男は、周囲が望むままに生きてきた。
強かったから、勧められるがままに武術大会に参加した。
勇者だから、姫の救出に向かった。
他人が敷いたレールの上を走ることに、何の疑問も抱かなかった。
強かったから、勧められるがままに武術大会に参加した。
勇者だから、姫の救出に向かった。
他人が敷いたレールの上を走ることに、何の疑問も抱かなかった。
その結果、信頼していた友に裏切られた。
救おうとした姫に、拒絶された。
救おうとした姫に、拒絶された。
絶望した男は、勇者であることをやめて魔王となった。
魔王は、「正しさ」を否定したかった。
「絆」を否定したかった。
「愛」を否定したかった。
魔王は、「正しさ」を否定したかった。
「絆」を否定したかった。
「愛」を否定したかった。
そのための手段として、彼は様々な時代、様々な世界の英雄たちに戦いを挑んだ。
一人の少女のため、数々の苦難を乗り越えた原始の少年を、葬った。
孤独に生きながらも団結の力を信じたガンマンを、葬った。
理不尽な暴力に立ち向かった師弟を、葬った。
よりよき未来のため闇の中で戦った忍者を、葬った。
好敵手たちとの戦いで成長していった格闘家を、葬った。
「人間は一つになれる」と吠えた超能力者を、葬った。
疑心と恐怖が満ちた宇宙船の中で、それでも人間を肯定したロボットを、葬った。
孤独に生きながらも団結の力を信じたガンマンを、葬った。
理不尽な暴力に立ち向かった師弟を、葬った。
よりよき未来のため闇の中で戦った忍者を、葬った。
好敵手たちとの戦いで成長していった格闘家を、葬った。
「人間は一つになれる」と吠えた超能力者を、葬った。
疑心と恐怖が満ちた宇宙船の中で、それでも人間を肯定したロボットを、葬った。
葬って、葬って、葬って。
勝利の果てに、彼が得たものは……何もなかった。
虚無が満ちた世界に、ただ「最強の一人」が残された。
勝利の果てに、彼が得たものは……何もなかった。
虚無が満ちた世界に、ただ「最強の一人」が残された。
◆ ◆ ◆
「おまえは……なぜ最後まで戦い続けられた」
おのれに与えられた肉体のプロフィールを確認しながら、オルステッド……否、「魔王オディオ」は独りごちる。
その肉体の名前は、「勇者ソロ」。
魔物に大切な人たちを皆殺しにされながらも、その張本人と手を組んでまで世界を救った男。
まさに「勇者」と呼ぶにふさわしい聖人だ。
その肉体の名前は、「勇者ソロ」。
魔物に大切な人たちを皆殺しにされながらも、その張本人と手を組んでまで世界を救った男。
まさに「勇者」と呼ぶにふさわしい聖人だ。
「わからない……。なぜおまえは、憎しみに囚われなかった……。
俺とおまえ、何が違っていたのだ……」
俺とおまえ、何が違っていたのだ……」
オディオは苦悩する。
少し前の彼ならば、ソロに対しても倒してきた英雄たちと同様に敵意を抱くだけだっただろう。
だが今の彼には、迷いが生じていた。
少し前の彼ならば、ソロに対しても倒してきた英雄たちと同様に敵意を抱くだけだっただろう。
だが今の彼には、迷いが生じていた。
「おまえの体で戦えば……何かわかるのだろうか……」
手に、禍々しい剣を握る。
魔王は、幽鬼のごとき足取りで進み始めた。
魔王は、幽鬼のごとき足取りで進み始めた。
彼が行き着くのは救いか、それとも破滅か。
【魔王オディオ@LIVE A LIVE】
[身体]:勇者ソロ@ドラゴンクエストIV
[状態]:健康
[装備]:魔王の剣@ドラゴンクエストXI
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:殺し合いの中で、答を見つける
[備考]
※参戦時期は、最終編・オルステッドルートクリア後
[身体]:勇者ソロ@ドラゴンクエストIV
[状態]:健康
[装備]:魔王の剣@ドラゴンクエストXI
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:殺し合いの中で、答を見つける
[備考]
※参戦時期は、最終編・オルステッドルートクリア後
【魔王の剣@ドラゴンクエストXI】
勇者の剣が、魔王ウルノーガの力を受けて変質した大剣。
闇のバリアを破壊する力を持つ。
また、闇属性の魔法を放って攻撃することもできる。
勇者の剣が、魔王ウルノーガの力を受けて変質した大剣。
闇のバリアを破壊する力を持つ。
また、闇属性の魔法を放って攻撃することもできる。
52:人でなくなったとしても | 投下順に読む | 54:不死身の二乗 |