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ディズニー映画の著作権

ディズニーといえば、著作権に厳しいというイメージが定着してしまっているようですが、実際にはどうなのでしょうか。これは、ミッキーマウスの前のキャラクター『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット*』(1927年)の版権を配給先のチャールズ・ミンツ*に騙し取られたことから、ウォルト自身が権利に敏感になったことが原因だと言えます。ちなみに、2006年、傘下のABCのキャスター、アル・マイケルズと引き替えにオズワルドの権利を回復しています。

日本での権利

  • 日本の動画サイトに公開されるディズニー作品(英語版)の権利はここに該当します
白雪姫 1997年
ピノキオ 2000年
ファンタジア 2000年
ダンボ 2001年
バンビ 2002年
ラテン・アメリカの旅 2002年
三人の騎士 2004年
メイク・マイン・ミュージック 1996年
南部の唄 1996年
ファン・アンド・ファンシー・フリー 1997年
メロディ・タイム 1998年
イカボードとトード氏 1999年
シンデレラ 2000年
ふしぎの国のアリス 2001年
ピーター・パン 2003年
わんわん物語 2025年
眠れる森の美女 2029年
101匹わんちゃん 2031年

  • 映画の著作権が切れるのは、原則公開後50年です。
  • 1945年以前の作品は戦時加算10年が適用されます。
  • 2004年(1954年以降の作品)、改正により公開後70年に変更されました。

  • 1954年以前の短編映画も同様に、ディズニー以外によるDVD化が認められています。
  • しかし、映画の著作権とキャラクターの著作権は別々なので、ミッキーマウスを無許可に使用することは禁じられています。


ここで紹介したのは、英語版のみの話なので、一概に『白雪姫』を公開していいということではありません。例えば…

  • 日本語吹替版
『白雪姫』(1937年)の公開版の権利は1937年に発生したもの(1997年消滅)なので、日本国内での公開は認められています。しかし、現在日本で出回っているディズニー作品の日本語吹き替え音声は1980年代以降に新しく録音されたものがほとんどです。日本語版の権利は1980年代以降に新しく誕生したものなので、無断の公開はできません。

  • スペシャル・エディション、プラチナ・エディション
例えば、『白雪姫』(1937年)は、1993年にデジタル・リマスター版が公開されました。現在、日本のDVDに収録されている白雪姫は『白雪姫』(1993年)ということになります。これは1993年に新しく権利が発生したことになるので、この権利が消滅するのは現時点で、2060年以降になります。

『ドナルドダック・クロニクル』『シリー・シンフォニー 限定保存版』等、古い短編映画をほぼ網羅したDVDが販売されていますが、これらはすべてデジタル・リマスター版です。

  • アメリカでの権利
アメリカで著作権切れ(パブリック・ドメイン)になった長編映画は『白雪姫』(1937年)のみです。アメリカでは延長などが認められているようですが、『白雪姫』に関しては、ディズニー側が延長の申請を知らなかったらしく、著作権の延長を忘れてしまったのが原因です。

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最終更新:2021年01月11日 12:04