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  • stci2 @ ウィキ
  • 百夜モモの日記

stci2 @ ウィキ

百夜モモの日記

最終更新:2025年08月19日 10:13

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

百夜モモについて


百夜モモとは…
StCiの街にて警察として働く青年である。
人懐っこさと誰にも負けないやる気と元気で今日も彼なりの物語を紡いで行く。

ここのページでは、
百夜モモが綴る日記を見ることが出来ます。

百夜モモのメインページはこちら


注意事項


当ページの内容はネタバレを多く含みます。

また、住民の方はパワーゲーミングにならないよう
実際に街中で聞いた際にRPとして触れるようにお願いいたします。

非公式wikiの話題を街中にて出すこともNGです。


日記


+ 移住初日
移住初日

  • 5月5日、新しい街で-昼
気がつけばこの街の駅に居た。
なんでここに居るのだろう。さっきまで何をしていたっけ。と考えながらロスサントスに向かおうとする。
…が、電車も来なければ自転車の借り方も分からない。
人見知り発動で送ってもらうことも出来ずになんとか徒歩で向かった。昔も車がないからって遠くまで山を登ったような…。山道の歩き方もなんとなく分かるし、なんとなく懐かしい。

  • 5月5日、新しい街で-夜
CBC主催の自転車チキンレースの日。
することも無かったため、なんとなくで自転車を買い会場に向かうも思ったより人が多く人見知り発動。あたふたしながら茂みに隠れた。その時に話しかけてくれたのが海咲 ゆうだった。イベント後に警察署まで送ってもらい、そのまま就職。ふたたび警察として過ごす日々の楽しみとともに今日という日を終えた。


+ 5月の思い出を開く
5月の思い出

+ 5月??日
5月??日
  • 元気とやる気、トミさん愛
この街でまた警察になって。前の街よりかなり犯罪が多いことを知った。なんども負けて、食らいつくことさえ出来なくて言葉にできない程の悔しさがあった。だからこそ、がむしゃらに練習した。昔と同じように。そして警察を知ろうとすれば元気に声を掛けて話していた。元気とやる気だけが、僕の取り柄だから。まだ出会ったばかり、街に来たばかりであれば話す内容は…「トミさんが〜」「トミさんは…」
「トミさんも〜」と尊敬する上司chan tomiのことばかりだった。桜乃 ヒサメには「ホントにトミさん好きだなぁ〜笑」と苦笑され、彩道 呂守にはchan tomi = 百夜の飼い主だと思われるようになったとか。

+ 5月6日
5月6日
  • 初めての高級車対応、気になる人物
5月6日、初めて高級車強盗対応をした。
立ち回りも何も分からず、なんとか戦ったはもののダウン。しばらくすると自分にトドメを刺した黒い車が傍に止まる。車から降りてくるのは、黒いタンクトップにマスク、両腕タトゥーの人物。
「車借りてくね〜!」と百夜が乗っていた緊急車両を奪い戦闘復帰。
そして、事件対応が終わったあとに百夜に一通の電話。
声の主は先程の人物だった。「初めましてだねぇ〜」なんて会話をしてたこともあり名前を問うと「捕まえられたら教えてあげる」とのこと。当時、百夜が1番気になる人物は間違いなく彼だっただろう。

+ 5月10日
5月10日
  • 友達と仲間:昼
この街に来てから数日、交流関係が警察に留まっていることに気づき食料補給を名目とした友達探しのために北(サンディ)の飲食店、CAFE & BAKERY -フォリア-に向かった。
そこに居たのは狐城 晴、通称檻の中の狐。犯罪のない北に警察が来ることは珍しいらしく、あまりにも喜ぶものだから1.2時間と居座ってしまった。「きつねちゃん」「よまわりさん」と呼び合う友達を見つけた。

  • 友達と仲間:夜
R.O.C主催レースイベントにて、警備など諸々の対応をするため警察として彩道呂守と向かう。
会場付近をうろついていると海咲 ゆうと狐城 晴が話してるのを見かけ駆け寄った。
レースが始まれば海咲ゆう、狐城晴、彩道呂守、百夜の4人で観戦。1レース目が終わるとヘリポートに南葉 永人の姿が見えれば駆付けた。のちに5人で話ながら、ヘリに乗って観戦したりなど警察の仲間だけでなく純粋な友達と満喫出来た夜だった。

+ 5月11日
5月11日
  • 犬のおまわりさん
この日はフリーカ銀行強盗、ATM強盗の対応が多かった。フリーカは現着から人質解放までの時間が長く犯罪者との対話が出来る。試行錯誤で犯人と話してみたり、人質交渉などのコミュニケーション能力を磨こうと心掛けた。そしてこの日はチェイスを終えて修理に行って、修理が終われば現場へ向かうを繰り返していた。少しずつ、仲間と犯罪者ともに可愛がられる”犬のおまわりさん”な百夜が見えてくるようになってきた。

+ 5月15日
5月15日
  • 確保への貢献
初めてのコンテナ強盗対応。立ち回りなど分からず向かった。どうやら高級車強盗と同じくチェイスと撃ち合い両方をした行うものらしい。
ある程度行けば警察車両から降り犯人の乗る車のタイヤを狙い射撃に移る南葉 永人。永人さんが攻撃する車を逃がさないよう反対側に回ったり、パンクすれば噛み付くように追っていった。最後の最後、撃ち合いに負けた…かと思いきや相手も出血でダウン。ギリギリ合格ライン…だろうか。
しばらくして、chan tomiと桜乃 ヒサメの乗るヘリがこちらに向かってきた。「犯人…恐らく出血で…」と声を振り絞ると「ナイスー!」とヒサメさん。「でかした百夜!」「上出来、上出来だ。」とトミさんの声が聞こえれば身体の力が抜けふにゃっとした顔で「やった」と応えた。出来るのなら、ダウンせずまだ戦いたかった。

+ 5月16日
5月16日
  • 未練タラタラじゃん
本署待機中。いつもより早い出勤の黒瀬 陽翔の姿が目に入る。実は言うと、彼のことはあまり掴めてなく苦手とまでは行かないが、警戒していた。
そんな黒瀬がスマホを前に何かをブツブツと呟く。
「白隼」という言葉が聞こえ、はっとした。それは少し前からbirdyに上がっている「とある新聞記者」による記事のものだった。その記事に連ねられる日付は1,900年代のもの。どこから投稿しているのか、誰が投稿しているのか。そして、黒瀬陽翔は百夜に自身のことを語った。「警察でいる必要性は無い」とも。疑問を返す百夜。「不老不死ってことは、出会っては見送ってを繰り返してるんでしょ?それでも、この200年。黒瀬さんの中に居たのは…白隼さんと蒼月さんって訳だ。」肯定する黒瀬にクスッと笑う。なぜ、そこまであの2人が大切なのだろう。ともかく、思うことは…「未練タラタラじゃん?笑」 クスクスと笑う百夜に「うるせぇよ。」と不服そうな黒瀬。白隼さんと蒼月さんもどっかで見てくれてるんじゃない。それに今だって、笑い合える仲間と育てるべき部下がいる。ここに残って欲しいと微かに思った。彼が、思っているより弱いヒトだと知ったから。

+ 5月17日
5月17日
  • 友達と車と楽しい時間
ちゃんきもこと衹砂 肝子と狐城晴と遊んでいたところ、CBCが開いたことに気づき皆で向かう。狐城晴はロスに降りてくることがほぼ無くとても興奮していた。百夜はというと、南葉永人から貰った車をカスタムしようと試みた。CBC店員やちゃんきもときつねちゃんに見守られながら初カスタム。バチバチにおしゃんな見た目にするも「センスがギャング」と言われてしまった。いやただの好みなんですけど!?

  • イベント警備のお仕事
Projict S主催の大型レースイベント。
警察は実況担当を乗せるヘリ係と、コースに心無きの車が入らないよう警備係で分かれていた。百夜と尋葉 あるは警備係。予め警察車両で通行止めするも、強行突破してくる心無きをなんとか食い止めた。あるさんと仕事をするのは初めてだった。警察呼の司令塔として動く彼は仕事を任せれば「お願いします。」、こちらが仕事をこなせば「ありがとうございます。」と丁寧に返す。警察全体の仕事なんだから、行動するのは当たり前。感謝が大事であることには変わりは無いけれど、もう少し砕けても良いのになぁと思った百夜だった。

+ 5月18日
5月18日
  • 最後まで喰らいつく
この日は宝石店強盗。そしてコンテナ強盗のチェイスをした。そしてこの2つの事件、両方とも犯人確保に貢献出来た。生きたまま、犯人を隣に乗せ帰署出来た初めての日だった。後ろから見ていたり、車が逃げないようにガードしたり、自我を出し思いっきりアタックしたり。いろんな事が出来たからこそ、「これからどう動くべきか」という道が開けて来た。体力は余るほどある。整理して考えろ。体と共に頭も動かせ。何故、どう動く。僕がするべき行動を、仲間の行動を振り返ると共に導き出せ。
僕は、百夜モモはこれからだ。

+ 5月19日
5月19日
  • 探さないでください。
チェイスにて、百夜がしたい動き。
それは犯罪者の車両をガードし食い止め、他の警察にアタックしてもらうような動き。そして手負いに最後まで喰らいつく動き。今までは何も考えずになんとなくでやっていたこと。やろう!と思いやればかなり難しいことが分かった。連携が、上手く取れない…。相手の能力が高かった。悔しいばかりで、驚くことに涙が零れそうだった。これが悔し涙か。悔しいで泣きそうだなんて、初めてだ。寝る前に、影光玲夢に電話をした。「チェイスを教えて欲しい」と。玲夢さんは今北に篭っているらしい。そこで車を教えてくれるということで、明日からは北に行くことにした。出勤できないのは寂しいが、どうにかこれで腕を上げたい。ちゃんと、上手くなって戻ってくるので ─ 。

+ 5月20日
5月20日
  • 面白いでしょ? 
警察署のロッカーに立つ。署員達が談笑している中、静かに荷物をまとめていた。官品をしまう。そして最低限の荷物を鞄に詰めた。
警察署のガレージに立ち、その場にいた警官達に「しばらく出勤せず、北にいます。」と言い放った。
辞めるの?なんて声もあったが、そんな訳ない。僕には警察以外無いんだから。
車を北へと走らせる。詳しくは知らないが、禊中の影光玲夢に会いにいく。昨晩、百夜は更なるスキルアップを目指し影のボスである彼に「チェイスを教えて欲しい」と頼み込んで居た。そして今日から、彼の元で修行をする。ああ、そういえばもう少し…何人かに北に行くことを伝えれば良かったな。とは言え、帰らない訳でもければそう遠い訳でも無い。また連絡しよう。
怜夢さんに会えば、チェイスの基礎や覚えておくことを一から叩き込まれた。理由や活かし方を考えながらひたすら頭に入れる。途中、「闇落ちはしないの?」なんて聞かれるが直ぐにしないと答えれば、ずっと警察で居るからこそ「怜夢さんを捕まえられる位に鍛えてよ。その方が面白いでしょ?」と付け足す。確かに、と笑う怜夢さん。
そしてその日は気分転換にもなるような、1市民としての楽しい日々を送った。それでも…警察たちの動きを見れば会いたくなる。通報が入れば気になってしまう。今は、自分のことに集中しよう。そう心に決めては、眠りについた。

+ 5月21日
5月21日
  • 北街の影で特訓を
影光玲夢とのチェイス修行2日目。
少し早く起きては、引きこもりの狐(狐城 晴)を車に乗せ昨日教わったことを実践しに行った。心無きの車をスピンさせること。そしてスロープのガードレールを飛び越えること。北街を周りながらの復習をした。犯罪可能時間になると、やはり通知が鳴り響く。当たり前に恋しくなって、chan tomiが出勤しているのを見ればすぐさま電話を掛けてしまった。寂しい、もう警察戻りたい。なんて伝えるも…彼は僕のことを分かっている。僕がただ想いを零しているだけで、北で頑張ると決めていることなんて手に取って分かるのだろう。「大丈夫、出来るだろ?」と返した。僕はこれだけで勇気も、元気も与えられてしまうんだ。子供のように単純な言葉で、「うん、出来る!!」と応える。僕の理想の上司そのものの彼の声を聞けば気持ちは切り替わっていた。そして影光玲夢が起きてくれば今日もチェイスの練習だ。模擬戦…とまでは行かないが軽く逃げている車を追う。僕が近づけば直ぐフェイントを掛けて曲がる。距離が離れて見失いそうになれば車の影に隠れやり過ごす。そして不意にジャンプする。あーもう、うざったい!!…けれど、同時にただ単に楽しかった。そして玲夢さんはちゃんと褒めてくれる。飲み込みが早いと、出来て偉いと。早くマスターして、且つ事件対応時にも落ち着いて行えるようになりたい。そう強く思いながら練習に励んだ。ひと段落つけば、狩猟や服を買ったりもしていた。そして相も変わらず移動中はずっとチェイスの練習。どうにかアタックしよう、どうにか着いて行こうと頑張っていた。「また明日も来るから」と玲夢さん。「うん、ありがと。」と返せばベッドに潜り布団を被った。

+ 5月26日
5月26日
  • 捜査フェーズ
影光玲夢とのチェイス練習中の出来事だった。
警察のbirdyアカウントより街の一部が危険地帯になると市民に近づかないよつ促す投稿をしていた。
影の無線に居た玲夢さんは直ぐに情報を回すように、否。探るかのように構成員を向かわせた。
何があるかと思えば、抗争だ。
ギャング設立にあたり、イメージカラーが被っていた2つの青が「青」を守るために戦っていた。
現在居るギャング(半グレグループ)のカラーは今も僕の隣にいる影光玲夢をボスとする黒。
赤・黄色・グレー・ピンク。そして青が2つ。
そして青の名はあまり聞かないものだった。
聞くとすればちゃんきもこと、祇砂肝子。
先ずは心配。後に両者表に出ない青の情報が欲しくなった。無線で話す玲夢さんの声を聞きながら、ちゃんきもに、そして仲間である北上 ユマにまで情報を求め電話をした。大分嘘を吐いたが、幸いなことにユマちゃんは僕の嘘に気づいている。彼女も嘘を吐いていたこと、そして話し方で察した。探るとすれば…彼女を選んだのが間違えだろう。ただ、僕の意を汲んでくれないだろうかと彼女を選んだ。嘘を吐いた罪悪感と共に。
出来るだけ情報を集めれば、再び隣に居る玲夢さんと話す。警察としても情報が欲しいのには変わらない、その通りだ。今まで目立ちもしなかった2つの青が表に出た。ギャングとなるのは当たり前、ならば探らずにはいられない。探らない理由すら無い。
利害の一致というか…、玲夢さんは”警察”として僕が情報を求めていることを解ってくれていた。それに安堵した。そして、玲夢さんは僕を可愛がっているからと渡せる情報は渡せると言ってくれた。
僕が警察としてやりたいのはこれだ。
犯罪者でも変わらず一市民と捉える思考は絶対に曲げない。そして、そんな僕だからこそ得られるものがある。まぁ、柊 エヒさんにかかればこんなもの直ぐに情報を集めてしまうのだろうけど。

  • 成功の瞬間
抗争の話が落ち着いた頃。
上手く曲がる方法を教わっていた。それこそ、曲がる方法は道や車によって変わるものの基礎の技術は身につけてなんぼだ。そして北に影光玲夢と居ることでマンツーマンで自分のことに集中することが出来る。
曲がるタイミング、アクセルを抜くこと。
ブレーキを踏むタイミングと長さ。
ハンドルを切るタイミングと戻すタイミング。
考えることと手と足の動作が多かった。
教わったことを理解するために頭を回転させる。
教わったことを実践するべく手と足を動かすためにさらに頭を回転させれば口数が少なくなるほどだった。
何度も、成功するまで繰り返す。
成功した時の感覚を身につけるまで。
少しずつ近づいていっているのがわかった。
ならば、あと少し。もう少しだけ。
夜ももう遅かった。体がもう寝たいと欠伸が出る。
「成功したら寝る」と自分に言い聞かせるように放った言葉に「ストイックだねぇ〜」と玲夢さんが返す。だって、もう少しってところで終わってはモヤモヤする。出来そうなんだから、出来てからその感覚を噛み締めて眠りたい。
そんな話をしながらカーブに差し掛かればハンドルを切る。最後に車の動きながらアクセルを踏んだ。
「そうそう!!そうそうそうそう!!!」と影光玲夢
「こうか!!!いけた!!いけた!!!」と百夜モモ
歓喜と安堵が重なれば形容しがたい感情とともに口角が上がった。
「今のめっっっちゃベスト!!」と喜びながら褒めてくれる玲夢さんに感謝でいっぱいだ。褒めながら改善出来る点を伝えてくれるのがありがたい。そして、こうして自分のことのように喜んでくれるから。僕は彼を本当の兄のように感じていた。

+ 5月28日
5月28日
  • 影のボスと過ごすこと
影光玲夢が起きてくれば北の病院に向かう。
あぁ、またこの服装…。禊期間中、北のカフェで働く玲夢さんは半グレ組織のボスとは思えない程可愛い服を着ている。正直の所、普段の服装の方が好きだ。色んな人がいる…と思えば、半グレ組織、グレーの朱瞬ブッチと甘ノ寂あんが居た。声と服装で察すれば偽名で声を掛けるも知らないフリをされる。そして…ギャング、半グレの抗争の話を警察の前で堂々とするんだよなぁ!!
ブッチさんが「じゃあ黒と抗争するならモモちゃん攫う」なんて言われたりなんだり…影のボスと仲良いとこうなるのか。そういう本人も奪い返すと言う訳だし。冗談といえど、ややこしいことになりそうだ。まぁ、影のボスである玲夢さんと居ることに悪いことがない訳ではない。闇堕ちの噂や、影が送ったスパイ説。いい顔をしない人達も一定数いる。聞かれれば、一から理由を説明出来るくらいにはハッキリとした意思でここに来ているから問題は無いんだけど。そして、それより利となることが多い。自分のことに集中出来るし、それこそ影光玲夢は面倒見もいいし能力だってある。そしてボスである彼の隣に居ることで情報はある程度流れてくる。玲夢さんも僕の目的や意をしっかり汲んでくれているためやりやすい。
今のところ問題なんてそうそう無いが…、いつかは鬼が出るか蛇が出るか。
そして、玲夢さんは僕に対し、最近弱音や不安を零すようになった。彼が僕のことを信頼してくれているからだろうか、ボスである以上は下の人達に言えないことだってある。彼の抱えることを全て分かった訳では無い。けれど、真意に強く寄り添えたらと思う日々だった。

+ 5月29日
5月29日
  • …大分黒い。
昨日の出来事だ。
半グレ組織ピンクと赤が抗争をすると言う情報を影光玲夢が聞き出せば犬かのようにはしゃぎ出す。そして、一緒に見に行かないかと誘ってくれた。それは…良いのだろうか。今回玲夢さんがはしゃいでいる理由の1つに、"抗争が北で行われるから"というものがある。玲夢さんと2人で見に行くならまだしも…。
当日、いつもより早く起きてくる犬状態の影光玲夢。「車で行くの?」なんて言うも、「いや車じゃなくて…ほら、迎え来たよ。」と黒いヘリが目の前に降りる。
そして運転していたのは影の構成員だった。
ほらそうじゃん!!大分良くなくない!?!?
それこそ闇堕ち疑われるじゃん!!!と困っているとヘリに乗っていた影の時暇 風人の服を借りることに。こっちもこっちで良いのか…!?と悩みに悩んでると「声出さなきゃバレない」という影光 とばりと「真面目だねぇ〜」と言う玲夢さんに囲まれていた。
途中、警察の黒瀬 陽翔の声が聞こえれば廃墟の中に隠れ様子を伺った。まずい、バレたらなんて言われるか。闇堕ちを疑われるのは勿論。退職してない状態でコレなんて、スパイ扱いされても仕方がない。なんなら一番いじってくる奴に見つかった。
しばらくして、「もう居なくなったよ」と玲夢さんから言われればヘリのある場所まで戻ってくる。なんやかんやで向かったり、なんやかんやでまた影の構成員達と話したり。抗争を見て回ったり。
そろそろ眠くなってくれば、緑乃 テリアさんに病院まで送ってもらう。道中、無線で僕に「おやすみ」と伝える玲夢さんにはやはり僕のことを可愛がってくれてるんだなと思うばかりだ。テリアさんに「玲夢と仲良いよね〜」と言われれば「毎日会ってるもん」と返す。そこから「デキてる?」「デキてない!!」とかなんとか冗談を言い合える空気感。そして玲夢さんのことを少しだけ教えてもらったり。「俺らも警察好きな人多いけど、モモくんはウチの所(影)からは特段気に入られてるんじゃない?ボス含めだけど。」と言う言葉に上がる口角をバレないようにそっと手で隠す。病院につけば「はいよ!」「ん、ありがと。」「またね〜」なんて言葉を交わす。
病院の影に隠れいつもの服に着替えては、少し後ろめたい気持ちと共に病院に入る。そして病院内の人達と少し話してから病室の前で1人、「はぁ…、大分黒い。」と溜息を吐いては眠りについた。

+ 6月の思い出を開く
6月の思い出

+ 6月1日
6月1日
  • ただいま!!
5月末、影光玲夢との特訓を終え6月になった。
無線に入り「おはようございます!今日から戻ります!!」と告げる。僕の大好きな上司chan tomiが「早く帰っておいで~」と優しい声で返した。僕の居場所はちゃんと、警察にあるようだ。
北での生活も充実していた。影だけでなく他のギャング達とも仲良く出来たし、白市民達にも優しくしてもらって"警察"以外の趣味となるものを見つけていた。少し寂しさを覚えるも、僕が居たい場所、居るべき場所は警察だ。久々に見れる署員の顔、久々に聞ける署員の声に胸を踊らせていた。
さぁ、出勤開始となれば。ATM強盗に車を走らせた。王 白面曰くATM強盗は直ぐにチェイスに発展するためこちらの練習にもなるとのこと。僕としては犯罪者とのコミュニケーションを大事にしたいからフリーカ銀行強盗のが好きなんだけど…、練習となるなら場数を踏むためにもいくらでも走ろうじゃないか。今日からが実践編。
玲夢さんへの最大の恩返しは彼を捕まえることだ。

+ 6月??日
6月??日
  • なんなの?笑
昼から夕方あたりにかけてだろうか。
1人で警察用のレースコースにて運転の練習をしていた。事件対応に使う車をパラゴンからジャグラーに切り替えたのだ。パラゴンとジャグラーでは真反対と言えるほどの多くの違いがある。今までなんどもパラゴンやトーレンスで走っていたコースでもジャグラーでは違いが大きいだろうだろ。また、地形を覚えるためにも街を走っていた。
すると、いつだかの不在着信の折り返しだろか。緑乃 テリアから電話が掛かって来た。
あの日…、抗争の日以来だな。なんとなく話す流れになれば1度出勤を切りテリアさんの車に乗り街を走る。テリアさんも車の練習をしているようだ。雑談をしながら少しコツを教えてもらったり。
そのあと百夜初のカヨペリコにも連れて行ってもらった。初めての場所に気になるものを見つければ直ぐに走っていってしまう百夜。「大丈夫?ごめんね?」と告げれば「大丈夫だよ、"リード"付けてなくてもちゃんと見てるから。」
テリアさんも犬扱いね?りょーかい。笑
無数の敵が居る地にて、よく分からない警察のカップリングなどを聞かされる。上司のそーゆー話気まずいんですけどぉ…。
途中から分かってきた。この人大分意地悪好きだな?
面倒見は良いんだけど、どうにも振り回されそうだ…。別れ際に誰もが呼ぶような呼び方は嫌だなと話、「次会う時までお互いのあだ名考えとこ!」と言って僕を警察署まで送ってくれた。

+ 6月4日
6月4日
  • 不穏な空気と強い意志
警察として南に戻って数日が経った頃。
「警察とギャングの区切りをしっかりしろ。」と言われることが多くなった気がした。僕からすればしっかりと区切りは付けている。ギャングと仲良くしていたい理由も、話しをしたい理由も全て自分の中にしっかりある。そして…、僕の心が警察であることは関わってきた署員やギャングや市民の人達が1番知っていることだろう。
同時に、今日は禊を終えた影光玲夢が南に戻ってくる日だった。しっかり彼に礼を伝えたい。R.O.Cにて影のメンバー黑波 れんに会えば「玲夢さんいつ起きて来るのー?」なんて会話を。
れんさんが玲夢さんに伝えてくれたのだろうか、少し経った頃に玲夢さんから電話が掛かってきた。出勤を1度切り玲夢さんに会えばの姿が見えれば「玲夢さーーん!!」と声を掛ける。バイクに乗っていた玲夢さん。降りる訳でもない…後ろに乗れってことなのかな?そう思い玲夢さんの乗るバイクに跨れば乗れば、それを待ってたかのように走り出す。そしてなんでもない雑談もしながら礼を伝えた。「そんな良いのに笑」と返されるものの、僕からすれば本当にありがたいことだった。僕に弱音を零すようになった玲夢さんに対し、「命が軽いと思うのは僕も一緒。でも、それを守るのが僕の仕事であって…。僕が昔から大事に、信念にしてることなんだけど。"大事なものは全部選ぶ。何一つ捨てさせない。捨てない。"だから、玲夢さんのことも守るから。」とこの言葉が少しでも玲夢さんの助けになって欲しいと思いしっかり伝えた。
今度は影光 とばりさんから話があると。どう話すか迷っているようだから、「闇堕ちしないよ?」なんて伝えれば「違うよ、誘っても来ないでしょ。笑」と返してくれればやっぱり僕のことを分かってくれていることに安心する。
とばりさんの話はそれはもう…随分と重いというかなんというか。僕の噂についてだった。僕が闇堕ちを疑われることで警察全体への見え方が悪いよね、なんて話をされているらしい。それに不満を覚えたとばりさんが話しかけてくれていた。大丈夫なのに…。多少なりともリスクある行動をして、そのリスクが起こっただけ。一部記憶が欠損している僕でも、前の街でも言われてた記憶がある。しっかり自分で示す。言葉でも、行動でも。伝わるまで伝え続ける。頑固なまでの意志を伝えた。
とばりさんも納得はしてくれたみたいだ。「なんかあったら言ってね?」と何度も何度も言ってくれる。とばりさんだけでなく、玲夢さんもだ。「面倒見られっぱなしだなぁ…」なんて言うと「モモちゃんのこと大好きだもん、ウチら」と言われ少し涙が滲んでしまった。
その日からだろうか、警察の居心地が少し悪く感じるようになったのは ─ 。

+ 6月8日
6月8日
  • 僕だからこそ
いつもより少し早めに目を覚ました今日は、影光玲夢とカヨペリコに行く予定だった。
けれど、基本夜遅くに起きてくる玲夢さんはしばらく待っても起きてこない。暇だし、車両整備でもするかとCBCに向かった。
数台警察車両を治していると、緑乃テリアの姿が。「てりてり〜!おはよ!」なんて声を掛ける。
影で今起きているメンツを聞くと、丁度影光とばりから「髪切ってるよん」とメッセージが送られてくる。はいはい、来いってことね?笑
車両を戻し指定された場所へ向かうと、とばりさんだけでなく三廻部無々もその場に居た。グレーと影の女の子たち…、関わりあったんだ。と思ったらなんだ、初対面らしい()
そしてそのまま…テリアさんと合流すれば、
とばりさん、むむちゃん、テリアさん、僕の4人。女子グループと男子グループに分かれれば、カヨペリコへ出発。
テリアさん…てりてりと一緒になるのは2回目か。彼は周りを良く見てくれるから、少し遠くに行っても大丈夫という安心感があった。ホラーは苦手だけど「人間の叫び声は好き」という大分サディストな話を聞きながら。優しいクセして意地悪なのが1番タチ悪いだろ…。
「影のこと好きだけど、警察辞めたって一緒に犯罪してるのは見えないしなぁ〜」と話したり、玲夢さんが百夜を欲しがる理由に疑問を持つも「玲夢もあんまりメンタル強い方じゃないし、心の拠り所が欲しいんじゃない?」と話したり。
そこから影の緋廉あか、田谷めろも合流し共にカヨペリコへ。
最後の最後で玲夢さんから電話が掛かって来た。大分眠そうな玲夢さんの声。影のメンバーから「この時間起きてくるのほんとに珍しいから」、「20時前に起きてきただけでも褒めてあげて」と聞いていた。
ああ、本当に僕との約束のために起きてきてくれたのか。大きなあくびを電話越しで聞けば笑ってしまった。玲夢さんがカヨペリコにつけば、なんやかんやでグレーのボス朱瞬ブッチも合流。玲夢さんにおぶられたまま影とグレーの模擬戦の話を聞いていた。

  • 僕にしか出来ない
夜、ミッカーマウスとの長いチェイスの後R.O.Cにてぼろぼろになった車両を修理していた時。王 白面に声を掛けられた。今日模擬戦があるはずの影と灰色。そろそろ時間のはずだが…周知していない人物も居るらしい。今日で間違い無いはずだ。ボス本人から聞いたんだから。…かというボスも起きてねぇじゃねえか!!!仕方なくく緑乃テリアに電話をすれば情報を聞き、白面くんに伝達。大丈夫そうだな。と一息つけば今度は「赤の人と連絡つかない?」赤?赤の連絡先…、ボスの紫鬼みかどさんなら…?と電話を掛ける。なんだか警察とギャングを伝達係…みたいになっているなと苦笑する。まぁ、この状況が僕にとっては嬉しいんだけどさ。僕はギャングらと仲良くする…というか、対話を大事にしたい。ある程度の交友関係を築きたい。なぜ更生して欲しいかって、犯罪している彼らにも危険があるから。彼らも、僕らが守る市民の1人であることには代わりが無いから。ただ、それは僕のエゴでしか無いことは重々承知している。
僕は警察として、この活動方針を変えるつもりは無い。変えたくない。
こんな警察、さぞ珍しいだろう。
だからこそ、利用してくれ。それで、僕の言動を許してはくれないか。

  • 僕は分かるよ笑
修理が終わり、現在応援を求めている現場へ向かう。犯人は…チキンと聞けば「あぁ、田谷めろか。」と本名の方で認識する。「一応"チキン"の方で通ってるからね?」と上官に言われるも、それじゃあ指名手配掛け辛いじゃないか。
ふぅ。ちょっと遊んでやってもいいよね?
サイレンを鳴らしながらスマホを取り田谷さんに電話をする。「今何してんの〜?」と何も知らないかのように聞く。そしたら素直に「フリーカでお金とってる」なんて言ってくれるんだからさ。現場につけば「ねぇねぇ!田谷さぁん!!」と直ぐに声を掛け「さっき電話で言ってたよねー?てかさっきそのカッコであったよねー?分かるよ僕は!!」なんて詰め始める。「別人じゃない?」と返されれば即座に電話を掛ける。「はいもしもし〜」とその場で電話を取る。目の前で通話してんじゃん!!バレちゃったね。
その後確保、罪を精算した後にアジトまで送る。
今日模擬戦をする7人に囲まれるも…ありゃ、一切怖かねぇや。警察という立場上どちらを応援、ということは出来ない。出来ないけれど…これは僕という一人の人間としてだ。「絶対死ぬなよ!!!!」と大声で告げれば署に戻った。

+ 6月9日
6月9日
  • 人質日和!?
今日はそこまで体調が良くないし、しっかりと業務をこなせそうに無い。万全な状態で業務を行いたいから今日は休もう。といっても…なにをしようか。
お金が溜まったから、ずっと欲しかったシノビというバイクを買った。所謂衝動買いというやつだ。
今度三浦 あきぴさんにカスタムお願いしよ〜っと。
まぁさらっとバイクを買えば本当にやることが無い。非番かぁ…。よし、影のアジトにでも行くか。
丁度田谷めろと緋廉あかが居た。暇で来ちゃった〜。なんて雑談をしているとまぁギャングである2人は犯罪の話をし出す。犯罪しないでよー、とはもちろん告げるもののまぁさらっと流されますよね。分かってますよ。人質をどうするかなんて話になればたやてゃが口を開く。「人質かぁ…」そんなたやてゃと目が合った。あ、これは…。「ちょっと遊びに行こっか!!」あー、人質コースかこれ。丁度いいところにと言わんばかりに人質に取られるものの警察も忙しいものだから色んな犯罪現場をハシゴで連れていかれる。道中真白 白絵さんに出会えば「連絡先交換しよー!!」と人見知りはどうしたんだ、お思うほどフレンドリーに話していた。さぁ、これで影の持っていない連絡先は残り1人っと。
そしてたやてゃが迎えくるよーと言えばピンク髪にピンクのバイクの人が来る。「え、だれ…?」声を聞けば緑乃テリアじゃねぇか。人質の身柄引渡し…警察じゃなくてギャングに。てりてりぃ〜…笑
色々あってもう一度アジトに帰ってくれば、時暇風人と野茂マーマレードを見掛ける。「ぜってぃー!!!マリー!!!」と声を掛けるも「なんでいるんだよ笑」と笑われる。まぁそうですよねぇ〜。
2人に銃口を向けられるものの「え、ごめん。なんも怖くない。」と顔色1つ変えずに告げた。「そんなのアナタだけよ〜…」「え、舐められてる?」「怖くないって、舐められてるよ」なんて2人で文句を垂れるように話しているのを聞いていても頭に浮かぶはてなマーク。
「だって、撃たないでしょ?」

+ 6月13日
6月13日
  • 目標であり…
最近メカニックが起きてきていないこともあり今日はあまり犯罪が起きていなかった。
ATM強盗の通知がなり向かう。現行犯では無いものの、押収対象物を持つ蝶月あおが居た。
見慣れないものが入っているものの、本当に押収物かは分からなかったため調べながらも会話を交わす。どうやら、僕のことは認知してくれていたようだ。連絡先を交換して影の連絡先はコンプリート。
さて…あおさんが動いている。先程緑乃テリアがBirdyに投稿をしているのを見掛けていた。
面倒見が良いてりてりなら、あおさんに付きっきりで教えたり色んな経験をさせるだろう。そう少し警戒しながら署に戻る。
いつもなら早々に事件が起こっているがやけに静かな街も落ち着かない。…と思っていれば宝石店強盗の通知が入る。グレーか、影か。現場に着けば見覚えのあるピンクのバイクが目に入る。CBCのピンクテロにより染められたてりてりのバイク。
そして店内に青髪が見えれば予想は的中か?と少し嬉しい気分に。
チェイスをしロスト後、上官彩道呂守が影のアジトへ向かおうとする。大丈夫だろうか…。
僕が行く分には殺されることは無い。それなりの関係値があってこそだ。彼らが嫌がることも把握した上での行動だ。
ただ…、他の人が行くとなると大きな不安があった。
なんだかんだで戻ってくれば、今度はクラブ強盗。
そしてまたもや影。てりてり、あおさんは確実だろう。
あと一人は…?あーもう、くそ。時暇風人だ。
大丈夫。問題なく撃てる…が、未だ影相手に勝てるわけのない僕は直ぐに倒れてしまった。
警察全滅後、「あれ、なんかここに居る。笑」とぜってぃの声。
お・ま・え・さぁ!!分かってんだろ!?!?
うざったいなぁ〜笑
よりによって僕をいじる2人がいるのだ。
治療し帰署すれば今日の反省会をした。
呂守ちゃんの考えとして、僕が行くことで影のメンバーは僕を狙うのではとのこと。所謂おとりにされたということだ。ハッキリ言える。影に限ってそれは無い。が、こう利用してくれるのは本当に嬉しいことだ。
さて、そろそろ寝る時間も近づいていた。最後に…アイツに電話でもするか。
何度かコールがなったあと、「はいもしも〜し」と声が聞こえる。「なぁ〜!!ぜってぃ〜!!!クッソ悔しいんだけど!!笑」彼らとやるからの悔しさと楽しさを伝えたかった。コイツを選んだのが間違いだった。てりてりにしとけば良かったか…。「あ〜なに?さっき負けて悔しいって?ど〜んまいっ♡」も思いっきり煽られる。けど、相手が君らだからこそ僕の闘争心に火はついていた。「早く勝てるようになってくれ〜」とぜってぃが告げる。んは、玲夢さんと似たことを言うんだなぁ。
って本人に言ったら「一緒にするな」って言われちゃいそうだな。
警察として僕が目指すのは彼らが足を洗うこと。
けれど、それまでの段階として"影を、影光玲夢を捕まえること"というら目標が僕にはあった。
そして、彼らと仲良くなれたからこそ。こんなにも、燃え上がるのだろう。

+ 6月14日
6月14日
  • 平和ボケ
さて、今日も犯罪対応。
実の所、夕方に少し緑乃テリアに弱音を零した。理解し優しく話してくれると共に、するべきことはしっかりと「頑張って」と言ってくれた。
僕らは仲がいいけれど、白と黒。警察とギャングという壁がある。互いに真反対の道を歩く。僕らが違う形で出会っていたのなら…彼らとただの友達になることは、出来たのだろうか。
僕は、てりてりと…影のみんなのただの友達になりたい。なりたかったなぁ…。
そんなことは置いておき、今するべきことに目を向けよう。
初めましての犯罪者とのチェイスと、
蝶月あおちゃんと、田谷めろ…じゃなくてチキンだっけ?やっぱり影の確率がダントツだ。何かあったのだろうか。
しばらくし、署長の隣ノまりにぃさんが起きてきた。声を掛けるのに戸惑う。
「署長…!!」とかなり掠れた声で話し掛ける。「署長と、ヒサメさんとお話したいです。」と言うと了承してくれる。ヒサメさんはまだしも、署長とはあまり話したことがない。どう話せばいいか分からず…かなり、ぎこちない形になってしまった。気まずい沈黙が続くも少しずつ話した。しっかりとした場で話すつもりではあるが、僕がどう動きたいか、僕の考えることなど。
多少は…まりにぃ署長とも話せるようになった…だろうか。これも僕の問題だが、まりにぃさんとは本当に話したことがなかった。だからこそ、少し怖いとさえ思っていた。知らないから怖い。ならば知ればいい。僕はそれから逃げてきた。やっと、小さな1歩を踏み出せただろうか。
少し安堵するも高級車強盗の通知がなる。
久々の中型事件対応だ。寝る時間が早いことから、僕は主に対応するのは小型事件、そして中型でもクラブ強盗だけだった。今までとは違う対応に切り替えたこともしらなかった。戸惑いながらもそれに動く。相手は影だ。田谷めろと緋廉あか、緑乃テリアに空耳ヒデ。多くの知り合いが僕を襲い、僕の仲間に襲いかかる。遊びじゃい、互いに仕事だと思っている。少し…、ほんの少しだけゾワッと変な感覚がした。互いを互いに傷つけ合う犯罪現場。誰が発砲しているのかも、誰が車で人を轢いているのかも分からない。否、全員だ。
楽しいとかそんなもんじゃない。ただ、ただ苦しかった。
傷つけたくない。傷ついて欲しくない。傷つけて欲しくない。やめてくれ…。
平和ボケしすぎた。小型が多かった。
横転すれば確保だとか、そんなもんじゃない。
相手は撃ってくるし、仲間を呼ぶ。
戦犯と言っても過言では無い。完全なる僕のミスだ。
警察は勝利。高級車を守りきった。
しかし、僕の中にある感情はごちゃごちゃだった。
治療を終え警察署に戻る。
反省をchan tomiに伝えれば「それが分かってるなら大丈夫」と告げる。
はは、そうだよな…。トミさんはそう言う。
「後悔して引きずるより、反省が分かってるなら切り替えて次のこと考えな。」いつだか僕に言ってくれたように。

+ 6月15日
6月15日
  • 僕は僕?
NEXCENE主催、増え鬼×逃走中
「M VIRUS HAZARD」イベント日。
イベント中は犯罪が禁止されているため、僕は北と南をうろちょろしていた。イベントに行っても良かったが、僕らが仲良い人達は日が沈んだ時間に話すことはあまり出来ない。だからこそ、一緒に遊べるのは今日くらいだろうと思い参加は辞退した。
北での修行が終わって以降、ほとんど会うことが無かった祇砂肝子、ちゃんきものバイクの後ろに乗せてもらった。彼女は良く僕の面倒を見てくれて、それは今も変わりない。田谷めろ、緑乃テリア、時暇風人と話したり。てゃとは互いに少しじゃれあう仲に。てりてりは未だに面倒を見てくれるし。ぜってぃは…煽ってくるうぜぇ奴。
そんな僕らは必ずすれ違う。
白と黒。警察とギャングという壁を間にして。
だからこそ、「こっちにおいでよ」と影に誘うぜってぃに「君らが好いてくれてるのは、警察として必死こいてる僕じゃないの?」と今までずっと抱いていた疑念をぶつけた。「ん〜…」と少し考えてから「警察として頑張るならそれは応援するし、警察じゃなくなってもモモはモモでしょ?」どこかいつもより優しいような…そんなことは無いか。ハッキリとした声で告げられ少し困惑した。あれ…風人は、ぜってぃは、どんな形であれど僕をただ1人の友達…、いや…望みすぎはやめておこう。
突き放されるのが…ただ怖かっただけなんだけど。
そして堂々とクラブ強盗の宣言をする風人との話が終われば「犯罪開始時間、即クラブだと思って良いです。時暇風人が準備してます。」と警察内に周知させる。王 白面に行ってこい!と言われるが、もちろん行くつもりだ。ただ…、武者震いか緊張か手も声も震えていた。

  • 大事な話と、かつての上司
クラブが終わり少し経った後、隣ノまりにぃ署長から無線にて「あの話する?」と呼び出される。そっか、桜乃ヒサメさんも居るのか。僕から行かなくても時間を作ってくれたのか…ありがたい。田谷めろの留置所対応を追え「もうすんなよ、またね」と告げれば署長達の元へ。
「お話したいです!」と告げれば3人で屋上に向かった。ただ僕の考えを、僕がしてきたことを、僕がしたいことを連ねた。静かに聞いてくれる署長とヒサメさん。大分ぎこちないのにも変わらず、上手く話せているとは思えない。必死に言葉を振り絞り話を続けた。署長からは「理解されないかもって怖かったよね。」と、ヒサメさんからは「やりたいことを止めるつもりは無いけど、心配だった。」と2人が上司として、仲間として僕を守ろうとしていたことを知る。ごめん、ごめんなさい。ただ僕が、あなた達のことを知らなかっただけだ。逃げていただけだ。
しっかりと、コミュニケーションを取ること。そして、力をつけ行動で示そうと強く思った。
そして…、登録していない番号からの電話があった。警察宛か?と思うも前に立つ2人は反応しない。誰だろう、と恐る恐る電話に出る。「はい〜もしもし〜」と電話の主に話しかける「もしもし〜こんばんは〜。ドングリ・ランドです、お久しぶり!」ドングリ・ランドとは、かつて僕が初めて警察として生きた街にて直属では無いものの上司、分かり易くいうのなら、chan tomiの部下にあたる人物だ。彼もまた、僕の面倒を見てくれた。思わず笑みが零れながらも「ドングリさん!?」と聞き返す。少しタイミングが悪かったから長く話すことは出来なかった。またゆっくり彼とも話したい。
あの街の住民が次々とこの街へと移ってくる。すると、この街でトミさんと再会できたあの日「よく生きてたね。」と言われたことを思い出す。本当に、なにがあったんだ…。記憶を失っている僕には、知りえないことだった。

+ 6月16日
6月16日
  • 深いところまで
街に起きれば、ギャング組織影のボスであり僕を弟かのように可愛がる影光玲夢に電話する。話したいことがある、と告げれば居場所を伝えてくれた。プライベート用のシノビで直ぐに玲夢さんの元へ走った。
禊を追え南に戻った玲夢さんが「ボスっぽい!」と興奮し購入した車に乗り向ったのは半グレ組織としてのアジトでは無く、ギャングとしての新しいアジトだった。アジトの情報取られるのって…ギャングとして痛くないの?と思うも彼らは気にしないのだろう。まぁもちろん、この情報は持ち帰るけどさ。
数え切れないほどのテーブルと椅子がある中、玲夢さんと向かい合う形で腰をかける。
1つは、影のボスへのお願いだ。
影を含めギャングや犯罪組織と仲がいい僕は、良く一緒に居ることが多い。それを一般市民が見てどう思うか…といえばあまりいいものではない。
署長とヒサメさんと昨晩話したこと。影と共に過ごす時は変装をする、というものだ。警察からの許可は得ている。あとは影からの許可が降りれば、服を作り警察の上層部へ報告する。
まぁ…玲夢さんが断ることは無いとはわかった上で聞いていた。そして玲夢さんもまた「モモちゃんがモモちゃんなのには変わりないから」と言ってくれる。
僕らには…”白市民と黒市民”という壁が、そして”警察とギャング”としての壁があるはずだ。
けれど、不思議と玲夢さんからはその壁を感じない。等身大で、等身大の僕を受け入れてくれる。
そして、かつて玲夢さんが警察だった頃の話を聞いた。当時の玲夢さんは、僕と同じ悩みを抱えていたようだ。
─ 「刑法で感情までは捌けない。」
これに尽きるだろう。刑法やルールでは守り切れないものが僕ら警察にはある。それを玲夢さんは痛いほど思い知っていた。
警察で居ることで守れないものがあることを知った彼は警察を辞めた。そして僕は、かつての彼と同じ悩みの上で違う道を歩いていた。
だからこそ、「こっちには来るな」とハッキリと言われる。
僕が切り開く道を、玲夢さんは楽しみにしている。
玲夢さんが警察として叶えられなかった夢を僕が叶えようとしている。
もしかしたら僕らは性格や育ちによっては真逆の生き方をしていたのかもしれないね、玲夢さん。
彼がギャングであることを理解した上で、少し意地悪を言ってみた。「僕はこの寿命が尽きるか、誰かに殺されるまで警察でいるつもり。もし…誰かに殺されるのであれば、僕を撃つのは玲夢さんが良い。」
玲夢さんは、人を殺めることに何も感じなくなってしまっている。けれど、1人だけ。旧友の顔は今でも覚えているらしい。やはり、彼にとっての”特別”は永遠に彼の元で生き続ける。
「そんで、僕のことを忘れないで欲しい。僕を殺した感覚、玲夢さんといっぱい話した僕のことを忘れないで。」もちろん、もしもの話だ。どこかの青いタヌキに聞かなければ分からないようなIFの話。
けれど、玲夢さんは「そんな未来いやだ」と何度も零していた。ギャングとして、僕を傷ける未来を拒んだ。それだけ、僕は彼の特別になれたのだろうか。
玲夢さんが警察として出来なかったこと、それを僕が警察として達成すれば。彼は足を洗うかも、と僕に告げる。任せてよ、そのために必死こいてるんだから。
玲夢さん、玲夢さんっていつも堂々としてるけど。
そこまで強い人ではないんだよね。
だからこそ、僕が寄り添ってもいいかな。
かつての玲夢さんの悩みを抱え、玲夢さんの弟さんに似てると言われる僕が─。
そして、今日の犯罪対応はいつもより落ち着いて出来た。玲夢さんと話すことで少し体が軽くなった気がする。
自我を出しながらある程度は周りを見て、なによりもロストしないことを心掛けた。他をロストしたchan tomiの「百夜もうちょっと食らいついてて」という無線を聞けば「りょーかいっす」と返し、アタックせず後ろをぴったりと付いていた。トミさんの車が見えればカーブまでの時間を稼ぐためアタック。「よく粘った!」と褒められればこれくらい…!と思いながら続ける。
警察のGPSを見ながら鉢合わせになるように、犯人の選択肢を減らすような動きをした。何度も褒めてくれるトミさんに甘いなぁ〜と笑いながら。

+ 6月17日
6月17日
  • 合言葉のように
僕ら警察と共に頑張る緊急車両。
ぼこぼこになれば、それ相応の犯罪対応は出来ない。これほどやったということは、相手の車両も同じくらいにはなっている。
車両修理に向かう上官。僕は飯を買いにdrieに向かった。妙に洒落た服装の海咲ゆう、そして僕と同じく飯を買いに来たのか野茂マーマレードの姿があった。軽く雑談をしながら、今誰起きてるの?なんて聞けば起きている田谷めろに電話を掛ける。今からATM強盗をやる、準備する〜などと情報ダダ漏れの会話に苦笑する。犯罪しないでくれないかなぁ〜…。
のちに、黑波れん、影光とばり、影光玲夢に電話をする。れんさんと電話をしていれば、とばりさんからの着信があり。とばりさんと話していれば玲夢が起きたと聞き「電話すれば?」といった流れだった。
前々から感じていたことだが、彼らの共通点がある。電話でも、対面でも、別れる時の挨拶が「またね」であることだ。命を掛け仕事をする僕らには”また”が存在するかどうかなんて分かったものではない。それでも彼らは必ず次に会うことを、明日を約束するかのように「またね」と挨拶を交わす。それが僕は好きだった。それを直接伝えれば「また明日」「またあとで」という別れの挨拶が当たり前かのように話していた。
影のメンツと電話をしてばっかの今日は何度か玲夢さんと話す機会があった。「今から忙しくなるよ」と話す玲夢さん。中型の犯罪をする、と言っているようなものだ。「やめてくれない〜?」と返せば「僕らのお仕事」と。「お互いにね?」と苦笑すれば「またあとで〜〜!!!!笑」と合言葉のように言い電話を切った。

+ 6月18日
6月18日
  • チェイス中、影の講習中につき
今日も今日とて、修理に走る間。犯罪者、誰が起きてるかを確認する。その中で、あまり関わりがなく電話を掛けるか迷った相手がいる。空耳ヒデだ。何度か話したことはあるのだろうが、そこまで一緒に過ごすことは無くこちらから電話を掛けることもあまり無かった。と、思った矢先に彼から電話が掛かってくる。なんだなんだ、と思い話していれば。「チェイス…モモちゃんと戦ったことないなと思って。」僕は今何を言われているんだと頭が混乱する。「犯罪予告プラス指名?笑」まず犯罪しないでくれよ。まぁとりあえず今日はいいか、あまり関わることも無かったし。修理終わったら連絡する。と良い電話を切った。チェイス指名自体は少なくない。それこそ新人の時は護送に回ろうとすれば「お前はチェイスだ。」と言われたり、三廻部無々からは毎度のように「僕のこと追ってー!」と指名が入る。
そして、宝石店強盗。久々に出勤した猫部長と共に空耳ヒデを追う。
どこで何をしてくるか分からないから警戒をするも、影らしいチェイスにクスッと笑みが零れた。
僕の知らないジャンプ台を使えば、猫部長も上手く行かず…。やばいか?と思えばヒデがやり方を教えてくれる。それも、2人が成功するまでずっと。
今思えば時間稼ぎの1つだったのかもしれない。けれど、チェイスが終われば「プライベートでもいつでも教える」と言ってくれるヒデに、影の面倒見の良さを再び実感した。

+ 6月19日
6月19日
  • 変わることは無い
犯罪を未然に防ぐ1つの方法として、個人的に街のパトロールを強化していた。そんな時に三廻部無々からの着信が。ムムとはしっかり話すことはあまり無かったこともありムムのことも、僕のことも軽く話していた。その中で1つギャングと仲良い僕を利用し警察を内部分裂させようとしている組織がいるということを聞いた。あー、めんどくせぇ。動揺した、それに間違いはない。けれど、記憶の片鱗があった。昔の街でも同じことがあったような気がする。警察を内部分裂させるために僕を揺すった人物が居た。その時は、僕が勝手に疑心暗鬼になり1人で迷走していただけ。
今回は違う。署長に、ヒサメさんに、ユマちゃんに、トミさんに。僕がすること、したいことを伝えている。守ってもらうための対策をしている。
大丈夫、大丈夫だ。けれど…誰なんだろうと少し不安になってしまう。動揺すべきでは無い、ヤツの思惑通りになってしまう。目の前のことに集中しろ。そして周りの仲間を信じろ。僕は、大丈夫だ。
今日も、空耳 ヒデは僕らにジャンプを教えるようなチェイス。僕自身も失敗すれば「ヒデ出来ないーー!!!!」と子供のように嘆く。そして満足すればヒデは出頭。もうギャングやめて警察きてよ…笑
そして影光玲夢との久々のチェイスになれば、どうしても”待て”が効かなかった。「誰だ?」という声が聞こえれば内部にダメージを与えるようなアタックを繰り返しながら「僕!僕!僕!僕!」と犬のように尻尾を振りアピールした。それまでの立ち回りは少し出来ていて、ある程度の技術もついてきた。あとは本当に落ち着きだろう。
……、全てにおいて。

+ 6月20日
6月20日
  • 影と一緒のプライベート
今日は警察全体での休暇日。
模擬戦や訓練も無いと聞けば、影のメンバーに連絡する。練習でも遊びでも良い、構ってもらえないだろうか。
僕が警察でいる限り、彼らが犯罪者である限り。
日の沈んだ時間を共に遊び過ごすことは出来ない。
だからこそ、休暇はただの”友達”として遊ぶのには持ってこいだった。
まだ影のメンバーがそこまで起きていない頃には、空耳ヒデにチェイスに使えるジャンプエリアを教えてもらった。北で玲夢さんと乗ってた車が”逃げる側が好きな車”であることも、多少なりとも力が付いたからこそ気づけたことなのだろう。
そして黑波れんに電話をし、僕が”会いたい人”は起きてこないのかと駄々を捏ねれば叩き起してくれた。そして叩き起された影光玲夢から電話が来れば「玲夢さーーん!!!」と大声で話し掛ける。
レギオンにて影光玲夢、空耳ヒデと合流すれば僕は変装をした。警察上層部と話し合い、影と遊ぶ時のために用意した服装だ。
そして、ひとつ。玲夢さんと話したいことがあった。正直なところ、玲夢さんだけと話したかったがヒデなら大丈夫だろうという勝手な信頼で話を進める。”僕を利用し警察を内部分裂させようとする組織がいる。”ということを話した。反応から見るに、玲夢さんとヒデでは無いだろう。といっても、犯人探しをしていると言う訳ではない。その情報が嘘かどうか、ただ僕を疑心暗鬼にさせることが目的かもしれない。警察の上層部、そして影のボスへと共有することが僕の目的だった。
それからというものの…影光とばりと合流すれば、遊園地に行って玲夢さんとお化け屋敷に行ったり、ヒデがフリーホールアトラクションから落下したり…。ドライブしながら皆で歌ったり。警察のヘリにちょっかい掛けたのはさすがにビックリしたけど心地いいし本当に楽しい時間だった。
最後にはカヨペリコへ。”敵”を目の前にするとストップが効かなくなる玲夢さんとペアを組むのは案外大変で、走り出し3秒で豆粒サイズになってしまえば急いで後を追うことしか出来なかった。
とばりさんとヒデに合流したかと思えば、”マリー”こと野茂マーマレード、”てりてり”こと緑乃テリア、れんれん。そして警察の”きゅーちゃん先輩”こと捕間 九里代も一緒にいた。どういう組み合わせ?と苦笑するものの、8人で雑談をしながらカヨペリコを徘徊していた。
今の僕の服装はまだ、署長の隣ノ まりにぃとそして北上 ユマにしか共有していないこともあり、ヒデが気を使ってくれたのかきゅーちゃん先輩には僕であることを伝えていなかった。けれど、後には警察全体に伝えてくつもりであることと、きゅーちゃん先輩はそれなりに僕の信頼対象であることから、上から下まで真っ黒の人物が僕であることと変装の理由を伝えた。
僕の眠気が限界を迎えれば、「規則正しい生活してるもんね笑」と笑って僕を帰らせる。「おやすみ、ありがとう!めっちゃ楽しかった!」と告げれば「またねー!おやすみ!」と返す影の皆。
暖かくて心地が良くて…充実した1日となった。
あ、もちろん情報はいくつか手に入れたけどね?笑

+ 6月22日
6月22日
  • 新たな歯車、豹変する街
6月22日、2日ぶりの出勤。警察は僕を含め4人〜5人。
…だというのに、発砲通知と爆発通知がなり響く。
6月21日、ギャングという組織が正式に動き出した。
まだ知らぬ犯罪、その上にいつもの犯罪。
それらはいくら望んだって、嘆いたって止まることは無かった。
ギャングとして正式稼働していないものの、ギャングとなる半グレ達は僕のそばに居た。だから、そこまで変わることは無いと、やることは変わらないと。そう思っていた。
─ 甘かった。
取捨選択を迫られる対応。
全てを選ぶ、なんて唯のワガママでしかない。
止まない通報、倍になる仕事。頭の中がごちゃごちゃになればふらつく体。同期であった王 白面も同じようにショート寸前だった。それにも関わらず、「目の前のことに集中しろ。しんどくなったら直ぐに言ってな。」と声を掛けてくれる。情けない。同じ思いをしているのに、なんで…僕は。
その混乱が故に起こしてしまったミス。
言い訳のしようも無い。素直にchan tomiから叱りを受けた。そんな時にも、白面くんが庇ってくれる。違う、ただ僕が弱いだけ。僕が未熟なだけだ。しゃんとしろ、しっかり地に足をつけ立て。
そう自分に言い聞かせるも、僕の中でなにかが溢れ出そうになっていた。爆発しそうになっていた。
少し前に、いつもの彼に電話を掛けてただの嘆きをぶつけいた。詳しくなにかを伝える訳でもなくただ「話するか?」と僕に聞く。今はまだ、まだ大丈夫。もう少し、頑張りたい。けど、本当に無理だったら…、「落ち着いたら、話したい」と返した。
そして、本当に僕がおかしくなってしまいそうな時。
「僕が1回離れる余裕ってありますか?」と無線で問う…が、あるわけが無い。「…ないっすよね。」と続けて話す。そんな僕に「大丈夫だと思うよ。いいよ、行っておいで。」とトミさんが答える。大丈夫な訳が、無いだろう。
警察の人数は変わらぬまま、犯罪件数だけが倍以上になっている。そんな中でも通報がなる。行った方が良いか、なんて聞けば揃って「大丈夫」と返す署員達。気を使わせてしまっている。
ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさい。
皆が必死に頑張っている中、僕だけが甘えてしまっていた。
スマホを取り出し電話を掛ける。電話越しの呑気な声に、こちらは涙ぐんだ声で話しかける。「少し、話したい。」
2つ返事でOKを貰えれば待ち合わせをする。退勤し警察署を後にすれば離れたところで服装を変えては影光玲夢に会いに行く。
彼のバイクの後ろに乗ってれば
”苦しいこと”、”悩んでること”を語る。
どうでもいい雑談、アドバイスと辛い現実を話してくれた。
諦める、そんなつもりは無い。
だって僕にはやるべきこと、成すべき目標がある。
そして少しすれば「落ち着いた?」と優しい声で後ろに乗る僕に問いかける。
こんなに気使ってもらって、面倒見てもらって。
彼の温かさと優しさに自然と笑みが零れた。真面目な話から、少し冗談めいたことを話したのも僕の気持ちを落ち着かせるためなのだろう。
そして僕から願った訳でもない。玲夢さんは僕の変装がバレないように、警察署の近くで人影のない場所に僕を送る。
僕は…家族の記憶が無いし。何も分からない。
けれど、影光夫婦が僕の本当の兄と姉だったらいいのにな。なんて思ってしまった。
…よし!!くよくよせずに前に進め!!そう両手で自分の頬を叩く。
言い聞かせている訳では無く、自分の足で立つ感覚を取り戻せばやる気は充分。
明日からまた悩んで、葛藤して、僕の望む未来へと進んで行こうじゃないか。
もしかしたら、ここが本当のスタートラインなのかもしれない。

+ 6月24日
6月24日
  • 足掻いた末に見えるもの
少し前から続く発砲通知。
向かっても犯人の姿は見えないものの、弾痕などの証拠を取りにchan tomiと向かう。
ギャング達が今必死に行っている”仕事”。
いくつか種類があることを影光玲夢に聞いていたため、どのような内容なんだろうと冷たくなった心無きをじっと見つめた。キャバクラ裏に4つの死体。麻薬…関連だろうか。麻薬を奪う”仕事”があり、その際に銃を抜くことがあるということを知っていた。正直、他の”仕事”内容に関しては一切情報が無かっため定かではないが軽く予測だけし次の現場に向かった。
チェイスにて、最近新しい動きが出来るようになってきた。落ち着いて周りを見て動く。GPSタグや無線を聞き先回り、進路妨害などをする動き。
ぶつからずにただ後ろに張り付くだけ、なんてことも少しはできるようになった。
そして、1つの車が横転。「ナイス〜」なんて言葉が飛び交い横転した車を警察車両が囲む。
僕も行こうと思った時、ふと思い出した。
「犯罪者側が2人とか3人とかでやってる場合、仲間が応援来るかもしれんから。別のところみといてあげないとだめやね。」
北でチェイス修行をして頃に玲夢さんが教えてくれたことだ。
バッグし少しだけ離れるとタイミング良く逃走車両、仲間がこちらに向かってくるのが見えた。
無線にて「応援!」と報告すれば車体の横から後輪あたりにアタック。その後気づいた警察として共に追い確保することが出来た。
良いタイミングで思い出したな…。
玲夢さんが教えてくれてて良かった。でなければ集まった警察たちはアタックされていただろう。
そして、僕もアタックしまくったからにはボコボコになった警察車両。CBCにて修理待ちをしていると2つ隣に目立つ青のトラクス。見覚えのある青い服を来た男が降りてきた。青ギャンだ。
そう思えば声を掛ける。ただのフレンドリーな警察官。「めっちゃ綺麗な青ですね!!」なんて話しかければ連絡先を交換。霧島永遠、青ギャンのボスだった。青の連絡先は一切持って居なかったこともありラッキ〜♪なんて思いながら「霧島さん…?」と新しく連絡先を入手した男の名字を読むが全然知っている。下の名前を「”とわ”って読みます!」と教えてもらい、僕自身しらばっくれては居たがギャングのボスであることも所属もフルネームも読み方も全然知ってる。隠すつもりはないのかもしれないけれども、情報は流れてくる。
ただ遊びたいがだけのために”彼ら”と一緒にいる訳じゃないからさ。

+ 6月28日
6月28日
  • 変化に順応するために
6月28日
僕が警察に属してから2度目の警察会議。
ギャングの正式稼働、それにより増えた仕事内容。
罰金額の変動…などなど。
変わらぬものは無い、とわかりやすく告げるかのように短期間でいろいろな物事に動きがあった。
それに関する話も多くあり、自分の持つ情報は積極的に投げかけた。
そして、自分が行動してきた上で疑問に思ったことなども積極的に議題に出した。
何度か目を瞑り、内容を自分なりにまとめる。必要なことはスマホのメモ帳に…。
うん、大丈夫。
慣れてくればそこまで苦痛な変化でも無いだろう。
気にせず落ち着いて、目の前のことに集中すれば自ずと出来ることはあるはずだ。
実際、”これが出来るかも”は増えてきている。
その中で僕が何を選ぶかはまだ決まってはいないが、選択肢は増えている。
そして、嬉しいことに昇格することが出来た。
巡査(ランク0)から巡査部長(ランク1)へ。
なんで昇格出来たんだろう。という疑問はあった。あまり良く思われてない気はしていたし、評価されることといえばやる気くらいじゃないのか。
あと、影のボスからの評価…とか。
まぁそれはあとあと聞いてみよう。警部補(ランク2)に上がるために必要なことも聞いてみたいし。
とりあえずうずうずしていた。
玲夢さんに伝えたい。あの日「出世しろよ?」って約束した影のボス、影光玲夢。
上層部に話してきたもいいか、と問えば退勤しすぐに向かう。
スマホが初期化されているため、影の連絡手段が驚く程に減っていた。
会議前に連絡先を交換してた空耳ヒデ、そして緑乃テリアに電話をする。
てりてりに「玲夢さんと話したくて…さ。」と告げれば「え、な、なんかあったの?」と動揺した声が帰ってくる。この声は…心配してくれてる声かな。
玲夢さんにまず言いたかったけど「出世したってこと言いたくて…」と恥ずかしがりながらも伝えてみた。「あー!なるほどね!」と安堵の声。
「てかそれは俺にも言ってよぉ!!」「おーい、もう良いわもう〜。」なんて冗談で軽く拗ねられる。このてりてりの優しい声が落ち着くんだよなぁ。面倒見の良い優しい声。てりてりも変わらず白と黒の壁を通してでも僕の面倒を見てくれるし、応援してくれる。
玲夢さんは取り込み中だそうで、少し探してみることに。けれど眠気は限界で、てりてりへ「今日はもう寝ちゃうから僕が話したいことあるって伝えておいて欲しい」とメッセージを送る。
そういえば、南葉永人さんに「影に飼われてるんか」なんて言われたけど僕は誰かを飼い主に据えるつもりは無いし。あるとしても警察、そしてトミさんが良い。最近玲夢さんは僕のことを”うちのわんこ”なんて言ったりもするが…違うからね。

+ 6月29日
6月29日
  • 巡査部長の新人教育!
巡査から1つステップアップし巡査部長へ。
これから警察に入る体験の子や新人の子は当たり前に後輩になる訳で、今まで上官たちがしていてくれたことを今度は僕がする番となる。
今でも自分のやるべきことで手一杯なことも多く、僕では力不足ではないかと少し自信を失くすも目の前にやるべき事があるなら逃げる訳にはいかない。
今日一日は体験の範馬情司くんの隣についてさまざまなことを教えていた。
犯罪対応の流れ、途中チェイスでは”てりてり”こと緑乃テリアが僕ら警察を育てるようなチェイスをしてくれた。対応するのはジョージくんと、猫部長。僕はただ無線で報告しながらジョージくんへアドバイスをしているだけ。
ただ…それもなんとなく自分の無線の練習になるような、チェイスの復習になるような気はしていた。
警察みんながやる訓練コースを教えたり、クラブや留置所対応。少しミスをしてしまったけど、ジョージくんには「次からは…」と伝えケースにメモを残す。副署長の桜乃ヒサメさんを見つければ「伝え方が悪かった」と頭を下げた。
これが、少しの差ではあるが立場が上がるということだろう。立場の高いお手本像が元々僕の中にあった。”トミさん”ことchan tomiは僕の理想の上司像そのものである。
そこまで上り詰めるつもりは無くとも、手本とするのは彼だろう。
また新しいことが始まる。
1度しかない今日という日をしっかり、後悔のないように。

+ 6月30日
6月30日
  • 変わることで初めて
出勤人数も少なく静かな警察署内。
連絡先を求めてdrieに行ったりダラダラと過ごす。
1件の店舗強盗通知。一足先に現着した上官chan tomiの「めちゃくちゃ撃たれてる」という無線に急いで現場へ向かう。
車から降り銃を構える。様子を見て近くの壁に張り付けばどこにいるのだろうと覗いていた。
コンビニの屋根に影の緋廉 あかの姿が見えた。
2.3発当たっただろうが。先程まで見えていたあかくんの姿は無くなっていた。再び見つければ無線で報告…しているうちに腕が壁から出てしまっていたのか撃たれて怪我を負う。
やばい、ユマちゃん……!!!と北上ユマに応援要請。クソ、僕に怪我を負わせたと認識したあかくんが詰めてくる。間に合わない。
これは…すぐに撃たずに、ユマちゃんが来るのを待てばよかったか。
今日、あかくんの話はこれだけでは終わらない。
最近街で流行ってる”ボイス”これを録ってガチャにしたり各々着信音にして遊んでいる。
北上ユマと南葉永人の南北商店の新しい商売にボイスがあるようで僕も収録し、報酬を得ていた。
他に欲しいなら誰かなぁ〜なんて話を聞いて「あかくんは?」と提案する。あかくんに「ボイス録って欲しいんだけど〜」なんて電話をすれば了承してくれた。
そして”一緒にお出かけする人を探している”と。
僕でよければ一緒に行く?なんて答えてみたが人質だ。
フリーカ銀行前に赤いイグナスが止まる。
降りてこい、手を上げろなんてことは言われずただ中に入っていくものだから少し着いて行きあかくんの死角に入ったのを確認し外へ出た。
そのまま走って警察署まで戻れば「ごめんね、あかくん♡」なんてメールを送る。
あれ…、中々事件が収束しない。
人質が居ないんだから、即刻確保じゃないのか。
心配になって少し様子を見に行きメールのことを伝えると永人さんに手錠を掛かられあかくんの元へ連れ戻される。脅す程度に1発撃つのかなぁと思えば瀕死まで撃つマジか!!!痛ぇ…。
「近づくな全員殺す」と圧のある低い声で告げる。
「ごめんね〜?あかくん。」と伝えれば「やってくれたね〜君は〜」と返ってくる。
あれ?さっきと声大分違くない??圧なんて無ければ柔らかい声。
あかくんは怒ってない…。
これ以上僕に危害を加えるつもりはない。
ただ”警察”を脅しているだけだ。
んは、対あかくんでは少し怖いかもしれないけど味方なら大分頼り甲斐がある人だなぁ。
まぁ、こっぴどく叱られて切り替えがちゃんと出来て居なかったと反省しましたとさ。


+ 7月の思い出を開く
7月の思い出

+ 7月1日
7月1日
  • 心と足が軽いから
最近警察の出勤人数が著しく減っている。
犯罪開始時間を過ぎても出勤は僕だけという絶望的状況。ある程度の対応に出向きつつも車の練習をする。先回りなど周りを見る動きをしていると、エンジンが前に着いているパラゴンでは痛いものがある。と10Fの練習をしていた。
途中緑髪の男性が乗るシノビが僕を追ってくる。
なんかいるんだけどぉ!!!!と思えば緑乃テリアがぴったり僕の後ろを着いてきながら「曲がる時はスピード落として〜」なんてアドバイスが飛んでくる。急な特別講師の登場ですか!?もう〜(笑)
緋廉あかが起きてくれば昨夜のことを謝る。本人は気にしていないらしいが、「煽るってことはその分覚悟しといてね。」なんて会話を。昨日の現場にまだ血の匂いが染み付いてなもおかしくないほど近距離で弾丸を食らっていた。「んもぉ〜痛かったんだから」なんて笑い合う。
インパウンド対応が入れば「ごめん、行かなきゃ。またね!」と伝えれば優しい声色で「またね〜。じゃ、またあとで」と返す。
”またあとで”!?はぁ…、りょーかい?(笑)
あかくんともある程度軽口叩きあえるようになったな。嬉しい。
最近インパンド対応場が多くなった場所。
船着場というのか…港近く。どうしても嫌な予感がする。死体を山に埋めるか海にすてるか。
海は証拠が残りにくい上に、海水では人間の体は浮き辛いという。つまり、そういうことだ。
これも、ギャング達の”仕事”の1つなのだろうか。
署員が起きてくればそれぞれ対応に。
おかしな人質解放条件のチェイスに、クラブ強盗対応など。そして、最近クラブの対応が多くなってきた。
確保の為のことが出来ている気はしないけれども着々と”なにかをする”ということは分かって来ているかもしれない。僕の動きが確保に繋がるように、その道を明確に見えるように数を重ねたいと思った。
そして範馬情司くんが起きてくれば「レースやる?」なんて無線で声を掛ける。道が分からず教えて欲しいとのことだ。ジョージくんのタイムは6分を少し超えるくらい。
今はタイムより道を覚えること、技術に集中して欲しいと思い伝えていないがランクが上がる最低条件として5分は切って欲しい。
道を教えながら、自分が上官に教わったことだったり自分なりに掴んだことをアドバイスしながら。
5分ちょっとまでタイムが縮んだようで嬉しい気持ちと安心する気持ち。
僕も嬉しかったもんなぁ〜。もう少し慣れてくれば5分切りを目指してもらうよう話してもいいのかもしれない。教育側に回るのも案外楽しいというか、後輩は可愛いんだなぁなんて思ったりしていた。
途中、時暇風人から電話が掛かってくる。
「もしもし〜?」と返せば「はいもしもし〜」とぜってぃの声。少し時間が空き「おはよう〜モモちゃん。」と影光玲夢さんの声がした。
後輩の隣にも関わらず「玲夢さん!?!?」と声を荒らげる。スピーカーで会話してくれているらしい。そして、”てりてり”こと緑乃テリアの声も聞こえた。警察署に戻りジョージくんに「ごめん!また明日やろ!!」と伝えると連絡先を交換するために退勤しレギオンへ向かう。
もちろん、道中に変装をして。
出世したこと、最近あった影の問題のこと、などと30分くらい話していた。
玲夢さんは僕と話す時は必ず2人乗りのバイクを出してくれる。それをもう覚えている僕はすぐに後ろに乗っていた。
「今は悩んでることとか大丈夫?」と優しい声で聞いてくれる。
いっぱい面倒見てくれてるし、いっぱい可愛がってくれるし、いっぱい心配してくれているんだと会う度に実感する。
ありがとうね、玲夢さん。
僕はこれからも頑張るし、あかくんにも言ったけど本気で捕まえに行く。
玲夢さんが警察として出来なかったことも、僕が警察として成し遂げてみせる。
大変なこともすごく多いけど、今はとても心が軽いんだ。

+ 7月2日
7月2日
  • 怖かった…なんてね。
早めの出勤。まぁ、分かっていたけど僕1人。
ちょうど10Fの練習もしたかったし、レースで車を走らせる。まだコツは掴めずとも、犯罪開始時間が迫れば感覚戻しでパラゴンを運転し今日の練習は終わり。
起きるのは”ギャングの仕事”と僕が言ってきた”バン強盗”。発砲通知の現場に向かったり、恐らくそれによるインパウンド対応。
範馬情司くんが起きてくれば少し教育をしては、ボロボロになった車を修理にしR.O.Cに向かう。正直な話、今出勤している警官が2人とはいえジョージくんを1人街に置いて行くのは大分不安があった。
何も無く上官達も起きてきて、”バン強盗”の対応に向かう北上 ユマ。発砲されていることを無線で聞けばchan tomi、ジョージくんも向かう。
やばい、と思えば修理を中断し即南の現場に向かったり。
その場で起きてきた捕間 九里代も向かうが全員ダウン。影の”バン強盗”。僕が着く頃には終息した事件だった。
フリーカの対応に、クラブの対応。
今回のクラブは…意味のわからない関西人のゴリ押しで制圧。
ただ、ここから僕がキャパオーバーを起こし何も分からずミスを連発することになる。
その中で起こるワイスピ強盗。初めての対応で何も分からず応戦。ダウンすることは無かったが、大分足を引っ張っただろう。
やっぱり、大型の対応は苦手だな。
横転やダウンだけじゃ終わらない。言いたくは無いが、殺し合いの場。
怖いし、苦しい。
早く終わってくれ、とすら思っていた。
唯一落ち着ける要因とすれば、ヘリに乗るトミさんの安定した聞き取りやすい声。
そして数人を確保し、数人をロスト。
後にその犯人達、影のボス影光玲夢とアンダーボスの時暇風人が警察署へ。
やらかした署員へのお叱りというもの。
玲夢さんの声を聞いた。
ドクンッと大きく心臓を打った。
その時の玲夢さんの声は、聞いたことが無いものだった。低い声で、相手に質問を投げかけ。答えればまた質問を投げかける。なにかを考えさせる間も無く空気がピリつくような圧のある低い声で。
無意識に背筋が張るような。脈が早くなるような…。その場から動くことさえ苦しいくらい。
玲夢さんは僕に対して話す時も、僕がなにかやらかして話に言った時もこんな声を出すことは無かった。
「次やらなきゃいい」、「大丈夫」。優しい声でそう返してくれた。
あんな玲夢さんは、見たことがない…。
けれど、これがギャングのボスである影光玲夢だ。
声は聞こえないが、話しているのが見える。
その場から離れて作業をすることも、他署員と雑談することも出来た。
けれどこれだけは、見ていないといけない。そう感じた。
隣に立つ猫部長が、自分がやらかした時もこのような感じだったと教えてくれる。そして、これがギャングのボスの本来の姿だと。
うん、分かってる。
だから、目に焼き付けておかないといけない。
影のメンバーを怖いと思ったことが無かった。なんなら、ギャングに対しての恐怖心は無い。
僕が”異質な警官”だからこそなんだけれど。
敵では無い。けれど、しっかり見ろ。
これが普段、僕が好きだと語るギャングのボスとアンダーボスだ。
僕が普段仲良くしているのは、この街最強ギャングなんだ。
心が軽い…?足が軽く感じる?
ダメだろ、もっと気を張らないと。

+ 7月4日
7月4日
  • 焦りと不安、そして…
今日は所用があり、少し遅めの出勤となった。
署内に帰れば着替えをし荷物の整理を。
出勤中の警官が多く居るものの、だいぶチルな時間が続く。
署員が各々好きなことをしたり、雑談をしたり。
僕も混ざって話して遊んだり。
誰かとメッセージで連絡を取りあったり。
先程drieに飯を買いに行った時、野茂マーマレードに「今日なにかあると思うから、起きれるなら起きておいて」と伝えられていた。
そういえば、影のメンバーはどのくらい起きてきてるのだろう。
そう思いマリーとメッセージのやり取りをしていれば殆どが起きている、と教えてくれた。
「アジト来れば?」なんて送られてきた時は「いいの!?」と驚いたが、玲夢さんが良いと言っているわけでも無いしなんだか忙しそうだからやめておいた。また別の機会にかまってよね。
警戒を全て解いた訳ではないチルな数十分。
発砲通知と同時にクラブ強盗の通知が鳴る。
最近はよくクラブ強盗の対応に行くこともあり、「僕のなかで何かが掴めるまで…」と今日も早々に「百夜行きます!!」と対応に向かった。
今回も犯罪者を制圧し警察側の勝利となった。
けれど、上手く何かが出来てる訳でも無ければ僕自身が誰か一人でも制圧出来てる訳でもない。
まだ、ただただ足を引っ張っているだけなのかもしれないな。
そして、対応中に起きていたワイスピ強盗通知。
今は目の前のことに集中だ、と対応中はスルーしていたが制圧完了すれば次の動きを考える。
外に出れば、上官chan tomiから「俺らは留置所の対応するから百夜はそのまま合流して。」といつもより気の張った声で告げられる。
”これは中型の犯罪だ。生ぬるいものじゃない。”そう自分に言い聞かせられたと同時に、トミさんからの指示はとても動きやすくありがたいものだった。
少し遅く合流するも、既に対応している警官の過半数は倒れていた。
一人で居れば狙われる、けど上手く合流出来ない…!!焦りながらもどうにか動く。範馬情司くんとなんとか動くも、ジョージくんが建物に挟まってしまえばそのまま…。僕がどうにか助けられるかどうかでいえば、行けたような気もした。歩兵をどうにか弾き飛ばせればと思ったが、ガードが硬く近寄れなかったというのは言い訳だ。
見たこともない車両に驚きながらも、残りは空からサポートしてくれる桜乃 ヒサメ副署長、地上に居るのは僕だけ。これは流石に無理だろう、とヒサメさんに無線を飛ばせば「撤退で良い」と判断が下る。
後に、先程の強盗をしていた影の僕であり僕の師匠というか飼い主()というか目標である影光玲夢さんとマリーと話す。「楽しかった」という言葉を聞けば不満でいっぱいだった。楽しかったなんてやめてよ、色んな人が傷つく現場なんだよ。
僕は、嫌だし苦しいし怖いだけなんだよ…!!
僕は、影の皆が好きだからこそやめて欲しいのに。
不服そうにしている僕に「なんで?俺らギャングだよ。」と玲夢さんが告げた。僕は何も口にしなかったが、玲夢さんの目的は傷つけることなのかと不満と疑問でいっぱいだった。玲夢さんは、警察として守れないものがあったからギャングになったんじゃないのか。なんで、誰かを傷つけることに対して”楽しかった”なんて言ってくれるんだ。
僕はそれが嫌で嫌で仕方がなくて、そのあとは夜が遅いこともありただぼーと過ごすだけだった。
玲夢さんの、目的は…?

+ 7月5日
7月5日
  • 変わって欲しくない
今日は全体的に落ち着いていた日だろうか。
昨夜僕が眠りについたあと、警察と影が何かしたらしく負けた警察はパトカーを全てピンクにするというペナルティが付けられていた。
その塗装のためにCBCへ向かう。
どうやらギャングのボス会議中なようで大きな犯罪は起きず、時暇風人、黑波れん、黒凪白亜など色んなギャングの色んなメンバーがCBCに集まっていた。
こうやってゆっくり雑談することもあまりないだろう。と思えば「ぜってぃーおんぶ!」と昔警察署でしたようにだる絡みをする。その時は、このような関係になるとも思っていなかったし正直な話をすれば僕をおんぶしたのはぜってぃでは無くボスの玲夢さんだと思っていた。
けれど、こうやってかまってもらえるのは本当に嬉しいしぜってぃもぜってぃで僕のことを可愛がってくれてる。一番可愛がってくれてんのは玲夢さんだけど。
インパウンド対応やその他市民対応をしていれば、フリーカ銀行強盗通知。直ぐに向かえば緋廉あかと思われる人物と、人質の海咲ゆうが居た。
コイツ(海咲)…怖がんねぇし人質慣れし過ぎてんだよな。
偽名を名乗るあかくんによく似た犯人に、外に置いていた車は誰のものかと聞けば「盗った」と言うものだから「友人の車だから心配なんだよねぇ、電話掛けてみても良い?」と犯人に聞く。少し笑いながら了承を貰えばあかくんに電話を掛けた。
「はい、もしもし」と笑うあかくんの声は目の前の犯人から聞こえる。そしてそのままあかくんとチェイスということになった。”友人”…で良かったかな?
飯を買いにdrieに向かうと、野茂キャサリンがその場にいた。現在自分の店が開くまでロスサントス電気法案協会にて仕事をしているキャシー。
海咲の提案で警察の体験に来ることに。
ふだんドンパチを望まない僕だが、キャシーの妹野茂マーマレードとの言い合いは正直見てみたいものだった。
体験雇用となったマリーに業務内容を教えてあげてとchan tomiから指示を受ける。
「出来るだろ?」
「出来ますよ!!」
「良し。」
なんてやり取りをする。トミさんのくれる言葉がすきで、「んへへ」なんて表情筋が緩んでしまう。
そしてキャシーに業務内容をゆっくりと教えていた。
あとは制服ぐらいだろうか…と思えば発砲と爆発通知。なんだなんだ、と思えば「抗争かも」も無線が入る。
制服は男の僕には教えられない、きゅーちゃん先輩こと捕間九里代に任せれば僕はすぐに現場に向かった。
影が、バン強盗をしているJACK POTを襲っていた。発砲に爆発。市民に危害が加わりそうになることも。急いで応戦するも、目的のバンが爆発すれば目的は達成したのだろう。影のメンバーは去っていったらしい。
そして、その中に玲夢さんも居た。
昨日のことはもちろんまだ引っかかっているし正直こういう危ないことをしていると心配にならないといった訳じゃない。
電話をしても…繋がらないか。
なにかは分からない、けれど不安が蓄積する。
変わらないものは無いからこそ、いつしか…。

+ 7月6日
7月6日
  • 少し、疲れちゃったかも
今日も早めに出勤…したところで、当たり前かのように誰もいなかった。
早くに出勤していた警察官も最近は見かけない。
1.2時間、僕のワンオペが多くなってきていた。
発砲通知を見かければ現場に向かう…と、9000番台の各地で発砲が相次ぐ。
この辺にバン強盗のものは無かっただろうし、場所がバラバラ…何が起きているんだ。
付近をパトロールしていると影の車が何台かすれ違う。まるで、ナワバリに近づくものに威嚇するかのように。
例の船着場でのインパウンド依頼が入れば切り替えてそちらに向かう。そういえば、ボートのインパウンドもここで依頼されるらしい。やはり、死体破棄なんだろう。
帰ろうとすれば黒い車に乗った緑髪の男性緑乃テリアに声を掛けられる。のちに緋廉あかも。
僕に攻撃をしようとする訳でもなく、インパウンドの依頼主の情報を聞かれた。
既に車の持ち主は居なかったため、「分からない」とそのまま返す。
色によってだろうけど、邪魔をしようとしていたんだと察する。
そういえば、昨夜も同じことがあったな。
影はギャングとして、本当に他のグループを潰そうとしているのだろう。そう認識せざるを得なかった。
後に影光玲夢が店舗強盗を行い即逃走。
ガソリンスタンドが近いこともあり上官が事故り爆発してしまう。とりあえず追わなければ、と玲夢さんの乗る車に着いて行くも玲夢さんの声がいつもと違う。低い声。
僕は玲夢さんのこの声が好きとは言えない。
警察とギャングであっても、プライベートでも玲夢さんのこんな声は聞かない。
つまりは…本当に僕が特別なんだろう。追って来ているのが百夜モモだと認識しなければ玲夢さんはこんな感じなんだ。また、僕の中に何かが蓄積していった。
その後も、灰色が行うバン強盗に対し影が邪魔をする。そして向かった警察がダウンを取られる。
また、一足遅く現着した僕には為す術は無かった。
他の事件対応に行くためにも、逃げることしか出来なかった。
そして解散したJACK POT(黄色)のボス怪盗Sの最後の犯罪だという店舗強盗の対応。
直ぐに帰国してしまう、と聞けば少し虚しい気持ちになってしまった。もう少し、エスさんと話したかったなぁ。最後に来たのが僕で良かったと言ってくれたのは少し嬉しかった。
今までエスさんに対して抱いていた疑問。
「エスさんって、"怪盗S"が本名?」
どうやら、StCicityでの戸籍が怪盗Sであるだけで本名は他にあるそうだ。
留置所の対応も終え、この街で怪盗Sと話すのは最後だろう。ギャングに対し、言いたい言葉では無いがボスという立場も犯罪も大変だっのだろう。それこそ、ギャングからすれば犯罪は仕事だ。
「お疲れ様、またどこかで。」
見えなくなるまで彼の背中を見ていた。別れはやはり、寂しいな。変わらぬものは無いからこそ、今この時間を大事にしなければ。

+ 7月7日
7月7日
  • 七夕の願い
7月7日、日本では七夕と呼ばれる行事が行われる。短冊に願いを書き、笹に吊るすと叶うというもの。ロスサントスでこの行事が行われるかは分からなかったものの、短冊を用意して配ってみた。
優しい市民たちがさまざまな願いを短冊に綴ってくれた。…願いだけじゃなかったけど。
市長補佐であるtatamaさんの願いが目に入った。「おかしがほしい」なんて可愛い願いだろう。
北の飲食店、CAFE & BAKERY -フォリア-にそれらしい物があったことを思い出すと自分のご飯調達も含め車を走らせる。
後にtatamaさんに会いに行きお菓子を渡せば「やった〜〜!モモちゃんだけだよ〜〜!!」と喜んでくれた。
僕が今すぐに叶えられそうな願いはこのくらい。
だけど、僕が叶えられるものは叶えたい。
願いは、叶えるものでしょう?
そして、緋廉あかと話す。
最近灰色とプチ抗争を行い、灰色のメンバーを”玩具”のように言うあかくんに「他の玩具があればやめるかも?」と言われそれを考えていた。
なにがいい?と聞けば「警察の人沢山と〜、灰色の人沢山出して欲しいなぁ〜」と本当に玩具を強請る子供のように告げる。バカタレが…。
いくつか案を聞いてる中に、カヨペリコは魅力的だと話すあかくん。どうやら設計図が欲しいみたいだ。何が欲しいのー?と聞けばいくつも出てくる。強欲だな…。
ロッカーへ向かいあかくんの所望するものがあるか確認する。
優先順位が高い上2つの設計図がある事を伝えると「ガチでぇ〜?」「くっ…笑」と面白い反応をする。
「この設計図2つと、一緒にカヨペリコで満足してくれな?」と聞けば「それはなに、俺に犯罪者やめろって言ってんの?」と返すあかくん。おーっとぉ?圧掛けてんね、あかくん。
まぁ、犯罪やめてくれんのが1番たけど。
僕が出した条件にそれが釣り合うなんて思っていない。一旦のいざこざ(プチ抗争)をやめて欲しいと伝えるも交渉は決裂。ただしカヨペリコに行くことだけ約束した。
まぁ、交渉通らなかったのはだいぶ残念だけど…正直期待していた訳でもない。
あかくんって案外可愛いんだよな〜なんて思い眠った。

+ 7月8日
7月8日
  • 僕も変れば周りも変わる
今日も日が沈む頃に目を覚ます。
出勤はせず、とある海辺に向かった。
そこには灰色の髪の女性三廻部 無々が居た。
少し話がしたい、と呼び出していた。
しばらく話せば解る。この子は変わった。
だいぶ強く出るようになった。
爪で引っ掻くように、牙で噛み付くように。
それなりの緊張感を場に生み出していた。
そして、最近多くなっている黒と灰色のプチ抗争の話をすれば無々が告げる。
「僕は今警察と黒の癒着を疑ってるんだよ。1番疑ってるのは君ね?」
ほう?これは…本当に言っているのか?
僕のことをある程度知っている無々なら
僕が抗争を望まないことも、僕にそれをするメリットも無いことは分かるはずだ。
意味の無い行為。
恐らく、無々がそれをボスである朱舜ブッチに告げたって「それは無いんじゃない?」の一言で終わりそうなくらいだ。
そして話したい件はもう1つ。柊エヒという警察についただ。
彼は唐突にこの街から姿を消した。どうやら無々はその理由も、街から居なくなったことも知っていたようだ。
その件については…無々のこともエヒさんのことも心配していた。
無々とエヒさんの師弟関係。どこかで見たことがある。
僕と影光玲夢だ。
そして、僕もエヒさんも変わらず警察からの信頼度が低かった。
疑われること、関係を否定されること。
それが辛いことも…知っていた。
「エヒさんがそんなことをしないことは僕だってわかってる。けど、エヒさんを知らない人からすれば?」
同じようなことを、僕も言われた。
無々が強く「一緒にしないで」と告げる。
ふつふつと文句を告げられるも、それは全て当事者だから分かることだった。
僕が言いたいのは、周りから見た時に思われること。
どうやら、伝わりそうには無かった。
同様に、僕のことも、僕や玲夢さんの関係も、警察自体もを否定されれば少し頭にきてしまった。
離れよう。強い言葉を吐きたい訳じゃない。
彼女を強く傷つける前に。離れよう。
それでも…彼女には迷いと壁、不安が見えた気がした。
無々は僕の手を掴む気は無い。手を出されていないとも言われた。なら、
「やり方を変えよっか?無々がもう犯罪したくないって、思わせるくらいに。思いっきり捕まえに行ってやるよ。」
やばい、語気が強くなってしまっている。
良くない。やめよう。早く離れよう。
署に帰って、出勤してきた署員にとあるものを見せる。最近銃撃戦に発展しやすいコンビニ付近のマップだ。移動できる場所と射線を書き込んだもの。
昨日…というか今日の真夜中にコンビニ周辺を周り作図した。
そして、ここで良く犯罪をする緋廉あかが使っているであろうルートを書き出しそれに対する配置と動き方を複製したマップに書き込んだ。通称「緋廉あか攻略マップ(仮)」を渡す。
chan tomiには「よく頑張ったねこれ。良い出来だと思うよ」と褒めてもらった。
ここだけでなく他のコンビニや他の犯罪現場もマップとして図解してみよう。
警察内での名称や用語の共通認識にも繋がるし、単純に自分の為にもなるだろう。
後に、インパウンド依頼を貰っていたブッチさんに完了したと伝える。ブッチさんにも変わらず、灰色と黒大丈夫?と伝えた。
そして、正直に僕は中型以上の犯罪が好きではないしギャングタスクのものも正直怖いと零した。
ブッチさんは僕がいろんなギャングと仲良いことを知っている、公私混同はせずとも友達と呼べる関係になった人を撃つのも好きではないと。仲間と友達が撃ち合っているのも嫌だと。
ブッチさんはどうやら、犯罪現場で僕を見けると撃つか否かと戸惑ってしまうらしい。
ほーーう?ブッチさんもなんだ。ちょっと意外。
嬉しいけどね。大分。そう思って貰えるのは本当に嬉しい。

+ 7月9日
7月9日
  • 守りたい
今日は少し用事があるため犯罪時間には退勤する予定。
犯罪が無いとなれば各現場を回ってマップを作るために周辺を回った。
頃良い時間になれば、署に戻る。
車両の確認をしていれば…黒い車が警察ガレージに入ってきた。影光玲夢だ。
「ちょっと!!勝手に入って来ないでよ!!!」と注意するも「だって電話したのに出なかったんだもん」と。あれ、電話来てたっけ。それでも入ってきちゃダメだよ…。僕一人だから、まぁいいけどさ。
玲夢さんと話すの…久々だな。玲夢さんが乗る車に乗るよう促されれば、出勤を切り変装をする。
どうしたんだろう、玲夢さんから僕に会いに来るなんて。「最近はどうよ、調子は」と問われればそのままに僕の思っていること、身の回りの事をいくつか伝える。
あれ、なんだかいつもより元気ない?
「どうしたの?」と聞けば「いや?特に。そんな、特にはないんだけど…」と返す玲夢さんは”何か言いにくいことがある”ように感じ取れた。
玲夢さんが話し出すまで待つか、と思えば「チル大事!僕もそろそろ玲夢さんに会いたかった」と告げれば玲夢さんから笑みが零れた。
そして話している中で、僕の”青臭い理想”がどこまで通用するかは見ものだと。青臭いやめて!?
誰も傷つけずに全て選ぶというもの。
僕は取捨選択はしたくないし、命の取捨選択をする権利が僕にあるとさえ思っていない。
対する玲夢さんは、自分の成し遂げたいものや守りたいもののためにに何かを傷つけることには疑問を抱かない。
「まぁでも、君がきっといろいろ変えてくれるんでしょう。」
ん…?なんだ。
”きっと”
”変えてくれる”
言葉の節々に違和感を覚える。
影は解散するんでしょ?と話題を切り替える。
早くて来週には、と返ってくる。
思ったより…早いな。
解散は…いいとして、解散したら皆はどこに行くんだろう。僕の、大好きな人達は…。
そんな不安を差し置いて、「目に見えているものが全てじゃないからね。あまり俺らを良い人だと思い込んじゃだめだよ。」と玲夢さん。
わかってる、わかってるけど。
僕が見てきた玲夢さんは、”ギャング”という”悪い人”であるけれど”良い人”であることには間違いがなかった。もし、本当に”悪い人”だと避けることがあるのなら僕が隣に居てはならないと自分の目で見て感じた時だ。それが来るとも思っていない。
それに反応を示す玲夢さんの声はいつもより少し細く、弱々しい。
「モモはみんなが大事だからなぁ〜」
「そうだね。警察としてはね。」
「俺はギャングだから立場が違うんだな〜とは思う」
やっぱりいつもと違う、今度はなにか…寂しさを感じた。
僕一人の意見としては、影が大事なんだけどね。
警察として良くないけどね!?なんて話すと微かに笑った声が聞こえ、彼の笑みが聞こえる度に見える度に少し落ち着く。
「モモは”大事”だけどそれ以外の警察を大事だと思ってないからなぁ」
「モモは”守りたい中の人間”、だけどそれ以外が俺の守りたい中の人間かどうかはまた別の話。」
僕は本当に…玲夢さんの中で”大事な存在”になったことを強く認識する。
その中で、
玲夢さん、影の当初の目的。本当の目的を伝えられる。
”この街をぶっ壊すこと”
”狙うは市長の首であること”
今は僕と出会って”ペースを落としている”と。
いろんな疑念、疑問が浮かんだが1つ1つ消化していく。
かつてこの街にギャングが存在し、それが無くなったと思えば玲夢さんたちギャングは再び現れる。
時代は繰り返す。なら、それもろとも消してしまおうという考えるらしい。
「そしたら警察もいらないじゃん。本当の平和が来るかもよ?誰も傷つかない!!」
…!そういうことか。
僕の思った通り、玲夢さんの目的は”守る”ことだ。自分の”守りたいもの”を”守る”こと。
「潰されるくらいなら潰してやる。俺らが生き残るためにね?」
法律と秩序を玲夢さん自身が作る。
大分、独裁主義な街になるのだろうな。
「モモが死ぬかもしれない。ってなったら俺からしたらその組織が邪魔なんだよ。」
「グレーと赤が抗争しました、市民に危害が加わりました。必ず君は行くよね?その先で死んだら俺らは守れてなくない?そんな日が来る位ならそんな組織ごとぶっ潰してしまえばそういう事象は無くなるしそこにお前が行く必要も無くなるでしょ?」
どんどんと僕を守ろうとする言葉が出てくる。暴力的だけど、守ろとしている。僕が警察であることさえ、玲夢さんからしたら不安要素であるのか?
「俺らが市民に危害を加えてしまった、必ず君は来ちゃうじゃない?だったら俺らは俺らの主体でお前を殺さずに立ち回ればいいだけ」
あれ?それなら…、僕が逆に死ぬ立ち回りしたら大分うざったいんじゃないか?
「でも…最近思うね、お前に賭けてみようかなとか。託すって意味で。」
やっぱそうだよね。僕に、委ねようとしてる。
さっきの”きっと変えてくれる”に繋がる。
助けて、と言っているようにも聞こえた。
お互い守りたいっていう目的は変わらないんだよね。やり方の問題で…。

+ 7月11日
7月11日
  • 傷つけたくないなんて
今日もいつも通り早くに出勤。
上官が起きるのを待っていた。その間はというと、ギャングタスク付近を回ったりdrieでチルしたり。すると、chan tomiが無線に入っていたのを見つけた。
直ぐに署に帰ればちょっとした雑談をする。
「昨日直々に…7月15日に黒が解散するって話をしに来た」とトミさんが教えてくれた。
やっぱ警察にも行ったんだ。来週辺りには…と聞いていたが思ったより早かったな。
知っていたことだし、特になにも思うことはなかった。でもどうやら…殆どの人が別街に行くらしい。
「玲夢さんはまだ居ると思います。」と僕が言うのを遮って「旅に出るって言ってた」と告げる。
え…?なんで??
前に話したことは…?置いてくの、待ってよ!!
僕がすることを見るって、僕と話したじゃん!!!
せめて、待ってよ…!!!!
玲夢さんの、ばかっ…!!!!!!
「待ってって言ったじゃん!!」トミさんの前で声を荒らげる。
少ししてトミさんが署を出て射撃訓練場へ向かう。
僕もパトロールしよう、とバイクを走らせるが文句がふつふつと湧いてくる。
なんで行っちゃうの。嫌だよ。
というか、ほかのメンバーもでしょ。
他の街行っちゃうの、嫌だ。本当に嫌だ。
行かないで…。
警察とギャングとしてではない。
お互い一市民として、あの人たちのことが大好きなんだ。いなくなって欲しくない。
その後、自販機強盗とコンビニで獅子王ガンを捕まえる。後に真斗井斗真の留置所対応。
そしてコンビニ強盗で影光玲夢。
ここのコンビニは攻略マップを作ってある。
その通りの場所に上り玲夢さんを撃つ。後に到着した王 白面と共に確保。
そして玲夢さんを留置所に送り、対応をする。
「玲夢さん別の街行くの?」と気になっていたことをそのまま伝えれば「行くよ」となんでもないかのように返す。
「もう…すぐ行くの?」
「いんやぁ?15日までは居るし、15日過ぎてもちょくちょくはお前の顔見にこなきゃダメだし」
僕の顔を見るために、この街に戻ってきてくれる。
この街に戻る、留まる理由になれた。
というか…、僕に会いに来てくれるのが嬉しい。
んへへ、と頬が緩んでしまった。
玲夢さん、居なくならないでよ。
僕を置いて行かないで。……言わないけどさ。
僕のやりたいことを、叶えたいことを見届けるつもりであるらしい。
「これで…玲夢さん捕まえたは甘い?」
「まだでしょ」まだかぁ。僕らが初めて会った時に交わした約束。そして今もずっと言っていること、”玲夢さんを捕まえる”。まだダメかぁ。
「お前の姿見えてたんだけどねぇ。中々撃てませんねぇ〜」
…これはどっちだ?位置的な問題…?いや、そんなわけない。玲夢さんがあの位置で撃てないことはない。でも、僕は1発も…。
……まさか、本当に、僕のことを傷つけまいと撃てなかったの…??
対応が終わり「送ってく?」と聞くも「大丈夫」と答えられる。話せる時間が長くなるから送っていきたい…けどまぁいいか。
そして次の留置所対応…あれ?なん、今日3回目じゃない!?ししおーが運ばれてきた。
なぁにしてんだ。まったく。
毎回クラブ横まで送っていく。今日3回目。
「モモちゃんにメシ奢ってもらお」と言うししおーに「飯?まぁ別にいいけど笑」と言うとdrieに行くことに。
丁度クラブ横の駐車場で紫鬼みかどに出逢えば「どんちゃんdrie行こ〜?メシ奢ってくれるって〜」奢る人2人に増えたんですけど!?「みかどさんも奢るとは言ってない!!」なんて大声で言う。
「今日はモモちゃんdayだか良いでしょ?」
「しゃーなし今日だけだからね!?」
そのまま3人でdrieに向かった。
数人がチルしているdrieの中で「海咲ぃ〜、ししおーとみかどさんの会計を僕が持つ。」と告げると「は〜い」と返事をして商品を取りに行く。
「え、なんで!?」「モモくんの奢り?」「どうしたの!?笑」「なんで奢り?」と混乱する人達。
そりゃそーや。
そして支払いをする。微妙に高ぇな。みかどさんは遠慮してくれたのか個数を減らしていたけれど。
ししおーに向かい「もう払ったよ。どっか散れ!散れ!」なんて冗談で言えば「ありがと、モモちゃん♡」と返される。
少し駄べってから署に帰ろうとすれば「ご馳走様ー!モモちゃん」とみかどさん。「今日だけだかんなー!?」と返せば「次は俺が奢るからー!」と。
個数減らしてくれた上に今度奢ってくれるの笑
良いのに。発端はししおーだろ、お前が奢れや。
ある程度すれば、仕事を終え眠る。
今日はいっぱい走りまくったし、話したし。調書書いたりしたなぁ。
……影のみんなと、ちゃんと話したいな。

+ 7月14日
7月14日
  • 最後の暴走
7月14日
影の解散前日となっていた。
影光玲夢と話がしたい。居なくなってしまう彼には話したいことが山ほどある。
会うことは出来ても、ゆっくりと話す時間は当たり前になかった。
影の最後の犯罪に備え、車両を修理する。
R.O.Cに玲夢さんが来るも、2人で話したい事だからこそ今話すのは…ちょっとね。
ただ、玲夢さんのそばに居たかったからいつものように「玲夢さんおんぶ」とねだった。
いつもなら「おんぶ~?」と少し嫌そうな素振りを見せる玲夢さんだが、今日はいつもより優しい声で「いいよ?」と甘やかしてくれた。
南に戻れば、今度は警察とギャングだ。
次々と起こる犯罪に、15人の警官が対応する。
玲夢さんを捕まえる…ってことはどうしても出来なくて。タックルされればケツを撃たれる。
行動の一つ一つ、僕を傷つけているのにも関わらず僕を大切にしているのが嫌でも伝わる。
正直不服だ。一思いに殺してくれよ、なんて思ってしまう。……玲夢さんのバカ。
緑乃テリアは確保出来たが…心臓の弱い彼の入ったペースメーカー。大丈夫だろうか。
てりてり自身から聞いた話ではないし、多分彼は話すつもりは無い。だからこそ…僕から話すのは控えていたがそれでも心配だった。
夜が明けるまで、あとどのくらいだろうか。
天邪鬼と影の抗争。警察も介入。
玲夢さんがやりたがってた三つ巴の構図。
車のハンドルを握る手が震えるのが分かっていた。
怖い…?いや、緊張してる。
隣に乗る夜ッ死ーに「緊張してるの?」と心配される。「まぁ…うん、緊張してる。」
すると他の車両に乗った王 暴頭までもが隣に来ては「緊張してんのか」と。
え、なんで緊張してるの分かった…!?驚く僕に「声で分かる」と笑いながら告げた。
やっぱそんな、分かりやすいのか。
本当に、中型以上の犯罪は好きじゃない。
ただただ傷つけ合うもの。守るために、互いを傷つける。いやだ、本当に。
体が眠いと訴えかけて来たときに丁度王 白面が来てくればバトンタッチで署に帰った。
けれど上手く眠れずに、静まり返った街に起きる。
黑波れんの乗るバイクに跨れば影のアジトへ。影光とばり、緋廉あかも少しは驚いたもののその後は普通に話していた。
影の殆どのメンバーが集まり話しているのを聞いていた。やはりなんでかこの空間は落ち着く。
けれど、それも明日で終わる。
玲夢さん、時暇風人、野茂マーマレードだけになればアジトの中に入れてもらった。それこそ、昔「今度入れてあげる」なんて言われたのを忘れてはいないんだから。
新アジトであった財閥と似た雰囲気の和風の部屋。
家の中をぐるぐると周ったりくつろいでいれば玲夢さんがぜってぃに「荷物全部トランクの中全部詰めといて。俺コイツに鍵あげるわ」となんでもないかのように。
え?流石の僕でも混乱した。使わなくなったアジトの鍵を…、みんなの家同様の場所を…。そんな僕を置いてけぼりに「寂しいでしょだって。寝るとこ用意してやるよ」と続ける。
まただ、また涙が込み上げて来る。

+ 7月15日
7月15日
  • 最後まで変わらない
7月15日
影が解散する日。
昨日の抗争でハッパを掛けられた天邪鬼が大きく動き出す。嫌な置き土産だな…。
けれど、よく分かった。
影が居なくなろうが、居なくなかろうが変わらない。他の組織が街を動かす。銃声を鳴らす。
僕が”やるべき事が残ってる”のがよく分かる。
今日はしんみりさせてくれ。明日からはまた今までとそう変わらないさ。
少し落ち着いたところで「今何してる?」とメッセージを送ると電話か掛かってくる。
少し話すことになれば退勤し「玲夢さんと、話してくる…!!」と既に泣きそうな声で告げ急いで署を出た。
時間の流れが早い。もうすぐで、玲夢さん達は居なくなってしまう。いやだ。今ここで、時間が止まってしまえばいいのに。そう泣きだした。
いつものように、なんでもない話をする玲夢さん。
すると…三廻部無々の名前が上がる。
少し前から無々からは連絡が来ていた。話したいと。玲夢さんから何かを聞いたしい。
「誰が手解きしてやったと思ってんだ!」と言われるも…何言ったんだよ。最後の最後までお節介。…いい意味でね。
正直変装したまま会うのも…と思ったけど影と過ごすことももう無いんだった。
泣いていた無々の話を聞くと、やはりGreyZoneになにかあるんだなと。
なんて声を掛ければ良いんだろうか。無々が落ち着くまで待った方がいいのだろうか。
…ギャングメンバーは、やっぱり家族なんだな。警察にはそういうものはない。ただの仕事。
だから…そういう所は少し羨ましかった。なんて零せば「俺は自分の守りたいものは組織問わず家族だと思ってる。」
はは、まるで僕のことを…
僕らのことを家族だと言うように。
僕自身、玲夢さんのことは兄のように接してきた。烏滸がましいと分かった上で家族だと思いたかった。
無々が少し落ち着いた頃に「モモに言っとくこと無いの?」と保護者のように玲夢さんが問う。
すると泣きながら「モモちゃんに…ごめんなさいって謝ろうと思って」と。
良いのに。僕だって、あの時は少し口調が強くなってしまった。それに、無々の気持ちは少なからず分かる。
だって、似ているんだもん。
僕と玲夢さん。無々とエヒさんの関係はそう変わらない。それが否定される苦しさを、僕は過去に体験している。だからこその心配だ。
無々は変わってるようにも見えた。染まりきってしまったのかとも思えた。
けれど…違う。あの子が壁を張っていただけ。
それを、玲夢さんが通してお互いが本音で話せるようにしてくれた。
無々、僕は絶対に変わらない。いつまでも、ずっと手を差し伸べ続ける。誰に対しても。
警察の仕事は最低限の武力で、市民を守ること。その中には無々も、玲夢さんも居ること。
ね、もっと話そうよ。無々。
僕らが喧嘩した、玲夢さんのお気に入りの場所で話して。仲直りした。
帰ろうとすれば、無々に助手席を譲られる。
「どこも変わんねぇよ!」と笑う玲夢さんに「モモちゃんの場所だよ?玲夢さんの隣は」と無々。
「無々の隣はエヒさんだもんね?」と笑って話す。
なら本当に、わがままに玲夢さんの隣は…特別は僕だって言っていい?師匠であり兄みたいな玲夢さんが他の人に構うの、正直嫉妬してたんだから。
Grey Zoneのアジトまで行けば、無々は戻ったのだろうと思い玲夢さんに「またあとで、おやすみ」と言い走り出すと。「無々におやすみって言え!!」と後ろから声が聞こえる。振り返ればすぐ側に無々が居たから戻り「おやすみ」と言えば「またね、でしょ」と玲夢さん。うん、そうだね。僕からしたら合言葉のような大切な言葉。「またね」と交わす。
無々もいつかはかけがえのない友人、家族のような人になるのだろうか。

  • 家族と呼びたい彼らと
少し経って、僕はもう一度起きる。
影光玲夢含め、この街を離れるメンバー達に別れを告げるために。
drieで暇を潰してはいたが、どうしても泣きそうになってしまう。駐車場から車を出そうとすると買った覚えの無い、僕がするカスタムではないバイクが入っていた。これって…そうだよね?
緑乃ななしと話せば、ななしさんもよく知る影のことをずっと話していた。
影の最後の犯罪が終わった頃に、に電話しアジトに向かう。
そして、影が使っていたアジト。
今では玲夢さんの家の鍵を貰う。
本当に、行ってしまうんだ。それを実感すればそう涙が出る。また、泣き出してしまう。
玲夢さん、玲夢さん…。行かないで…。
「これで入れるようになったから。ほら行くよ!」
行く…どこに?最後の犯罪をしたら、その場で解散って聞いてたけど。
「あとお前気づいてたか知らないけどお前のガレージの中に俺のバイク入ってるからな」
やっぱそうだよね!?玲夢さんのだよね!あれ!
僕が何度も後ろに乗せてもらったバイク。
苦しい時、話をする時には大抵そのバイクを走らせてくれた。玲夢さんがそのバイクに乗り僕の前に止まればそれはもう「後ろに乗れ」と言っているようなもの。そう分かるくらいの思い出のバイク。
そして、玲夢さんのパラゴンもそのまま貰う。
待って、貰いすぎだって。それでも…嬉しかった。
玲夢さんから譲り受けたもの全て、きっと一生の宝物になるのだろう。
遊園地まで向かえば、影のメンバーと天邪鬼のメンバー数人。そして三廻部無々が居た。
姉のような人、影光とばりを見かければもう涙は止まらなかった。「泣くなよー!また帰ってくるって~!!」と言いながらいつもみたいに僕をお姫さま抱っこした。いつもは嫌がるけど、今日は…このままが良かった。いつからとばりさんの抱っこが落ち着くようになったんだろう。
「アタシと待っておきましょうよ!」と野茂マーマレード。「うん…」と小さく返事をした。
時暇風人が近づくのが見えれば、コイツは絶対いじってくると思い「ぜってぃは来るな…」と言ったものの…
「泣くなって、会えなくなる訳じゃねぇんだから。」
んーでお前は、こういう時に限って優しんだよバカ。んな優しい声、聞いた事ねぇよ。ばーか。ばか。ぜってぃのばか。
とばりさんの2人になれば最後1回だけ、もっかいだけ呼ぶ。
「とばりねぇさん大好き」
笑われては「私もモモちゃんのこと大好きだよ~」
玲夢さんととばりさんが、僕の兄姉だったらいいのに。と言えば「もうそんなもんでしょ」と本人に言ってもらえて、本当に嬉しかった。とばりねぇさん、れむにぃ…。
緋廉あかの近くに行けば
「あかくんまた教えてね、いろいろ」
「うん、もちろん。」
昨日、”他の所の奴の面倒見てどうするんだよ”って言ってた癖に。良いんだ。
風人が船を出して、もう行く。となれば本気で泣き出してしまう。周りからは「行っちゃうかモモくんも」「モモちゃん連れてっちゃお」なんて言われるも「んーん、まだやることあるから。玲夢さんとの約束あるから」
玲夢さんの前で「モモちゃんも乗る?笑」と、とばり姉さんが笑って言うも「乗せるなコイツはまだやり残したことがあるんだから」と。うん、そうだよ。玲夢さんと約束したから。
でも、ちゃんと見に来てよ。頑張るから。
本当に、本当に最後の時に「玲夢さん!!」と大きな声で呼び止める。いつもの優しい声で「どうした?」と返ってくる。
最後なんだから、最後だから、言おう。
「れむにぃマジで大好き。」
僕の、兄だと思いたい人。兄みたいな人。
家族だと思いたい、影のメンバーが本当に大好きだ。
ありがとう。本当に。
面倒見てくれて、可愛がってくれて。
心配してくれて、背中を押してくれて。
励ましてくれて、支えてくれて。
教えてくれて、特別に思ってくれて。
れむにぃ、とばりねぇさん、ぜってぃ、れんれん
てりてり、ヒデ、たや、あかくん、マリー、リト
白絵さん、あおちゃん
本当にありがとう。大好きだよ。

+ 7月16日
7月16日
  • 変わりは無い、分かってる
影が解散した次の日。
昨日は思いっきり泣いた。街を去るメンバーを見送るまで、見送ってもずっと泣いた。
影のアジト…影光夫婦の家でもずっと泣いた。
玲夢にぃが良く座っていた場所に座り、時間など分からぬくらいに泣いていた。
でも、だからこそなのだろうか。心がスッキリしていた。
やるべき事がある、変わりは無いのだから。
玲夢にぃが背中を押してくれているように感じていた。
ちゃんと、見ててよね。絶対叶えるからさ。
仲直りした三廻部無々とは前と同じように…なった訳ではなくライバル用な形になったかも。お互いがお互いをある程度信頼した上で大きく、強く出る。傷つけようなんてことは絶対に無いけれど。
しばらく事件対応をしていると野茂マーマレードが「捕まえるわよ〜!」なんて言いながら運転席の時暇風人が僕の乗る車に軽くアタックする。「おま、ばかっ!!」直ぐに乗れば公務執行妨害だと追いかける。少し追いロストすれば、猫部長から「赤立駐前に居る」と無線が入る。
そこに行けば…マリーとぜってぃにしぬほど煽られる。クッソむかつく。うざい。まじでぇ!!ハンドルを殴りそうになった。解散以降も意味がわからない絡み方をされる。絡んでくれんのは嬉しいけど…うざってぇーーーーーー。
次は捕間九里代から「今どんな車乗ってる?」と無線。乗っている警察車両を伝えれば獅子王ガンが「会えるかも」なんて言っているそうで。なんだぁ?おい。
仲が良いはそうなんだけど…てか仲良くしたいんだけど。思ってたのとは違う絡み方をされてんな。…色んな方向から。
退勤して1度drieに行けば、しぬほど風人煽られる。もういいや、慣れよ。と思いながいつものように「ぜってぃおんぶ」。そこからもずーーっと言い合い。
見ていたtatamaさんには「いちゃいちゃ」「彼女になってあげれは?」なんて。
僕男ね!?てか、ぜってぃより玲夢にぃのが好き!!俺なんか元々眼中に無いで〜す。なんて言い合いが加速する。
家に帰るまでも空耳ヒデに車で小突かれれば降りてきたマリーに蹴られ…んーだよお前らは!!
「逃げろ逃げろ!!」なんて言うけど行く先一緒よな!?
バイクをしまって何事も無いように家に入りすこし雑談をしてこの日を終えた。

+ 7月18日
7月18日
  • 全部大切だから
あの日を境に、灰色と赤色の車を良く見かけるようになった。GreyZoneと天邪鬼だ。
どっかの誰かさんが、彼らに火をつけた。
変わらず銃声が鳴り響く夜が続く。
いつものようにdrieに行けば緑乃ななしと雑談をする。僕の好きな系統の服装をしているな、と思えばそれについてしばらく語っていた。
大分露出の多い服装…「見ないでよ!」と言われれば「そういうなら、そーゆー服装してる側が公然わいせつだからね?」なんて。伊達に2つの街を跨いで警察してないんだから。
昔の街では座学は特に頑張った記憶がある。
刑法、法律や対応の仕方のマニュアルを何度も読み返し頭に叩き込んでいた。
するとミッカーマウスから声を掛けられる。
なんだろう…。最近ミッカーとはよく話すようになった。色んな企画やイベントに参加してくれ、なんてことだったり普通の雑談だったり。
ミッカーから犯罪者が使うであろうチェイスのコースをいくつか教えてもらった。大分ありがたいな。
影だけじゃない、色んな組織の色んな人が教えてくれるようになった。GreyZoneも、解散したJACKPOTも。ギャング全体のことについて、メンバーについてなどは天邪鬼も教えてくれる。
そして…影が解散してから妙に時暇風人がうざったいんですけど!?
天邪鬼の青崎すみさんの犯罪対応をし、終わればインパウンド場の場所を教えてから天邪鬼のたまり場へ送る。
そこに居たシムオウルステッドから"獅子王ガンがこの車見つけたら速攻潰す"といってたことを聞く。僕じゃ無かったらどうするんだアホ。

+ 7月19日
7月19日
  • 兄からの不穏な連絡
少し体の調子の悪さ…
疲れを感じながら今日も変わらず目を覚ます。
スマホを開けば14件の通知が入っていた。
2件は不在着信、残りの12件は…
送り主の名前を見れば声を大きく上げ飛び跳ねた。
影光玲夢からのメッセージだった。

────────────────────

まだそんな日は経っていないが寂しくないか?
頑張ってるか?
俺の方は、ぼちぼちかなぁ
ただ最近やたらと誰かに見られてる気がするんだけど
後をつけられてるとゆうかなんとゆうか
ま、大丈夫でしょ。また連絡する

────────────────────

そんな内容だった。
寂しいに決まってんじゃん、兄さん。
でも、頑張ってるよ。
それより…"誰かに見られている"、"後を付けられている"というのは大丈夫だろうか。
正直不安で仕方がない。
以前、僕に「いつ狙われてもおかしくない」と言ったのは玲夢にぃ本人だ。
この街であれば、力不足であるものの僕は守ることが出来る。けど、他の街ってなると…。
……わからないな。とりあえず、出勤しなきゃ!
いつものバイクに跨り警察署まで。
玲夢にぃへなんてメッセージを返すか迷いながら出勤、drieに向かう。
最近、どうも頭が重いんだよなぁ。
疲れてんのかな。
かといい新人の真央yadeくんも居るし、退勤して1人にするのも気が引ける。なんて話すと隣にいた極力治と秋山凌空が普段頑張ってるんだから休んだっていいなんて言ってくれる。
うーん、上官が起きてくるまでは待ちたいなぁ。
天邪鬼の数人がdrieに集まる。獅子王ガンに絡まれればゴミを渡され、押収物を渡され、最後に「モモちゃんメシ奢って〜」なんて。前に奢っただろーがよ。そしてその後来た天邪鬼のボス、紫鬼みかどには逆に奢ってもらった。「約束してたしね」なんて話て。
ひと段落つけば、雑談をしながら玲夢にぃへのメッセージを考える。

────────────────────

普通に寂しい!!
丁度昨日、ヒデに「れむにぃまだ起きないのー?」って聞いたよ
でも、頑張ってるよ。
ちゃんとやんなきゃって、最後に話せてスッキリしてる。
影が居ないからって思われるのも嫌だし、影の人達もいろいろ面倒見てくれてるよ。
誰かに見られてる?大丈夫…?皆で行った街だよね、不安なんだけど…
体調はれむにぃもだよ!?連絡また待ってる

────────────────────

なんて返した。
そう、あれからも影の人たちは構ってくれるしちょっかいかけてくるし…困ったことには相談に乗ってくれる。ちょっかいの掛け方が雑になったのは…それだけ深い仲になれたって思っておこう。
時暇風人と空耳ヒデが良く相談に乗ってくれる。
技術面はもちろん。
新人への指導の仕方、警察としての動き方など。
警察の上官たちとも、玲夢にぃとも違う教え方。
警察は基本的にあとから直すべき点を教えてくれる。あと…いい意味でも悪い意味でも自分で考えろが多い。
玲夢にぃは手取り足取り教えてくれる。
説明しながら、1度見せてくれる。そのあとに僕に実際にやらせる。失敗すれば直すべき点を教え、出来るまで付き合ってくれる。
風人とヒデは"頭で理解する"ことを重要視していた。理解すれば実際にやった時にダメだった所も分かる、と。そして部下にも教えやすい。
実際感覚派の人は多く、教えてと言われても難しいものがある。かという僕も、前街でまともに教育された覚えがない。
理解していれば教えやすいし、その時に自分も成長する。
風人とヒデはそう教えてくれた。
……玲夢にぃ、大丈夫かな。
あの日以来、僕は影光玲夢を"れむにぃ"と呼んでいる。
僕は彼を家族だと、兄だと認識している。
警察としても、家族としても彼のことは守りたい。けど、他の街だと…さすがに管轄外というかなんというか。
れむにぃの連絡を待つ以外にはない…かな。
なんてスマホをしまうと、drieは思いのほか賑わっていて自分が周りの声をシャットダウンするほど考え込んでいたことに気づく。
そしてふとした瞬間に目の前がぼやけ、髪色でしか他の人の区別がつかなくなる。
これで業務は流石に出来ない、かえって危険な目に合わせるだけだ。
そう思い大人しく退勤、そして家に戻り横になった。

+ 7月20日
7月20日
  • 分かってたから
出勤し、ボロボロの警察車両を修理する。
今日は警察も多い、ある程度は落ち着いて対応が出来るだろう。
修理を終えれば、まとめて経費申請。
ロスサントスにある本署に帰れば、副署長桜乃ヒサメさんからのお話。どちらかというとお叱り。
警察とギャングの壁を経て、誰とでも仲良くしている。けれど…もう少しメリハリを付けた方が良い。
確かに、元影のメンバーや良く絡んでくる獅子王ガンには関係値がある上でそれなりに強い言葉を吐いた。友達としては良いかもしれない、けれど警察としての行動は間違っている。
改めよう。
これを機にヒサメさんともゆっくり話した。
正直巡査部長に上がれたのは嬉しいことだ。僕も今は上を目指している。
ただ…、今の技術や能力値で誰かの上に立つのは荷が重い。不安要素も多く緊張したり気が張っていることが多く正直疲れていた。
今日は休みたい…と思ってもそうは行かない、と思ってしまう事象がいくつかあった。
勤務時間もあって、大人数での犯罪対応は分からない事だらけだった。
だから、自分のことに集中したかった。
”頭で理解しないと”そう時暇風人が教えてくれたように、解らなければ焦ってしまう。
解るように、しっかりと学び直したい。
ランクを巡査部長から巡査に下ろしてもらい、王 白面を教育に付けてもらった。
反省点も弱音もどんどん出てくる。
そんな中、ふと彼の顔が頭に浮かぶ。
玲夢にぃたすけ…いや違う。彼は、影光玲夢はもうこの街には居ない。居たとて、いつまでも彼に頼りっきりでいる訳には行かない。
しっかりと、動け。自分の足で。
抗争なんかに怖いと思うな、嘆くな、泣くな。
僕はその中で、誰も傷つかない道を見つけなければならないんだから。

+ 7月22日
7月22日
  • 夜明けに吠えれば
なにか悪い予感がする。ゾワゾワする。
いつものバイクに乗って、警察署に向かう。
途中、レギオン駐車場に人溜まりが見えたもので近くに行けば緑乃テリアと数人が話していた。
白くなった髪と肌、光を遮断するためのサングラス。
なんとなく察した。
最期の日なんだろう、と。
長くは無いことは聞いていた。容態も聞いていた。
彼自身、言いたがる人ではないだろう。本人が言うまで待ってようとしていたけれど。
ここまで言わないとは…。
いやだ、本当にいやだ。
けど、嘆くのも泣くのも僕であるはずじゃない。
最後にてりてりと話をした。少し思い出話と、アドバイス。
「1回突っ走ってみな」と。
はは、そう…だよな。
僕は本来、壁こそを楽しむ人間なはずだ。
分からない、それでも思い立って突っ走っるのが楽しい。これをしたら何が起きるか。息切れの苦しささえ忘れて走り回りたい。
それが…出来ていなかった。
なにに怯えていたんだろう。なにを恐れていたんだろう。
体が重くて苦しくて、動かず考えるばかりだった。
さすが、人をよく見てる。
彼に…騙せるものはひとつも無い。
「俺が最後に言えるのはそれかな〜」なんて。
なんでもないかのように言う。
"またね"じゃない、"じゃあね"なんだよ。
また明日を、またあとでを願いたい。
なんで…こんなにスッキリとした顔をしてるんだ。
ありがとう、てりてり。僕は…頑張るよ。
最期にライターを貰う。形見かよ。
「僕は、"またね"って言うよ!?またね!」
「はいよ」
うん、てりてりは…言わないよね。
分かってる。てりてり、お疲れ様。
いっぱい面倒見てくれて、ありがとうね。
話が終わり、バイクの修理に行こう…と思えばそっぽを向いて動かない秋山凌空の姿。
この場には、警察とギャング。そして凌空先生というただ1人のEMSが居た。
なんとなく察すれば「どうしたの?」なんて声をかけた。ぼーとしてた、という彼は「大丈夫大丈夫」と返す。
大丈夫な声じゃないんだよなぁ。
「ほんとかぁ〜?」と聞きしばらくすると「ほんとではない、うそ」と。そうだよね、分かるよ。
凌空先生がてりてりの担当医だったことを聞く。
それは…効くよなぁ。
どっか行こうよ、なんて気分転換にも連れ出してみる。その中で一人、もう一人気になる人物が居た。
緑乃テリアの嫁、緑乃ななし。
彼女はきっと望みはしないんだろう。
ただの僕のお節介。
ちゃんと「帰れ」「クソガキ」って言われるけど、ちょっとくらいいいでしょ?僕だって心配なんだから。
野茂キャサリンが新しく開いた店、Cathy's Candyberにて時間を忘れてチル。
僕も…詰まってたとこはあるからさ。なんでもない事を話せばチクタクと時計の針が響く。
しばらく経って、椅子から立ちあがれば「ちょっとは落ち着いた?」と。周りからずっとクソガキと言われれば反論するも、まぁいいでしょ。
僕は絶対に、"じゃあね"は言わない。
"またね"と全員に返す。
変わったことだよ。兄さんの影響かもね。
影とか、家族に対してだけじゃない。全員に"またね"と挨拶出来るように。

+ 7月25日
7月25日
  • 兄の行方、嵐の予感
2日ぶりの出勤。
スマホを開けば11件の通知。
兄さん…影光玲夢からのメッセージ。

────────────────────

何か変わったことは無い?
近々帰る。
やっぱり、誰かに見られてる。

何があったかは言えないが、
とにかくまずいことになった。

巻き込まれないように気をつけろよ。
誰にも連絡を取りあってることや、
この件は話すな。

また連絡する。

────────────────────

そんな内容。
前も、兄さんが誰かに付けられているということはメッセージでのやり取りで聞いていた。
でも、やり取りをしていることを話すななんて…兄さんはなにをしたんだ。
ある程度壊れた車を修理して、GAP CAFE 海咲へと向かう。
そこに居たのはGLAYZONEの朱舜ブッチと甘ノ弱あん。相変わらず2人は起床率が高いんだよなぁ…なんて思いながら話をする。
ブッチさんが「なんで起きてくるの今日なんだよ〜」と僕に言うのを聞けば今日が島取り抗争が行われる日であることを思い出す。
そういえば、ブッチさんは僕のことをあまり攻撃したくないんだっけか。
抗争があれば、僕らは迷わず現場に向かう。お互いを傷つけ合うことになる。それを避けたいのだろう。
警察署にて、時間を過ごす。
嵐の前の静けさのように犯罪は何も起こらない。
犯罪現場の地図を描いていたが、ある程度区切りを付ければ道具をしまいパトロールへ。
途中、再び兄さんからメッセージが届く。

────────────────────

大丈夫。
ただ奴ら、いや

あいつには ███████████
きを

────────────────────

文字化けした文章に、途切れた文言。
最後はきっと「気をつけろ」なんて文言だったのだろう。
解読に詳しい訳でもない僕は、兄さんメッセージの意味は分からなかった。
ただ分かったのは…兄さんがなにかしら危険な目にあってるということ。
…兄さん、ごめんだけど場合によっては兄さんとの約束守れないかも。誰にも言うなって言うけど、必要に応じて…警察に共有する必要はあるのかもしれない。
兄さんが危険な目にあってるなら助けに行くよ。
けど、なにか良くないことをしようとしてるなら絶対に止めるからね。
頭を整理し、
"今"、気に取られていてはダメだと切り替える。
ギャング達の領土の目印となる各ギャングのスプレーを探し、それを消す。運良くGLAYZONEのスプレーを見つけ消したことを伝えると、GACAFEに居た真央yadeがその場にいた2人の構成員がこちらに向かっていると無線を飛ばす。
やっぱりバレるのか。
少し遠回りしながら署に帰り、また別の方角へ探しに行けば今度は天邪鬼のスプレーを消す。
そしてしばらくすれば抗争が起こる。
報告をメインに力を入れる。
どこに誰がいてなにをしてるのか、何をして欲しいのか。必要な情報を無線で飛ばす。
ある程度動きを見て少し煙を吹いたグレーのパラゴンが目に入れば「パラゴン喰いたい」と。
関西人が聞き入れ、「パラゴン集中しよう」応え警察の動きが変わった。
が…、急に頭が重くなりついていけなくなってしまった。ここに居ても荷物になるだけだ。
目眩を我慢し署まで戻れば、ロッカーの椅子に横になり今日という日を終える。
もうすこし、頑張りたかった。
なにか掴める気がしたんだ…。
それにしても、兄さんは大丈夫なのだろうか。
兄さんは一体、何をしたのだろうか。

+ 7月31日
7月31日
  • 影に潜む不安と共に
警察会議までの時間、少し休息を取ったっていいだろうと街をブラブラする。
GAP CAFE 海咲に行き市民たちと交流したり、Cathy's Candyberにて馴染みとなんでもない話をする。
少し前に、空耳ヒデと車の練習をした。とあるレースコースを使い基礎的な運転の練習を繰り返す。
その中で、最近の放火事件の話になる。
関連着くかは分からないが怪しい人物を見かけたと。それが犯人だろうが、犯人じゃなかろうが不審な人物が居ることには変わりない。今日の会議で報告すると伝えた。
ヒデは顔が広いというか、いろんな人物の情報を持っている。僕の持つ青ギャング情報は全て彼からもらったものだ。
そんな彼が知らないとなれば新規住民か、それとも…。これはただ単に僕のヒデに対する信頼ってだけなんだけどね。
そろそろ警察会議の時間も近いと、出勤しようとすればGrey Zoneのボスである朱舜ブッチから電話が掛かってくる。
「警察全員に伝えるつもりだけど、背中には気をつけろよ」とのこと。ギャングが言う"背中には気をけろ"の意味は"お前を殺す"とほぼ同義だろう。
僕がなにか悩んでいる声色を出せばブッチさんは「どうした?」と聞いてくる。いや、Grey Zoneがそんな自ら誰かを手にかけるような過激な思考をするなんて珍しいと思って。
彼らを知っている僕だからこそ思ったことをそのまま伝える。そうだよ、と言うようにブッチさんが肯定する。そして「モモだから教えるけど…」と"無闇やたらに殺すわけではなく、シマに入ってきて警告を無視すれば殺す"ということだと教えてくれる。
なるほど、結局は守るためだ。
にしても、ブッチさんは本当に僕のことを気に入ってくれてるなぁ。電話をかけるのも僕だし。
少し、「僕も殺すの?」なんて意地悪を言ってやろうと思ったが…やめておいた。
犯罪者は、なぜ犯罪をするのだろう。
稼ぐ方法はいくらでもある。始めたきっかけの話なのだろうか。ならばその1番最初の人は、何を理由とし犯罪を始めたのだろう。
これが僕の犯罪者と呼ばれる彼らに歩み寄り知るべきことなのだろう。
警察会議にてさまざまなことを聞き、さまざまなことを話す。今回事前に話して欲しいことや要望を上官の北上ユマに伝えていた。上層部で話し合ってもらった上なのか無事会議で取り上げてもらえては僕の動く幅も広がった。
そして、例の放火事件について。
市が上げる新聞に関し、警察も違和感を覚えていた。新聞とどこか違う現状があり、捜査のために情報を求めても渡して貰えない…と。
一気に市への不信感が溜まる。
やっぱり兄さんの身になにか、あったのかもしれない。
ヒデからもらった情報もまた伝え、会議が終わればユマちゃんと話す。
この件が、兄さん…影光玲夢と関係があるものなのか。市はどういうつもりで動いているのか。
間違ったことを正すなら、市に盾突くことになるかもしれない。
ユマちゃんは「一人で動かないでね、仲間がいるから」と。ごめん、兄さん。多分ユマちゃんは大丈夫なんだ。ユマちゃんは、姉さんのことが大好きだから。
「兄さんと少し前まで連絡をとってた。けど、よく分からないメッセージを残してそのあと連絡が一切付かない。」
兄さんには誰にも話すな…と言われたが、ごめん。
兄さんを守るためにも必要だし、街を守るためにも警察としても必要だと思ったんだ。
ユマちゃんとそのまま軽く話せば解散し、僕は家に帰る。道中、Cathy's Candyberで僕が伝えた不審人物の目撃情報があり警察が追う。
…、もしその不審人物が兄さんだったら。
兄さんは、見つかったらやばいはず。
残念なことに兄さんの所有している車の目撃情報もあるし、兄さんが街に居ることがバレるのも時間の問題。僕も、なんとなく気づいてるんだ。
兄さんに電話をしても、気づかなかった。
警察として良くない行動なのかもしれないけど、「もし兄さんが今街にいるなら、警察が追ってるかも。気をつけて」などとメッセージを残す。
兄さん、どうか無事でいて。
そして…、
僕だって兄さんを助けたいから。
兄さんが大事だから。
思いっきり手を伸ばすから、僕の手を…掴んでよ。

  • 独りじゃないから
なんの不安なのか、なかなか寝付けない。
暗い部屋にスマホの明かりが1つ。
目に入って来たのは”指名手配 影光玲夢”という投稿。
兄さん…!?
街を去ったはずの解散したギャングのボス。なのに、実名で指名手配が掛かっていた。
そして兄さんから連絡が来ていた。

────────────────────

今はなにも言えない。
けど、無事でいてくれ。

ただ、
俺を、俺の仲間を信じてくれ
この先なにがあっても。

────────────────────

は、笑わせないでよ。
兄さんのことなんて少しも疑ってない。
僕は兄さんのことを信頼してる。疑うわけないさ。
寝間着から着替え、署に向かう。
ヨモツヒラー・ヨミに「モモさんにとって良い話なのかわからないけど…」と切り出されるも「兄さんでしょ?」と遮るように言う。
街を去った人が帰ってきてるかも、なんて言われても僕が一番知ってるよ。
すると、三廻部無々からのメッセージ。
「モモ?玲夢さんの指名手配、どういうこと?」
いや、僕も知りたいよ…。「わからない。僕も今起きたばっかで」と返す。
そして指名手配が掛かった兄さんについてとヨミさん含め近くにいた署員に話を聞いた。
どうやら、ヨミさんの車と兄さんの車が接触したらしい。そして呼び止め職質をしようとしたところ、撃たれた。そして弾痕で、指名手配が掛けられたと。
正直、兄さんがこの街にいることはなんとなく察していた。
なんらかの事情で身分を隠してこの街に帰ってきていた。
だからこそ、警察が追っているかもとメッセージを残すほど。
このような形で身分がバレるのも想定外だろう。なんなら、バレぬよう、銃を撃ったのだろう。
「今一番謎の人物になってるからなぁ」「無言だったから」「流れが完璧すぎる」という署員の声に少し不満を覚える。兄さんのことを知らないから。怪しいのは…市だろ。
いや、僕が兄さんの近くにいることでこの一件についても他より知ることが多いからなのだろうか。真実を知らない人からの言葉が刺さるのは、よく慣れたものだ。ここで反論したって意味がない。
すると、空耳ヒデからの着信。
兄さんの指名手配を見て電話を掛けてきたらしい。
「なにしたんだろうね、アイツが一番やらなさそうじゃん」と。そうだよ、必要なしに傷つけることはしない。ただ、身分がバレるのを恐れてだ。「大丈夫か?ひとりで」と心配してくれる。大丈夫、と返すも「ほんとか?抱え込むなよ」なんて釘を刺される。
「どうするの?」と問われても、今僕にできることがない。
街にはいる。けど連絡を取ってることは周囲に言えないし。会いに行こうにも指名手配中の兄さんと警察である僕が会うのはお互いに難しい話。
「でもお前は兄として慕ってんだろ?」と。兄がそんなことをしでかす人間じゃないことはお前が一番わかってるはずだ。だからこそ真意を確かめる必要があるんじゃないかと。
兄さんがすき好んでやるわけがない。わかってる。けど、ある程度予想はついているんだ。背景にもいろいろなものがある。ヒデには言えないんだけどさ、ごめんね。けど、ありがと。
そして無々ともやり取りを続ける。


────────────────────


なにかわかったら教えて欲しい。
伝えられる範囲で

お互い死なないように。

市は…
なにか隠してるのかもしてない


────────────────────

僕も同じ見解だよ。だって、おかしいことが多々あるんだ。
警察も気づく人は気づいてる。君たちはすぐ、僕らの感じる違和感に気づくのだろう。
”多分、市に盾突くことになる”と言えば”わかった。なにかあれば力を貸す。多分僕の立場の方がいろいろできるだろうから”
”市の間違いは必ず正す。”そう覚悟を見せれば”本当に危ない時は私たち、黒側がなんとかするから。”と協力体制であることを示してくれる。
ありがとね、無々。
北上ユマ、ユマちゃんが言った通り。僕は独りじゃない。
警察も、黒側もちゃんと頼って、真実を突き止めよう。


+ 8月の思い出を開く
8月の思い出

+ 8月1日
8月1日
  • 国際指名手配
8月1日、22:00より副市長による記者会見が行われた。
その内容は、先日の行政施設への放火事件の犯人と見られる影光玲夢を国際指名手配とするというもの。
…名前を出し公に指名手配を掛けたか。
影というギャングについて語るハクパカ副市長には不満を覚えるばかり。すべて、僕から見たら違うものである。彼らは法を犯していれど、守るために動いていた。僕を可愛がり面倒を見た彼らは、副市長の語るものではなかった。
無事記者会見が終われば、三廻部無々が僕のそばに来る。言いたいことは分かるよ。不安だし、どうすればいいか、なんて話をしたいんでしょう?
「ごめん無々、副市長から警察全体に徴収がかかってるんだ。また今度話そう。」今ここで、副市長かいる前で話すような事でもない。
僕ら2人は、今目の前に立つハクパカ副市長を疑っている。
署に帰り、会議室にて詳しい内容を聞く。
影光玲夢がしているのは、犯罪ではなく反逆行為だと。発見し次第即制圧、そして生死は問わないと。
ドクンと大きく鳴る心臓に、脈が早くなるのを感じる。
兄さんが、兄さんが危ない。
直ぐに伝えなくてはと思いメモをとる振りをしメッセージを送る。
そして、影光玲夢を匿ったり協力した人物も同様に同罪として即時制圧をと命令が下る。国家転覆だと。
僕はそう淡々と語る彼、ハクパカを信じていない。
彼には気づかれないよう、強く睨んでいた。
命令、ね。くだらない。
僕は、国家の犬になるつもりはサラサラない。
…協力し動こうと話た無々にもまた連絡を。
動こうにも動けない、同様に僕らは殺される。けど、兄さんを…影光玲夢を助けたいというお互いの意志を確認した上どう動こうかと話す。
まずは僕が情報を探る、市に近しいのは警察だ。
そんな話をしている中、警察は影光玲夢と親しい人物をあげていった。勿論、その中に僕の名もあげられた。
「知ってるなら…!!僕が知りたいよっ!!!」
そう思いっきり話す。が…兄さんがこの街に居るのは知ってるし、兄さんとも連絡を取りあってる。
兄さんの情報が欲しいのは本当だけれど…正直演技だ。連絡を取りあってることを、ハクパカや他の警察に知られることは都合が悪い。
そして「彼平然を保ってるように見えて1番動揺してる」と北上ユマが話す。あ、庇ってくれてるな。ユマちゃんには僕が兄さんと連絡を取りあってることを伝えている。というか、ユマちゃんも市側を疑ってるような言動が見られる。
少なくとも、彼女は味方だろう。明日から、出張に行ってしまうのだけれど。
…、僕の軽率な動きで他を巻き込む可能性がある。
兄さんを守る前に、僕が殺される可能性がある。
何かしらの間違いを正す前に、僕がその土俵から下ろされる。解雇される可能性がある。
慎重に、動こう。
警察内の信頼も高め、警察内と警察外に仲間を増やそう。
ゆっくり、まだ時間は…あるはずだ。


+ 8月3日
8月3日
  • 守り守られ手を取って
昨夜はお楽しみだっただろうか。
8月2日、バニーの日ということでバニーガールの服を着た女性達のキャバクライベントが行われていた。
僕はと言うと、ほぼ徹夜でワイスピ強盗の現場付近マップを描いていたため疲労と眠気から街に起きることが出来なかった。
…露出の多い服が見られないとか、恥ずかしいとか、そんなんではない。
目を覚まし、家の収納を見る。
影の誰かが来てたまに5~10個僕が入れてる食べ物を持っていく。
昼に起きてバイトなんかをしてるとご飯が無くなって〜なんてこともあるし、お世話になった…いや今もお世話になってるからこそ少しのサポート。
けど…え?
飲み物20個、飲み物20個、お菓子が40個程入れてたはずなのに…全部無いんだけど!?
はは、この遠慮の無さ。
さては兄さん、1回帰ってきたな?
少し嬉しくなってしまった。
兄さんは今身分を隠していればあまり人の目に着く場所に行ける訳でもない。なら、持ってってくれ。
死なないでよね、兄さん。
なんて呟くとなんとなく、「死なない死なない」なんて言う兄さんが頭に浮かんだ。
僕も丁度飯が無かったから出勤前にGAP CAFE 海咲へ。僕の"話したい人"がいる気がした。
大当たり、タイミング良く朱舜ブッチが僕の前に現れた。
「警察としてじゃなくて、百夜モモとして話に来た。あと…ここでするような話じゃない。」と話せば、ブッチさんの車に乗せてもらう。
数日前から、"影光玲夢国際指名手配"の件で三廻部無々とは個人的に協力体制になっている。けど、そうして動くならば互いに命の危険が今まで以上に高くなる。そうなった時、僕単独の動きで無々を危険に晒すことは避けたいし組織に所属しているのならそのトップに報告だけでもしたかった。
僕と無々が、"玲夢さんに生きていて欲しい"という意志と、"市が怪しい"と睨んでいること。その2つが一致して協力関係にあることをブッチさんに話す。
僕が一通り話終えれば、「俺から言える範囲内でしか言えないんだけど…」とブッチさんが話し出す。
僕がいま警察としてでは無く、1市民としてブッチさんと話に来たという意を汲んで「今やってるのは、影光玲夢の動向を探ってて…。ウチら(Grey Zone)は機密情報が欲しい」と兄さんの同行を探っている理由を教えてもらう。
影光玲夢を確保する、匿うことを目的に動いていると語る。抵抗すれば話は別になるが。
また他に話そうとすれば「モモなぁ…モモだったら、うーん…」と悩むブッチさん。「言える範囲で全然いいよ?」と言う。信用してる人にしか話してなく、構成員も知ってる人が限られている内容を僕に話してくれる。
ブッチさんが命を狙われてることを。
この街の中で5人。他の人にもらった情報を合わせれば、白市民に3人と黒市民に2人の5人が狙われている。
黒市民はGrey Zoneボスの朱舜ブッチ。
そして天邪鬼ボスの紫鬼みかど。
白市民は分かっていない。けど、それで行くと警察署長の隣ノまりにぃだろうか。
それはさておき、その5人の命を狙ってるのは影光玲夢じゃないと思う。とブッチさんが語る。
怪しい人物が、街の中に2人居るらしい。
そしてGrey Zoneは接触に成功していて、5人の命を狙うのはこの2人じゃないかと。
「ここまでしか言えないけど」と話を終えるも大分ありがたい。
5人の命が狙われていて、不審な人物が2人いる。
警察として持ち帰る情報では無いものの助かる。
そしてなにより…これほどの情報をくれる。
ブッチさんがこれほど僕に信頼を置いてくれていることがありがたく、そして嬉しい。
帰り道、「モモはあんまり動くなよ。動くのはウチらだけで良い。モモはPDだからな。」と釘を刺される。
「警察楽しいだろ?ならあんまり深入りせずに、あとはウチらに任しときなよ。汚い仕事はしとくから、情報あったら渡す」と警察では無く僕個人として少しだけGrey Zoneと協力関係になる。
助かる…なぁ。正直、動くにしても解雇と死が隣り合わせすぎる。そして、警察内部からの信頼関係もまた右肩下がりになるだけ。
びっくりするほど動き辛かった。
とりあえずは、大人しく待っていよう。
情報を手に入れて、動けるようになる時まで。
本当に、無々とブッチさんには感謝だな。
「とりあえず、変なことあったらすぐに連絡して。PDのモモには動かんけど、普通のモモには動くから」
あー…、守ってくれるのかぁ。
そこまで、うーーーん。
そこまで、大切に思ってくれてるのかぁ。
どうか、自分の身を最優先に。本当に、ありがとう。
さて、出勤するなら警察の百夜モモだ。
しっかり切り替えろ。と自分の両頬を叩き署に向かった。

  • 可視化
出勤し、少し作業をしては王白面と挨拶を交わし真央yadeと雑談をする。
仕事もしながら白面っち、やでくん、出勤してきたヨモツヒラーヨミと4人で雑談し笑い合う。
白面っちが最近回る新聞記事が怪しいと話せば、ヨミさんが記者の情報を話す。そして「ポンポン出てくるっすね。なんか、自分がやってきた見たいな話し方しますね」と白面っち。おーーっとぉ?大丈夫かこれ。
しばらくして「よっしゃ、モモ仕事しに行くぞ」と白面っちが僕に呼びかける。パラゴンに乗りワイスピ強盗現場付近へ。
僕が作ったマップをさらに細かい所や強ポジ弱ポジなどを書き込む為に現地で教えてくれる。
マップを手に取り必死にメモをしながら頭に入れる。
作るの大変だったんだ。その分ちゃんと活かしたい。
僕のためにも、警察全体のためにも。
ある程度終わりいつもの業務へ。
フリーカ銀行強盗にてミッカーマウスを確保すれば次の犯罪を匂わせる。警察の人数的にも…ワイスピか?
対応が終わりパトロールをしていればワイスピ強盗の通知がなる。
現地へ向かい、近くの高速道路で待機しながら赤い天邪鬼の車を見る。
しばらくは、警察と天邪鬼の動きを両方みながらなにもせず。少しだけカバー。
警察が集まる高速道路まで天邪鬼が詰めてくれば1台をガードしたり仲間の所に向かわせまいとアタックを繰り返す。
「ワイスピの中入って来たの撃つか?」と無線が入れば続けて「集合しよう」と。
けどその時にはもう、僕は天邪鬼のヘイトを買いまくり。このままワイスピの中まで行くことも出来たけどそうしたら全員連れて行ってしまう。
…なら、そのまま引き付けていよう。
「僕残って引き付けるんで!!お願いします!!!」と無線を飛ばす。
逃げるように、遠ざけるように動くも2台にロックされてしまう。さすがの連携…。少しでも時間を稼ぐ、少しでも数を減らす…!!車から降り銃を抜けば唇を噛み締め発砲する。1人出血でダウンしただろうか。けれど3…いや、4人に囲まれれば僕もダウン。あーーもうちょっと、もうちょっと動けたはずなのに。悔しい。けど、4人は引き付けた。多くて6人中の4人が僕の相手をしていた。
どんどん減っていく警察。そして、全滅まで。
けれど、なんとなく勉強にはなった。
先程教えてもらった情報を頼りに動くことが出来た。動き方が少しずつ見えてきた。
反省点を自分の中でまとめ、そして白面っちに聞いて。今日は退勤。
家に戻れば、得た情報を整理する。

──────────────────

少しブッチさんと話させてもらったよ。
まだ僕は動ける段階じゃないから、
グレーのみんな命大事にね。

➤ 了解

無々も、ブッチさんも
本当にありがとう。

➤ モモも、無理しないでね。

うん、大丈夫。
ありがとう。

──────────────────


+ 8月4日
8月4日
  • 街に散らばるメッセージ
少し疲れが残っているのかいまだ睡魔と戦いながらベットから出る。起きないと、出勤しないと。
寝間着から私服に着替えながら警察からの業務連絡に目を通す。なにやら街中にスプレーが縫ってあるそうだ。各ギャングのアジトと、警察署の前に「Liar(裏切り者)」と。
裏切り者…裏切り者かぁ。どういう意味だろう。そう思いながら家を出る。
そして僕の見たものに一瞬で目を覚ます。
玄関先に「Reunion(再開)」と黒いスプレーが塗ってあった。
これは、きっと影のメンバーに向けたものだ。
でも、再開ってどう意味で書いているんだろう。
"直にまた会える"
"会いたい"
または影としての再結成を望むものか。
そう考えていれば警察署に着く。
まだ警察も僕しか居ないし、パトロールもかねてTwiXに上がる写真の場所を探していた。
市役所付近に3つほど。
影の家にあったものと同じ黒色のスプレーで、
「Don't hide(隠すな)」「Coward(卑怯者)」。
白いスプレーで、『Wait me(待っていて)』と文字の縁だけが描かれていた。
黒いスプレーは恐らく兄さんだ。
警察や各ギャングには「裏切り者」と、市には「隠すな、卑怯者」と告げ。影には「再開」と今までとは変わった優しい言葉を。
そういえば前「俺と、俺の仲間を信じてくれ。この先何があっても。」とメッセージが来ていた。
それに、この文字だけやたらと優しい匂いがする。
なんて…勘だけどさ。
そういえば、他のメンバーは知っているのだろうか。そう思い黑波れんに電話を掛ける。
れんれんは今南に降りていなくその情報は知らないらしい。そしてR.O.Cで働いているから少し黒い動きをしたり話を聞くことが出来ない。
けれど、れんれんも僕らと変わらず兄さんが怪しいとは思っていない。意味もなくそんなことをする奴じゃないと。
他にも「危険だ」「見ている」といったスプレーがあったと情報を貰えば「何か分かったことがあったら教えられる範囲で教える」とれんれんに告げ電話を切る。
そして空耳ヒデにも電話を。
ヒデは伝えるとすぐに来てくれて僕も退勤して家え戻る。
「これって影に向けたメッセージなの?ここはもう影の人達が来ることあんまりないし。影とモモちゃんに向けたメッセージなんじゃない?」
「なのかなぁ、自惚れていいなら。そうかなとは、思ってた。」
兄さんにもらった鍵。
兄さんがくれた寂しさを紛らわすための寝床。
僕は毎晩、ここに居る。
新しい写真がTwiXに上がるとすぐさまヒデと向かう。そのには白い縁どりのスプレーで『Departure(出発)』と。そしてまた新しいスプレーで解読出来るものとしては[Hour(時間)]
こっちは、分からないなぁ。
すると見たことない緑色のシノビが通りかかる「あのシノビ見たことないんだよね」とヒデが言えば追うも撒かれてしまう。
他の警察2名の出勤を確認すれば、ヒデに「ありがとう!またね!!」と告げ署に戻る。
「きゅーちゃん先輩ちょっと話したいっす。」と無線で伝えては生活安全課代理の捕間九里代ヘリポートで今までのことを話す。
兄さんは無意味にそんなことをすると思えない。
兄さんとは前々から連絡をとっていた。
僕は、市が怪しいと思っていること。
兄さんに口止めされていたことを何故きゅーちゃん先輩に伝えたかと言うと、北上ユマがきゅーちゃん先輩に「玲夢さんはそんなことをする人じゃない」などと2人っきりで話していたことを聞いたから。
僕から見て信頼を置くユマちゃんが、話したんなら大丈夫だろう。これからペアで動くことが多くなり、ユマちゃんは主張に行く。出来ればきゅーちゃん先輩と動きたい。そんなこともあって伝えられる範囲を全て伝えた。
市は何かを隠している。市役所に塗られた「Don't hide」というスプレーが市に向けられたものならば僕の予想はきっと的中している。
少し経つとCBCに影光玲夢と思われる人物が居ると無線が入り僕はきゅーちゃん先輩とそのままヘリで向かう。
CBC内では発砲が禁止されているため、外に出てくるのを待つ。不味いなぁ。
そして兄さんは逃走。ヘリのサーマルで見てみれば、兄さんの車にはもう1人乗っている。僕らはそのヘリを追うまま…。ヒデから電話がくればCBCに兄さんが居たという目撃情報と少し遠くから撮った兄さんの後ろ姿の写真を送ってもらう。ナイス!ヒデ!!ありがとう!!
そしてしばらく追跡し、chan tomiが何度も静止命令をする。「再三静止命令無視してるし、そろそろ武力行使していいかな」と無線を飛ばすトミさん。他の署員も「了解」と動き出す。
やーばい…。
兄さんはきっと逃げ切れる、兄さんはきっと負けない。ここで変な動きはできない。車に乗り換えてヘマしたように見せかけ警察にアタックするか…いや、そんなことはしたくない。
お願い兄さん、逃げ切って。兄さん……!!

+ ⚠︎街内持ち込み厳禁⚠︎
この日記は、絶対に見られてはいけない。

少し忘れていた仕事があると、もう1度署へ戻る。
試しに、兄さんからもらった黒いパラゴンで行ってみればパトロールに出るためすれ違った王暴頭はすぐに戻ってきて僕であることを確認した。
そして署員達の前まで行けば、そういえば…と情報共有をしようと。空耳ヒデからもらった写真を渡そうとすると王白面が「いや、」と口を開く。どうやら信用に値しないらしい。
訳を聞けば、僕がまだ起きていた時に兄さんが警察に追われていた。国際指名手配なこともあり、どんどんと対応人数が多くなる。
そして、兄さんは1度捕まりそうになったという。
その時に場にヒデが居た。逃走補助。兄さんと同罪とし国際指名手配が掛けられる。
クソ、あーもう。なんでこうなるんだ。
署内でやり残したことを終える、そしてヒデが心配だったことも含め電話をし家に戻る。
すると見慣れた赤髪が家の前に立っていた。
「あれ、なんでここに居るの。」北上ユマは黙ったたま。しばらくして家に入るのを確認すればすかさず僕も入る。
そこには、ユマちゃんと影光とばり姉さん。そして見たことの無い3人の姿があった。
声を聞いてすぐに気づく、影光玲夢、時暇風人。そして先程国際指名手配に掛けられたヒデだ。
会いたかった。そう思うだけ。
何事も無かったかのようにソファーに腰を掛けた。
しばらく雑談したのちに兄さんが口を開いた。
「ここからする話は、物事の真実だし。それが外部に漏れたりだとかバレたら君たちも同じことになるけど覚悟があって聞くなら良いけど、無いならここを出た方が良い。」
すかさずユマちゃんが「分かってる。」と応える。
そんなユマちゃんと目が合えば「私的にはモモにはまだ関わらないで欲しい」と言う。
僕自身は話を聞きたい。巻き込んで欲しい。
最初から兄さんと連絡はとっていたし今ここに僕が居るのだから。何も知らないより、知りたい。
兄さんが「バレなきゃ問題ない。」と言ってくれれば「僕はここに居たい」と端的に告げた。
─ そして、事の真相を聞くことになる。
なるほどね。それで、兄さん達は追われているのか。
そして街を見た時に兄さんたちが今すべきこと。
その為に僕らにして欲しいことを話し出す。
僕が特に大きく動く必要は無い。ユマちゃんが居るのだから。
僕は今まで通り動く。そして譎る俣遞シ縺弱r縺吶k。
そして表立って動けない彼らに飯を届ける。…今まで通り家に置いておけばいいだけだけど。
そしてヒデと風人に飯代込で100万。兄さんは全部持って行くから50万を振り込んだ。
話が終われば兄さんの背に向かい「会いたかった」と告げる。「大丈夫だって、死なない死なない」と笑って言うものの誰かが危険な目に合えばすぐ出るのは兄さんだろうが。自己犠牲野郎め。
ほんとに、ヒヤッとしたんだから。怖かった。
影の皆が心配だった。
明日からもっと気を引き締めて動かないと。
僕は、何も知らない。ただ警察として動く。
複数人で、信頼関係を築けるように。



+ 8月6日
8月6日
  • 反吐が出る
出勤して少し、捕間九里代と話していた。
きゅーちゃん先輩は、ほとんど事の真相に気が付いている。
もちろん、兄さんがこんなことをする訳ではないことを含め。北上ユマが兄さんたち…影の闘争補助を行ったことも分かっているらしい。
その上で、他のギャングに捕まる前に。
警察に捕まり市に身柄を渡される前に影光玲夢に接触したいというのがきゅーちゃん先輩だった。
そして、時暇風人とやり取りをしている。
全て分かっている僕だけど、正直信用に足りてるとは思う。
が、決めるのは彼らだ。兄さん達の口で話すまでは僕は黙っていよう。
ごめんね、きゅーちゃん。
けれどこれだけは言える、「兄さん達の話を聞けば、僕らも同罪。解雇か死か…」
「分かってる。」と即答。
そうだよね、きゅーちゃん先輩はそういう人だ。
それなら、兄さん達の決断を待つだけになる。
そして、署にハクパカ副市長の姿が見えた。
「あれから進捗はどうだ。」と話す。
ユマちゃんが警察として語るものも、嘘が混じっていることに内心クスリと笑ってしまう。
そして署員が各々持っている情報を伝える。
警察内の信頼もある。
僕の寝床がどこか伝わっていない事実がある。
「僕は影光玲夢が街を一度出る前に、彼の家の鍵を貰っていてそこで寝ていますが…彼らが帰ってきた痕跡はありませんでした。」と報告する。
まぁ、後は全て嘘なんだけど。
警察にはGPSが付いている。影の旧アジトに警察が入れば何故だ?となる。遅かれ早かれ言わないと行けないことではあった。
副市長が「俺がポンコツで良かったね。俺がもうちょっと冴えてたら君、今頃居ちゃ行けないところに居たかもしれないね。」
僕に対し拷問でもして情報を聞き出すつもり?
死んでも言わねぇよ。
南葉永人が「どうします?コイツこのまま精肉場連れていきます?」といつもの冗談で。
永人さんは影と僕の関係値に、何度も「癒着だ」「影に飼われてる?」「不審者だ」「闇堕ちだ」と冗談で言っていた。言われ続けた数もあり、そして永人さんがユマちゃんと仲がいい事もありそれが冗談であることは薄々気づいていた。
それに対し、「いや、その前に情報聞いた方がいいんじゃない?」と語るハクパカは冗談で言っているようには見えなかった。
アンタはどっかのギャングかなんかか。
それも影よりも…否、この街に存在するどのギャングより過激な思考を持ったギャングの様だ。
兄さんを捕まえる為ならば、市民や警察の命を落としたって良いと思ってるのか。
はぁ…反吐が出る。
この空間は、どうしても嫌いだ。
今ここで信頼できるのは、心を許せるのはユマちゃんときゅーちゃん先輩だけ。他全てを疑っているような、敵と捉えてしまっているような。そんな自分が嫌だった。
兄さんや影のメンバーが悪く言われ、疑われる。
まだ何も手をつけていない、起きてすらない元メンバーが疑われる。
僕からすれば腹ただしいものでしか無かった。
この事件の真相を知っていれば尚更、気持ちの良いものでは無くなる。
今すぐに、舌を噛みちぎって喋れなくしてやろうか。そう思う程だった。
彼が話す中で、夜剣キトラが現在街に居ないという新しい情報が出る。現在連絡が付かないと。
すかさずchan tomiが疑念を掛ける。
「何故我々に共有がなかったんですか」と。市長と連絡が取れない、見当たらないと。市に仕えるものとして。
すると「別に連絡が取れないって訳じゃなかったから…」とハクパカが詳細を伝える。
国際指名手配を掛けるにあたり許可を出してもらおうと市長に確認を取るために会えないかと話したところ「今は急用で」と断られたという。
連絡が取れないという状況では無いと。
言っていたことが違うなぁ。副市長ハクパカにとって、市長であるキトラさんは邪魔な存在である。
もしかしたら…と嫌な予感がする。
市長補佐であるtatamaは出張で不在。
そして市長でさえ動けない状態でこれだけの大事を1人で動かしている。
最終決定権は市長にあるはずだ。
国際指名手配も、市長からの許可が降りているものだとも思えない。
聞けば聞くほど怪しい話だ。
流石に気分が悪くなってくれば「すみません、お先に失礼します。」と礼をし部屋を後にする。
会議室から「正直市長に帰ってきて欲しいんだけど…」とハクパカの声が聞こえる。
それは本心か?副市長。
はぁ…とため息をついては退勤しては家に帰る。
中に入れば変装した兄さん、と他2人が居た。「居すぎやない?僕寝に来ただけなんだけど笑」
家に帰り、人が居るのは初めてだ。少しムズ痒い気持ちと共に嬉しさはあった。
「早く寝なさい、おやすみなさい。早く寝ないと!癒着がバレちゃうよ!!」と。
あ、もう僕癒着してんだ。そうだった。
退勤してると言っても国際指名手配の人達。黙認していれば癒着か。
「おやすみなさい」と空耳ヒデの声が聞こえる。
あともう1人は誰だ?時暇風人かな。
なんて考えていると「弟よ、早く寝なさい。」
分かったよ、兄さん。おやすみ。


+ 8月7日
8月7日
  • 虎の檻の中に
今日は警察会議の日。
…というよりかは時間稼ぎの日。
兄さん達が動くために、警察とギャングが動けない犯罪禁止時間を作る。
警察会議の時間になればユマちゃんと兄さん達が動くはず。
最近、ギャングの領土が一目瞭然に別れた。
ロスサントスの中でも北側にGrey Zone。
南に天邪鬼の領土になっている。
今日は範馬情司、真央Yadeとスプレーを消して回る。南側にいる時、スケートボードに乗った全身黒の人物。そして黒だか灰色だか分からない車が2台、影のアジト付近を周るが見える。
一応兄さんに連絡。捕間九里代が出勤してくれば電話で「影のアジト側から2人を話したい。」と伝えれば上手く無線で動いてくれる。
大丈夫そうかな、と思えば署に戻りきゅーちゃん先輩と話す。
動くには情報が、証拠が欲しいよねと。
なにが証拠になり得るだろう。
防犯カメラの映像、僕ら…少なくとも僕に共有されているものは無いに等しく新聞記事に載る黒ずくめの男の写真のみ。
それが兄さんであることが分かるのは何故だろうか。一部始終の防犯カメラ映像を入手出来れば話は変わってくる。
それから、兄さんが持っている機密情報たるもの。
それをアイツに見せたらどんな反応をするのだろうか。書いてある内容、書き方によっては大っぴらに晒してやれば弁解の余地も無い。
まず、情報が共有されていない事がおかしいんだ。
本当に捕まえたいのなら、手掛かりになるものは全て提出して欲しい。
市長補佐のtatamaさんは出張中といっても市長の夜剣キトラも今街に居ない…らしい。
現在動けない状態であることは確かだが、”手が離せない”とか”急用で”なんて言葉は信じていない。
市長の居場所でも分かれば…少し何かが分かるような気がするのだけれど。
そんなやり取りを終えればフリーカ銀行強盗の対応を終え、緋廉あかに電話をする。
「あかくんは、兄さん達に協力するってこと?」
「そもそも俺会ってないよ」
そんなはずは無い。昨日あかくんが影の家に居たことは聞いているし、時間は少しズレていれど兄さんがそこにいたことも知っている。
「僕は兄さんから話は聞いてるし、正直兄さん側だよ」
「聞いてるって何?何を聞いてるの?」
ここであかくんが兄さん側ではなかった時が痛い訳だし、僕もあまり言えたものじゃない。
けれど、だいぶ疑われているな…。
まぁ、いいか。分かった、ありがとう。と告げるも、「この直後に俺も国際指名手配になったらマジで殺しに行くからな?それだけ覚えておけよ」そう圧のある声で言われる。
んも〜そんな怖いこと言わないでよ。
まず、させるわけが無い。危険な目にあって欲しくない。
解雇と死が隣り合わせ。それより兄さん達が死ぬかもしれない、兄さん達が否定されていることが腹立たしい。
そんなこんだで少し話していれば、先程よりかは圧のない声で「俺はもう誰が信用に値するとかいう次元じゃないからね。全員信頼できない。」
それはそうだ。いつ誰に売られるか、殺されるか分かったもんじゃない。
そして少し雑談もすれば、ピリついた空気感の中でもやっと息ができた気がした。「またね」といつもの挨拶を交わし通話を終える。
正直、警察会議の内容はあまり覚えていない。
どれだけ時間を伸ばすか、会議の時間を長引かせユマちゃん達が動く時間を作るか。そればかり頭に入っていた。
ここ最近で、この会議室に集まるのは3回目。
この空間は本当に嫌いだ。
まるで、虎の檻の中に放り込まれた子犬の気分。
正直ここで信頼してるのはきゅーちゃん先輩だけ。
大好きなchan tomiですら、今は疑い警戒している。
もう、疲れた。息の出来た心地がしない。
あと時間はどれくらい必要だろうか。


+ 8月8日
8月8日
  • 水面下のもっと下
頭痛がする。今日は休んでいよう。
そう思っていたが、警察の出勤状況を見れば出勤せざるを得なかった。
署に着き、着替えながらスマホを取る。
Twixに上がる秋山凌空の投稿。緑乃テリアの墓の写真と共に。
墓参りか。少しの心配と共に凌空先生へ電話を掛ける。
もう病院に戻っているし、そこまで調子が悪そうな雰囲気も無かった。「よく行ってるの?」「たまにね、それこそ副院長になった時は行ったね」
そういえば、僕は一度も行ってないな。
というか…場所さえも知らない。「行ってやれよ!」と言う凌空先生と、「てりてりなら”来てくれないんだ〜。あーそう、もう知らね〜”とか言いそう」と笑い合う。
彼がこの墓に居る…とは思って居なかったが確証の無いことを伝えぬか喜びさせるのも嫌だった。
2人で話していたところに甘ノ寂あんが「モモーー!!」と飛んでくる。あれ、あんちゃんって呼び捨てだっけ。
その元気とは裏腹に、深刻そうな顔で「シゲさんどこにいるかわかんない…?」と聞かれる。
少し前に、Grey Zoneの江洲治シゲオと思われる人物が倒れている画像と共に彼らに喧嘩を売るような投稿が上がっていた。
以降、シゲさんが消息不明であること。
それに対し情報を探しに来たらしい。EMSにも、彼のカルテや死亡通知があるか確認を取りに来たらしい。
兄さんの事件とは別に、不可解なことが多いな。
残念ながら、僕は一切これに関しての情報は無い。
「ギャングなんだから、ほんとは自分たちの足で調べろってとこなんだけど…」と零すあんちゃんに対し「犯罪が絡んでいたらそうは行かないかもだけど、明らかな他殺だし。ギャングだって守るべき市民であることには変わりは無いから。」これは”警察”と”ギャング”では無く”警察”と”市民”として彼の居場所と安否を調べると約束する。
あんちゃんは情報収集の為にまた走り出す。
少し経った頃、匿名で電話が掛かってくる。
中央高速、ボブキャットエリアに来いと呼び出しを食らう。匿名での呼び出し、場所も場所。
さすがに怖いな…と思い頼れるような人物に電話を掛けるも出ない。どこまで助けを求めていいものか。結局は1人で向かうことに。
到着すれば、見たこともない色の車両が姿を表す。
「着いてきて」と電話の主の声が聞こえる。
地下駐車場の奥まで来れば、車を停め降り覆面を外す。シムオウルステッドだ。
シムさんは理性的な完全頭脳派、僕とはほぼ真逆な人間だ。正直なにをしてくるかは読めなかった。
「モモくんは、この件に関してどう思ってる?玲夢くんが指名手配になったことに対して」
兄さん関連か…。シムさんは気づいてるのだろう、僕が警察としてだけでは無く動いてることを。
僕はそんな理性的な人間では無い。ただ、兄さんとの関係値だけで、”兄さんはそんなことするはずがない”というものだけで市に、ハクパカに牙を向いていた。
「…殺したくは無いよね。」そう端的に返す。
「モモくんは、警察としてじゃなくてもこの件について調べてると思って。」と、話し出す。
天邪鬼は、ボスの紫鬼みかどの意向により影光玲夢を助ける方向で動くこと。
影光玲夢が追われた時は逃がすよう動くから、天邪鬼に対し攻撃をせず出来れば逃がしてほしいと。
攻撃しないことは勿論として、逃がすなんて上手いことが僕に出来るかは分からない。
ただ、助ける意があることを伝えるためにも「最善を尽くす。」と返した。
シムさんは、警察の中で兄さん達を助ける意を持って動く人間は多くないこと。そして僕の動きを、僕の性格を分かった上で僕を呼び出した。
他にもいくつかの情報を貰い、「なにか聞きたければウチのボスか、白亜くん。黒凪白亜に聞くといいよ。」と言われれば解散。「お互い命大事に、またね!」と言っては署に戻った。
出勤してきた捕間九里代に全て共有。
彼女は完全に”こっち側”であり、情報も上手く隠す。
署員に向けて”隠した情報”は僕も隠せば良い。
署員に向けて”話した情報”は僕も話して大丈夫。
実際、先程伝えた情報を隠してくれた。
なんの縁だか、僕の動きと性格を分かった上でギャング達は僕に情報をくれる。
ならばそれを協力者に伝え、あとは静かに普段の業務を行うだけで良いだろう。


+ 8月9日
8月9日
  • 動き始めたか…
21:30を過ぎた頃だろうか。話し声が聞こえ目を覚ます。
そこには時暇風人、そして見知らぬ人物が居た。次は誰が変装した姿だー?なんと思うも「風人誰これ」と問う声は彼に似ていた。
いつもの姿である僕を知らない。
ぜってぃは「んー?これ?犬。」と答える。おい、犬じゃねぇけど。
誰だ…この人は。
聞こうとするも「君は普通に、出勤して働いているといいよ」そう言われた。
いつから僕は、ぜってぃの言うことを素直に聞くようになったのだろう。
少し不満はありながらも、2人の背を見送ってから出勤した。
大きな犯罪がある訳でもない。
けれど、兄さんの事件を隠すように…
または混乱を招くように。
さまざまな事件に包まれて、署内はいろんな話題で持ち切りだった。
普段の業務をこなし、署員と話す。
LSタイムズの新聞記者と関わりのあるヨモツヒラー・ヨミが「いよいよ本気で殺しに行く」と副市長、ハクパカが言ってたと。
その通りに、アイツは動き出していた。
しばらく無線の応答が無い捕間九里代、見に行ったヨミ先輩が気まずそうに帰ってきた。
ハクパカと、きゅーちゃん先輩。そして政府関係者と言う者が話していたと。
よりによってきゅーちゃん先輩…なにをするつもりだ。直ぐに「大丈夫?」と連絡を送る。
しばらくして「いまのところは」と帰ってくるも話は中々終わらない。
いてもたっても居られず、時間も時間で退勤。
私服の中でも黒い服を選び、彼らがいるキャバクラの屋上へ。
動きは見えず、バレるのも怖いと思えば家へ戻る。
風人へ「ハクパカがキャバクラに居る。きゅーちゃん先輩と、政府関係者?と話してる。」と報告。
のちに、食料補給に帰ってきた影光とばりにも伝えた。
しばらくしてぜってぃから連絡が来る。
「少し動いてみた」と、ハクパカがどんな動きをするのか確かめたらしい。
怖いことするんだよなぁ、ほんとに。
心配するも、「大丈夫」と連絡が来れば胸を撫で下ろす。
大丈夫かな…と寝ようとすれば警察からの街全体への知らせが届く。
”時暇風人 国際指名手配”
”時暇風人に関しては副市長を襲撃しており、非常に危険な人物”
あー、もううざったい。
どんどんと、指名手配が掛けられていく。
指名手配が掛けられたって話せないことは無いし、個人間で会えば普通に接することが出来る。
けど、警察として振る舞う時。
胸が痛い。いつ、署員が皆を攻撃するか。
今日もまた、息苦しさを感じながら眠りにつく。


+ 8月11日
8月11日
  • 独りじゃないから
起きて、スマホを確認する。
シム オウルステッドからのメッセージ。

─────────────────

頼みたいことがある。

市長を探して欲しい。
表立って探すと怪しまれる。

スプレーを消して回るのを口実に
探して欲しい。

彼らが情報を使わずに武力行使
しているのは、その情報を扱える人間
市長が居ないからだ。

詳細が知りたければ起きた後
TwiXで「起きた」とだけ投稿しろ。

こちらから連絡する。

─────────────────

この連絡に対し、時暇風人や捕間九里代などの数人に相談をする。
天邪鬼と協力関係になっていたとしても僕への接触は全てシムさんから来るものだった。ボスの紫鬼みかどは忙しいといえど、もうアンダーボスである黒凪白亜は起きているはず。なぜ、シムさんだけなのだろう。
警察の中で、兄さんたちと協力関係を持つ警察をあぶり出しその証拠を集めているようにも疑えた。
それこそ、ぜってぃ達はあまり信頼していない。
当たり障りのない会話をし、「起きた」と投稿することは無かった。
そんなことをしていると横から兄さん、影光玲夢が飛び出てくる。びっくりしたぁ。
「おはよう、兄さん」「おはよう」なんて挨拶を初めに少し話をする。
兄さんの家で起きて、兄さんと話す。
今兄さん達が国際指名手配をかけられてる中、こんなこと思ってはいけないのだろうけど。
幸せだ。心が休まる共に暖かくなった。
そろそろ出勤するか、なんて考えながら家を出る。
「まだまだ、生きてます。」そう呑気に言う兄さんに「死んだら、怒る」と返せば笑われてしまった。
「死なん!お前の兄貴はそんな簡単な死なん。」
まぁ、兄さんがすぐ倒れるような人じゃないのは分かってる。でも…”守りたいもの”を守るためなら自分の命だって捨てるような人だ。
「1番自己犠牲なクセに…」
「それはお前もそうでしょ。」
さ、さぁ…?どうでしょう…?
警察である限り、市民か僕か。
どちらしか助からないのならば直ぐに僕は死を選ぶ。
大切な人が危険な目にあうのなら、命を…体を張ってでも守るつもりでいる。
これも、兄さん譲りなのかなぁ。
兄さんは兄さんの車に、僕は兄さんから譲られたバイクに跨る。
「気をつけろよ。なんかあったらすぐ電話しろよ!すぐ守りに行ってやるから。」
「はぁーい、またね!兄さん。」
確かに僕は自己犠牲心は強いと思う。
けれど今は…少し考えてしまう。僕が危険な目にあったら、兄さんはどう思うのだろう。
もちろん助けに来てくれる、守ってくれる。
それで兄さんが危険な目に合うのは嫌だし。僕が死んだら、兄さんは…どう思うのだろう。
それにまだ、僕は兄さんと一緒に居たかった。
大好きな兄貴と、まだまだいろんなことがしたい。
今ここで変な動きをして解雇されようもんなら、きっと怒られてしまうし呆れられてしまうのだろう。
なんて考えながら署に向かい、出勤する。
捕間九里代にシムさんについての共有や、少し前にぜってぃがハクパカ襲った件について話を聞く。
そして今日は普段の業務をメインに行った。
発砲通知がなれば現場に向かう。
これは…暗殺のギャングタスクだろうか。2つの弾痕を広い指名手配を掛ける。
領土スプレーを消す狼鬼牙玖未がGrey Zoneに襲われれば警察全員で対応。公務員殺害の罪で3人の構成員を確保した。
犯罪調書を書くのは僕の得意分野。書類作業やデジタルデータを扱うものはいくらでもできるくらい。
最後にストレスを軽減させるあま〜いキャンディを受け取りに行くというおつかいの指示が出れば「行きたいです!!」とすぐさま。今は丁度、野茂マーマレードが出勤してるはず。マリーと話したいし、僕が行きたい!春野けんとともにCathy's Candyberへ向かった。
道中、「1.2分前に影光玲夢のパラゴンがGAP CAFE 海咲に居たらしいです」と無線が入る。
次いで服装の共有が入るも、髪色共有されなかった。
「了解、警戒態勢」とchan tomi。あとで兄さんに連絡しないとな。
はるけんが支払いを済まし、商品を受け取る。
そして少しマリーと雑談をすれば「ありがとー!!またね!!」と告げ署に帰る。
あんまり長居すればまーた怒られちゃうしね。
署に戻れば退勤、すぐに兄さんに電話を掛ける。
「兄さんGAP CAFE居たでしょ。警戒されてるよ、気をつけて。」国際指名手配の状態であんまりうろちょろしないでよ…怖いなぁ。
パラゴンと服装の共有がされてること、髪色は共有されなかったことを伝える。
「さんきゅ〜!助かってるよ、君の情報共有には。」
警察から出た情報、市民から聞いた情報。
他のギャングから聞いた情報も全て、兄さん率いる影のメンツには伝えている。
この国際指名手配に関する情報だけではあるものの、普通に汚職。
兄さんに会っていても確保せず情報も流さない。
なんから警察が追っていることを兄さんに伝える。
”逃走補助”
そして警察署員が集めた情報や市から降りてきた情報を全て兄さんたちに伝える。
”情報漏洩”
警察として、だいぶ穢れてしまったな。
変わらぬ意志と、信念は抱いているものの。
警察として胸を張れたもんじゃない。
「さすが弟よ、すばらしい働きだ!」
兄さんに褒められて嬉しかったが、同時に少し複雑な感情を抱いた。
「正直ムカついてる。兄さんたちを指名手配に掛けたり、危険に晒してるのが許せない。」
兄さんに罪を被せて、殺そうとまでしている。
間違っていることには従えないし、正すつもりでいる。それは昔と変わっていない。
でも、私情が入っている。
”兄さんがそんなことをするはずが無い”
”兄さん達を危険な目に合わせるなんて許せない”
この事件が終息するまで、真相を明らかにするまで動きを変えるつもりは無い。けどそれ以降は?これで…いいのだろうか。
「モモも気をつけろよ。あんまりバレるとまずいから。」
そう、兄さんと話せて嬉しいなんて思っているものの常に解雇と市が隣合わせの状態。
そして僕の行動1つで皆を危険に晒すことになる。
迂闊に動けないのは分かっている。
「本当に危なくなったら呼びな、俺ら」
「え〜?だって来るじゃん。」なんて話せばすぐさま「当たり前だろ!!」と大きな声で早口気味に返される。
僕を危険な目に合わせるのがハクパカだろうが、ギャングだろうが、警察だろうが。
兄さんたちが来れば兄さん達が捕まる可能性がある。
「捕まらん捕まらん。俺らの強さは君が1番知ってるでしょ?」
まぁ、そうだけど。
正直その事実が1番の安心材料だ。
兄さん達が警察に負けるなんてことは無い。
他のギャングが襲いに掛かったって返り討ちに合うだけだ。
そんな影のボスは、国際指名手配を掛けられながらも「なんかあったら電話しておいで、お兄ちゃん暇だから」なーんて呑気に話す。
僕も、兄さんと話したいし。
兄さんと話している時間は、心が安らぐ。
「分かった、何もしてない時に掛ける。おやすみ、兄さん」
「おやすみ。」


+ 8月12日
8月12日
  • 分かるわけない
さまざまな事件が行き交う中、普段着のみで動くことへの限界さを知った。
僕は今、汚職をしている。
国際指名手配犯の”逃走補助”。
警察内部にある情報を兄さん達に伝えるという”情報漏洩”。
この2つを抱え警察として生きている。
たった1人で動くわけではないものの、ある程度の変装は必要だ。
顔も髪型も分からぬような姿見に。
そして思い出したかのように朱舜ブッチに連絡をする。
シム オウルステッドに貰った情報との照らし合わせも含め話がしたかった。
ブッチさんの姿が見えれば側へ駆け寄る。
「玲夢さんかって」と笑うブッチさん。
兄さんみたい?そんなわけないじゃん。嬉しいけど、こんな不甲斐ない僕じゃ兄さんには到底届かないさ。
色んな話をするにあたり、ブッチさんが1番大事な確認をする。
「モモってどっち側?」
疑いの掛かっている市(副市長ハクパカ)を信じ、市の元で動くか。
国際指名手配犯である影光玲夢の無罪を信じ、影光玲夢を守るか。
「んー?警察か、兄さんかってこと?」
「そうだね」
「兄さんだね」
なんて端的に答える。
警察として働いてはいるけど、兄さんを守るため。
ハクパカの間違えを正すために動いている。
…警察か兄さんかと問われ、この答えを迷う無く出す自分が少しずつ嫌いになっていってた。
純粋に、いつだって警察の心を持ったあの頃の僕はもう居ない。警察としての僕は穢れ、廃れてしまっている。
互いに情報共有をすれば、互いにその場を離れた。
出勤し、いつも通りの対応をする。
起きた時、家のそばに天邪鬼の領土スプレーが塗られていることに気づいた。
そのスプレーを消しに向かえば、緋廉あかの姿が見える。
あーー…なんか誤解されたか?これ。
近くに車を停め、敷地内には入らず外から声を掛ける。
「大丈夫、あそこにある天邪鬼のスプレー消しに来ただけだよ。警察としてはなんも要はない、僕としては遊びたいけどね?」なんて言えば納得してもらえる。そして少し雑談をしては署へ戻った。
なにかを話すchan tomi、猫部長、範馬情司、真央yade。まざり話をしてから「トミさん、少し2人でお話いいですか?」と声をかければ2人にしてもらう。
「トミさんは、この件に関してどう思ってるんですか?」そう切り出した。トミさんの考えていることやどう動きたいかなどを軽く聞く。
証拠がない、憶測で動けるものはない。
「自分だけが知ってて、周りが知らないと理解は得られないよ。それだけは言っとく。」
なんてトミさんが僕に対して告げる。
トミさんを騙している、裏切っているような気がして苦しかった。
トミさんの瞳に、僕はどう映りますか?
あの頃の僕はもう、居ないでしょう…?
ごめんなさい、トミさん。ごめんなさい。
「まぁ、厳しい立ち位置だろうけど。頑張りな。」
”厳しい立ち位置”という言葉が引っ掛かる。
「……トミさんは僕のこと分かってそうですね。」
「何年お前の上司やってると思ったんだ」と言われれば久々に署内で純粋に笑えた気がした。
そろそろ、動かないと行けないのかもしれない。
丁度いいのかも…しれないな。
少しすると、GAP CAFE 海咲付近に多くの爆発通知が飛ぶ。車の接触などの爆発ではこの量の通知は出ないはず。事件性のあるものだ、思えば丁度電話が掛かりGAP CAFE 海咲へ向かう。
そこには副市長ハクパカと、政府関係者と名乗る剣貴将。警察として保護し、署に連れていくことに。少し話をすれば上層部と話がしたいとのことでトミさんに繋いだ。
後に、王白面との個人面談。
意図は分からない、けれど警戒していた。
僕の信念と変わることの無い意志を伝え、警察内での信頼度に関しても話をした。
本当にただの面談のようだった、けれど…それだけなんて思ってない。
「ここから話は変わるけど、今影光玲夢の家に住んでるよな?」
「そうだね。」
前々から伝えてる署員には伝えている。
影光夫婦の家の鍵を兄さんからもらった。ここで変な嘘を吐く必要はない。
そこで白面は嫌な一言を放つ。
「家宅捜査して良い?」
断れない、断ればあの家に押収対象品があることがバレる。僕に疑いが掛けられるだけならまだしも、影のみんなの荷物が奪われるとなれば話は別だ。
あとで連絡しよう、荷物を移してくれと。
「構わないよ?」そう答えた。
「あの家で犯罪道具が見つかった時、お前は共謀罪として罰金が切られて警察はクビになるよ。」
「うん」とそのまま返事をする。分かっている、と。
「もしクビになった時のこと考えてる?」
え、いや…考えてない。考えて生きてない。
「クビになってから〜…?さぁ、なにするんだろうね。飲食でもするんじゃない?」
僕は…寿命が尽きるか誰かに殺されるまで警察だって思ってるから。警察以外の道を考えたことが無い。
そのままに伝えた。「そうだね」と僕を知っているかのように答える白面のことが、よく分からなかった。
「もし、影光玲夢と連絡を取ってたとして今のうちに言って欲しいんだけど。これに関しては。」
イヤな話題がどんどんと…。
けど、そろそろ伝えるべきなんじゃないか?
風人や兄さんに事前に伝えなかったことに関しては申し訳ない。
けど、僕の持ってる情報を出して捜査する。
そして警察として市を正さなければ意味が無い。
ごめん、兄さん。
少し間を開けて答えた。「取ってる。」
「は?なんつった今。」「取ってる。」
大きなため息が聞こえる。
「聞きたくなかったなぁ…その答え。聞きたくなかったなぁ。」そう零す。
「お前一旦手錠掛けて牢屋行け。明日また話す。」
ここで抵抗しても意味が無い。素直に従い、牢屋まで向かう。
ただ、僕がなぜこう動いてるか。
なぜ、兄さんと連絡を取ってると正直に吐いたかだけ知って欲しかった。
「1個聞きたい。市が怪しいとは思わない?」
「”市が怪しいとは思わない?”怪しいに決まってんだろ。何言ってんだおめぇ。」
僕には、彼の頭の中が分からなかった。
牢屋に入れば猫部長も「聞きたくなかったよ、俺もね」なんて。
「ここで、隠し通して意味ある?僕は早く動きたい。」そう話しながら時暇風人に連絡をする。荷物を全て出して欲しいと。詳細は伝えられたかった。時間はなかったし、ここで兄さんたちに来られても困る。
「動きたい?なにか動きがあるんですか?」
「市が怪しいなら早く動きたい。やり方は分からない。けど、警察全体で動いた方が早いでしょ?」
手を組む、なんて言い方はおかしいけれど。兄さんたちと一緒にいて真相を知っている僕の情報があれば、だいぶ変わるはずだと思っていた。
「お前だけには言っといてやる、市が怪しいなんてはなからわかってんだ。行動しないんじゃなくて、出来ないんだ。市に監視されてるから。お前が影光玲夢と連絡取ってるかどうかなんてしったこっちゃない。信用出来るかどうかわかんないから今個人面談してんだ」
影光玲夢、影光玲夢、うるせぇな。ほんとに。
玲夢さんだの他に呼び方はあるだろうが。
…警察の、君らがしたいことが分からない。
市のままに従い動くのか、それとも。
”信頼”なんて勝ち取れることは警察内でないし、市のままに動くならば君らは僕の敵だ。
けど、まだこの位置にいる為に告げた。
「影光玲夢を今すぐ捕まえたい。なら僕を殺して?僕を傷つけるか殺すかしてそれを影光玲夢に渡せばいい。すぐに兄さんは来るよ。”使いたい”なら使えばいい」
最後に僕を駒にでもしてくれればいいさ。
すると僕の牢屋の前に立つ2人が口を揃えて話す「勘違いしてる」と。
「お前マジで勘違いしてる。俺の話聞いたか?」
市が怪しいことは分かりきってる。そして市を調査するために信頼出来る人材を選りすぐりしていると。
すぐには理解が出来なかった。
けど、なんとなくは分かった。警察の情報を市に持っていこうとする警察かそうで無いかの判断…なのだろう。きっと。
「お前が影光玲夢と連絡を取り合ってるって言った時点でこうするしかねぇんだ。分かるか?」
「守るためにもこうせざるを得ないんいですよ。」
スマホと無線を取り上げられ、僕はその場で眠ることに。
胃が痛い、分からない、怖い。
兄さん、ぜってぃ、みんな…ごめんなさい。
どっちつかずだし、不甲斐ないし。
何の役にも立てない。ごめんなさい。


+ 8月13日
8月13日
  • 最後の砦、もしもの時は
今日の日記には、通話をした時のボイスメモを共に残す。
留置所にて、体を痛めながら目を覚ます。
あんまり眠れた気がしない。
それこそ頭はパンクしていたし、今日何を話すかを少し考えて夜更かしをしていた。
あとは…ここ数週間。いや、そろそろ1ヶ月だろうか。あの家で眠っていたからにはこの場所の不快感は思い知れなかった。
猫部長、そして範馬情司が顔を出す。
僕は、どんな認識で居ればいいのだろう。
彼らを仲間として見ていいのだろうか。
”守るために”、そう昨日ぶちょーが言った。
そして彼らが僕を見る目も…敵意や嘲笑うようなものは感じなかった。
「おはよ~」なんて挨拶をすれば「落ち着いた?」なんて優しい声で返ってくる。
ジョージ君に関しても、変わらず雑談をすることが出来た。
そして、肝心の王白面が僕の前に立つ。
「昨日話でさ、警察の在り方を確認したんだけど。君が守ってたこと、動いてたことって警察としての本分は忘れてないと思うんだ。」
分かっては、いてくれてるんだな。
ずっと彼には怪しまれてると思っていた。
認められることも無いだろうし、僕の癒着や汚職を疑っているのは彼だと思っていた。
「昨日の面談に関しては、その確認をしたかっただけ。最初の頃と変わってねぇのかなって。」
そういえば、彼とは同期だった。
僕の理想も、考え方も。彼には言ったことがあったな。そしてそれは無理だと言われるくらいには。
「そこまでは良かったんだけど…お前影光玲夢とどこまで連絡取りあってんだ?」
ことの経緯、どこからどこまで…じゃなく全てを話した。この街に起きている事件に対し抱えている情報も全て。
……この事件の真相以外は。
少し間が空いて「方針決めた」と白面が言う。
「百夜は一旦は解雇。んで情報を話してくれたから解放したいんだけど、お前は署内でしか動けない。」
市に出すことや指名手配を掛けることは無いが、外部と接触させないため…だろうか。
やはりだめだ、読めない。なにをしようとしてるのかが分からない。
「…警察がどう動くか分かんないけど、渡せる情報は渡すし。警察と影との橋にもなれると思ってる。僕が死のうがなんでもいいから、早くこの事件に終止符を打ちたい。」
ハクパカ、剣貴将、影光玲夢。
互いに互いを傷つけあってる。ハクパカは兄さんを殺すかもしれない。
兄さんも、殺しはせずとも傷つけることはあるはず。
剣は既に武力行使をしてる可能性がある。
ハクパカに疑念を掛けてるギャングや市民も同様に周りを疑い傷つける。
終わりにしたい。
「ただの駒でも良い、道具でも良いから。僕をい使ってくれ。」
「お前の気持ちはわかるけど…今お前が置かれてる立場って分かってるか?」
市から、警察から怪しまれているとか。…足でまといな存在だとか、そのくらいしか分からない。
「お前はもう市に狙われてる立場ってことを自覚しなさいよ。お前自身が狙われてるの」
…?じゃあ使ってよ。
アイツが僕を殺したり、アイツと接触することでなにか情報が増えるのであればそれでいいんじゃないないだろうか。
連絡を取る方法さえあれば向かい行ってやる。
大きなため息の後に「お前が捕まったらもうそこで糸口全部無くなんだよ。」と白面が告げる。
僕は、この事件において…そんな大事な人物なのか?先を考えて動け、と言われたが僕の役割を自分で理解出来てなかった。
警察の方針を決めるため、GreyZoneへ話に行く白面を引き止める。「もう、兄さんと連絡は取り合わない方が良い…?」
「いや?いいよ取ってて。」予想外な返事が返ってきた。「取ってるのはいいけど俺らに話せよ。」
兄さんと敵対する意思も、僕を除外する意思も感じない。なんとなく、考えてることが分かってくる気がした。
「さっきの話で言わなかったけどさ、昨日玲夢さんから電話掛かってきてんだ。お前の話色々聞いたわ。それを踏まえて今から話してくるから。」
そうだよな、さっき兄さんから「このばか」と連絡が来ていた。僕と連絡を取れないことや時暇風人に残したメッセージに対して心配して白面に接触したのだろう。
「今の警察は全部共有するって決めたから」
「わかった」素直に答える。その方が、ありがたい。
隠し事だとか、嘘だとか。情報戦は得意じゃない。
話を終え各々仕事に戻る。その中でぶちょーが僕の監視についた。誰にも話を聞かれない屋上へと向かう。
「えーっと、霧が出てる…。そっちは危ないんでこっち側行きましょう。」とぶちょーが話す。
従うものの、「どういうこと?」と素直に疑問をぶつければ「斜線が通る」と端的に返ってくる。
「誰が1番狙われてるかって分かってます?」苦笑しながら問われる。「今1番情報持ってて、1番攫いやすい。誰か分かります?」
僕だ。兄さんからの情報を全て握ってる。
かつ1人で動くことが多いし、戦闘力も無い。
「ほんとにみんな今、貴方を守るために行動してますからね?」警察署に僕を置くのも独りにさせず守るため、兄さんと連絡を取らせるのも僕の安否を兄さんに伝えるため。
やっと理解した。警察の動きがやっとわかった。
というか…これならもう、もっと先に歩み寄ればよかった。捕間九里代に限定したり、他のギャングと話すより。もっと彼らを仲間と認識し、頼ればよかった。
兄さんから連絡が来れば読み上げる。
「俺がもし死んだ場合、お前が市に噛み付ける唯一の人間なんだから。頼むぜ全く笑」
そして丁度兄さんから電話が掛かってくる。
ぶちょーに「いいよ、そのまま」と言われれば電話に出る。


+ この通話の内容はネタバレを含みます
通話履歴 / ボイスメモ

──────────────────────


「もしもし、兄さん」

『おいバカ!!』

「ごめん…なさい
 兄さんごめん、ほんとに」

『このボケ!!』

「ごめんなさい、ごめん、兄さん」

『ほんとに、お前ってやつはよ。
 自分の立場をよく考えろバカ』

「ごめんなさい。」

『お前俺が死んだらどうすんだ!!』

「うん。ごめん、マジで。」

『いつも死なんとは言ってるけど、
 相手が市である以上俺らが無事でいるかは
 また別の問題だからな。』

「うん…」

『そうなった時俺らはお前ら司法に頼るしか
 ないんだから。』

「うん…」

『別にお前が警察になにしようが何言おうが
 俺は構わんけど。お前の仲間なんだろう?』

『確かにね。俺のことを大事に思ってくれてるから
 お前の気持ちもわからんでもないし。
 警察の中に裏切り者が居るかもしれないし、
 市と繋がってるやつが居るかもしれないってなったら
 全部を話すのも出来ないとは思うけど。』

『まずお前は自分の立場を理解するんだ。』

「はい…」

『俺が死んだ時に死に噛み付けるものは
 お前しか居ないんだぞ。』

『分かるか?』

『俺が死んだ時に、もしくは影のメンバーが
 絶滅した時に。真実をこの世界に広めるのも、
 暴くのも、出来るのはお前だけだぞ。』

「うん、ごめん兄さん。」



〜 ~ ~ ~ 中略 ~ ~ ~ ~



『まぁ良かったよ無事で。』

「うん、大丈夫」

『大丈夫じゃねぇよ』

「ごめん、ごめんなさい」

『危なかっしぃ弟を持つと…心配だよ』

「司法で捌きたいから、情報共有したいのもあって
 話しちゃったね…。兄さんと連絡取ってるの。」

『まぁ別にそれはいいや。
 お前自身が、危ない目にあってないなら。』

「ごめん、兄さん」

『なにが?別に謝るこたねぇよ。
 お前が捕まろうがなんだろうが俺らの目的は変わんないし。』

「うん、」

『かといってお前を見捨てることもしねぇよ。』

「っ…、出来れば見捨ててほしい~~!!!」

『俺らがそんなことすると思う?』

「思わない…」

『今から人数集めて警察署に襲撃しに行ったって
 別に構わないんだから。しないけどね?』

『お前は俺の、義理の弟ではあるけど。
 今の状態だとお前がこの街の最終決定件を持つかもしれない
 重要な役割を担ってることをよく考えろよ。』

「わかった。」

──────────────────────


電話を繋ぎながら話をする。
少しずつ雑談へと変わり、何度も叱られて。
2人同時に「バカが」なんて言われる。


+ この通話の内容はネタバレを含みます
通話履歴 / ボイスメモ 2

──────────────────────


「今署から出るなって言われてんだよね」

『っ…署から出るな?笑』
『ゼロー?コイツ署に監禁されてるらしい笑』

「僕が狙われてるからだね…」

『まぁ、狙われるわなぁ。
 お前は俺の弟だって話も出てるからなぁ』

「CODE ZERO、僕のこと認識してる?」

『んふふ、してない訳ないだろ。』

「軽く声聞かせてよ」

『ゼロの~?いいよスピーカーにしてあげる』

「久しぶり」

『久しぶり?どなたですか?』

「今の流れで分かってんじゃんもう笑」

『さっさと街の平和を取り戻さなきゃねぇ~』

「今僕動けねぇもん」

『お前は動きすぎなんだよ。』

『バカが…』
『言っただろ俺らが動くから待ってろって、バカが』

『2人からバカがって言われることねぇぞ笑』

「兄さんはあるんだけど…笑
 ゼロは無かった笑」

『まぁそれがお前の良さなんじゃない?
 玲夢とそっくりだよ』

『ほんとにそう、まじで。
 けど警察としては絶対やっちゃだめ』

『お前も俺と同じく自己犠牲野郎だから言うけど
 お前になにか危害が加わったら誰が1番最初に動くと思う』

「兄さんだよね!!知ってる!!!」

『そうだよね~?そうなった時にじゃあお前を助けに
 行く行動を取った時に相手がロケットランチャー持ってたら
 どう思う?』

「だから来ないでって言ってるの…」

『っ…行くに決まって…だから!!
 来ないでって言うなら危険な橋渡るなって言ってるんだ
 バカが!!!!』

『あともう1個考えなきゃ行けないのは、
お前が好きな警察署員は誰?』

「トミさん…?」

『じゃあお前に何かあった時に処罰を食らうのが
 お前だけだと思うなよ。
 責任を取るのは上司の役目だからな。』

「はい…」

『お前の命はもう、お前1人だけのものじゃないんだからな。』

「うん」

『まぁでも、無事ならよし』


─────────────────────

警察のchan tomi、王白面、捕間九里代
猫部長、黒瀬陽翔、範馬情司が居中で兄さんとの電話をスピーカーにして警察全体と話す。
「どうしたの~?」と話す白面に『ウチの弟が大変失礼しましたほんとに。』と兄さん。「はい、ほんとにバカで困ってます。」
兄さんだけで無く、ほかの人の声も聞こえてくることに驚く署員達。
そして兄さんたちの都合やこれからすることなどを共有される。警察の方針も下に伝えながら兄さんたちにも共有といった形になる。
が、ちょこちょこ話が脱線して笑い話になる。
『お前らがパクパカを捕まえることはほぼ不可能でしょ?』
兄さんは笑い話も脱線も、綺麗な形に戻す。そしてその声色がことの重要さを語る。
『確固たる証拠と、パクパカの身柄と。剣がどこまで行けるか分かんないけど。捕まえてお前らの前にたたき出してやるからその時に市長補佐も連れてこい。』
「うん、わかった」現時点、警察の最終決定権を担う白面が答える。
『そして最悪俺が死んだ場合そこにいるバカを連れてこい。そいつには全てをもう話してあるから。どうせ今でも頑なに"知らない知らない"ってそこだけは隠してるんだろうけど。もういいよ、モモ』
「あぁ…そう?わかった」
兄さんから聞いた事の真相。それを全て話すことが許された。
僕が”糸口”であること、もし兄さんたちが居なくなった時に”市に噛み付ける唯一の人間”であること。
捕まらぬように、殺されぬように、動かなければ。
そして電話を切る時、兄さんは「またね」とは言ってくれなかった。嫌だ絶対に、「またね」じゃないと。約束を、合言葉を…。
なんだかんだ話した後に、僕は再び警察として仕事をすることに。
ただ、独りで動くことは絶対にないように。
ぶちょーの後ろを歩くように、事件対応には出ず署内での対応をするようにと言われる。
家に返した方が安全かという声も上がったが道中が怖い。警察署内のベッドルームで眠ることになる。
トミさんに案内されれば「トミさんごめんね?だいぶ…昔の僕じゃなくなっちゃったや」と思いを伝えれば
「まぁ別に、人間らしくていいと思うよ。」と返しトミさんは部屋をあとにする。
ぶちょーに挨拶をし、今日という日を終えた。


+ 8月14日
8月14日
  • 胸を張って
ふかふかのベッドで目を覚ます。
うん、ちゃんと寝れてる。起きてきた範馬情司に挨拶をすると、僕の居る部屋まで来てくれた。
少し話したり、署内を探索したり。
外に出て誰とも話せないのがなぁ…なんて思っていた。
ある程度の人数が起きてくれば、業務を始める。
物品整理、留置所対応、犯罪調書の作成。
雑用…ではあるけどどちらかと言うと好きな方。
鼻歌を歌いながら作業をしていた。
僕も、僕なりに身の安全を守ろうと意識を持てた。
署内に人が来ても出ずに無線で報告する。
なにか怪しいものがあっても外に出ない。
誰が傍にいてくれている時は後ろ、2人以上なら間を歩く。
”僕の命は僕だけのものじゃない。”
素直に守られる。出来るだけ署員の目の届くところに居ようと心掛けた。
兄さんから電話が掛かってくる。王白面に無線を飛ばし、電話に出る許可を貰う。
「おはよう、兄さん。そういえば、兄さんが言ってた”真相”は…もう話していいの?」もう隠す必要もないし、その方が動けるだろう。ただ、一応確認。『んー、というかさっき白面にも言ったけど。このあと警察署員連れて来いって、番地は後で伝えるって言ってあるから。そんときお前も一緒に来い。』
もう全てを伝えるのかな、なんなら対面で。
兄さんに会える、他に誰が居るんだろう。
ぜってぃ、とばりねぇさん…ヒデとマリーに。
ゼロも居るのかな?あかくんも多分いるんだろうな。れんれんも…?田谷はどっち側だろう?なんて少しわくわくしてしまう。
その中、白面…いや”白面さん”に課された罰。
”全員に敬語で話すこと”兄さんにも適用されると考えると大分いやだ。
出会った当初はもちろん敬語だったから、懐かしいね?なんて会話をする。
またあとで、と挨拶を交わし電話を切る。
警察は署内で招集が掛かっていたため、直ぐに無線で報告し戻る。「はい、なんの話しをしてたか説明してください。」と言われれば「白面さんとした話を軽く聞きました!」そのまま内容を共有する。
話せない内容はもう一切ない。
「はい、そういうことです。そん時はお前も連れてくからな。」車に乗り署員全員で行くが、僕は見えない1番後ろの席。かつ降りることも声を出すことも許されなかった。
時間になれば、トランスポーターに乗る。
弾は通るものの外からは一切見えない席。
「着いたら声絞れよ」と言われれば「了解」と返す。
軽い雑談をしながら既に尻尾を振ってしまいそうな僕だった。
指定の場所に着けば、
影のギャング服を着たボス影光玲夢
時暇風人、田谷めろ、緋廉あか、影光とばり、黑波れん
今起きているメンバーだろうか。ハーツが起きていても…隠しているのかな。
そしてGreyZoneからは紅月楓、真斗井斗真、甘ノ弱あん
天邪鬼からは獅子王ガン、小井戸ちら、朱芽うゆきの姿が見えていた。
「僕はこのままだよね?」と無線で聞くも「お前も出てきていいよ」と言われれば驚くも喜んで車から降りる。
彼らが1列に並ぶ中、こちらも対面に王白面と捕間九里代を前にして
範馬情司、王暴頭、真央yade。そして1歩下がったところに僕、百夜モモが並ぶ。
「あ、出たアホの犬まで来た。」「なによ…」
「無事でよかったよ。」「ごめん、兄さん。ありがと。」
そんな会話をすれば兄さんが切り出す。
全ての”真相”と現状を兄さんが話す。
そしてこの件に関し、警察ギャングまとめて一時休戦。共同戦線を張ることを決定する。
市長や市長補佐、そして市民を守るためにも
”警察は盾となり、ギャングが矛となる。”
「もし俺の身に何かあった時、俺らギャングが全滅もしくはもう何も出来なかった時はそこにいるモモを使えばいい。」
「うん、分かってる。あれだよね?」
本当に最後の砦。兄さんが奪った機密文章を今ある場所から取りに行く。
「モモには全てを喋ってる。機密情報の場所まで喋ってるから。」
兄さんに何かがあった時は僕が機密情報を持ち警察として司法で裁く。
僕の身、そして市長と市長補佐、市民の安全を確保することを前提に協力すると白面が代表で約束する。
「良かったなぁ、モモ。お前の青臭い理想論がこんな形で叶うとは誰も思ってなかったんじゃない?」
そうだね、誰かが傷つく可能性はあるけども。
白黒問わず手を取り合えることは嬉しいことだ。
この事件限りにはなってしまうが。
この事件に終止符を打ち、今までが戻ってくればまた元通り。
「変わらず、みんな捕まえる。」
兄さんが大きく笑えば「出来るかなぁ~?」と。
「兄さんは絶対に捕まえる」「掛かってこい」
はは、これでこそギャングの兄と警察の弟だろう。
「ここは俺らの街だぜ?取り戻そうぜ、みんなで。」
「くれぐれもバレないように。」
「モモお前へたこくなよ」「はい!!」
「コイツはもう外に出さんから大丈夫。」
家帰りたい……、おうち帰りたいよぉ…笑
「モモに隠し事はまだ早かったか」
「そうだね、もうちょっと人間として成長してからかな」
「でも1番警察官っぽいよ、嘘が吐けないのは。いいんじゃない?笑」
「うん、真っ直ぐだからね。」
もういいって!!分かったから!
もう僕の話はいいよ!!!
「じゃあまた決行の日は、連絡する。」
僕らがここに長居するのも良くない、区切りを付け帰ることに。僕は1番後ろに乗るよう言われる。
署員がトランスポーターに戻る中、僕は兄さんの元へ前へ出る。白面もその場で待ってくれていた。止められることはなかった。
…兄さんが僕に近づいてくれる。話したいことはやまやまだけど、片付いてから…だな。
「またね、兄さん」それだけ伝えようとすれば、「死ぬなよ。」と真面目な低い声で。兄さんがこれまで低い声を出すのは珍しい。
それほど、危険だと気が引き締まる。
兄さんも…出来るなら自分で傍守りたいんたろだう。けど立場的にも難しい。
「兄さんもだよ!?てかみんなだよ!?!?」
場にいる全員に大声で告げる。
「俺はこんだけ仲間いるから大丈夫よ。見てみろ強いメンツしか集まってねぇだろ。」
「コイツが死ぬと思う~?」とれんれん。
「死ななぁ~い」「死なせるわけないよ」「死ぬわけない」と話す中ぜってぃだけが「死ぬー」と答える。
んはは、いつもの影だ。
「もう行けほら!!」白面が後ろで待ってくれているし、トランスポーターに他の署員が乗っている。
「絶対死ぬなよ!!またね!!!」
いつだか、GreyZoneと影の模擬戦の時に伝えた言葉。あの頃は一市民として大好きな影にだけ伝えていた。
今も一市民として一番大事なのは家族である兄さんたちや影のメンツかもしれない。
けれど、同じように一市民としても警察としても全員を大切に思っている。
今日は、その場にいる全員に伝えたつもりだ。
昨夜は「じゃあな」だった兄さんも、しっかりと…優しい声で「またな」と言ってくれる。
僕らの挨拶であり、合言葉だ。約束だ。
署内に戻りれば僕と白面っち、きゅーちゃん先輩と話をする。
「お前が握ってる情報は?」
「僕が握ってる情報?兄さんが話したこと全部だよ」
「あとは、機密文書に関しては?それをどうしようかって話にもなってくる。」
署内に保管しようにも、最近は不法侵入が多い上に鍵が掛かっていても謎の人物により開けられる可能性がある。
どうするかはさておき、その機密文書の在り処はつたえた。これに関してはどうにも頭を悩まされるものだったらしく、上層部のみに共有する情報となった。
そしてきゅーちゃんの護衛のもと昨日と同じ寝床に戻り眠りについた。


+ 8月15日
8月15日
  • それぞれの想いよ、平和と共に
少しゆったり目を覚ましたものの…
署内にはまだ誰も居ない。
TwiXで日々を投稿する市民たちの中にも入れず、誰とも話すことが許されない。
痺れを切らし、昨日あの場にいた甘ノ弱あんに電話を掛ける。
すると、事情を分かってくれたあんちゃんは一人で署に来てくれた。軽くロビーで話し、嬉しい話を聞かせてもらう。
驚いたと共に、自分のことのように嬉しかった。
そう話し込んでいると王白面が出勤してきて「モモお前どこいいる?」と無線を飛ばす。
「今…ロビーに居ます。」怒られてしまうなぁ、これ。
ロビーに来た白面は「あとで説教な」と僕に告げる。「分かった、ごめん…。最後少しだけあんちゃんと話させて。」白面は戻り「あはは、ごめんね?あんちゃん」なんて話をすれば最後に。
僕らの”大切”は、僕らの”弱点”であることを話す。
それこそ、兄さんにとって僕は弱点だろうし。
僕にとってもそう。兄さんが強いのが幸いだが、兄さんになにかあったら…僕はきっと飛び出してしまう。
ちゃんと、守らないとね。
あんちゃんが帰るのを見送れば、叱りを受ける。
もう一度自分がどれだけ危険な状態にあるか考えろと。街に起きていることすら悟られたくない。
いつアイツらが僕を攫いに来るか、殺しにくるかもわかったものじゃない。
自制すると約束し、業務に戻る。
署員の目の届くことに居る、守りやすくする。それを心掛けた。
もしアイツが僕を捕まえたら、どうするのだろう。
即座に殺してしまう?それではまだ解決しない。
ただ…兄さんをおびき出すには一番の方法だろう。
僕が危険な目に合えば、兄さんは…影のメンバーは必ず助けに来る。
兄さんの”守るべきもの ”の中に入ってしまった以上逃れられない。
そして、緑乃テリアが再びこの世に姿を表した。CODE ZEROやHEARTなどの名前ではなくテリアとして戻ってきた。
EMSをバックに写真を上げてるということは秋山凌空にはもう伝えたのだろう。
あとは、彼女にも…緑乃ななしにも早く伝えて欲しいところだ。
身体…いや心だろうか。少し不思議な感覚を覚えた。
ちょっとした幸せや、みんなの想いが僕の胸を暖かくさせる。
写真で見ただけのこの街が、今までより明るく見えたんだ。
どこかに…光が見えたような気がした。
今すぐ走り出してしまいたい、追い風を浴びたい。
そんなうずうずするような、胸を踊らせる感覚。
これで、この事件に終止符を打てば。
本当に平和が、幸せが訪れるのだろう。
誰1人、欠けることが無いように…。
続々と警察官が起きてくれば、情報共有を進める。
機密文書の在り処以外は全体へ。
けれど…少し、いや大きな問題が起きてしまう。
悪気のない行為だったが、”警察内に匿われてる人が居る”その情報が前牙沙姫 ぺちこへ伝わる。
正直ぺちこに留まる分には問題ない、ぺちこも兄さん側の人間だ。
だけど…、その情報が他の市民。
もしくはアイツの耳に入った時が相当やばい。
アイツの耳に届けば、匿われている人間が僕であることは直ぐに分かってしまう。
今以上に、気をつけなければ…。
今日はそのくらいだろうか。ああ、そうだ。
tomboy Edisonが警察の体験に。
だいぶ前に彼自身には会い、警察の体験をしたいという旨は聞いていた。彼がここに来てくれたことを嬉しく思う。「待ってたよ!!エジソン!」なんて会話を交わす。
ただ、エジソンに関しては諸々の情報を回すことは出来ない。彼が警察体験を終えた時に情報を持ち出されるのは怖いし、なにより体験の子を巻き込みたくないのもある。
僕がヘマをし、謹慎処分を食らっているということになった。まぁ…実際ヘマをしたことには変わりないんだけど。
そんな感じかな。おやすみ。



+ 8月18日
8月18日
  • 共闘、兄貴の元で
少し早く起きてしまうが、出勤している警官が居なければ動くことは出来ない。
今日この街は…大きく動く。
ソワソワする。緊張…?怖い?分からない。
けど、じっとしていられない。
北上ユマ、桜乃ヒサメ、南葉永人が出張から帰ってくる。
お疲れのところ申し訳ないけど、この3人が居ることで安心出来るものはあった。
さて、これから大きく事が動こう。
まずEMSから秋山凌空が署に配置される。
数人の市民を匿うため、そして協力者の治療のために警察から対応をお願いしていた。
凌空せんせーとなんとなく色んな話をした。
不安なこととか、最近想うこととか。
作戦決行の時間になるまで時間を潰せば、市長補佐であるtatamaが空港に着いたことが知らされる。
まずは彼女を署まで護送する。
装甲車と、装甲車を囲むように数台のパトカーが空港へと向かう。僕は王白面の助手席へ。
市長補佐を保護したのち、僕は警察らの場を離れる。
影光玲夢の隣に。
警察は市民の保護をメインで動く。
市長補佐と機密情報を持つ前牙沙姫 ぺちこを署に匿う。
ぺちこの確保、護送は天邪鬼が行っていた。
そして僕が今いる影達は副市長ハクパカを追う。
白面より『モモを預けました』と無線が入れば「GPSはあるんで、それで僕の位置確認してください。」僕だけでなく、影の動きもこれで分かる。
ユマちゃんから無線で『モモー?』と呼び掛けられる、のちに『死なないでね』と真面目な声で。
分かってる、死なないように動く。
僕が死んでしまえば、ここに居る意味も無くなろう。
運転席に居る兄さんが話す。
「もし向こうが武力で抵抗してきた場合俺らは殺すことが最優先じゃないから。俺がお前な身の安全を体張って守るからお前が捕まえろ」
”体張って”そんな言葉が引っかかる。
死なないなんて言ったって、分からない。
それに兄さんの声のトーンを聞いて、ことの大きさにはやっぱり怖くなる。
それとまとめて、やらなければならない。
「分かった」と強く返す。
署周りにいる警察とは別に、僕が影と動くのが不思議な感じがする。
僕は警察無線で情報を共有しながら流れを聞く。
兄さんは影無線を繋いでいた。
ハクパカを探し、ハクパカを追う。
8020番地、大統領ハウスまで。
「影が今ハクパカ追ってます」と無線で報告。
大統領ハウスに着けば…
そこには動かなくなった車両と、ハクパカの姿があった。
時暇風人、影光とばり、緑乃テリア、田谷めろ、空耳ヒデ、黑波れん、野茂マーマレード、緋廉あか。
影のメンツが集まり、即刻ヤツの逃げ場を無くしていた。
「俺のためにこんなに集まったワケっすかぁ〜」
ハクパカが話し出す。
「いい加減にしろよ。」と兄さん。
「なんでそこまでして躍起になるんすか。俺、なにもしてないっすけどぉ」
コイツのこの声が嫌いだ。逃げようとしてるのが、傷つけようとしてるのかは分からない。
けど、手を挙げてるのにを関わらず全身の毛が逆立つような不快感を覚える。
「お前が計画してたものはもう俺が持ってんだよ」
「へぇ〜?計画してたもの。一体なんのことか。」
しらばっくれるものの、僕らは全てを知っている。
コイツが嘘を吐いていることも、直に全て分かる。
「まさかその虚言をみんな信じたって言うんすか!」
「ボスが言うことだからね?信じるでしょう、それは。」なんてあかくんが兄さんへの忠誠心を見せる。
「虚言かどうかはこの先わかるんじゃね?」
「虚言かどうか分かるってぇ…?」
まずい、武器を取り出そうとしてる…!!!
それに、取り出し方が…ピストルじゃない!!
「分かるワケないでしょう!!!!」
アサルトライフルを取り出し兄さんたちに向け発砲。
鳴り響く銃声、警察の元に発砲通知が行く。
すかさず「ハクパカと影が乱戦中です!!」と無線を入れるも、銃声はすぐに収まった。
これまで護られるように車に乗ったままだった僕も車から降りる。
「いって、…モモに任せるよ。」
終わったのだろう、早い。さすが兄さん達だ。
この危険の中、1番の安心材料は彼らが強い事だった。
ハクパカに手錠を掛け捕まえる。
「いってぇ…」と零すのを無視し「ハクパカ確保!」と無線を。
「おい良いのかぁ!そんなんで!!警察だろ!?」
「警察だよ?」
「お前もこんな嘘に、騙されたっていうのかよ!?」
あーもう、煩い。どうにか黙らせられねぇのか。
話す必要も無い、口を効く必要も無い。
そう思い、そのまま兄さんの車に乗る。
「警察署行くよ」と兄さんが言えば「百夜、影メンツ…そしてハクパカ。今から警察署向かいます。」と無線を。
「ほぉ〜!!警察も、いいご身分だことで!!汚職して、上層部の俺を捕まえちまうとは…!!はぁ〜腐っていらっしゃるわぁ〜」
状況を把握するため無線に耳を傾ける。
ハクパカの声は殆ど聞いていなかったに等しいだろう。
「なんだぁ!?図星すぎてなんも言えねぇのか!?」
「なにがぁ?」と兄さんが問えば、
「警察も一緒に汚職して、俺を捕まえにくるなんてなぁ!!!」
「罪を正すために、この街を守るために。」
僕はそれだけを、端的に話した。
「はぁ〜、正すためにねぇ?面白いことを言ってらっしゃる」
あーもう、うざったい。減らず口が…とそろそろ頭にくる。
「意味もなく傷つける市民は、この街には居ないんだよ!!!」
白市民、黒市民同様。僕は見つけられなかった。
犯罪をする理由を知るために、犯罪者一人一人の根に触れてきた。武力行使をする理由はみんな”守るため”僕がよく知っている。
「ほんとにそうかぁ〜?」
「俺は君たちのことを思って、全員でやってやったんだけどなぁ〜」
到着を無線で報告すれば、そのまま警察ガレージへ。
ガレージ内には警察の他に、赤い天邪鬼の車両達。
そして桐野和イツミと前牙沙姫ぺちこ。
市長補佐のtatamaが居た。
「これは皆さん揃ってぇ…」お前は、まだ口を閉じないのか。
「ありがとう、兄さん」と告げ車を降りる。
「ここまでテメェらはクズだったか…」
は、どの口が言う。クズはお前だろうが。
なんて口に出してしまいそうになるのを必死に抑えた。
警察無線より報告が入る。
影光玲夢、空耳ヒデ、時暇風人、野茂マーマレードの国際指名手配を不当な指名手配とし撤廃。
国家反逆罪とし、副市長であるハクパカとその護衛にあたっていた剣貴将を国際指名手配とする。
「指名手配だってよ、ハクパカさん。」
そして兄さん達の元へ行き「兄さんたちの指名手配は撤廃されたよ」と告げる。
その間、「アイツいつの間に戻ってきた…」と零すのを聞き逃しはしなかった。
「いつの間に戻ってきた…?”いつの間に戻ってきた”ですか?パカさん。」
「なぁ〜にぃ〜?尋問ですかぁ〜?」
ここまで来たハクパカは、化けの皮が剥がれたようだった。
「いいえ?気になったことを聞いただけです。」
「へぇ〜?その言葉の通りだけど。君は1回1回うるさいねぇ〜…」
うるせぇのは……、耳を貸すだけ無駄か。
もう一度、署に集まる全員に国際指名手配に関しての報告が上がる。
「指名手配犯捕まってるので…煮るなり焼くなり」とユマちゃんが言えば「身柄はそのまま渡しますよ。俺ら殺すことがそもそもの目的じゃないんで。」と兄さん。
僕…いや、ハクパカの元へ市長補佐tatamaが向かう。
「ハクパカさん」
「…なんだよ」
「市長は…薄々勘づいてました。」
「ほーう…」
「でも、貴方の今まで街に対して尽力してくれたこと。市長は凄く悩んでいました。ですがやはり市長はこの街の住民のことを考えてはおりますが、国家転覆を測った貴方に対してももう一度やり直して欲しいと市長は言っておりました。なので…本件に関しては市長より私の方で貴方に対しての処罰を全権預かっております。貴方を刑務所の方で一旦収容させていただきます。捕まったことに関しては市長の方に連絡を取りまして、今後の処罰に関してはまた通告をさせていただきますのでそれまでは刑務所の方で過ごして頂きます。」
「はぁ…分かっていたのに芽を積まなかった訳だ。さぁ、さっさと連れていけば?」
完全な装備の元、ハクパカを刑務所まで護送する。
僕は兄さんのそばを離れパトカーに乗る。
北の街、サンディにある刑務所に着けば「いつから怪しいと思ってたんだい?」なんてハクパカの声が聞こえたが…それに応答するユマちゃん達の声は聞こえなかった。
僕は、最初の最初から…アンタを信用しては居なかったよ。
この事件に終止符が打たれた。
といっても、僕の処罰がまだなのだけど…。
一旦は、元の街へ戻ったのだ。
誰1人、欠けることなく。
最後に、白面の同行の上兄さん達と話させてもらう。
僕の持つ純粋な悩みをぶつければ…兄さんはまた、僕に道を与えてくれた。



これ以降はまだ白紙のままになっている。

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