トリオ TS-120/TS-130シリーズで電波を出そうの会
Day01 - 壊れかけのレディオ
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ts-120s
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トリオTS-120Sをめぐる冒険、はじまります。
先日、中古に流れているTS-120SというHFトランシーバーを見つけて思わず買ってしまった。70年代末に出た(当時としては)小型機である。
「ジャンク扱い」で、飲み代1回分程度のお値段だった。
「ジャンク扱い」で、飲み代1回分程度のお値段だった。

外観は意外ときれい。
そもそも、電源コードがない。
電源コネクタは1980-90年代のケンウッドやアイコム社製HF機に共通するコネクタである、JST (日本圧着端子製造)社製のLLP06だ。ケンウッドがこのサイズの無線機を始めて世に送り出したのがTS-120Vだったので、もしかするとTS-120シリーズがLLP06を採用した初代のHF機なのかもしれない。
電源ケーブルは別の無線機から引っこ抜いて使ってもよかったのだが、手始めに作成することにした。
電源ケーブルは別の無線機から引っこ抜いて使ってもよかったのだが、手始めに作成することにした。
自作電源ケーブルで13.8Vを供給したら無事電源が入ったが、さすが「ジャンク扱い」だけあり、問題だらけだった。
アンテナを繋いだらそこそこに7MHzなどが聞こえるが、Sメーターは重い。加えて一部バンドが動作せず、PLLアンロックを匂わせる。
アンテナを繋いだらそこそこに7MHzなどが聞こえるが、Sメーターは重い。加えて一部バンドが動作せず、PLLアンロックを匂わせる。
入荷初日に気づいた症状は以下の通り。
- 周波数カウンタは表示するが1.1kHz程ズレている。
- 21MHz/28MHzバンドは周波数カウンタがドット表示で、うんともすんとも言わない。PLLがアンロックを起こしているかもしれない。JJY(15MHz)/3.5MHz/7MHz/14MHzバンドは動作し、アンテナをつなぐとそれなりに復調音がする。(*1)
- IF SHIFTセンターが大ずれ。
- ダミーロードをつなぎ7MHz LSBで送信してみたら、キャリアが漏れまくり。
- 受信感度が少し低いかも。
- 古い無線機にありがちなリレー接点不良とかはなさそう。(*2)
- オプションのIFフィルターは入っていませんでした。
部品取りとかにされていなかったと見える。それなりに動作しつつも、なかなか困ったちゃんだ。
手持ちの道具で、致命的に壊さぬよう、できる範囲でメンテナンスしましょう。
- 何しろ45年モノだ。ハードの劣化は避けられない。しかしVFOのギア部分やバンド切り替えスイッチ周りなど、分解中にチョンボすると取り返しがつかなくなりそうな箇所には、多少不調でも無理にいじらない方向で。
- メーカーが持っているような測定器などもないので、どこまで直せるやら。ハイバンドは動作しないかもしれないから、ローバンドの受信機、あわよくば送受信機として使えたらいいなぁ。
- スペアナもディップメータもない。
- 手持ちの無線機・デジタルテスタ・LCRメータ・半導体アナライザ・周波数カウンタ、あとせいぜいnanoVNAぐらいで何とかしようと思う。
- あと感度調整の際など、SG代わりにDDSのVFOか、ないしはバンド内の周波数で発振する1石の水晶発振器とアッテネータがあれば捗ります。