概要

ルバークの戦いとは、アルファ709年4月、蜉蝣時代におけるロードレア遠征終了の直後、ロー・レアルス国軍とベルザフィリス国軍の間で起きた戦いである。


戦闘に至るまでの背景


▲708年12月における勢力図

ロードレア遠征によって、ロードレア国は滅亡した。
これにより、ロー・レアルス国とベルザフィリス国によるロードレア国領の奪い合いがはじまるが、お互いが東西の果てから侵攻したこともあり、直接の衝突がほとんどないまま領土はそれぞれの色に染まっていく。

しかし、ロードレア城の戦いにおいて、首都をあと一歩まで追い詰めておきながらベルザフィリス国に最後のとどめを奪われたメファイザスは、このまま帰国するのではなく、私怨と承知の上で、多少の意趣返しをしたいという衝動に駆られていた。

互いの侵攻ルートからして、ルバーク城ベルザフィリス国が奪うかと思われたが、そこに突如としてメファイザスが指揮する部隊が姿を現すこととなる。


ギルラ高地の戦い 両軍の戦力

攻撃側 守備側

ロー・レアルス国軍
軍勢
ベルザフィリス国軍
総兵力13000 兵力 総兵力14000
メファイザス 総指揮 ディグド
軍師 ギザイア
主要参戦者

メファイザス

フェリシア

ゾッグ

ガイアス


ディグド

ロミ

ギザイア

ラゴベザス



戦闘経緯


このロードレア領争奪戦では、新たな国境になるラインにおいて多少の小競り合いこそあったが、両国共に今はまだ直接衝突をする時期ではないという思いから、互いの予想される進軍ルートの範囲内での行動に終始徹していた。
それだけに、この予期せぬロー・レアルス国軍の出現は、ギザイアディグドといった智将たちを少なからず驚かせた。

この時、既に病の前兆があり、先に本国へ帰国していたゼノスの代わりにフェリシアが参陣。
両国の部隊はルバーク城をめぐってにらみ合いとなるが、その日の夜、ルバーク城から突如として軍勢が動き出す。
これは、メファイザスガルヴァウド城で捕虜とした文官を使い、自分たちを「いまだ健在のロードレア国領土からの援軍」と偽装して報告させた為である。

この時点でほとんどの都市が既に降伏していたが、ルバーク城の様な大都市は、抵抗できるだけの力とプライドを持っていたため、いまだ抵抗の意志を見せていた。
そんな彼らに、自分たち以外にもまだ健在の部隊があったという報告は歓喜をもって受け入れられ、城の外部と内部から同時に夜襲を仕掛けるべしという進言を信じて、すぐに出陣の準備に取り掛かった。

夜襲を受けたベルザフィリス国軍は、大きな損害を出す前にルバーク城を諦めて、夜陰に乗じて撤退する。
この時の撤退は奇襲を受けた部隊とは思えないほど段取りがよかったが、これはギザイアディグドがあらゆる状況を想定して、部隊間の連携がとれなくなっても撤退できるように万が一に備えての撤退作戦案を各部隊に送っていたためであった。

こうしてベルザフィリス国軍を撃退したロー・レアルス国軍だが、今度は掲げていたロードレア国軍の旗を捨て、城から出ていたルバーク城の部隊に襲い掛かる。
守備隊は、何が起きたのかわからないまま壊滅し、ルバーク城ロー・レアルス国の旗が掲げられた。


戦いの結末

ロードレア城は、ミリフォンが指揮をとっていたことから、便宜上首都と認識されていたが、レイディック時代に一度ルバーク城を首都に指定したことがある。
その為、ロー・レアルス国こそが真に首都を落とした国、という解釈が成り立つが、メファイザスは兵士たちの不満をそういう形で晴らす一方で、大都市であるルバーク城の生産力、人口をそのまま手に入れるという実質的な利益も得ている。



▲709年5月、ロードレア遠征に関わる全ての部隊が帰国した新たな国境


最終更新:2024年08月13日 01:11