ヴァン・エレコーゼ

CV:大河内徹



「交渉事に励むがいい、我らが当代。なに、これもまたその椅子が相応しくなるための試練と思え」


賜力:魔鱗鎧装(ザ・マント)暴喰餓血(ザ・ハンガー)
魔鱗鎧装:全身硬化。鱗や棘状の頑強な外骨格(皮膚が変化)を纏い、防御力と肉弾戦の力が向上する。
暴喰餓血:全身血液化。肉体を、触れたものを溶解し吸収するアメーバ状の毒血の塊に変化させる。
→※だが本編中では、(一部の縛血者も近い扱いではあるが)彼の賜力について触れられるところはほぼない、というか彼の能力名すら出てこない

物語の舞台となる北米西部鎖輪(ディアスポラ)における有力者。藍血貴(ブルーブラッド)と呼ばれる、歳月を重ねた縛血者(ブラインド)の一人。
“憂鬱公”と称され、夜会の中において上位に君臨している。
野心的な権威主義者であり、形式上先代公子の遺言に従ってはいるが、年若いニナが血統のみで公子となったことが気に入らず、常に威圧的に振舞っている。




共通√では、北米西部鎖輪を支配してきた「御三卿」として威厳に溢れた様を若き公子に見せつけ、
自分達の「歴史ある」縄張りを我が物顔で闊歩する毒蛇・バイロンを疎ましく思い、ヴァネッサなどと共謀。バイロンと繋がりを持つ叛徒達に独自に情報を流して、
邪魔者であるニナを誘拐するよう誘導、バイロンに疑いをかけつつニナの部下のトシローも加えまとめて排除せんとした。
また公子ベラの時代の回想では、反動勢力のアジトに乗り込み、賜力(ギフト)と思しき力で縛血者をアメーバ状に溶かしていた。

「それがどうした。貴様の飼い犬と、我が忠臣を同等に語るか───驕るなよ、小娘」

序盤から中盤にかけての彼は、アルフライラを唆したヴァネッサと合わせて、
鎖輪社会においても存在する派閥抗争の在り様や、経年、血統主義という思想が深く縛血者社会に根付いていること、
そして、究極的には暴力という手段で我意を通す「一般的な」縛血者の在り方、などを示す立ち位置の登場人物だと思われる。


「だが、余裕という言葉は気に入った。強者とは即ち威厳と実力がなくてはならん」

「力とは、相応しき者が持つ特権だ」


その後は、難を逃れたニナが外様のバイロンの後ろ盾を得て、それにより彼が発言力を伸ばすことを危惧し――
展開によってはヴァネッサと同じく、裁定者(テスタメント)を生み出せる『柩の娘』の秘めた力に関心を寄せ、それを我が物にせんと独自に動き始めるが……



作中での彼の結末

バイロンと同じく、彼はどのルートであっても確実に(縛血者として)死亡する。

  • シェリル・アンヌ√
叛徒を利用して公子ニナの排除を企てたという真実を、ニナ本人の前でバイロンに言い当てられ激怒
名誉を傷つけられたとして彼に襲い掛かるも、マジェンタの視線に自由を奪われて咬まれ、裁定者に変貌してしまう。
そのままバイロンがニナに対し、自らが裁定者を制御できる証として利用される。
その後エレコーゼだったこの怪物はどうなったか不明(裁定者の性質からするに彼から変貌した個体は相当の能力を持っていたのだろうか)。

ぐッおおおおオォ……ッ! がッああああァ……ッ!

まるで神話めいた奇怪な光景が、ニナの眼前で演じられた。
エレコーゼの肉体が、見る見る二周りは巨大化し……その輪郭、その姿は、かの同族殺しの怪物へと変じていく。


  • ニナ√
沈黙を続けていた「本物」の三本指により、厳重な警備下のはずの場所で自分の配下を殺されるという事件が発生する。
彼は、この蛮行に激怒し直接的な手段に訴えようとするが、“落とし前”を下手人に確実につけさせるため……
犯人像と近いと噂される夜警、トシロー・カシマが犯人の狙いではないかと推測するギャラハッドの企てに乗ることに。

こうして、真犯人を炙り出すため、また目的に謎の多いバイロンの動きを探る試みとして、丁度いい人材(・・・・・・)であったトシローは夜警役を罷免されたのだった。
その後、警戒していたバイロンは、罷免された夜警の戦力分を無償でする、という形で接近を図ってきた。
この行動を訝しみながらも、エレコーゼとヴァネッサの二人は、協力的な相手ならばより監視の機会を増やせるだろうと賛同、ニナもその「善意の」提案を受諾せざるを得なかった。そこから、ヴァンら既存の権力層とバイロンの間で、暗闘が繰り広げられ、鎖輪内部は安定を失っていく。

だが、権力層がぶつかり合い混乱する状況を打破しようと自ら決意し、ニナがトシローの元に身を寄せた後……
エレコーゼはヴァネッサ共々、バイロンと密かに協力していた三本指の手で、バイロンによる示威の一環として、そして三本指によるトシローへの挑発のために(特に描写もなく)葬られたようである。

「断罪の機会を譲れ……それならば構わん」


『ヴァンとヴァネッサがやられた。どちらも等しく首無し(デュラハン)だ』
『初期の事件と同様、血を吸われ尽くして捨てられている。この間の件と同じアピール、串刺しまで施していたからね』
『そして、遺体のあった場所は柩の娘(マジェンタ)の安置室、その真ん前さ』


  • アリヤ√
ギャラハッドが何者かに殺害され、緊張状態にあったホテル・カルパチアに居たところ、爆破とそれに伴う火災に見舞われる。
藍血貴としての強靭な肉体で火災をものともせず、騒ぎに乗じてヴァネッサと共に、バイロンの所有する柩の娘を奪おうと試みるも……
白い杭クラウスの仕組んだ選別の網に、彼ら二体(・・)は既に捉えられていた。
爆発に紛れ襲い来る真の狩人の技巧によって、数秒で解体され物語より退場する。

「ここは蒸し暑くてかなわん。事を終わらせてから、処女(おとめ)の血を美酒とさせてもらうとしよう」
「なんで、いつ? あんたが……うそ、うそ、ありえない」

腎臓と肝臓と心臓であったものが、脳漿と脊髄と眼球であったものが、バラ、バラ、バラ、と降り注ぐ。
数秒前までヴァン・エレコーゼであったはずの挽肉(ミンチ)が、赤黒い光沢を覗かせた雨となり、クラリモンドの前に降り注いだ。


  • グランド√
の再臨の仕上げを行うべく出現した《伯爵》の手で、ギャラハッド、ヴァネッサと一緒に描写カットで殺害される
その後、血だまりに沈んだ三つの亡骸だけがニナ達に確認されている。




  • パラロスの無限蛇枠の3人 -- 名無しさん (2017-03-14 20:38:53)
  • 能力だけは強そうな人 -- 名無しさん (2017-03-14 20:56:57)
  • テスタメントに変貌させられた後出番なしとか扱いが酷すぎるw -- 名無しさん (2017-06-01 21:22:07)
  • 賜力もバイロンには及ばないまでもだいぶ強そうなのにあの扱いという… -- 名無しさん (2018-01-05 00:46:01)
  • コイツ殺すの尽く上位陣の怪物だし、しゃーない -- 名無しさん (2018-01-24 19:43:38)
  • ニナルートの回想シーンで伯爵に仕えていた頃が一番強そうだった人 -- 名無しさん (2018-09-08 20:54:16)
  • 強そうじゃなく、マジで強いと思うよ。例えで言えばウラヌスちゃん。 -- 名無しさん (2018-09-10 22:37:36)
  • ↑不思議! そう聞くだけで(実力は兎も角)どう足掻こうと殺られる立場としか思えない! -- 名無しさん (2019-01-11 22:11:16)
  • どこかには戦に関してはガチ強者なのに戦闘シーンほぼカットされた武者さんだっているんですよ! -- 名無しさん (2020-05-25 13:57:11)
  • 他のブルーの二人が立ち絵で人間なんだけど、この人だけ(バイロン以上に)あからさまに吸血鬼なのだっていうツラしてる……(白目ない、完全に赤く目染まってる、エルフっぽい耳)表には出ないだろうからいいのかな -- 名無しさん (2020-06-08 15:51:23)
  • エレコーゼ「プライドは命より重い……!」ガバーッ→バイロン「おっ釣れたテスタメントに変えちゃろww」→アーッ! 大体こんな感じで退場 -- 名無しさん (2020-07-20 17:52:03)
  • ↑2 悪いエルフ -- 名無しさん (2020-09-10 00:01:33)
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最終更新:2023年07月16日 22:35