ビアンカの大冒険
ストーリー
概要
ディズニー長編アニメーション映画第23作。
歴史
1962年、シベリアのような全体主義国家の本拠地の捕虜となった詩人の物語として映画の製作が始まった。しかし、物語が国際的になるにつれて政治的な性格を持つことを良しとしなかった
ウォルト・ディズニーはこのプロジェクトを棚上げにした。ウォルトの死後、1970年代になると
ドン・ブルース*を中心とした若手アニメーターがこのプロジェクトをアレンジして再開させることになった。
アニメーターたちは
マージェリー・シャープ*の『ミス・ビアンカ』シリーズから『南極の冒険』に目を付けた。捕らえられてショーへの出演を強要されたホッキョクグマが手紙のボトルを流してネズミたちが拾うという筋書きであった。このルイスというクマを
ルイ・プリマ*が演じ、
フロイド・ハドルストン*による楽曲6曲をプリマ自身が歌う計画であった。しかし、1975年にプリマは頭痛や記憶喪失に悩まされ、脳腫瘍が見つかったことでこの計画は白紙となった。
『
ロビン・フッド』(1973年)の製作を終えた長編アニメ班は
ケン・アンダーソン*を中心として、
ポール・ギャリコ*の小説『われらが英雄スクラッフィ』の製作に着手することとなった。これは
第二次世界大戦*下、ジブラルタルの猿が自身を脅かすナチと戦う物語であった。やがて、ビアンカとスクラッフィのどちらか一方を選ぶこととなり、上層部はビアンカを選択した。
当初は本作の悪役として『
101匹わんちゃん』(1961年)の
クルエラ・ド・ビルを出そうという案があったが、
オリー・ジョンストンが続編を試みるのはよくないと反対した。代わりの悪役として大公夫人を出すことになり、それに準じて原作エピソードもビアンカシリーズの第2作『ダイヤの館の冒険』に変更することとなった。本作で引退となる
ミルト・カールはクルエラを超える悪役をと意気込み
マダム・メデューサを完成、彼女のアニメーションをすべて一人で担当してしまうほどだった。
ペニーは原作の少女ペイシェンスをモデルにしている。メデューサのドジな手下
スヌープスはアニメーション歴史家の
ジョン・カルヘイン*をモデルにしている。カルヘインは言われるがままポーズを取らされ、マヌケなキャラクターに使われてしまったわけだが、「ディズニーキャラクターになる夢が叶った」と満更でもない様子だった。二匹のブラッドハウンド、タイラントとトルメントはワニの
ネロと
ブルータスに変更された。
ミス・ビアンカと
バーナードは探偵の夫婦とする予定だったが、ロマンチックにするため未婚となった。
脇役として沼の仲間たちも様々なキャラクターが作られた。リーダーの歌うウシガエルは
フィル・ハリスが演じる予定だったがカットとなった。トンボの
エビンルードの羽音は長年効果音や
ミッキーマウスの声優を務めた
ジミー・マクドナルドが担当、本作を以て引退となった。また、ビアンカとバーナードを運ぶ鳩のキャラクターが考案されたが、オリー・ジョンストンが離着陸のおぼつかないアホウドリを提案し、
オービルが生まれた。
アニメーション
キャスト
- 初公開版:1981年12月19日公開。
- 新録版:2000年3月17日発売。ビデオ用に新録。※DVD・VHS収録
スタッフ
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用語集
オブジェクト
ロケーション
グループ
カンパニー
楽曲
最終更新:2024年09月08日 21:51