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ブラザー・ベア

原題:Brother Bear
公開:2003年11月1日
時間:85分
監督:アーロン・ブレイズ*ロバート・ウォーカー*



  • 目次

ストーリー

イヌイットの青年キナイは兄のシトゥカデナヒと協力して暮らしていた。キナイは成人し、その証として長老タナナから愛を表すクマのトーテムを貰う。かっこいい動物を期待していたキナイはがっかりし、デナヒはそれをからかう。その後、キナイの不注意で野生のクマにカゴを荒らされてしまう。ムキになったキナイはそのクマを追うが、返り討ちに遭う。シトゥカとデナヒが助けに来るが、シトゥカは二人を守るために雪崩を起こし、そのまま帰らぬ人となってしまう。

クマへの復讐に燃えるキナイと、それに反対するデナヒ。キナイは単身クマを追い仕留めることに成功するが、グレイト・スピリットの亡き兄シトゥカによってクマに姿を変えられてしまう。目を覚ましたキナイは驚くが、タナナから「シトゥカには何か魂胆があるはずだ」と助言される。そしてグレイト・スピリットに会うため光と大地が触れる場所を探して旅に出る。

人間の罠にかかってしまったキナイは、母とはぐれた子グマのコーダに助けてもらう。懐いてきたコーダを鬱陶しく思うキナイだが、光と大地が触れる場所の近くにあるサーモン・ランを目指すというコーダの案内で一緒に旅をすることになる。キナイは道中でデナヒと再会するが、デナヒはキナイもクマに殺されたと思い込んでおり、クマを殺そうとしていた。キナイはクマから見た人間の恐ろしさを感じながら、コーダと兄弟のような奇妙な友情を育んでいく…。

概要

ディズニー長編アニメーション映画第44作。

ディズニーMGMスタジオ(現ディズニー・ハリウッド・スタジオ)で制作された映画としては3本目で、最後の作品でもある。同スタジオはCGアニメへの転換のため2004年3月に閉鎖されている。


ストーリーにケヴィン・ディーターズが参加している。

2006年に続編『ブラザー・ベア2』が発売された。

歴史

ディズニーのCEOマイケル・アイズナー*は『ライオン・キング』(1994年)のヒットを受けて動物アニメを作りたがっていた。そして風景画家アルバート・ビアスタットの影響で北アメリカ*の川のクマの物語にしようと考えていた。

1997年にはベテラン・アニメーターのアーロン・ブレイズ*がクマを描きたかったためプロジェクトに参加。ロバート・ウォーカー*も同時期に加わった。当初はウィリアム・シェイクスピア*の『リア王』をモデルにしていたが、リアリティを追求するためブレイズとプロデューサーのチャック・ウィリアムズ*が親子の物語のプロットを2ページで書き上げた。当時のアニメーション部門のトップであったトーマス・シューマッカー*はこの案に賛成して一部加筆した。初期の脚本はタブ・マーフィ*が担当した。

1999年にプロジェクトが本格化すると、ブレイズとウォーカーはストーリー・アーティストと共にアラスカ州*1万本の煙の谷*コディアック島*へ取材に向かった。取材場所にはデナリ国立公園*キナイ・フィヨルド国立公園*ホルゲート氷河*も含まれていた。一年後、イエローストーン国立公園*グランドティトン国立公園*セコイア国立公園*への追加取材も行った。

2000年頃、クマに姿を変えた青年キナイがグリズリーに連れられて旅をするという物語が作られたが、物語にチャームポイントがないという理由でグリズリーの役どころはコーダというかわいい子グマに変更された。スタッフはグリズリー役のマイケル・クラーク・ダンカンの演技を気に入っていたので、彼はクマの群れのリーダーとして出演することとなった。

キャスティング

2001年3月、ホアキン・フェニックスが主人公に選ばれると、彼は「ディズニーアニメので主人公(主熊公)を演じられるなんて」と喜びを露わにした。コーダ役のジェレミー・スアレスは『ファインディング・ニモ』(2003年)のオーディション用テープを聴いたスタッフの推薦によって選ばれた。二人は一部シーンを除き、ほとんどが個別収録だった。一方、ヘラジカの双子を演じた デイヴ・トーマスリック・モラニスは一緒に収録した。

アラスカ大学准教授のユピク人類学者でもある俳優のアンガユカック・オスカー・カワグリーはスタッフから送られてきたメモをイヌイットの言葉に翻訳して送り返した。彼はアニメーションの参考のためにカメラを回された状態でナレーションを収録した。

アニメーション

サーモン・ランやカリブーのシーンでCGが効果的に使われている。

絵を描くためにアニメーターはフロリダ州*ディズニー・フォート・ウィルダネス・リゾート・キャビン*に週3回通う生活を2ヶ月間続けることとなった。


キャスト

キナイ ホアキン・フェニックス 東山紀之
コーダ ジェレミー・スアレス 池田恭祐
ラット リック・モラニス 檀臣幸
トゥーク デイヴ・トーマス 玄田哲章
デナヒ ジェイソン・レイズ 平田広明
ハロルド・グールド(老年期) 坂口芳貞
アンガユカック・オスカー・カワグリー(老年期:イヌイット語部分) -
シトゥカ D・B・スウィーニー 山路和弘
コーダのママ ミッキー・マッゴーワン 前田ゆきえ
タグ マイケル・クラーク・ダンカン 郷里大輔
チェット グレッグ・プループス 鈴木正和
シャーラ ポーリー・ペレット 前田ゆきえ
メイプル エステル・ハリス 定岡小百合
エドガー 亀山助清
シマリス バンパー・ロビンソン 岡野浩介
ヒツジ ポール・クリスティ
ダニー・マストロジョルジオ
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グレイト・スピリット - -
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長編映画
最終更新:2024年09月08日 22:58