は走らない。一体どのような手品を使っているのか、宙を浮いて、足音ひとつ立てずに迫り来る。


「速いっ!!」

立ち上がったばかりの佩狼に、蹴りを見舞う。
宙に浮かされた後、上からの拳で地面に叩きつけられた。
それで死ぬわけではないが、まだ攻撃は終わらない。
地面に背を付けられた佩狼目掛けて右足を上げ、その喉笛を踏みつぶそうとした。
だが、彼も伊達に十二鬼月の一角、そして時代を渡る剣豪の肉体を持っているわけではない。
寝転がされている状態でも刀を上に構え、踏みつけからその身を護る。


「ほう、抗うか。だが、いつまで持つかな?」


ピッコロは踏みつける足の力を強める。
刀は横からの衝撃には弱い。
勿論人間が踏んだぐらいでは折れないかもしれないが、相手は巨体の魔王だ。


「佩狼!!」


ナギがピッコロの後頭部目掛けて矢を放つ。
だが、これも指で受け止められてしまった。


「いい気になってんじゃねえぞ!!」


起き上がった真希が、再度突進する。
今度は背後からの攻撃だ。槍で地面に円を描くように、魔王の足元を斬り付けようとする。
それはセーニャが得意としていた『薙ぎ払い』という技に酷似していた。


だが、片足立ちになっていた魔王の足を斬り付けようとした瞬間、そこに敵の姿は無かった。
そこにいたのは、真希と佩狼だけ。
気が付けば魔王は、3人から離れた位置にいた。


「教えてくれぬというなら、わしがお前たちで新しい力を試してみるか。」


先程の攻撃で、佩狼を仕留めなかったのは、出来るだけ多くの獲物を1か所に固めるため。
いつでも殺すことが出来る分、自分の新しい力、見知らぬ魔法を慣らすことが重要だった。


「マヒャド!!」


ピッコロの両手に青い光が集まったと思いきや、その光が花火のように弾ける。
突然、上空から巨大な氷が降り注ぐ。
真希が間違って撃ったようなものではない。
はっきりと殺意の籠った一撃だった。


「ふふふ……まずは2人……。」


空を舞う半透明の氷は、美しく残酷だ。
裂傷と凍傷、2つの傷で相手を確実に殺す。


「くそ……メラミ!!」


真希はそれに対抗し、炎の魔法を唱える。
だが、あくまで彼女は初心者。おまけに超常的な力を使うのに向いていない。
たとえ賢者の子孫の肉体を得たとしても、昨日今日で使いこなせるものではない。
大量の氷を1つ溶かしただけで、すぐに火は消えてしまった。


勿論、佩狼も3度目の人生を無為にするつもりは無い。
刀を振り回し、氷を砕いて行く。
だが、魔法の氷の数は多く、1つや2つ砕いたくらいでは全く意味が無い。
おまけに、剣を振る腕が、段々鈍くなっていくのを感じた。
マイナスを優に超える低温により、身体が末端から凍らされているのだ。


「佩狼!!真希!!」


氷魔法の攻撃範囲外にいたナギは、決して彼らを捨てて逃げるつもりは無い。
持っている弓矢で、降り注ぐ氷を一つでも多く砕く。


「仲間を見捨てぬか…わしからすれば、笑い種よ。」


しかし、氷に夢中になるあまり、その使い手の警戒を緩めていた。
いつの間にかピッコロは、ナギの後ろに立っていた。


「「ナギ!!!!」」

二人は異口同音に叫んだ。元々、弓兵というのは間合いに入られた時点で、敗北が決まっているようなもの。
相手が魔王ならば、猶更のことだ。


「さて、どうやって殺すかな。」


ピッコロはすぐに殺そうとせず、ナギの頭を掴み、宙づりにした。


「くそ……離せよ!!」

ナギは手足をばたつかせ、自由になろうとするも、当然許してくれる相手ではない。
拘束されてしまった時点で、ナギはもう詰んでいる。


「何をしようと無駄だ。まあそうするのも悪くないが。」


ピッコロがナギの頭をすぐに握りつぶさなかったのは勿論、情けのつもりではない。
自分に歯向かった者達に、より多くの恐怖と苦しみを与えるためだ。
目に付く人間全てを殺すのが魔王ではない。恐怖を与え、支配するのが魔王だ。



「お前たちにはこれをやろう。マヒャド。」


再び魔力が弾け、氷の雨が降り注ぐ。
真希と佩狼はすぐにでもナギを助けに行こうとする。
彼に恩などあるわけではないが、それでも魔王相手に見捨てる訳にはいかない。
だが、超低温により動きを制限され、迫り来る氷の刃に動きを止められ、助けに行けない。


「くそ……ベギラマ!!」

真希は未知の力の相手に良く動き、必要とあらば魔法も使っている。
だが、それは膨れ上がっていく利息のみを払い続けるような行為。
その場しのぎにはなれど、根本的な解決にはならない。


「おのれ………」


思うように攻撃が出来ず、佩狼の胸の中に苛立ちを覚える。
銃で自分の頭を打ち抜いてしまいたくなるが、そんなものはないし、この場この身で行うなどただの自殺行為だ。
そもそも銃など無くとも、敵の力のせいで痛いほど頭は冷えている。


(落ち着け……戦いは常に冷静であらねば……。)


あの時の戦いも、行動を尽く潰された末に終わった。
蘇っても同じ結果で終わってしまうのか。
そう思った瞬間、複数の鋭い氷が佩狼に襲い来る。


→

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  • 本スレ①:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1682166078/l30
  • 本スレ②:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1690106524/l30
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