流星を切り裂く女剣士、というものを文字通り呆然と、周防七咲は地に伏しながら見守る他なかった。
陰陽師として、羂索という幻妖なのか何なのかわからない人の死体に取り付く存在を退治しようと意気込んだ矢先に出会った、もしくは愛(おそい)に来た狂人(しょうじょ)に文字通りフルボッコにされてしまった。
陰陽師として、羂索という幻妖なのか何なのかわからない人の死体に取り付く存在を退治しようと意気込んだ矢先に出会った、もしくは愛(おそい)に来た狂人(しょうじょ)に文字通りフルボッコにされてしまった。
「貴女も私の「彦星」にしてあげる」とか分けのわからない事を言っていたが、それ以上に理由のわからない強さをその相手は持っていた。
動けたのは一・二撃与えた程度で、相手が結界のようなものを展開して以降は一方的な蹂躙。狂人(しょうじょ)の能力が単純明快な重力操作だと分かった時にはすでに遅く。
愛したいのか殺したいのかどっちなのかツッコミたいと思っていたが、これ以上にここで死んだら学郎がめちゃくちゃ悲しむだろうなぁなどと朦朧と考え込んでいた七咲をーー白いセーラー服に身を包んだ、表現通りの豪傑らしき女性に助けられた。
動けたのは一・二撃与えた程度で、相手が結界のようなものを展開して以降は一方的な蹂躙。狂人(しょうじょ)の能力が単純明快な重力操作だと分かった時にはすでに遅く。
愛したいのか殺したいのかどっちなのかツッコミたいと思っていたが、これ以上にここで死んだら学郎がめちゃくちゃ悲しむだろうなぁなどと朦朧と考え込んでいた七咲をーー白いセーラー服に身を包んだ、表現通りの豪傑らしき女性に助けられた。
「誰かな? 私の愛(ラヴ)を邪魔しちゃうのは? もしかして貴女も私に恋しちゃった?」
「誰が貴様みたいな頓痴気に恋をするものか? 痴れ者が、身の程を弁えろ」
「誰が貴様みたいな頓痴気に恋をするものか? 痴れ者が、身の程を弁えろ」
そのセーラー服の、陰陽師ではない女性は、その背から放たれる後光を伴って、狂人が降り注がせる流星の塊を文字通り一刀両断した。
それも一度ではなく、二度、三度。しかも踏み込み一つで大地がひび割れたり、刀と流星がぶつかり鍔迫りあった瞬間の衝撃波で思わず七咲が吹き飛ばされそうになったり。
修行で多少は強くなれたなんて思っていた自信が吹き飛びそうになる、そのような光景がそこにあった。
それも一度ではなく、二度、三度。しかも踏み込み一つで大地がひび割れたり、刀と流星がぶつかり鍔迫りあった瞬間の衝撃波で思わず七咲が吹き飛ばされそうになったり。
修行で多少は強くなれたなんて思っていた自信が吹き飛びそうになる、そのような光景がそこにあった。
「……ちょっと萎えちゃった」
幕切れは狂人の方から。「萎えた」と言いながらセーラー服の女性へ向ける眼光は恋する乙女そのもの。勿論、七咲も含めて。
恋する乙女に見えて、その瞳の奥そこには凍える程の恐ろしさが垣間見える。
恋する乙女に見えて、その瞳の奥そこには凍える程の恐ろしさが垣間見える。
「だから次会う時は、コーディネートを整えてから、貴女たちにアタックしてあげる。貴女たち絶対私に恋させてやるんだから!」
そうして、狂気は流星のごとく去っていき。
残されたのは七咲と、セーラー服の女性だった。
残されたのは七咲と、セーラー服の女性だった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼ △
「まあ正義の味方、とは違うけれど悪いやつではないのは保証します!」
「……問いかけの手間が省けたようで助かる、七咲」
「……問いかけの手間が省けたようで助かる、七咲」
周防七咲とセーラー服の女性こと鬼龍院皐月の情報共有はスムーズに進行した。
お互い殺し合いへの反抗は共通認識であり、殺し合いに乗るなんてまっぴらありえない人種。
皐月としては当初は七咲への問いかけをするつもりではあったが、そう名乗られた清々しさ、その瞳の真っ直ぐさは信頼に値すると皐月は判断した。
お互い殺し合いへの反抗は共通認識であり、殺し合いに乗るなんてまっぴらありえない人種。
皐月としては当初は七咲への問いかけをするつもりではあったが、そう名乗られた清々しさ、その瞳の真っ直ぐさは信頼に値すると皐月は判断した。
「望んでもなく無闇に刃を交える事態は私は好まん。だから早々と敵意のない事を表明してくれたのは助かった」
「いやまぁ、こっちもこんなボロボロのまま連戦とか勘弁!って感じだから」
「いやまぁ、こっちもこんなボロボロのまま連戦とか勘弁!って感じだから」
鬼龍院皐月の方針はこの殺し合いへの反抗一択。
羂索の狙いが何であれ、人を容易く畜生へと変える凄惨なこの殺し合いなど認めてはならない。
大文化体育祭の当日が迫る中、このような事に巻き込まれるのは想定外。まさか羅暁に目論見を気づかれて先手を打たれたか、と勘ぐるもそういう事ではないようだ。
七咲も狂人との戦闘の傷が癒えてないのもあり、所々打撲痕のような怪我も目立つ。
羂索の狙いが何であれ、人を容易く畜生へと変える凄惨なこの殺し合いなど認めてはならない。
大文化体育祭の当日が迫る中、このような事に巻き込まれるのは想定外。まさか羅暁に目論見を気づかれて先手を打たれたか、と勘ぐるもそういう事ではないようだ。
七咲も狂人との戦闘の傷が癒えてないのもあり、所々打撲痕のような怪我も目立つ。
「それに、それ以上傷だらけのまま無理しちゃうそうな奴のことあるからさ」
七咲の脳裏に浮かぶ、夜島学郎の姿。
色々抱え込んで、それで無理して傷ついて、そういう奴がもし巻き込まれたら碌な目にあわないだろうだなんて予想できている。そういう所が学郎の魅力であるのは分かっている。
でも、幻妖よりもたちの悪い、先ほどのお相手強制彦星認定狂人女みたいな頭の弾けた、殺し合いに乗っているようなやつがわんさかいるようなこんな場所で。
彼の善意がどういう風に悪意に捻じ曲げられるかなんて、予想すらできない。
色々抱え込んで、それで無理して傷ついて、そういう奴がもし巻き込まれたら碌な目にあわないだろうだなんて予想できている。そういう所が学郎の魅力であるのは分かっている。
でも、幻妖よりもたちの悪い、先ほどのお相手強制彦星認定狂人女みたいな頭の弾けた、殺し合いに乗っているようなやつがわんさかいるようなこんな場所で。
彼の善意がどういう風に悪意に捻じ曲げられるかなんて、予想すらできない。
「それにさ、ほら」
ただ、それだけでもなく。
周防七咲の夜島学郎への心残りは。
誕生日プレゼントを素直に受け取れなかった自分への。
周防七咲の夜島学郎への心残りは。
誕生日プレゼントを素直に受け取れなかった自分への。
「リボンのお礼、ちゃんと言えてないから。こんな訳分かんなのでくたばってたまるか! ってね」
「……何の話かは、触れないでおくぞ」
「気を使ってくれてありがと、皐月ちゃん」
「……何の話かは、触れないでおくぞ」
「気を使ってくれてありがと、皐月ちゃん」
どちらも、倒れるわけには行かない理由はある。
悪意に屈してなるものかという決意もある。
誰にも断ち切れぬ、絶ち切られてなるものかと心の内より叫ぶものがある。
悪意に屈してなるものかという決意もある。
誰にも断ち切れぬ、絶ち切られてなるものかと心の内より叫ぶものがある。
「改めて、短い間になるがよろしく頼む、周防七咲」
「こっちこそ、頼りにしちゃうぞ、皐月ちゃん!」
「こっちこそ、頼りにしちゃうぞ、皐月ちゃん!」
そう周防七咲に告げる鬼龍院皐月の姿は、妙に心強く見えた。
あとまたしても皐月様の背後に後光が輝いていた。
周防七咲は気にしたら負けと思った。
あとまたしても皐月様の背後に後光が輝いていた。
周防七咲は気にしたら負けと思った。
【周防七咲@鵺の陰陽師】
状態:全身に打撲痕、ダメージ(中)、鼻血、疲労(中)
服装:いつもの服装
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~3、ホットライン
思考
基本:殺し合いには乗らない
01:皐月ちゃんと一緒に行動する
02:夜島やみんな、もし巻き込まれてたら……あーもうそういうのは今は考えない!
03:……皐月ちゃんの背後がなんか輝いて見えるな……いや私が疲れてるから……?
参戦時期:50話、学郎から誕生日プレゼントをもらった直後
備考
状態:全身に打撲痕、ダメージ(中)、鼻血、疲労(中)
服装:いつもの服装
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~3、ホットライン
思考
基本:殺し合いには乗らない
01:皐月ちゃんと一緒に行動する
02:夜島やみんな、もし巻き込まれてたら……あーもうそういうのは今は考えない!
03:……皐月ちゃんの背後がなんか輝いて見えるな……いや私が疲れてるから……?
参戦時期:50話、学郎から誕生日プレゼントをもらった直後
備考
【鬼龍院皐月@キルラキル】
状態:健康、強い決意
服装:白いセーラー服
装備:菊一文字RX-7@銀魂
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~2、ホットライン
思考
基本:この悪意に塗れた殺し合いに反抗する
01:七咲と共に行動しながら、殺し合いに抗う同士を集める
02:殺し合いに乗るような悪人等は倒す
参戦時期:17話、大文化体育祭開催前
備考
状態:健康、強い決意
服装:白いセーラー服
装備:菊一文字RX-7@銀魂
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~2、ホットライン
思考
基本:この悪意に塗れた殺し合いに反抗する
01:七咲と共に行動しながら、殺し合いに抗う同士を集める
02:殺し合いに乗るような悪人等は倒す
参戦時期:17話、大文化体育祭開催前
備考
▼
「カッコ良かったなぁ、あのセーラー服の人」
『星』の魔女。星の仙女・織姫。眩く輝く「恋欲」の狂人。
焔の魔女に敗れ、文字通り焼け落ちた彼女がこの場所に呼ばれたのは、彼女にとっては星のお告げであった。
焔の魔女に敗れ、文字通り焼け落ちた彼女がこの場所に呼ばれたのは、彼女にとっては星のお告げであった。
「知らなかった、あんなにキラキラした人たちがいっぱいいるだなんて」
あの対戦相手にもそうだったけれど、暗い世界から飛び出してみれば、どこもかしこもキラキラしたものが溢れている。もしかしたら羂索も、自分とは違う意味でキラキラしたものを求めていたのかもしれない。
彼は「可能性」というキラキラを、織姫は「愛」というキラキラを。
彼は「可能性」というキラキラを、織姫は「愛」というキラキラを。
「あの黒いオーラの人も、白いセーラー服の人も」
だから、皆に恋して、愛して。
世界中が私に恋すれば良い。
この場所は、それが出来る。
勝ち抜けば、それが実現できる。
魔女千夜血戦(ワルプルギス)ではない第二の道筋、星の導きが織姫に示された。
世界中が私に恋すれば良い。
この場所は、それが出来る。
勝ち抜けば、それが実現できる。
魔女千夜血戦(ワルプルギス)ではない第二の道筋、星の導きが織姫に示された。
「そしてみんなにも、私を蘇らせてくれた羂索さんたちにも」
曇りなき感謝の感情。
恋は力。愛は力。かつて自分が相手した燃え盛る彼女も、その心の奥底の原動力は同じだったから。
一方通行の恋もあると彼女は言っていたが、織姫にとってはそれはやっぱり性に合わない。
愛というのは相互にあってこそ必要なものだ。それが例え歪んだ形で為したものだとしても。
恋は力。愛は力。かつて自分が相手した燃え盛る彼女も、その心の奥底の原動力は同じだったから。
一方通行の恋もあると彼女は言っていたが、織姫にとってはそれはやっぱり性に合わない。
愛というのは相互にあってこそ必要なものだ。それが例え歪んだ形で為したものだとしても。
「魅せてあげる、そして恋してあげる。私の、みんなハッピーでラヴラヴになれる新世界を!」
『星』の魔女織姫。ーー警察からの通称は少女A。
己の立場を利用し党の幹事長である父を脅すことで、自らのファンを飼育小屋(マンション)に『彦星』として監禁した狂気の地下アイドル。その総数、104名。
己の立場を利用し党の幹事長である父を脅すことで、自らのファンを飼育小屋(マンション)に『彦星』として監禁した狂気の地下アイドル。その総数、104名。
ーー我、『恋愛』を欲す。
狂気の星のライブステージが、再び開演する。
狂気の星のライブステージが、再び開演する。
【織姫@魔女大戦 32人の異才の魔女は殺し合う】
状態:健康、期待、疲労(小)
服装:魔装:ぴゅあぴゅあ☆恋愛物語(シリアル・ラバー)@魔女大戦 32人の異才の魔女は殺し合う
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~3、ホットライン
思考
基本:みんなにLOVE(ラヴ)を、私の『恋』の力で『彦星』にしてあげる!
01:黒いオーラの人と白いセーラー服の人。次はちゃんとおめかしして立ち会わないと、ね☆!
02:最後にはちゃんと羂索さんたちにもLOVEを届けないと!
参戦時期:死亡後
備考
状態:健康、期待、疲労(小)
服装:魔装:ぴゅあぴゅあ☆恋愛物語(シリアル・ラバー)@魔女大戦 32人の異才の魔女は殺し合う
装備:
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム0~3、ホットライン
思考
基本:みんなにLOVE(ラヴ)を、私の『恋』の力で『彦星』にしてあげる!
01:黒いオーラの人と白いセーラー服の人。次はちゃんとおめかしして立ち会わないと、ね☆!
02:最後にはちゃんと羂索さんたちにもLOVEを届けないと!
参戦時期:死亡後
備考
【支給品紹介】
【菊一文字RX-7@銀魂】
鬼龍院皐月に支給。真選組一番隊隊長沖田総悟の所持刀。
刀としての切れ味もさることながら、一番の特徴は内部に搭載されたデジタル音楽プレイヤーであり、連続再生時間は最大124時間。
刀にそんな機能必要あるのか?というツッコミはお控えください
【菊一文字RX-7@銀魂】
鬼龍院皐月に支給。真選組一番隊隊長沖田総悟の所持刀。
刀としての切れ味もさることながら、一番の特徴は内部に搭載されたデジタル音楽プレイヤーであり、連続再生時間は最大124時間。
刀にそんな機能必要あるのか?というツッコミはお控えください