ユウ
概要
『
ディズニー ツイステッドワンダーランド』の主人公。「ユウ」(「あなた」を意味するYouが由来と推察される)はデフォルトネームであり、プレイヤーが自由に変更可能。性別は明示されておらず、ボイスでは主に二人称や「監督生」と呼ばれており、作品のファンからも「監督生」と呼ばれることが多い。
ナイトレイブンカレッジで唯一魔力を持たない存在だがその中立な立場から、優秀だが協調性のない学園内の生徒のトラブルを解決していく。オンボロ寮の鏡の中にディズニー作品の光景が映し出されるという不思議な夢を見ており、次第に自分がいま向き合っている問題とリンクしていることに気付いていく。
同じ所属のキャラクター
1年A組
メインストーリー
PROLOGUE Welcome to the Villains' world.
ユウは気がつくと黒い馬車に乗せられ、入学式の真っ只中の魔法士養成学校「
ナイトレイブンカレッジ」に到着する。ここはユウが元いた世界とは違う、
ツイステッドワンダーランドという魔法のある世界だった。学園長の
ディア・クロウリーはユウを追い出そうとするが、行く当てがないことを知ると
オンボロ寮で寝泊まりする許可を与えられる。ユウは入学拒否された小さな生き物
グリムを保護し、協力して寮に出現したゴーストを退治する。学園長からグリムの扱いを評価されたユウは学内整備などの雑用を条件に学内滞在を許可される。
メインストリートの清掃をしていたユウとグリムは
ハーツラビュル寮の
エース・トラッポラに挑発を受け、グリムとエースの喧嘩によって窓拭き掃除100枚の罰を課される。掃除をサボったエースを追って
デュース・スペードと出会った一行は揉め事がエスカレートし貴重なシャンデリアを壊してしまう。ユウ、グリム、エース、デュースはシャンデリアの動力である魔法石を回収するためにドワーフ鉱山へ向かってモンスターを討伐し、力を合わせて魔法石を回収する。戦闘後、落ちていた黒い魔法石をグリムが美味しそうに食べると、一同は困惑する。学園長はナイトレイブンカレッジの学生たちが協力したことに驚き、ユウの猛獣使いとしての才能に期待し、ユウとグリムを二人一組の生徒として認め、ユウをオンボロ寮の監督生に任命する。
EPISODE1 真紅の暴君
オンボロ寮に首輪をつけられたエースが逃げ込んできた。エースはリドルが楽しみにしていた
トレイ・クローバーお手製のタルトを食べ、エースのユニーク魔法によって魔封じの首輪をされてしまったという。ユウ、グリム、デュースはエースの謝罪に同行することに。
ケイト・ダイヤモンドのバラ塗りを手伝わされた一行はお詫びにタルトを持っていくべきと助言を受け、トレイにタルトの作り方を教わることに。マロンタルトの栗を集めた後、ユウ、グリム、デュースは購買で
サムから材料を購入し、帰り道に不良生徒に絡まれる。デュースは非行に走っていた時期があり、自分を変えるためにこの学校へ来たと話す。その後、トレイとともにマロンタルトを完成させる。トレイはお菓子作りが得意で、味などの要素を上書きするユニーク魔法が使えるという。その頃、リドルは厳格なルールで寮生を縛り、限界を感じる寮生も多かった。
なんでもない日のティーパーティ当日、エースはリドルに謝罪しタルトをプレゼントするが、「第562条:なんでもない日のティーパーティにマロンタルトを持ち込むべからず。」に違反してしまったことからリドルが怒り出す。困るユウとグリムの前に
チェーニャが現れ、「リドルとトレイは幼なじみ」というヒントを与えて去っていった。トレイによるとリドルの両親は地元で有名な魔法医術士で、厳格な母に厳しいルールと勉強プログラムでしつけられていた。事情を知った学園長は「寮長との公式の決闘に勝利すれば、寮長の座を交替できる」というルールを教える。暴君と化したリドルへの不満を持つ寮生たちの後押しを受け、リドルとの決闘に挑むエースとデュースは劣勢だったが、リドルを甘やかしてきたことを後悔するトレイがリドルの魔法を上書きし、説得を試みた。ユウ、グリム、エース、デュース、トレイ、ケイトはオーバーブロット(闇落ち)したリドルを何とか抑えた。
目を覚ましたリドルは医務室に運ばれ、グリムはまたも激しい戦闘の後に落ちていた黒い石を食べてしまう。その後、ハーツラビュル寮では新生リドルによるなんでもない日のティーパーティが再開した。
EPISODE2 荒野の反逆者
食堂に大人気のベーカリーの出張営業をする日、グリムは楽しみにしていたデラックスメンチカツサンドを
ラギー・ブッチに無意識に渡してしまう。学園は10月の寮対抗
マジカルシフト(マジフト)大会の準備で盛り上がっていた。マジフトは7人制のスポーツのため、2人しかいないオンボロ寮は出場できなかった。
学園長は学園内でマジフトの選抜メンバーが次々と不審な事故で怪我をしているという事件を話す。ユウとグリムはマジフト参加を条件に事件の捜査を開始。リドルの場合は急に身体がふわっと浮かんだ感覚がしたといい、トレイは彼を庇って怪我をしてしまった。ユウ、グリム、エース、デュース、トレイ、ケイトはリドルの提案で次に狙われそうな選手を見つけて張り込みをしようと計画。屈強な選手が集まる
サバナクロー寮の
ジャック・ハウルに事情を話すが、「俺が狙われることは多分無い」と拒否される。そこへ寮長の
レオナ・キングスカラーが現れてマジフト勝負をすることにするが、ジャックは初心者をいたぶるようなレオナのやり方に反発する。その晩、角を持つ男(
マレウス・ドラコニア)がユウのもとを訪れる。ユウが名を尋ねると「聞かないほうが身のためだ」と答えて去っていった。
次の被害者は
スカラビア寮の
ジャミル・バイパーだった。ジャミルは調理中に一瞬意識が遠くなったと話し、あの感覚はユニーク魔法なのではと推察。先日グリムがパンを奪われた経験から、相手を操るユニーク魔法を持つラギーが犯人だと特定。エース、デュース、グリムはラギーを追いかけるが、彼のすばしっこさと証拠不十分を理由に取り逃がしてしまう。その様子を見ていたジャックはデュースと拳を交えて互いを認め合う。ジャックはサバナクローが寮ぐるみで他の有力選手を怪我させているやり方に納得が行かず、自分自身の力で勝利を収めるべきと考えていた。ジャックはサバナクローの次の狙いがマレウスであることを告げると、彼らとの協力に同意した。
マジフト大会当日、観客が暴走し、サバナクロー寮のライバルである
ディアソムニア寮の選手に向かって体当たりする。サバナクローの作戦は成功に思われたが、暴走に呑まれたのはケイトのユニーク魔法「スプリット・カード」で作られた分身たちだった。ディアソムニア寮の無事を知ったレオナは勝ち目はないと悟って欠場を宣言するが、寮生たちは納得がいかない。レオナは生まれた時から努力でどうにもならないことに鬱憤を感じており、ユニーク魔法「王家の咆哮(キングス・ロアー)」で触れたものを砂に変えていく。ジャックがユニーク魔法「月夜を破る遠吠え(アンリイッシュ・ビースト)」で巨大な狼に変身すると、レオナに一瞬の隙ができ、リドルのユニーク魔法「首をはねろ(オフ・ウィズ・ユア・ヘッド)」によって魔法を封じられる。レオナは邪悪な負のエネルギーでオーバーブロット(闇落ち)するが、ユウたちに敗れる。
レオナは一連の事件を自白し失格となるが、トレイやジャミルら事件の被害者たちはマジフトで仕返ししたいからと失格取り消しを進言する。ユウとグリムもエース、デュース、ゴーストたちの協力でエキシビションに参加させてもらえることになった。学園長は「黒い石が落ちてなかったか」と尋ねるが、今回は見つからなかった。実はグリムが今回もその石をこっそりと持ち帰って食べていた。結局、今年もディアソムニア寮の優勝だったという。その晩、オンボロ寮の鏡の中が光り、ユウは何かの人影がこちらを見ているのを感じ取っていた。
EPISODE3 深海の商人
期末テストが終わり、エース、デュース、グリムは自信ありげ。今回は上位者30名が満点という異常な平均点となっており、上位50名に入れなかった三人は頭からイソギンチャクが生えてしまう。三人を含めた200人もの生徒たちは
オクタヴィネル寮寮長
アズール・アーシェングロットから対策ノートを貰う代わりに50位以内に入れなかったら代償を支払うという契約をしていた。真面目なジャックは自力で努力しようとしない連中やアズールに怒りを隠せない。自由を奪われた違反者たちはアズールの運営する
モストロ・ラウンジの雑用を任される。
学園長によると、アズールは去年も同様の商売をしており、昨年は全員から担保として回収した能力を返す代わりに学園内でのモストロ・ラウンジを運営する権利を獲得したという。学園長はまたもユウに問題の解決を依頼する。アズールは勉学も栄養バランスも完璧な秀才だった。
ユウとジャックはアズールに直接交渉するためモストロ・ラウンジを訪れ、ジェイドとフロイドにしごかれるエース、デュース、グリムと再会した。契約書を破ることはできないと豪語するアズールに対し、ユウは「3日後の日没までに珊瑚の海にあるアトランティカ記念博物館からとある写真を奪ってくること」を条件にオンボロ寮を担保にして契約を結ぶ。オンボロ寮から追い出されたユウとグリムはジャックからマジフト大会の借りに寮へ招かれる。レオナはアズールの取引についての話を聞き、早く博物館に行ったほうが良いと促す。
ユウ、ジャック、エース、デュース、グリムは博物館へ向かうが、海の中で真の姿を表したジェイドとフロイドに妨害される。サバナクロー寮に戻った一行にレオナは「どんな魔法にも弱点はある」と話し、破れないはずのアズールの契約書にも弱点があるのではと推察する。一行はモストロ・ラウンジに忍び込み、金庫にしまってある契約書を持ち去ろうとしたところ電流の罠にかかってしまう。
その晩、ユウはマレウスと再会する。ユウはオンボロ寮を担保にしている事情を話すと、マレウスはかつての静かなオンボロ寮のほうが好きだとエールを送る。
サバナクロー寮でルーズなレオナを見ていたユウは、「アズールが契約書を金庫にしまっているのは契約書が無敵ではないから」と気付き、作戦を立てる。そして期限の最終日、一行は再び博物館に忍び込むが、またもやジェイドとフロイドに妨害される。その頃、ジェイドとフロイドが不在のモストロ・ラウンジではサバナクロー寮の生徒たちが暴れていた。レオナはその隙に金庫から契約書を奪い、ユニーク魔法「王家の咆哮(キングス・ロアー)」で契約書を砂に変えてしまう。アズールはこれまで必死に集めてきた他人の能力を解放され、オーバーブロット(闇落ち)する。ユウ、ジャック、エース、デュース、グリム、ジェイド、フロイドはレオナと合流し、アズールを制圧した。
ユウはアズールが自力で作った期末テストの対策ノートを褒め、努力の天才だと称えた。アズールは博物館から抹消したかった、太っていた頃の子供時代の写真をバラされ、自分で返しに行くように促される。グリムはまたも戦いの後に落ちていた黒い石を食べ、レオナから不審がられる。
無事にオンボロ寮に帰ったユウはマレウスと再会した。その夜、鏡の向こうから再び声が微かに聞こえる。その頃、
スカラビア寮ではマジフト大会でも期末テストでも振るわなかったことを遺憾に思った寮長
カリム・アルアジームが何かを企んでいた。
EPISODE4 熱砂の策謀家
ウィンターホリデーになり生徒たちが実家に帰る頃、帰るところのないユウとグリムは学園長から火の妖精に乾燥した薪を与える仕事を任される。スマホを支給され、エース、デュースとマジカメのIDを交換した。
生徒たちが帰省した後も
スカラビア寮の生徒たちは学園に残っていた。ユウとグリムはスカラビア寮に招かれて食事をごちそうになる。スカラビア寮生は期末テストもマジフト大会も振るわなかったため、長期休暇中も一日6時間特訓をするという。しかし、グリムたちの話を聞いたカリムは考えを改め、寮生たちを実家に帰してあげることに。そしてグリムを魔法の絨毯の空中散歩へ誘う。
しかしその後、朗らかだったカリムが急に血相を変え、明日から勉強と訓練の時間を延ばすと発表した。最近カリムが情緒不安定で、副寮長のジャミルも困り果てているという。ユウとグリムもスカラビアの特訓に参加するべく寮に監禁されてしまう。エース、デュース、学園長に連絡を取るも返信がない。
翌日の特訓でもカリムはユニーク魔法「枯れない恵み(オアシス・メイカー)」で優しく水をくれたり急に怒り出したり不安定だった。スカラビア寮でも逃げだそうとしている者がいるという。ジャミルの一家は代々カリムの家に仕えており、ジャミルもカリムを守らなければならない立ち位置にいる。しかし、実質寮長の仕事はジャミルがしており、寮生たちにもジャミルを指示する声が挙がっていた。カリムが富豪の親のコネで寮長になったことをジャミルがうっかり口を滑らせると、寮生たちのカリムへの不満が募る。
その晩、ユウとグリムは絨毯に乗ってスカラビア寮からの脱獄に成功。事情を知ったアズール、ジェイド、フロイドはカリムの動きに疑問を感じ、協力を申し出る。
スカラビアを訪れたアズールは絨毯を返却するとともに、合同合宿を提案。ジャミルは気乗りしないがカリムは賛成した。その晩、ジェイドはカリムから最近意識が遠のくことが多いことを聞き出す。そして、ユニーク魔法「かじりとる歯(ショック・ザ・ハート)」で催眠魔法を使える人を聞き出そうとするが、「言えない」と答えられたことでそれだけ深い関係にある人物が犯人だと確信する。一方、アズールはジャミルとフロイドのマンカラ対決が2勝3敗であることに疑念を持つ。
翌日からアズールとジェイドがカリムの世話をするようになった。カリムの支持を下げようと裏で催眠魔法をかけていたジャミルは邪魔なアズールに催眠魔法をかけたが、その様子はマジカメで世界中に配信されていた。本性を現したジャミルは寮生たちを洗脳し、ユウ、グリム、カリム、アズール、ジェイド、フロイドを遥か彼方へと吹き飛ばす。
カリムは自分が無意識にジャミルを傷つけていたことにショックを受けるが、彼を止めなくてはと奮起する。カリムはユニーク魔法「枯れない恵み(オアシス・メイカー)」で川を作り、アズール、ジェイド、フロイドの得意な泳ぎでスカラビア寮へ帰還する。オーバーブロット(闇落ち)したジャミルを制圧する。
ジャミルが意識を取り戻すと、カリムは改めて対等な立場で友達になろうと手を差し伸べるが、ジャミルは乗り切れなかった。一方、グリムは今回も激しい戦いの後に残された黒い石を食べ、中毒に近い症状を見せていた。スカラビア寮の一件が落ち着き、東のオアシスで宴をしていると、ユウのSOSに気付いたエースとデュースが交通機関を乗り継いで助けにやってきたのだった。オンボロ寮に帰還すると、火の妖精の番はゴーストがやってくれていた。
その晩、ディアソムニア寮の副寮長リリアがホリデーカード(差出人M・D)を届けにやってきた。さらに夜が更けると、鏡の中の声がはっきり聞こえてきた。声の主の
ミッキーマウスもあちらの世界のことをよく分かっていない様子だった。
EPISODE5 美貌の圧制者
2月中旬にナイトレイブンカレッジにて全国魔法士養成学校総合文化祭が開かれることになった。文化祭では芸能界の登竜門となっているVDC(ボーカル&ダンスチャンピオンシップ)が開催され、今年はポムフィオーレ寮のヴィルや
ロイヤルソードアカデミーの
ネージュ・リュバンシェの出場によって大いに注目を受けていた。ナイトレイブンカレッジではファイナリストに選ばれた生徒で500万マドルが山分けされることになった。
エース、デュース、グリムはオーディションに参加することに。一行は井戸で歌を練習しているエペルに出会う。エペルは寮長のヴィルから無理矢理厳しい指導を受けていた。デュースらはヴィルを解放してやるためにも、カリムとジャミルからダンスを教わる。ルークに申し込みをした一行はポムフィオーレ寮でのオーディションに参加し、ラギー、ケイト、リリア、
オルト・シュラウドに会う。オーディションの結果、カリムとジャミルが合格。ルークの助言とネージュに打ち勝つための革新的なマインドとして素人同然のエースとデュースも合格になる。
学園長はVDCに出場するヴィル、エペル、ルーク、カリム、ジャミル、エース、デュースの強化合宿のためオンボロ寮の提供と、ユウとグリムのマネージャー就任を依頼した。合宿初日、ヴィルはお菓子を持ち込んだエースやデュースの意識の低さを叱った。ルークは分厚いアルバムを持ち込んでいた。ヴィルはVDCに専門するため大作映画の続編のオファーを断っていた。
オリジナル楽曲のボーカルはジャミル、エペル、ヴィルが務めることになるが、エペルは女の子みたいな振り付けは嫌だと反抗し、バレエダンスの特訓をさせられることに。その晩、エペルの実家から林檎ジュースが送られてくる。カリムはボーカルに選ばれなかったことに初めて悔しさを感じ、夜も歌を練習していた。夜も更け、エース、デュース、グリムはこっそりトレイのお手製アップルパイを食べ、ヴィルの呪い「美しき華の毒(フェアレスト・ワン・オブ・オール)」で痺れてしまう。さらに夜も更け、ユウは一瞬鏡の中のミッキーと再会する。
ヴィルは相変わらずエペルに厳しく、強くなるためにこの学園へ来たエペルは可愛くさせようとするヴィルに反抗し、いつも通り負けて逃げてしまう。彼を庇おうとしたデュースもエースに煽られて八つ当たりし、逃亡する。変わりたいけど変われないエペルに同情していたデュースはカリムとルークに励まされ、借りてきたマジカルホイールでエペルを連れて海へと向かった。エペルは強くなるためにこの学園に来たが初日にヴィルから洗礼を受けた。その後、ヴィルの宣伝のおかげで実家の林檎ジュースが売れていることを知ったエペルはヴィルの美しさのパワーを認めた。再び頑張ろうと決意したデュースとエペルは海で男たちに絡まれるが何とかその場を切り抜ける。
寮に戻ったデュースとエペルは叱られながらもVDCへ向けての努力を宣言する。学園長はヴィルたちのパフォーマンスを見て満足し、彼らに関係者向けのチケットを配布する。その晩、ユウはホリデーカードをくれたマレウスにチケットをプレゼントしたが、彼の名前をまだ知ることはなかった。
文化祭当日。マネージャーのユウとグリムはステージを設営するレオナ、ラギー、ジャックに会う。そして運営委員長リドルやトレイと共にサイエンス部、ガーゴイル研究会、ボードゲーム部、山を愛する会のブースを見回る。
全国魔法士養成学校総合文化祭が始まり、VDC目当ての客が殺到した。メインストリートでは、ナイトレイブンカレッジの生徒がロイヤルソードアカデミーの生徒に因縁をつけ、リドルがその場を制圧した。アカデミーの生徒たちの前に先輩のチェーニャが現れて道案内をしていった。
VDCのリハーサルが始まり、TVスタッフはヴィルのパフォーマンスを絶賛したが、直後のネージュ、
スニック、
ドミニク、
グラン、
シェルピィ、
ホップ、
ティミー、
トービーの可愛らしい親しみやすいパフォーマンスに釘付けになった。それは美を追求しすぎて浮世離れしたヴィルに足りないものだった。
ヴィルはネージュの楽屋へ向かい呪いの林檎ジュースを飲ませようとするが、駆けつけたルークとカリムによって阻止される。ヴィルは自分の行いの醜さに絶望し、オーバーブロット(闇落ち)する。ジャミルの機転で体勢を立て直したユウ、グリム、ルーク、カリムは観客を逃したエース、デュース、エペルと合流。ヴィルの毒霧に呑まれそうになる一行だが、デュースが海で身につけたばかりのユニーク魔法「しっぺ返し(ベット・ザ・リミット)」でヴィルに打ち勝つ。
ヴィルは幼い頃から悪役ばかりを演じていた。父は悪役に選ばれた自分を高く評価してくれたが、悪役は最後まで舞台に立っていられない。ヴィルは誰よりも長く舞台に立っていたかった。いじめっ子役で周りの子どもからいじめられることもあったが、ジャックが助けてくれた。ヴィルは美しすぎて浮世離れしており、ネージュと比べて親しみづらいのではないかと指摘する声もあった。
ヴィルは正気に戻ったが、VDCの会場であるコロシアムはボロボロになっていた。そこへユウの招待を受けたマレウスが毒霧を突破して現れる。マレウスはコロシアムの騒ぎが外にバレていないことを話すと、強大な魔力でコロシアムを修復した。
VDCが始まり、ヴィルはエペルの代役の申し出を断り、最後までステージで演じきってみせた。ネージュたちも見事なパフォーマンスを見せ、一票差でロイヤルソードアカデミーが優勝した。実はルークはネージュの大ファンで、ロイヤルソードアカデミーに投票していた。ヴィルやルークが自分を信じ、自らに納得の行く評価を下して勝利を収めるまで美を追い求める彼らの挑戦は続く。
文化祭の1日目が終わり、ロイヤルソードアカデミーの学園長
アンブローズ63世はコロシアムに異常な魔力量の魔法の痕跡があることを指摘するが、クロウリー学園長は特に深く取り合わなかった。
夜、ユウの前に鏡の向こうの友達
ミッキーマウスが姿を表した。ユウはミッキーにグリムと会わせようとするがグリムの姿がない。ミッキーに別れを告げたユウがコロシアムで見つけたグリムは、黒い石を食べながら正気を失いつつユウに襲いかかってきた。
その頃、
イグニハイド寮の寮長イデアの見事な研究発表を見た大手各社からインターンの勧誘メールが来ていた。イデアはオルトにそのすべての削除するように伝え、「どうせ僕はどこにも行けやしないんだから…」と呟くのだった。
最終更新:2024年09月09日 11:38