ミッキーマウス
名前:Mickey Mouse
デビュー:『
蒸気船ウィリー』(1928年)
概要
ウォルトの妻、
リリアン・ディズニー*によると、ミッキーはウォルトと一緒に育ったキャラクターであり、彼の性格を鏡のように反映している。ウォルトが「すべては一匹のネズミから始まった」と語るように、今のディズニーの成功の原点と言っても過言ではないと言える。ジミー・カーター元大統領は「ミッキーマウスはすべてのことばと文化に勝る好意の象徴だ。誰かがミッキーマウスを見た時、それは幸福を見たことと同じになるだろう」とコメントしている。
ミッキーの丸を3つならべたシルエットはディズニーのロゴとして多用されるほか、
隠れミッキー*として認知されることもある。これはアンディ・ウォーホルのポップ・アートのテクニックが基になっている。
ミッキーは赤いパンツと白い手袋、黄色い靴を身に着けていることが多い。彼は優等生のようなキャラクターで描かれることが多いが、初出演作『
プレーン・クレイジー』(1928年)においてはいたずら好きかつ、無礼でおバカなキャラクターとして描かれていた。しかし、これでは人気が出ないということから、シリーズ化される際に、ミッキーの性格を変更していくことになった。ヒーローとして
ミニーマウスをピンチから救う勇ましいキャラクターとして描かれるようになったのである。ミッキーとミニーの関係は何年も様々な困難にともに直面しながら、いろいろな活動をするデュオであり、しばしば永遠の恋人と称されることもある。こうして性格が大分丸くなったミッキーだが、恋のライバル、
モーティマー・マウスに対してはやはり、攻撃的な態度をむき出しにするようだ。ミッキーのライバルとして『
ミッキーの芝居見物』(1934年)で初共演したのが
ドナルドダックであり、今では大親友となっている。また、
グーフィーも親友の一人。ドナルド&グーフィーとはトリオで共演する作品もある。ミッキーの親友かつ忠実な愛犬
プルートも彼を取り巻くトラブルメーカーの1人である。
歴史
ウォルトは1927年、『
オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』シリーズで成功を収めたが、ユニバーサル・スタジオのチャールズ・ミンツに著作権をだまし取られ、優秀なスタッフの数人が引き抜かれてしまう。その後もウォルトと、相棒の
アブ・アイワークスは権利上、オズワルドシリーズの制作続行を余儀なくされた。その中で、アブはウォルトのアイデアのもと、オズワルドシリーズと同時にこっそり、新たなキャラクターを創作させる。
キャラクターの候補には、犬や猫、雌牛と雄馬のコンビ、カエルなどが挙げられていた。雌牛と雄馬のコンビは後に、
ホーレス・ホースカラーと
クララベル・カウに継承されている。(カエルはアブ・アイワークスが独立時に作ったフリップに継承された)結局、ハツカネズミがモチーフに選ばれる。
キャラクターは当初、モーティマーと名付けられたが、ウォルトの妻リリアンの提案でミッキーと名付けられた。モーティマーは前述のとおり、後にミッキーのライバルの名前として使用されている。
こうして完成した『プレーン・クレイジー』(1928年)は配給先がなかなか見つからなかった。公開当時、上映しなが画館でBGMを同時に演奏するという手法がとられていた。この頃から、ミニーマウスとクララベル・カウは登場していた。映画自体はまずまずと言った成績だったが、2作目の『
ギャロッピン・ガウチョ』(1928年)は、すぐに作られた。『ギャロッピン・ガウチョ』では、かつてのシリーズ『
アリス・コメディ*』(1925年)に登場していたヤマネコのペグレグ・ピート(
ピート)と共演する。
これらの2作ではミッキーとオズワルドが似すぎていることもあり、ヒットには繋がらなかった。ウォルトは3作目に『
蒸気船ウィリー』(1928年)を予定。そして、アニメーションのフィルムに音楽を同期する画期的な方法を用いることになる。
世界初のトーキー・アニメーション(サウンドトラック形式)として公開された『蒸気船ウィリー』は大ヒットを記録し、ミッキーの名が知れ渡ることになった。一般の映画館で公開されたのは『蒸気船ウィリー』が初であったため、正式なデビュー作を本作とすることが多い。また、この作品の公開日である11月18日がミッキーとミニーの公式の誕生日に設定されている。
1929年には非公式に『ミッキーマウス・クラブ』という団体が登場した。これはミッキーたちの映画を見る、という秘密結社であった。観客はチケット売り場でミッキーの映画をやっていないことを知ると、抗議する者もいたという。「何、ミッキーマウスをやっていないんだって?(What No Mickey Mouse?)」は落胆した観客の決まり文句ともなり、「ホワット・ノー・ミッキーマウス」なる歌が作られたほどである。最初の5年で50本もの短編に出演したミッキーの映画は非常に人気があり、他の長編映画と併映されることがよくあった。ミッキーの短編を見るために、付属の長編映画を2回見る熱心なファンもいたという。
映画出演13作目となる『
ミッキーのジャングル・リズム』(1929年)では、ジャングルの動物から反感を買ったミッキーがアコーディオンの演奏で動物たちを楽しませるシーンが登場する。現在でこそテーマパークなどで一般に認知されているミッキーのエンターテイナーぶりが明確に示されたのがこの作品である。ミッキーのエンターティンメントはアコーディオンから始まった、と見ることもできるかもしれない。なお、ミニーもアコーディオンを演奏することができ、『
タクシードライバー』(1931年)で披露している。
ミッキーが主に映画で活躍したのが1930年~1950年代である。その間にミッキーは、ミニーマウス、ホーレス・ホースカラー、クララベル・カウ、プルート、ドナルドダック、グーフィー、
クララ・クラック、
デイジーダック、
チップと
デールといった仲間たちを増やしていった。
その一方で、優等生的なイメージを持ったミッキーがデビュー当時のようないたずらをすることができなくなってしまい、ファンの人気は短気で怒りっぽいドナルドと、ナレーターの指示に従っておとぼけ満載にスポーツに挑戦するグーフィーへと移行していってしまった。これを打開しようとウォルトが打った手が『
ファンタジア』(1940年)であった。今までのコメディを主流とした短編ではなく、クラシック音楽を使用した芸術性の高い長編作品の『
魔法使いの弟子』のセグメントにミッキーを登場させたのである。この作品が功を奏し、ミッキーの人気は不動のものとなった。
1978年、ミッキーは生誕50周年を記念し、ディズニーキャラクターとして初のハリウッドの殿堂入りを果たしている。
エピソード
スクルージ(
スクルージ・マクダック)の貧しい使用人であるボブ・クラチットを演じ、ミニーと夫婦役での共演を果たした。
ミッキーは貧しい少年と自由に憧れる王子の一人二役を演じる。
第3話「ミッキーとミニーの賢者の贈り物」に登場。ミッキーはミニーの持っている時計にピッタリのチェーンをプレゼントしようとするがお金が足りない。ミッキーは
クレイジー・ピートのツリー・ショップ*で一生懸命働くが、オーナーのピートの悪徳商売に異を唱え、追い出されてしまう。ミッキーは消防署のチャリティを手伝い、自分の大事なハーモニカを売ればミニーへのプレゼントを購入できることに気づく。何とかプレゼントを買ったミッキーだが、ミニーも同じく自分の大事な時計を売ってミッキーにプレゼントを買っていた。二人はお互いの気持を喜び、幸せなクリスマスを過ごすのだった。
映画のフィナーレでは仲間たちと合唱する。
デビュー75周年記念作品にあたる本作では、ドナルド、グーフィーと共に本物の銃士を目指す落ちこぼれに扮し、ピート隊長と対決。ミニーとのロマンスも演じた。
第1話では天気職人に扮する。第2話ではドナルド、グーフィーとともにロッジに閉じ込められる災難に遭う。第3話ではミニーとともにスケートで人々を楽しませる。
第1話では植物に扮したミッキーが仲間たちと音楽を演奏する。第2話では春を楽しむミッキーとミニーが騒動を巻き起こす。第3話では物を捨てられないミッキーのゴミがモンスターと化してしまう。
ミッキーが行方不明の先祖
カルペッパー・J・マウスから屋敷を相続したため、管理のためにミッキー、ミニー、ドナルド、デイジー、グーフィーは現地へ向かう。近くの村の収穫祭でカルペッパーが厄介者であることを知った一行は、立派なカボチャとメイプルシロップを作って見返そうとするが肥料やりがエスカレートし、巨大なカボチャのモンスターを生み出してしまう。ミッキーも肥料で巨大化しモンスターを倒して村のヒーローとなった。
ミッキーの家で『
蒸気船ウィリー』を上映していると、フィルム・リールからいたずら好きなモノクロ・ミッキーが大量に飛び出してきて町へ向かってしまう。手を焼くミッキーたちだが、「
ミッキーマウス・マーチ*」でモノクロ・ミッキーたちの気を引くことに成功し無事にフィルムに戻すことに成功するのだが…。
その他
ディズニー100周年記念作品『
ウィッシュ』に登場する
スターはミッキーから着想を得たキャラクターであり、初期のミッキーのようないたずらっぽさと表情豊かな動きが特徴。『
ミッキーの大演奏会』や『
ミッキーの夢物語』の彼の豊かな表情がスターに引用されている。顔がハート型に縁取られているのもミッキーのデザインを参考としている。また、ミッキーもエンド・クレジットに登場する。
その他TVシリーズへのカメオ出演もある。
ゲーム
かつてミッキーはふとした好奇心から鏡の中の世界で
イェン・シッドが作っていた
ウェイスト・ランドにイレーサーのインクをこぼし、イレーサーの災いを起こしてしまう。それによってウェイスト・ランドが荒廃したことを知る由もないミッキーはスターになったある日、鏡の中の
シャドー・ブロットによってウェイスト・ランドへ引きずり込まれてしまう。ミッキーは
グレムリン・ガスの協力を得ながら出口を探して冒険を繰り広げる。スター街道まっしぐらのミッキーを羨みながらもウェイスト・ランドを仕切っていた
オズワルドはミッキーに敵対心を燃やすが、次第に心を開くようになる。ミッキーはオズワルドを裏切った
マッド・ドクターに勝利するが、イレーサーの災いの責任が自分にあることを告白すると、怒ったオズワルドが誤ってブロットを解放してしまう。ミッキーとオズワルドはブロットとの最終決戦に勝利し、ウェイスト・ランドに平和が戻り、ミッキーは鏡のこちら側へと帰っていった。
ゲームの主人公として登場し、魔法のペイントブラシで物を描くペイントと消すイレーサー(英語版だとthinner)を使いこなしてウェイスト・ランドを冒険する。ボス戦などの重要なイベントはペイントとイレーサーの2種類の方法で攻略することができ、どちらを選んだかで報酬やイベントシーンが分岐する。
しかし実際にはマッド・ドクターは改心しておらず、ウェイスト・ランドへの復讐を目論んでいた。
グレムリン・プレスコットに催眠術をかけて悪事に走らせオズワルドたちと敵対させている間に、オルテンシア、
ホーレス・ホースカラー、
クララベル・カウを人質に取り、地震の原因となっていた巨大なマシンを操ってミッキーとオズワルドに襲い掛かる。
マッド・ドクターとの最終決戦ではペイントで勝利するとようやく彼を改心させることができる。イレーサーで勝利すると、彼はイレーサーに溺れて消滅する。
通常のミッキーマウスと、全身モノクロの蒸気船ミッキーの2種類のレーサーが登場する。
ミッキーマウスは、2022年6月8日に開始したクローズドβ版から登場する「ミッキー&フレンズ」のレーサー。タイプはスピードスターで、レアリティは「コモン」。所有スキルは「ラッシュ」「ショット」「ボム」「シールド」。そのうち「ラッシュ」と「ショット」はレーサーがスターアップすると強化される。
ユニークスキル「トレイルブレイザー」の効果は下表の通り。専用クルー「
プルート」によって強化することができる。
ノーマル |
一定時間、速度ブーストを発動し、音符の軌跡を残す。 これに接触したライバルもスピードアップする。 |
チャージ |
一定時間、速度ブーストを発動して無敵となり、音符の軌跡を残す。 これに接触したライバルもスピードアップ&無敵化する。 |
蒸気船ミッキーは、2023年6月13日に開始したシーズン2から登場する「ミッキー&フレンズ」のレーサー。タイプはディフェンダーで、レアリティは「エピック」。レーサー名は「蒸気船ミッキー」。所有スキルは「シールド」「ショット」「ハック」「ラッシュ」。そのうち「シールド」と「ラッシュ」はレーサーがスターアップすると強化される。
ユニークスキル「ハッピーウィスリング」の効果は下表の通り。専用クルー「
キャロライン・カウ*」によって強化することができる。
ノーマル |
ミッキーが有名なメロディを口笛で吹くと、前方のレーサー全員に音符が出現する。 その音符に触れたドライバーに対して一定時間、速度ブーストを与える。 |
チャージ |
ミッキーが一定時間、カートを蒸気船に変えて無敵状態になり、背後に煙と水の軌跡を残す。 軌跡に触れたライバルは一時、視界がぼやけ、カートのコントロールを失う。 ライバルが1体影響を受けるたびにミッキーのブーストゲージが補完される。 |
キャッチフレーズは「星の魔法使い」の支援系キャラクター。時間経過や味方が必殺技を使うたびに星チャージを獲得し、星チャージの数に応じて必殺技に気絶効果やライフ回復を付与する。星チャージが多く貯まると、相手の攻撃を弾き返すミラーシールドバフが付与される。
コア・アビリティ |
星エネルギー |
必殺技 |
宇宙コマンド |
特殊アビリティ |
ミラーマスター |
レベル12 |
基本級スキル |
星の忍耐 |
レベル15 |
基本級スキル |
生まれ持った強さ |
レベル20 |
上級スキル |
強化された防護 |
レベル20 |
上級スキル |
光の集中 |
レベル25 |
上級スキル |
カスケードの力 |
レベル30 |
エリート級スキル |
星の恩恵 |
チャプター1では、ラプンツェルの家がある森の
かわいいアヒルの子が虚像に襲撃され、二人は救援へ向かう。ミッキーはラプンツェルと
ジャック・スパロウから虚像がスタークリスタルを探していることを突き止めた一行はミッキーにそれを報告する。
チャプター3では、星の鏡を守りながら、
ミラー・クレーター*へ向かったラプンツェル、ジャック、サリー、
ベルと合流しマレフィセントの虚像に勝利する。マレフィセントの目的は守護者たちの実力を試すことで、彼女は彼らの力を認めて仲間になることを宣言する。疑うラプンツェルたちだが、ミッキーは虚像の情報が得られるかもしれないからとマレフィセントの提案を受け入れる。
チャプター6では、かわいいアヒルの子でくつろぐラプンツェル、ベル、マレフィセント、
ウギー・ブギーのもとを虚像が襲撃してきた。ミッキーは森の中でエレメントの力が増大していることを警告する。ミッキーは
イアン・ライトフットに星の鏡の護衛を依頼し、エレメントの力を追う。この森で虚像を作っていた
ハデスのもとからも虚像の鏡は消失していた。ハデスは虚像を差し向けている隙に逃亡。虚像を退けた一行はイアンからの情報を得て次なる虚像が待つアグラバーへと向かう。
友情クエストを進めていくと、ミニーが記憶と肉体を失い村を彷徨っていることが判明する。ミニーの肉体を具現化した後も、自分のことを思い出してもらおうと奮闘する。
友情クエスト |
出現条件 |
特別報酬 |
ミッキーのお手伝い |
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ミニーが恋しい |
Lv.3 |
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リボンの影 |
Lv.6 |
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記憶の拡大 |
Lv.8、勇気の森 |
ミニーマウス |
秘密の扉 |
Lv.10、太陽の台地 |
秘密の部屋 |
KH
様々な世界が
ハートレスの襲撃により世界の心を奪われて消滅したという異変に気づき、闇の扉が開いてしまった場合に、光の世界と闇の世界の両側から
キーブレードを使って閉じる必要があると考えていた。ミッキーは
ドナルドダックと
グーフィーに、光の世界のキーブレードを持つ者と同行するように命じ、自身は闇の世界のキーブレードを探しに向かった。キーブレードを発見したミッキーは
アンセムに憑依されて闇の世界に堕ちた
リクと出会った。
アンセムを倒した光の世界のキーブレードの勇者
ソラ、ドナルド、グーフィーだが闇の扉はすでに開いてしまった。そこへミッキーとリクが現れ、両側から闇の扉を閉じることに成功する。
『KH』シリーズ第1作となる本作では、「ミッキーの出番はワンシーンのみ、人混みで手を振っているくらいの役なら」というディズニー側の厳しい制約があり、それを踏まえてスクウェア側がいかに格好良くミッキーを登場させるかと考えた結果このような最後の登場シーンとなった。本作の成功から、次回作からはミッキーの出番を増やすことができるようになった。
王様は闇の世界で行動をともにしていた
リクと
忘却の城で合流し、彼をピンチから救い出した。リクが自身の抱える闇である
アンセムを倒した場面や、彼が
ディズからの問いかけに対し光と闇の間である夜明けへの道へ向かうと宣言した場面にも立ち会った。
『Re:COM』のエンディングではリクとともに
ホロウバスティオンを移動するさまが映し出されている。
「リク編:Reverse/Rebirth」の汎用フレンドカードとしても登場。使用すると「MMミラクル」が発動し、王様がリクのHPを回復したり相手を気絶させたりする。
テーマパーク
書籍
アメリカではミッキーたちのコミックシリーズが展開されており、彼らの出自や親戚の存在が多数明らかになっている。
ミッキーとミニー自体は孤児である。ミッキーには
モーティー*と
フェルディ*という2人の甥がいる。彼らの初登場は1932年のコミックである。この作品では2人の母親が登場し、ミッキーに
ミセス・フィールドマウス*と呼ばれている。彼女はミッキーの姉ではないため、矛盾が生じている。2人がミッキーの甥、と設定されていないのはこの作品のみであるため、後に設定が変更されたと見るのが妥当である。
1946年にはミッキーの曾祖父
アルバーマール・マウス*。自称探検家・アメリカ先住民の戦士・捕鯨船員・牛泥棒…となんでもやるらしいマウス。その正体は億万長者であった。
1944年に登場した大叔父の
マクシミリアン・マウス*は探偵である。恐ろしい顔をしていてミッキー曰く「一族の厄介者」である。
登場作品
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
声
デビュー作である『
蒸気船ウィリー』では、ミッキー、ミニー、オウムの3匹(ピートには台詞がなかった)の掛け声を
ウォルト・ディズニーが担当していた。その後、ミッキーが台詞を発することが決まり、適任者を探し始めたが、なかなか見つからず、「違う、もっとこんな感じだ」と指示を出しているうちに「じゃあ、ウォルト。君がやればいいじゃないか」と言われたので、その後も演じ続けることとなった。裏声でミッキーを演じてきたが、多忙になるにつれて、代役が必要と考えるようになっていた。
1947年、ウォルトは映画で数々の効果音を担当した優秀なサウンドエフェクトデザイナー、
ジミー・マクドナルドを訪れると「ミッキーの声をできる?」と尋ねた。実演したジミーの出来に満足したウォルトは、ジミーに2代目ミッキーマウスを託した。
その後、1955年のテレビ番組『
ディズニーランド』の収録スタジオを訪れたウォルトが「私だってミッキーの声をやれるんだからな」と言い、一部のみミッキーの声を担当した。しかし、ヘビースモーカーとなったためか、当時のような高い声を出すことはできなかった。これがウォルトがミッキーの声をあてた最後のケースであり、テレビでも放送された。
1977年、70代になり、思うように裏声が出なくなったジミーから、3代目の
ウェイン・オルウィンに交代する。ウェインはジミー本人から直接アドバイスを受けた。ウェインがディズニーに入社したきっかけは、父親がディズニーの音楽部門の長
ボブ・ジャックマンと知り合いであったためである。ウェインは、ボブが
グーフィーの代役を担当していたこともあり、「グーフィーがミッキーを雇ったんだ」と話している。
最終更新:2025年03月20日 00:47