概要
戦闘に至るまでの背景
バーン国は、
リルルを新たな国王に迎えていたが、年端も行かない
リルルが大臣の操り人形に過ぎないことは一目瞭然であった。
また、王位を継承できなかった
リルルの兄達が水面下で動いていた事もあり、大臣達は「勝利」というわかりやすい実績を見せて国内を統一させる必要があった。
そういった経緯から、三度目となる
リアリッピ川への出兵が決定された。
この地域はもともと入り組んだ河川地帯ということもあり、本当の意味で占拠するには、ただ戦いに勝利するだけではなく、川を越えて相手国の領土まで深く入り込み、ある程度の領土と拠点を手に入れ盤石な支配体制を作ってはじめて「勝利」といえる。
その意味では、これまでの戦いは全て「引き分け」ともいいえた。
なお、この戦いの前に、酒場での兵士たちの喧嘩で
サヌア達の実力を知った
ルティエは、彼らを自分の部隊に編入していた。
両軍の戦力
戦闘経緯
地形を利用して、かろうじて包囲だけは免れた
リドラ部隊だが、立て続けに攻め込まれ疲労していく。
やがて、夕方になるとこの地に雨が降り始める。
天候について詳しい
ライウンは、当初からこの雨を待って、一気に中州へ移動した。
だが、雨の予測は
バーン国だけの専売特許ではなかった。
アルビス国もこの土地を長きに渡り研究しこの日の雨を予測、全く同じ作戦を立てていた。
昼間の戦いは徹底的に防御に徹し、夜の到来と予期していた雨をもって中洲に布陣していた
ルティエ部隊が一気に渡河、これに呼応してそれまで守備に徹していた
アルビス国軍が一気に攻勢に転じた。
視界の悪い天候の中で突然攻撃を受けた
バーン国軍は混乱、押し戻されていく。
このまま行けば
アルビス国軍の勝利は間違いないと思われたが、
ライウン部隊が身を挺して強襲部隊から本陣を守りきり、
アルビス国軍の攻撃も敵の本陣にまでは届かなかった。
その後数日に渡るにらみ合いが続くが、互いに相手の策を警戒して動けなくなった。
戦いの結末
両軍のにらみ合いが続く中、
アルビス国からの申し出により、過去の戦いで発生した捕虜を交換することを条件に停戦を提案。
サザンクロスもこれを承諾、両軍同時に同じ距離後退することで期限付きの停戦締結が結ばれることとなり、第3次
リアリッピの戦いは完全なる引き分けで終わりを告げた。
カルディナと
サザンクロスは、和睦調停の為はじめて互いの顔を合わせた。
しかし、これが期限付きである以上、既に第4次に向けて両国が部隊の再編に取り掛かることは目に見えていた。
関連項目
最終更新:2024年07月06日 05:13