概要

六界連合軍シャクティアナ帝国の間で行われたルーイガルド侵攻作戦は、17329年8月に最後の決戦となるエリス・ラゴンの戦いを迎えた。

この戦いに敗れた六界連合軍だが、その直後にサヌア傭兵団によるラスブロスただ一人を狙って突撃を仕掛けた戦いが、ラスブロス強襲作戦である。
少数の突撃部隊により、帝都の王城の最も奥にいる帝王を討つというその特異な戦いは、戦略や戦術を通り越えた、神話や御伽噺に近いものである。


ラスブロス強襲作戦

一見無秩序に撤退したかに思われた六界連合軍だが、エリシアの徹底した下調べにより、それぞれの部隊は指定された土地に潜伏していた。
そして、撤退したと見せかけて、凱旋する部隊に紛れていたサヌア傭兵団が帝都に潜入、ラスブロスに勝利の祝い酒を持ってきた町民を買収してその酒樽に潜り込み、ラスブロスへの強襲を仕掛けた。

これはもはや戦術というよりおとぎ話か伝説の範疇であったが、それに賭けるしかエリシアには選択肢が残されていなかった。
サヌアロリスザードレイアリーザスシーナ、そして僅かな傭兵がラスブロスただ一人を狙って一気に襲撃を仕掛ける。
更に、この強襲に呼応して帝都を取り囲む様に四方から同時に潜伏していた全部隊が殺到、それぞれが同時に「自分達こそ六界連合軍本陣部隊」と宣言しながら攻撃を仕掛けた。

これもエリシアの指示通りだが、既に兵力の差は歴然としていた為、サヌア達の強襲を成功させる為の陽動と時間稼ぎであり、サヌア達が失敗すれば自分達もここで全滅するという運命を共有した最後の賭けであり、実際この無謀な突撃により、ガディアレイスが戦死している。

サヌアラスブロスの元へ向かわせる為、ロリスザードレイアリーザスが次々と落命、しかしグラスシードザグリードも討たれ、ついにラスブロスの元にサヌア一人がたどり着き、激しい戦いの末帝王を討ち取った。


戦いの結末

ラスブロスは討ち取られ、内政面に発言力のあったヘドゥラは後を追って自害した為、シャクティアナ帝国は大きく揺らいだ。
後継者なき帝国に内乱は必定であり、そこに南方六界連合軍も到着、シャクティアナ帝国は一気に没落していこととなる。

なお、ラスブロスを討ち取ったサヌアだが、彼も戻ってはこなかった。
伝承によると、兄を討たれたときから復讐の機会を伺い、精神が崩壊した芝居を続けていたアイリによって刺されたとあるが、確たる目撃情報は存在しない。

最終更新:2024年07月20日 15:28