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101匹わんちゃん

原題:One Hundred and One Dalmatians
公開:1961年1月25日
時間:79分
監督:クライド・ジェロニミ*ハミルトン・ラスク*ウォルフガング・ライザーマン*
原作:ドディー・スミス*

1995 2008(SP) 2008(Pt)



  • 目次

ストーリー

ポンゴは作曲家のロジャー・ラドクリフに飼われている雄のダルメシアン。退屈な生活を送るポンゴは、自分とロジャーに奥さんを探そうと考える。アパートの窓から、雌のダルメシアンを散歩させる1人の女性を見つける。その雌ダルメシアンに一目ぼれしたポンゴは、公園の散歩で出会いを演出する。その甲斐あって、ポンゴとパーディタ、ロジャーとアニータの2組のカップルが誕生する。

その後、パーディタは15匹の子犬を出産する。そこへアニータの同級生で、毛皮マニアのクルエラ・ド・ビルが現れて、毛皮のために子犬を飼いたい、と申し出るが、ロジャーによって追い返される。数週間後のある晩、ポンゴ、パーディタ、ロジャー、アニータが夜の散歩へ出かけると、家には家政婦のナニーと15匹の子犬だけが残された。そこへ、電気屋に扮したジャスパー・バダンホーレス・バダンがやってきて、子犬を誘拐してしまう。

ポンゴとパーディタは人間の警察に任せておけない、と夕暮れの遠吠えで、ロンドン中の犬に助けを求める。これを聞いたのは、馬の大尉、年老いた牧羊犬の大佐、ネコのチブス軍曹であった。チブスと大佐は子犬たちが閉じ込められているド・ビル屋敷へ向かう。チブスは屋敷に侵入し、ジャスパーとホーレスがクルエラの手下であったことを知る。さらに、そこには毛皮のコートを作るために町中から盗まれてきた99匹のダルメシアンの子犬がいた。チブスと99匹の子犬は、ジャスパーとホーレスに追われながらも、屋敷に駆け付けたポンゴとパーディタに救われ、脱出する。

ポンゴとパーディタと99匹の子犬は、さまざまな動物に助けられながら、とりあえずロンドンへ向かうことにする。寒さの中、ラブラドールがトラックに乗り込む機会を作り出してくれたため、ロンドンまですぐ帰れることになる。そこへ、ジャスパー、ホーレスのオンボロの車と、クルエラの高速の車が追いかけてくる。しかし、雪山で滑ったジャスパーとホーレスの車がクルエラの車に突撃したため、間一髪逃げ切ることに成功する。

ロンドンでは、ロジャー、アニータ。ナニーが、クリスマスと「町のクルエラ」で大ヒットを記録したロジャーを祝っていた。そこへ、いなくなっていたポンゴとパーディタが99匹の子犬を連れて帰ってくれる。みんなは大喜びし、ロジャーは101匹のダルメシアンをすべて飼うために、田舎に土地を買うことを決意する。

概要

ディズニーの長編アニメーション映画第17作として公開された。

ウォルト・ディズニーの長年の友人アブ・アイワークスがゼロックス・システムの技術を応用したことで、斑点を持つ大量のダルメシアンを描写することが可能となった。この方法はコストを大幅に削減した。本作は商業的にも大成功を収め、『眠れる森の美女』(1959年)の赤字を改修することに成功している。

1996年、実写映画『101』が製作された。2000年にはオリジナルストーリーによる続編『102』が公開されている。

1997年から1998年にかけて、後日談にあたるTVシリーズ『101匹わんちゃん*』が放送された。

2002年、ビデオ用続編『101匹わんちゃんII パッチのはじめての冒険』が発売された。こちらはTVシリーズとは矛盾があり、パラレルワールドとなっている。

2015年にBlu-ray『101匹わんちゃん ダイヤモンド・コレクション』が発売。劇中劇「サンダーボルト・アドベンチャー・アワー」のその後を描く『サンダーボルトの冒険』が収録された。

歴史

1956年、女流作家ドディー・スミス*によって『ダルメシアン』が刊行された。翌年、これを読んだウォルト・ディズニーは早速映画化の権利を獲得する。ウォルトはドディーから献本を送ってもらったり、アイデアなどのやりとりを数回行っている。

これまでディズニーの長編アニメーションの脚本は複数の人間が担当していたが、本作では初めてビル・ピート*が一人で脚本を担当した。彼は初期段階から脚本を詳細に詰めるように要求されたため、タイプライターは使用しなかった。

二ヶ月で原稿を完成させたピートはウォルトを大いに喜ばせ、ストーリーボードの工程にも参加することとなった。ピートはさらに音声の収録も担当することとなった。ピートがドディーにキャラクターの絵を送った時、ドディーはイラストに触発されて物語を改善したという。

アニメーション

完璧なまでの芸術性を誇る『眠れる森の美女』の興行的失敗は、ディズニーのアニメ部門を閉鎖させるのではとまで噂された。当然ウォルトはその選択を望まなかった。

ミッキーマウスの生みの親の一人、アブ・アイワークスはゼロックス技術(ゼログラフィー)の実験の末、1959年に画期的なゼロックス・プロセスを開発する。アニメーターの書いた絵を直接セルに転写することでインクの工程を節約することができた。しかし、従来の鉛筆の線よりは硬い輪郭となってしまうため、ウォルトはあまり好まなかったという。ディズニーはこのシステムを『眠れる森の美女』の森に使用した後、短編映画『豆象の冒険*』で全面的に使用された。チャック・ジョーンズ*は「この技術がなければ、101匹わんちゃんの制作費は2倍になっていただろう」と話している。この技術は同年公開の『ドナルドダックの物理教室』『ドナルドの不作法教室』にも活用されている。

美術監督のケン・アンダーソン*はダルメシアンや背景の描写にゼロックス・システムの利用を進言。しかしウォルトは、これまでの作品で目指してきた芸術性には遠く及ばないとしてケンと対立。1966年、ウォルトが亡くなる2週間ほど前にスタジオへ訪れた際に二人は言葉を交わしており、ケンは「あの時のウォルトは私に対して何も言わなかったが、あの瞳を見て許されたのだとわかった」と回想している。

キャラクター

従来の作品同様、実際の俳優に演技してもらってキャラクターの動きの参考にした。シンデレラオーロラ姫を担当したヘレーネ・スタンリー*アニータ・ラドクリフを、メアリー・ウィックスクルエラ・ド・ビルを担当した。

クルエラを生み出したのは、名アニメーターであるマーク・デイヴィス*。彼によると、ベティ・デイヴィスロザリンド・ラッセル*タルラー・バンクヘッド*らに影響を受けている。

クルエラの声の主であるベティー・ルー・ガーソンも彼女の容姿に影響を与えており、マークはベティーを参考にクルエラに頬骨を書き足した。マークはベティーの演技を絶賛しており、彼女の髪の色をスタイリッシュな白黒にしたり、大きすぎる毛皮のコートを着るようなアレンジは彼女の声の演技からインスピレーションを得たものだという。

ベティー・ルー・ガーソンはクルエラ役のオーディションの際、担当アニメーターのマーク・デイヴィスと監督のウォルフガング・ライザーマン*の前で演技した。彼女は14日間で音声の収録を終えたという。

アニータを演じたリサ・デイビスは当初クルエラ役を打診されていたが、本人の主張により配役を変更することになった。


キャスト

初公開版 再公開版
ポンゴ ロッド・テイラー 田の中勇 池水通洋
パーディタ ケイト・バウアー
リサ・ダニエルズ
香椎くに子 松金よね子
ロジャー・ラドクリフ ベン・ライト(台詞)
ビル・リー*(歌)
真木恭介 納谷六朗
アニータ・ラドクリフ リサ・デイビス 水城蘭子 一城みゆ希
クルエラ・ド・ビル ベティー・ルー・ガーソン 財部宏子 平井道子
ナニー マーサ・ウェントワース 牧野和子
ジャスパー・バダン J・パット・オマリー 熊倉一雄
ホーレス・バダン フレデリック・ワーロック 佐山俊二 山田康雄
大佐 J・パット・オマリー 寺田彦右 早野寿郎
大尉 サール・レイブンズクロフト* 塩見竜介
チブス軍曹 デビッド・フランカム 阪脩 小宮山清
タウザー チューダー・オーウェン 梶哲也
ルーシー マーサ・ウェントワース 瀬能礼子
コリー トム・コンウェイ 村越伊知郎
ダーティー・ドーソン ポール・フリーズ - -
ダニー ジョージ・ペリング 塩見竜介
スコッティ デビッド・フランカム 八代駿
ラブラドール ラムジー・ヒル 作間功
アナウンサー ラムジー・ヒル 朝戸鉄也
プリンセス クイーニー・レナード 島美弥子
ダッチェス マジョリー・ベネット 頼慶子
クイーニー マーサ・ウェントワース 沼波輝枝
クイズマスター トム・コンウェイ 安原義人
ミス・バードウェル ベティー・ルー・ガーソン 瀬能礼子
グレイブス警視 フレデリック・ワーロック
ミスター・シンプキンス 八代駿
パーシバル・フォーンスウォーター - - -
ラッキー ミミ・ギブソン 宮川陽介
ローリー バーバラ・ベアード 村上あつみ 林泰文
パッチ ミッキー・マガ 橋本隆之 富士圭一
ペニー サンドラ・アボット 川崎真子
ペッパー
フレックルス
子犬 バーバラ・ルディ
リッキー・ソレンセン
サンダーボルト - - -
プリシー - - -
ココ - - -
CMソング ルシール・ブリス
牧師 熊倉一雄
運転手 八代駿
レディ -(カメオ出演) - -
ジョック -(カメオ出演) - -
ブル -(カメオ出演) - -
ペグ -(カメオ出演) - -
その他 ドン・バークレー
クラレンス・ナッシュ


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最終更新:2022年06月09日 00:23
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