区間速度の決定
1. 曲線半径とカント、緩和曲線
カーブを曲がる際に発生する遠心力が最大の基準になります。
- 曲線半径(R):カーブの半径(メートル)。
- カント(G):カーブで遠心力を相殺するために、外側のレールを高くしている傾斜量(ミリメートル)。
- 不足カント(d):乗り心地や荷崩れを考慮し、「乗客が不快に感じない遠心力の限界値」(通常は最大130mm〜150mm相当まで)。
📐計算の仕組み:データ作成者は、これらの数値を
Vmax = √ ( ( R × ( G + d ) ) / 11.8 )
といった計算式に当てはめ、そのカーブを安全に通過できる「物理的な最高速度」を1キロ毎時(km/h)単位で算出します。
さらに緩和曲線によっても制限がかかります。
①物理的に、カーブ半径と速度で理想的なカント量が決まります。
実際は、計算通りのカントにはできない。
・低速列車が内側に倒れる
・緊急停止で内側に倒れる
⇒理想と現実の差がカント不足量 計算値が20cmでも実際は16cmとか
このギャップで実際に走行できる最高速が来まる。
②緩和曲線の設置によっても最高速が変わる。
制限は、時間当たりの変化量。
線路は変えられないので、速度を落とすなど速度を変化させることで、時間当たりの変化量を満たす必要がある。
実際は、計算通りのカントにはできない。
・低速列車が内側に倒れる
・緊急停止で内側に倒れる
⇒理想と現実の差がカント不足量 計算値が20cmでも実際は16cmとか
このギャップで実際に走行できる最高速が来まる。
②緩和曲線の設置によっても最高速が変わる。
制限は、時間当たりの変化量。
線路は変えられないので、速度を落とすなど速度を変化させることで、時間当たりの変化量を満たす必要がある。
2. 勾配とブレーキ性能(安全に止まれる距離)
ドイツの鉄道法(EBO)により、「時速〇〇km/hから非常ブレーキをかけたら、必ず1000m(高速新線はそれ以上)以内で完全停止できなければならない」という安全停止距離の絶対基準があります。
- データ作成者は、線路の縦断勾配(上り坂・下り坂のきつさ)のデータを入力します。
- そこに、その区間を走らせる予定の列車の「ブレーキ軸重率(Bremshundertstel)」の最低基準を掛け合わせます。
- 下り坂で1000m以内に止まれないと判定された場合、その区間の設定速度を「160km/h ➔ 140km/h」というように引き下げてベースデータを作ります。
3. 分岐器(ポイント)の番数
駅構内や合流地点にある分岐器の構造(番数)によって速度が固定されます。
- 直線側に進む場合は線路の最高速度で走れますが、曲がる側に進む場合は、そのポイントの「トングレールのカーブ半径」によって、時速40km/h、60km/h、80km/h、100km/hというように製品の規格ごとに許容速度が決まっています。
4. 運行能率と省エネ(30秒ルール)
ドイツ鉄道の設計思想(Fahrdynamik)には、「30秒ルール(Fahrdynamik-Regel)」という独自の効率化基準があります。
- 駅の間隔が短いローカル線などで、制限速度を「120km/h ➔ 140km/h ➔ 120km/h」と頻繁に細かく変えるデータを作ると、列車は加速した直後にすぐブレーキをかけることになり、電力を無駄に消費し、乗り心地も悪くなります。
- そのためデータ作成者は、「加速が終わった後、最低でも30秒間はその速度を維持して巡航(惰行)できる区間の長さがあるか」を計算します。30秒キープできないと判断した場合は、あえて最高速度の設定を低いまま(例:120km/hのまま据え置き)にする、という調整を行います。
Fahrdynamik-Regel(ドイツ語WIKI) German