Period.
「――ついに! 到着した!」
「見えるか!? この新しき世界が!」
「ついに俺達は踏み出した!」
「新世界へ続くきざはしに! 頼もしき仲間と共に!」
「そう、ここは あくまで通過点!」
「夢の! 野望の! 果てしなく続く通過点に過ぎない!」
「だが今は祝福しよう――……!」
「この経験を本大陸に持ち帰るもよし!」
「俺と共に更なる秘境を目指すもよし!」
「皆、よくやってくれた!」
「そう、あえて言わせてもらおう!」
「世界よ! 待たせたな!」
「そして!」
「――往くぞ、ENDLESS HORIZONへ!」
After..
帰還組。
各都市付近の川底、海底へ守護牽引機棟を設置し終え、
南大陸までの守護領域の確保、という偉業を達成した。
今後、南大陸との交流は益々盛んになるであろうと期待される。
……当人はシドリーに構える本社に戻ったが、唯我とは衛星通信を介して連絡を取り合っているようだ。
帰還組。
実はギリギリまで迷っていた。新大陸ではこれまで出来ない経験も多くある。
ただ、本大陸で学ぶこともほとんど途中なのに、と思い留まる。
「まだまだやることも覚えることも一杯あるからさ。」
と、ポウフェナの平穏な学生生活に戻る。
シドリー辺りに出て就職を考えているようだが、まだまだ先は有望な白紙――。
帰還組。
ハーヴィと共に一度キアシスに帰り、身支度&身辺整理。
長い間眠りについていた彼の見聞広めも兼ね、今時珍しい人助けの旅に出る。
言いつつ世界一周街巡りカップルツアー。
しかし実力は侮るなかれ、悪辣なる者よ、黒い獣と白い翼にご用心。
帰還組。大会の続きへ参加。
「助けが必要になったらよ、いつでも何処でも呼んでくれよ
積乱雲掻っ切って飛んでいくからよ!」
と彼らしい別れ挨拶を交わした、との事。
新大陸だが帰還半々組。帰還するつもりだったが生活の殆どを新大陸側に置くことにした。
レイラインのおかげで牽引できた転送技術で稀に里帰りする程度。
新大陸へ赴いた理由を聞くと「ノリ。」と真顔笑顔で答えてくれる。
未知なる期待もあるが、本大陸でやらかし大魔王したショータ君が若干居辛そうなのと(気にしないだろうが)
船長の後ろ姿がちょっと寂しく見えたから、だってさ。
新大陸組。椎那軍は条件付きで除隊した。
船旅の途中、自らに巣食う呪いが「7つに分けて封印された大惡魔」ということを識る。
7つの罪に冠された呪いは互いに引かれ合い。そして全ての揃うと封印が解かれてしまう。
それは、いけない。
彼女の心臓に、その代わりは無いのだから。
優しい彼女のことだ、きっと反対する。故に、一言も添えることはできない。
真実を黙り、弱音を零さず、側に居ることも叶わず。
+
|
... |
……されど、
ただ、生きてほしく。 自分は、心より切に願います。
その呪いが、貴女に落としたと暗き陰だと思うと胸が痛みます。
しかし、その呪いこそが貴女を生かしているのもまた事実。
今は生きて、生きて。ただ蹂躙に任すのではなく、
必ずや、かつての自分のように
明星を見つけることができると、願っております。
お慕い申して おりました。
どうか、この傲慢さをお許しください。
――宗之助
|
そんな訳で彼の少し長い家出は終わりを迎えた。
旅をしたからと言って急に立派な人間になる訳でもなし。
クルーズの全員と友達になった訳でもなし。
それでも彼にだって変化があった。不必要に肥大化も卑下もしない、自分の事を判ってきた。
苦手な事を苦手と認めて、得意な事は得意だと実感して。
「今までだって精一杯やってきた」と、自分で自分を認めてやれて。
きっと自分一人では出来なかった。ずっと、見ていてくれる人が居たからだ。
レクロマクシスに帰郷後、両親や叔父と話し合い、
社交界や公の場に出る事を最低限に抑え、違う形で家の役に立つと約束した。
本人の希望もあり、会社の魔器製造部門――中でもデザイン方面に携わっていく事となる。
興味を追求できる分野に邁進する場を得られた彼は、早くも才覚の兆しを見せているとか。
乗船理由(真)
+
|
... |
散々勿体付けてたが、要するに「自分探し」である。
家族との会話の中でそれとなく話題に上った縁談話(持ち掛けられたというレベルですらない)に
「もう自分の使い道はそんな形しか無いんだ」と溜まりに溜まった無能感が爆発してヤケクソ起こして家出した。
その勢いっぷりは、王神帝が白薔薇と複雑な関係にある『四帝』だと失念していたレベル。
序盤恋バナが地雷化してたのはそのせい。
|
after of after
+
|
... |
めちゃくちゃ心配してた父と、ものすごく心配してた母と、
死ぬほど心配してた伯父さんとの話し合いののち。
「あのさ、 ……いずれ、紹介したい人が、いるんだけど」
……まさか、こんな台詞を自分が言う日が来るとは。
めちゃくちゃ歓喜する父と、ものすごく動揺する母と、
目頭を押さえる伯父さんに、さて、彼女のことをどんな風に伝えよう。
|
失踪中の身分であった為、ひとまずはキアシスに帰還。
諸々の報告や身体検査、身辺整理を終えた後、恋人ジュディと共に旅に出る。
人助けと世界見聞、返礼と贖罪の旅路である。
自分を助け、守ってくれたヴァースの人々に――世界に恩返しができるように、と。
余談
全ての『スフィア』を回収した事で、呪いによる身体への抑圧が解放され、止まっていた10年分の成長が始まった。
加齢は緩やかなようだが、元々成長期の最中だったのか短期間で身長がバキバキに伸びている。最終的には184cm。
乗船理由(真)
+
|
... |
ある人物によって意図的に持ち込まれたトラブルの種。
只の安心安全平和な船旅じゃあ具合が良くないだろうと。
「ま、ここまでする必要は無かったね?」などと笑うのは――――
|
記憶の紙片 とは
+
|
... |
京呂ハーヴィが禁忌魔法により獣と成り果てていた間の記憶。
京呂家大祖父は、キアシス襲撃の為に大規模な儀式を構築しようとしており、
ハーヴィはその為の「触媒」を集めていた。
集められた7つの「触媒」をモチーフにして生まれたモノが、彼の使役する呪い――【罪の獣】である。
間接的に襲撃行為の協力をしていたうえ、収集の際には相応に血腥い真似をしており、
自我が無かったとはいえ、彼の犯した罪に違いはないだろう。
|
とある事情により暫く南大陸に滞在する。
目的を果たした後はヴィオレット軍に戻り、再び表舞台から姿を消す事になるだろう。
乗船理由(真)
クルーズアフター後に解放予定
南大陸到着を以て水上警察の警護業務を終了。
オクターン本部に帰還とする。
+
|
... |
「まち子さん。……俺と一緒に、オクターンに帰ってくれますか」
答えを急がせたくはなかったのに、思いの外早くその時が訪れてしまった。
離れていても、とか。これは仕事だから、とか。そういう話で済まないのは解っているはずで。
彼女が苦手とする、逃げも言い訳も効かない選択。
彼女に当たるスポットライト。自分の意思で、誰かの人生を大きく変えてしまうこと。
それでも。
惰性でも、妥協でも無くて、俺は彼女に選ばれたいのだ。
|
とても楽しい時間だった。
冒険もしたし、友達もできたし、たくさん恋バナもしたし。
スペクタクルな南大陸は気になるけれど、やっぱり帰らなきゃな、とも思って。
一緒に帰る友達も、別離となる友達もいる。
さみしいけれど、離れていても心は繋がっている。…なんて陳腐なフレーズだろうか?
呪いを解く為の「愛」の課題は……一先ずは据え置き。
真実か、そうじゃないかなんてわからないけど、
じゅうぶんにあたたかく、胸がいっぱいになるだいじな感情を、あたしは知っているから。
+
|
... |
帰還組。
ひとまずの報告も兼ねてキアシスに戻り、その後すぐに消息を断つ。
|
最終更新:2020年11月19日 07:19